アメリカ帝国は、にこにこ顔の連続殺人犯
2020年11月3日
ケイトリン・ジョンストン
アメリカ大統領選挙の結果を待つているのは、バットを持った強盗、バールを持った強盗、一体どちらに殴られるか、わかるのを待っているようなものだ。
7月に、戦争で儲ける第一番の企業ボーイングCEOデビッド・カルフーンは、11月3日に何が起きようとも非常に満足だと述べた。
「少なくとも私の考えでは、どちらの候補者も、グローバル志向で、我が国の防衛に関心を持っているように思われ、私は彼らは、我々の業界を支援すると信じている」とカルフーンは述べた。「二人のうち一人の方が好ましいという立場をとるつもりはない。」
そしてもちろん彼は、そういう姿勢をとらなかった。彼はなぜそんなことをするはずがあるだろう? 兵器製造企業は、両候補の選挙運動に金を注いでおり、彼らは誰が大統領選挙で勝利しようとも、大いに儲かる死体の山が得られるのがわかっているのだ。彼らは、誰が勝とうと、自分たちが勝利するのを知っているのだから、未来のビジネス・パートナーの感情を害する危険を冒すわけがないだろう。
兵器製造企業のCEOと彼らの投資家は、どちらの候補が勝とうと、自分たちの前途を確信している。https://t.co/RXqw7qvJXR
- ザ・ネイション(@thenation) 2020年10月30日
戦争財閥が、いずれかの候補者でも満足だという事実は、何十億ドルもの価値に相当するマスメディア報道や、これまで二年にわたり、それを論じている評論家連中を合わせたより、この大統領選挙戦の現実について、遥かに多くを物語る。選挙と、その後に何が起きるかにかかわらず、これこそが本当の見出しだ。
戦争挑発政治家が、地球上最も血に飢えた政府の政治制度のトップになるのを助けるために選挙献金を使って、それら政治家が始める戦争で使われる兵器を売ることで、想像も及ばないほど裕福になれるというのは言語に絶するほど常軌を逸している。
本当に、一秒間それについてお考え願いたい。誰かが「私は中東とアフリカで人々を殺し、彼らの内臓を闇市場で売って億万長者になるつもりだ。」と言ったと想像願いたい。
それは常軌を逸している、そうだろう? その人物は即座に世界最低の人物と烙印を押されるはずだ。
だが、もし誰かが中東とアフリカで戦争を始め、それらの戦争で同じ人数の人々を殺すために使われる兵器を売ることで億万長者になると、彼らは勤勉な実業家で博愛主義者だと見なされる。
連中は、それらの人々を殺し、彼らの内臓を売る連中と、機能的に全く同じことをしているのに、人々が考え、行動し、投票するための情報を伝えるマスメディアによる監視の目に、彼らの悪は、さらされない。戦争で金を儲ける連中は、直接、更なる大量の軍事暴力と、それに対する更なる国民の支持というの結果になる、選挙運動や、シンクタンク、マスメディア広告や、と他の言説支配工作に金を注ぐのに、連中は、その悪行を非難さえされず、まして連中はそれについて責任を問われることがないのだ。
誰が勝とうとも、戦争機構は勝つ
「吸収されようとしない政府が全く目には見えないが極めて法外な形でアメリカを攻撃しているという言説をアメリカ行政機関は推進している。」https://t.co/s41nyXV5d4
- ケイトリン・ジョンストン⏳(@caitoz) 2020年10月23日
それについて考えれば考えるほど、益々身の毛がよだつ。これは軍産複合体についてだけでなく、アメリカに中央集権化した帝国全体についても、あてはまる。
外交政策上、一つの帝国として機能している、アメリカを巡り、ゆるやかに中央集権化した緊密な軍事同盟より、身の毛がよだつものは他にない。
その指導部は、命令に服従しない、あらゆる国を残忍に取り扱い、益々権威主義的な措置で自国民を苦しめながら、「自由」や「民主主義」のような理想を宣伝している。
地政学的に好都合な時には、いつでも世界中の人間を虐殺しながら、「人権」の徳を称揚している。
連中のメディアは、アメリカ政府が戦争で金を儲ける連中の金庫を満たし、一極世界覇権を確保するため、人々を殺している事実は決して指摘しないが、連続ホームコメディや団結や一体感についての快い物語を山のように作り出している。
連中が、飽くことを知らない殺人装置のパレード山車に乗っている現実は、この殺人帝国の住人から注意深く隠され、その代わり、彼らの国がどれほど楽しく、陽気で、驚嘆に値するか、映画とショーの絶え間ないハリウッドおきまりのものを与えられる。
アメリカ帝国は、血のはねで覆われた顔に満面ぞっとする笑みを浮かべた連続殺人犯だ。にこにこ顔の精神病者が、イエメン人の子供を切り刻みながら、市民権や差別のない表現の重要性について語っているのだ。
一度それを見れば、決して二度と、ほほ笑んでいる素敵な男には会えない。
金切り声を上げているすべての支持者とメロドラマと誇張にもかかわらず、トランプはユニークに邪悪じゃない。
党派的な金切り声やメロドラマや誇張にもかかわらず、バイデンだけが格別邪悪なわけではない。
格別の悪は、人間の血で拍車をかけられて、いい人になりすまし、我々人類の運命を規定する地球規模の殺人の帝国だ。世界は、これまで一度も似たものを目にしていない。それは他に類のない怪物だ。
ひどく堕落した人々しか、このような、ひどく堕落した機構には奉仕できず、ひどく堕落した人々だけが奉仕する機会を与えられるのだ。トランプとバイデンの堕落は格別のものではない。彼らは注目にさえ値しない。彼らは、にこにこ顔をした殺人工場のフロントで働く順番を待っているだけなのだ。
1月20日に誰が就任しようと、これは事実だ。それはヒステリーの党派争いを越えて、全員の注意の最前線に留まるべきだ。誰が殺人企業の秘書になるのかの芝居を無視し、ほほ笑む殺人者を凝視し続けていただきたい。
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国会中継。朝から壊れたレコードを聞かされる。本音を言えないため、ウソにウソを重ねる腐敗した権力者の姿。上級国民のため、戦争で金を儲ける連中のための政府。
植草一秀の『知られざる真実』
日刊デンダイDIGITAL
確かに
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