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2020年12月16日 (水)

#Resistance抵抗は、これまで四年間、実際、一体誰に#Resisting抵抗していたのか

2020年12月9日
ケイトリン・ジョンストン

 バイデン陣営がレイセオン取締役を国防長官に選んだと発表した後、アメリカ最高裁判所が、企業は、とにかく人だと裁定したのだから、レイセオン自身がバイデン国防長官だったら、より誠実だろうと最近の記事日本語訳)で冗談を言った。レイセオンを国防長官に、ボーイングを国務長官に、ExxonMobileを環境保護庁長官に、ゴールドマン・サックスを財務長官に、アマゾンをCIA長官に、グーグルを国家情報長官に。Waka waka、私ばかよね。

 とにかく、これが発表されて以来、次期アメリカ農務長官は、前回彼が同じ地位についた際、その大企業身びいきから「ミスター・モンサント」(ほんとの話だ)というあだ名がつけられたトム・ヴィルサックという名の男になるとNPRが報じた。それは本当に、あまりに完ぺきな言葉だ。

 ブルームバーグは、こう報じている

「クリントンの副大統領として、考慮の対象になった際、バーモント選出上院議員バーニー・サンダース支持者の一部が、彼は「ミスター・モンサント」だと烙印を押して、遺伝子組み替え生物を含む食品の表示法で妥協を仲介する上での彼の役割を引き合いに出して、ヴィルサック反対運動をした。サンダースは、より厳しいバーモント州法よりも優先する連邦法に反対した。」

あっはっは ジョー・バイデンの農務長官被指名者トム・ヴィルサックは環境破壊大企業の露骨なサクラなので、皮肉ではなく「ミスター・モンサント」として知られている。
バイデン閣僚はトランプ閣僚同様、漫画的に腐敗しているが、上面が多様なだけだ https://t.co/56cnmNHpas
- ベン・ノートン(@BenjaminNorton) 2020年12月9日

 バイデン内閣の不注意な自己風刺は、常識を持った、どんな普通の人でも、一番選ぶはずがない人物に地位を与えて、トランプの悪名高い不腐敗政権と同じぐらい、大企業の沼怪物がぎっしり詰まった様相を現し始めている。バイデン大統領は、彼の前任者と同じくらい、腐敗した戦争で儲ける寡頭制支配者仲間で、少なくとも同じぐらい破壊的になろうとしている。

 だから、#Resistance(抵抗)の狙いは一体なんだったのか、長年一体何に#Resisting(抵抗していた)のか?と疑わざるを得ない。

 2016年のドナルド・トランプ当選後、トランプと彼のごろつき連中が代表する腐敗と不正行為に対する革命的対抗勢力と描き出す「The Resistance抵抗」というブランドの「運動」の立ち上げと推進に極めて膨大なエネルギーが投入された。一般人のために、闇の力に反対して立ち上がる、勇敢な反抗者のこの入念に作り上げられた、この一団について、多くの煌めくちょうちん記事が書かれ、多くの政治献金が集められた

 このResistance抵抗™️は、バーニー・サンダース選挙運動の熱狂的な草の根反体制エネルギーを抑え、維持し、それをトランプに向けるのを狙って、(アメリカ革新主義者に対して露骨に中指を突き出して侮辱していて、バイデン政権でも役職を務める予定になっているニーラ・タンデンのような身勝手なリベラル・スピン・ドクターによって、積極的にマーケティングされた。

 だが、彼らは実際に何を達成したのだろう?結局、いわゆる抵抗者たちがしたことと言えば、トランプの最も有害な方針に、実際の抵抗を一切せずに、一群のロシア陰謀論と、トランプを排除し損ねた弾劾を推進しただけだ。彼らは、誰かが政権から解雇された時は常に、ソーシャル・メディアや主流マスコミの評論番組で金切り声を上げて叫び、マラー捜査について新しい情報が発表されると常に、国民に期待を抱かせたが、実際トランプを大統領の座から解任したり、彼がベネズエラ人を飢えさせ、ジュリアン・アサンジ迫害で報道の自由を攻撃しイランとの戦争を挑発しイエメンで大量残虐行為を永続させるなど不快なことをしたりするのを阻止する上で、彼らは文字通り何も達成しなかった。

 これは#Resistance抵抗が、権力者の邪悪な狙いに抵抗したり、トランプに抵抗したりするよう決して意図されていなかったためだ。#Resistance抵抗は、権力者に抵抗するためにではなく、皆様に抵抗するために作り出されたのだ。バーニー・サンダース運動の草の根反体制ポピュリズムが、支配体制に決して、どんな形でも不都合にならないように、革新主義者が決してアメリカで権力を掌握しないようにするため、民主党支配層に身勝手に真似されたのだ。

 最近のMSNBCインタビューで、サンダース自身、歴史的に、彼の支持者たちより、民主党支配層批判をしたがらないが、その票が11月にバイデンを当選させた進歩派基盤は、次期バイデン内閣内に、これまでのところ全く代表が入っていないと不平を言った。

 「我々がこれまで見たことのない方法で、若者や労働者階級の人々を政治過程に巻き込んだ多くの進歩的な草の根団体の多大な努力がなかったら、ジョー・バイデンは選挙に勝てなかっただろうし、私はそれはかなり明らかだと思う」とサンダースは言う。「初日から、私が言いたいのは、そうした声、そうした運動は、閣僚に値するということだ。もしあなたの質問が、そういう状況を私が見たかということなら、私はまだ見ていない。」

 バーニー、もちろん、あなたは見ない。あなたは決して見ないはずだ。バイデンは「地面の穴の中に言葉を叫ぶための進歩的な働き掛けチーム」のような名前で、革新主義者に、彼らが参加しているように感じさせる、ある種の見せ掛けの職位を作るかもしれないが、実際のバイデン政権の政策や行動の方向づけに関しては、権力者連中の権益よりも、国民の利益を奉じるような人物は、決してハンドルのそばに近よらせないのだ。


ACTUAL THING

 #Resistance抵抗は、それ自身を、アメリカを脅かしている陰険な闇の力に対抗する革命運動として描き出した。彼らが実現したのは、トランプによるロシアに対する世界を脅かす冷戦エスカレーションや、アメリカの問題は支配体制内部から闘うことができるという大衆の思いこみ支持で、革新主義者は四年間無力に無駄な努力をし、次期大統領は、トランプ政権が実現したものと変わらない殺人寡頭政治ケツ舐めだ。

 「抵抗」を設計した連中は、トランプ風悪行を抹殺したいと望んでおらず、彼らは、それを運転する人物になりたかったのだ。今彼らはそうなっている。もし皆様がこれまでの四年、どんな形であれ、このばかげたことに何か注ぎ込んでおられたら、これがあなたへの報酬だ。

 そこで疑問が生じる。トランプを追い出すため、全ての政治的分派が、全ての原則、全ての価値観、全ての道徳規範を犠牲にする必要があったのなら、トランプを追い出す意味は一体何だったのだろう?

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記事原文のurl:https://caitlinjohnstone.com/2020/12/09/who-the-resistance-was-actually-resisting-these-last-four-years/

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 筆者が冒頭で言及している、彼女の過去記事の拙訳「アメリカ戦争機構を率いる人物にレイセオン取締役を選んだバイデン」を検索エンジンは、しっかり隠蔽している。コピーされたサイトは表示される。

 長周新聞

さらなる日米軍事連携強化を要求 CSISが「第5次アーミテージ・ナイレポート」で対日政策提言

 「アーミテージ報告」で、はりねずみ化軍事出費支出命令が出ても、大本営広報部は垂れ流し。

 どんな病気であれ、根源を突き止め、それに対する治療をしなければ治せない。属国日本は、属国だという事実を、79年間無視否定し続けている。あきらかに属国なのに、それを認めない属国が、独立する可能性は皆無だ。傀儡政権が、傀儡であることを認めるわけはないが、マスコミという大本営広報部が、傀儡政権に合わせて、真実を隠蔽し続ける限り、何百年たっても、決して独立できないだろう。

 植草一秀の『知られざる真実』

令和おじさんの令和版インパール作戦

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