真珠湾:画策された出来事?
2020年12月7日
皆様のウェブサイトをご支援願いたい。
Paul Craig Roberts
1944年11月、アメリカ戦争省長官ヘンリー・スティムソンは「二週間、真珠湾報告から、大統領を傷つけるそうな内容を全て削除する作業で疲れ切った」と財務長官に言った-Churchill’s War, Vol. II
2020年12月7日。今日は、アメリカを、ドイツと日本に対する戦争に引き込んだ事件、日本の真珠湾攻撃79周年記念日だ。8隻のアメリカ戦艦が沈められたり、戦闘力を失わされ、約3,600人のアメリカ水兵が死亡したり、負傷したりし。
ワシントンは、いけにえを必要とし、ハズバンド・キンメル海軍大将とウォルター・ショート大将が、真珠湾攻撃に対するアメリカの準備不足の責任を負わされた。時間が経つにつれ、この攻撃で、もう一つのヨーロッパ戦争に引きずり込まれることへの抵抗をあきらめるほどアメリカ国民を憤激させるため、ルーズベルト大統領が攻撃について知りながら、破壊を認めた状況証拠が明らかになった。この論争は数年間続いた。それが解決されたかどうか私にはよくわからない。
私がウォールストリート・ジャーナル編集者だった時、日本による攻撃の時点で、アメリカ太平洋艦隊最高の諜報専門家だったエドウィン・T・レートン海軍大将が「And I Was There 私もそこにいた」を出版した。レートンは、おそらく、攻撃の事前知識は、具体的に日本が真珠湾を攻撃するということでないにせよ、日本が武力攻撃しようとしていたことはワシントンで知られていたのを証明したことに私は満足した。レートンは、真珠湾の脆弱さを、海軍が情報を独占し、作戦行動に滞欧する指揮官と共有しないワシントンの傾向に帰している。レートンがこれを信じたのか、それとも、戦争に対する障害を除くため、警告が抑えられたと言えなかったかは私にはわからない。それでも、攻撃が間もなく行われるのを知りながら、ワシントンが真珠湾を厳重警戒態勢に置いたり、艦隊を海に出したりする行動をしなかったことには当惑する。戦争の可能性が増加する中、真珠湾のような脆弱な場所に、太平洋艦隊を維持することについて、ワシントンの主張と意見が一致しないため、キンメルの前任者は解雇されていた。
レイトンの本の発行人は私にも本を送ってくれた。ウォールストリート・ジャーナル編集者として私のコラムでレイトン海軍大将本書評を書けると思っていたが阻止された。
私は同僚を当惑させるためにこれを言っているのではない。要点は、支配体制は、支配体制や、その組織を大いに防衛しようとするのだ。本の書評を阻止する防衛は、不正な大統領選挙の訂正も阻止できるのは明らかだ。
日本艦隊を真珠湾に航行させながら、和平交渉でワシントンをだました二枚舌の日本人という記事でアメリカ人は育てられたのだ。(2001年に出版された)デイビッド・アービングによるウィンストン・チャーチル伝記の下巻を読めば、日本人をだまして、彼らを戦争に追いやったのは、ルーズベルトとチャーチルだったことは明らかだ。
アービング自身はめったに意見を言わない。彼はあらゆる利用可能な文書を捜し出し、それらを引用し、彼は、彼の意見を確認するために、どこで文書を見つけられるかを語る。イギリスとアメリカは、日本の暗号を破り、外交と軍事機密メッセージを解読し、時には、お互い重要な情報を与えるのを差し控えて議論していた。文書は、日本は、アメリカとイギリスとの戦争を欲しておらず、ルーズベルトが日本を石油から切り離したことで引き起こされた困難を、平和的に解決をしようとしていたことを示している。日本が石油入手を拒否されれば、オランダ領インドネシアで石油を目指さなければならず、この地域のイギリスとアメリカ基地が日本の攻撃を受けることを意味するのは全員に明白だった。この文書は、ルーズベルトとチャーチルが、イギリスとアメリカが最初に動くことができないので、日本に、イギリスかアメリカを最初に攻撃するよう誘導しなければならないことに同意したのを示している。
アービングは大量の公式情報を提出しているが、ファイルの多くが厳重に保管されていて、彼が入手できた一部のファイルは空っぽだと報告している。一部の書類は失われたり、置き場所を誤ったり、破壊されたりしている。明らかに、イギリスとアメリカ政府にとって、不都合な事実は、何十年も保留されるのだ。
歴史学者には二種類ある。人を喜ばせる話を語り、自身の人気を高める歴史学者と、元気づけるような歴史を、衝撃的事実で置き換える修正主義歴史学者だ。後者は大変に苦労している。これは特に、歴史上、悪かったのはヒトラーと東条だけでなく、ルーズベルトやチャーチルもそうだったことを示すデイビッド・アービングにあてはまる。
管理された言説から離脱した瞬間、人は第二次世界大戦が、チャーチルとルーズベルトにもたらされたという結論に到達できる。チャーチルは、ドイツを悪者化し、ポーランドに、ドイツに対する戦争をイギリスが根拠なく保証して、首相の座を獲得したのだ。ルーズベルトは日本への一連の侮辱と石油から切り離すことで、日本との戦争を起こしたのだ。ルーズベルトは、これが日本をアメリカとの戦争に強制的に追い込むのを知っていたのだ。ヒトラーがイギリスとフランスとの戦争を欲していないことを明らかにしたと全く同じ時、日本はアメリカとイギリスとの戦争を望んでいないことを明らかにしていた。だが彼らは、ともあれ戦争を得たのだ。
破産し、疲れ切ったイギリス帝国を剥奪し、アメリカの金融、経済指導部が、イギリスの金融、経済指導部と置き換わると知っていたルーズベルトは、イギリスを参戦させたがっていたのだ。
アメリカ帝国は、実際、第二次世界大戦の主要な結果だった。
Paul Craig Robertsは元経済政策担当財務次官補で、ウオール・ストリート・ジャーナルの元共同編集者。ビジネス・ウィーク、スクリップス・ハワード・ニューズ・サービスとクリエーターズ・シンジケートの元コラムニスト。彼は多数の大学で教えた。彼のインターネット・コラムは世界中の支持者が読んでいる。彼の新刊、The Failure of Laissez Faire Capitalism and Economic Dissolution of the West、HOW AMERICA WAS LOST、The Neoconservative Threat to World Orderが購入可能。
ご寄付はここで。https://www.paulcraigroberts.org/pages/donate/
記事原文のurl:https://www.paulcraigroberts.org/2020/12/07/pearl-harbor-an-orchestrated-event/
----------
外国侵略を唱える吉田松陰の路線を忠実になぞる日本支配体制と軍部による侵略戦争に反対する学者は職を負われ、反対する政党、宗教団体は弾圧された。典型的には共産党。その反省で、学界が大政翼賛会にならないように日本学術会議が作られた。
外国侵略を唱える宗主国の路線に忠実に追随する日本支配体制による侵略戦争参戦に反対する学界を潰し、日本学術会議を、日本会議にするのが現在の傀儡政府の方針。
アーミテージ・レポート新版が出たという。戦費奉納指南書。
日刊ゲンダイDIGITAL
デモクラシータイムス
アメリカのコロナ流行、2次世界大戦の米軍総戦死者数29万人を追い越しそうな勢い。人ごとではない。
感謝祭で移動の制限をしなかった米国で、IWJが予測していた通り、悲惨な状況に! 第2次世界大戦の米軍総戦死者数29万人を追い越す!?」2020.12.10号~No.3010号
« アメリカ戦争機構を率いる人物にレイセオン取締役を選んだバイデン | トップページ | イランを待ち受ける危険な挑発 »
「アメリカ」カテゴリの記事
- 欧米帝国主義は常に嘘の溜まり場だったが、今やメディア・トイレは詰まっている(2024.11.30)
- 熟練専門家を前線に派兵して、戦争遂行努力の失敗を示しているウクライナ(2024.11.26)
- ネタニヤフに対するICC逮捕令状はアメリカの政策と共謀に対する告発でもある(2024.11.27)
「アメリカ軍・軍事産業」カテゴリの記事
- ガザについて連中は嘘をつき、シリアについても嘘をついている(2024.12.03)
- 対シリア戦争を再燃させるアメリカと同盟諸国(2024.12.02)
- ロシアとの戦争でアメリカが負ける理由(2024.12.04)
- ロシア新形ミサイルが、いかにゲームを変えつつあるのか(2024.11.29)
「ポール・クレイグ・ロバーツ」カテゴリの記事
- 腐敗したアメリカ支配層に宣戦布告したかどでトランプは暗殺されるのだろうか?(2023.06.26)
- ポール・クレイグ・ロバーツは大量虐殺が好きなのか?(2022.05.01)
- ロシアの安全保障提案をワシントンが拒絶したのはまずい判断(2022.01.31)
- 欧米で、ジャーナリズムは宣伝省にとって替わられた(2021.11.23)
« アメリカ戦争機構を率いる人物にレイセオン取締役を選んだバイデン | トップページ | イランを待ち受ける危険な挑発 »
コメント