ノルド・ストリーム2毒殺
Finian Cunningham
2020年9月4日
スプートニク
大半の刑事事件同様、動機や加害者を裏切って、まもなく狙いがさらされる。そしていつもの通り、一体誰が利益を得るかという問題は捜査にとって信頼性の高い指針だ。
今週、ドイツ当局が、ベルリン病院で、まだ昏睡状態に陥っているとされる反体制派人物アレクセイ・ナワリヌイについて、劇的にロシア政府が毒を盛ったと非難した。ナワリヌイが先週末ロシアからベルリンまで空輸された数日後、ドイツ軍研究所が、彼の体から、命を脅かす神経ガス・ノビチョクの痕跡を見いだしたと主張している。
今裏付けのないモスクワによる犯罪の主張を背景に、ドイツのアンゲラ・メルケル首相が、ロシアとのノルド・ストリーム2ガスプロジェクトを放棄しろという再開された圧力にさらされていることが表面化している。
メルケル与党の有力ドイツ議員が、ナワリヌイ「殺人未遂」に対する報復として、意欲的なエナジープロジェクトを放棄するようベルリンに要求している。とりわけルベルト・レトゲンなどのドイツ議員はノルド・ストリーム2パイプラインの長年の反対者だ。
トランプ政権とアメリカ議会は、90パーセント以上完成している110億ドルの海底ガス・パイプラインを頓挫させる政治的取り組みを強化している。最近マイク・ポンペオ国務長官はプロジェクト完成を阻止するためアメリカは「出来る限りのことをする」と述べた。
ノルド・ストリーム2で、ドイツへのロシア・ガス供給は二倍になる予定だ。それは巨大な戦略的取り引きだ。ワシントンは自身の高いガスを、ヨーロッパ大陸に売る計画で、このプロジェクトを中止させたい願望を決して隠していない。
ドイツやポーランドやバルト諸国のワシントン寄りの政治家は、彼ら生来のロシア嫌いと、疑いなく、アメリカ政府からの名誉職や賄賂のため、これまで、積極的にロシアとのエネルギー貿易反対運動をしている。
ナワリヌイ事件は好都合な時に起きた。先週メルケル首相はナワリヌイの病気はノルド・ストリーム2経済問題には影響しないと強く主張していた。そこで今週、ドイツ軍情報部が、ナワリヌイがソ連時代の化学兵器ノビチョク毒を盛られた「明確な証拠」を持っていると発表した。今非難の猛吹雪で、非難はクレムリンに鋭く向けられている。
そして最も示唆に富んでいるのは、最大の政治的反響が、メルケルにノルド・ストリーム2を放棄しろという有無を言わせぬ要求だ。
出来事を全体的視点で見よう。8月20日、ナワリヌイがシベリアからモスクワへのフライトで病気になった際、彼を治療していたロシア医師は、彼の身体で、何の毒も、特にノビチョクのような有機リン酸タイプではない神経ガスの痕跡も見いださなかった。ロシアは、ナワリヌイの病気は、極端な低血糖などの代謝疾患のためにだったと評価しており、もし彼が伝えられている通り糖尿病を病んでいるなら、信じ難いものではない。
8月22日に彼がベルリンに飛行機で運ばれた際、ナワリヌイを治療したドイツ人医師は特定の毒物を検出しなかった。彼らはコリンエステラーゼ阻害薬に対して陽性検査反応があったと主張したが、これはロシアの医師が見いだしたものの繰り返しだった。
ところが、物質を広範な合法的薬物の可能性があるとしたロシアとは異なり、ベルリンの医師たちは、それが神経毒に関連していると信じると劇的な主張をしたのだ。
当初のドイツの主張は、後に、ナワリヌイの体でノビチョクを発見したと断言するドイツ連邦軍研究所によって、数日後「確認された」ように思われる。
だから、根本的に異なる結論に至っている、ロシアの医師が本当のことを言っているのか、ドイツの医師が言っているかのどちらかなのだ。だが意味深長な疑問は、ドイツは、なぜ彼らが主張するノビチョクに対し陽性検査を示した生物試料を供給しないのだろう? ロシアの医師は、彼らがほんのわずかの神経毒も示さない大本の生物試料を持っていると言う。議論は、もし双方が協力すれば、解決可能なはずなのは確実だ。
だが、ただそれだけのことだ。ドイツは、ナワリヌイの病気原因を解明するため、ロシアの医師や検察官に関わりを持つのを、あからさまに拒否している。その代わりに、罪を負わせることを狙った既定の対応で、ベルリンは欧米同盟諸国とともに、モスクワに対する重大な主張を急いでしたのだ。
ナワリヌイに対するノビチョク使用とされるものを示す試料証拠の分析過程を提供しなければ、ベルリンによる全ての告発は、法的手続きの基本水準に合わず、法的に無効だ。当てこすりと偏見に基づく疑問を実証する責任はモスクワにではなくベルリンにある。
奇妙な事件の現段階で、一体誰が利益を得るかという最大の問題は、ノルド・ストリーム2ガス・プロジェクト破壊を強く要求していた大西洋両岸の政治家を示している。
その体が、当初ほんのわずかの毒も示さなかった欧米メディアが称賛する「反体制派」人物をベルリンに飛ばす。そこで、ドイツ軍研究所検査で、致命的神経ガスのほんのわずかを「検知する」。そして、ロシアとのエネルギー貿易を中止させるための予測通りの騒音が続く。毒殺策謀は明白に思われるが、それはモスクワが書いたものではない。
記事で表現される見解や意見は、必ずしもSputnikのものを反映しない。
記事原文のurl:https://sputniknews.com/columnists/202009041080367400-poisoning-nord-stream-2/
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孫崎享氏メルマガ題名 日本国の正体「異国の眼」で見た真実の歴史でも書かれていた。
日本の歴史と民主主義?トルーマン大統領回顧録;日本人は奴隷。ボス変えただけ。軍人のボスから今占領軍のボス。国民は生計がたてられればいい。
日刊ゲンダイDIGITAL あの人が総務大臣!
大本営広報部は見ず、youtubeを見ている。
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