アメリカ合州国と、その憲法の命は、あと二カ月
2020年9月10日
Paul Craig Roberts
トランプの国防長官ジェームズ・マティス海兵隊大将とトランプの国家情報長官ダン・コーツが、トランプ大統領を、大統領の座から解任するため「共同行動」をとることについて話し合ったとボブ・ウッドワードは書いている。マティス大将は、トランプは「危険だ。彼は適していない。」と言っていた。
これは、将官とCIAがジョン・F・ケネディ大統領について言っていたのと同じことだ。
将官とCIAが、大統領は適しておらず、危険だと言う時、彼らは大統領が彼らの予算にとって危険なことを意味している。「適していない」というのは、大統領が、資金が、軍/安保予算に流れ込み続けるよう、アメリカの敵を誇大宣伝し続ける信頼できる冷戦戦士ではないことを意味する。自国ではなく、軍需産業に奉仕することで、将官は大いに裕福になれるのだ。
ケネディ、トランプ、いずれもロシアとの関係を正常化し、軍需産業の利益を引き上げる海外での戦争作戦に関与しているアメリカ軍兵士を国に戻すことを望んだ。
ケネディを止めるために、連中は彼を暗殺したのだ。
トランプを止めるために、彼らはロシアゲートや弾劾ゲートや様々な熱狂的な確証がない告発を仕組んだ。それが証明された絶対的真実であるかのように、売女マスコミは様々な非難を繰り返している。売女マスコミは、こうした冤罪の一つたりとも決して調査しなかった。
トランプを排除するこれら努力は成功しなかった。アメリカは外国政府を打倒した多数のカラー革命をうまくやりおおせたので、この戦術は今トランプに対して使われている。11月の大統領選挙は選挙ではないだろう。それはカラー革命だろう。
例えばhttps://www.paulcraigroberts.org/2020/09/08/democrats-have-planned-a-coup-if-trump-wins-reelection/や https://www.paulcraigroberts.org/2020/09/10/the-democrats-are-fronting-for-the-cia-deep-states-color-revolution/ を参照願いたい。
国が崩壊する中、明白な真実の単純な陳述さえ信じられない状態にまで至ったのだ。
中には部内者に書かれたものもあるが、入念に研究し文書化した多数の書籍が、1950年以来、CIAが、アメリカ・メディアを支配していることを決定的に証明している。アメリカ・メディアはニュースを報じない。出来事についての闇の国家による説明を報じている。それによって、本当のニュースが連中の狙いを決して妨げないようにしているのだ。
ドイツ人ジャーナリスト、ウド・ウルフコッテは、CIAが、ヨーロッパ報道機関も支配していることを示す本『買われたジャーナリズム』を書いた。
誤解のないように言うと、二つのCIA組織があるのだ。一つは世界の出来事を監視する政府機関で、政策当局に多かれ少なかれ正確な情報を提供しようと努力している。もう一つは、機密作戦の政府機関だ。この機関は、アメリカ大統領を含め、人々を暗殺し、非協力的な政府を打倒する。退任後、トルーマン大統領は、CIAの機密活動を認めて、深刻な過ちをおかしたと公的に述べた。彼は、CIA自身、責任を負わない政府だと言ったのだ。
アイゼンハワー大統領は、これに同意し、彼の退任演説で、軍産複合体の責任を負わない権力増大をアメリカ国民に警告した。
ケネディ大統領は、その脅威を理解し、「CIAを粉々に粉砕する」つもりだと言ったが、連中が先に彼を殺した。
CIAがトランプを殺すのは容易だろうが、「一匹狼暗殺者」は余り何度も使われて、もはや信じられない。CIAがアメリカとヨーロッパのメディアや反体制派のふりをしている多くのインターネットサイトを支配し、無頓着なアメリカ人をだます主張をしているのだから、濡れ衣で、トランプ再選をひっくり返すほうがずっと簡単だ。実際、CIAは、左翼をものにしているのだ。軍安保複合体を支持することが愛国的だと信じるので、右翼の人々は従う。
CIAは、トランプを打倒した後、Antifaや、Black Lives Matterや、連中の売女マスコミを、人種戦争を煽動するために使うだろう。それからCIAは蒼ざめた馬で乗り込み、住民は屈服するだろう。
私が書いている今も、このシナリオは展開している。
それが起きるまで、極めて少数しかそれを信じまい。たとえそうでも、説明を支配するCIAの能力は、国民を掌握するだろう。
現在のアメリカでは、うそつきの方が正直者より信ぴょう性があるのだ。
Paul Craig Robertsは元経済政策担当財務次官補で、ウオール・ストリート・ジャーナルの元共同編集者。ビジネス・ウィーク、スクリップス・ハワード・ニューズ・サービスとクリエーターズ・シンジケートの元コラムニスト。彼は多数の大学で教えた。彼のインターネット・コラムは世界中の支持者が読んでいる。彼の新刊、The Failure of Laissez Faire Capitalism and Economic Dissolution of the West、HOW AMERICA WAS LOST、The Neoconservative Threat to World Orderが購入可能。
ご寄付はここで。https://www.paulcraigroberts.org/pages/donate/
記事原文のurl:https://www.paulcraigroberts.org/2020/09/10/the-united-states-its-constitution-have-two-months-left/
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文中のウド・ウルフコッテ氏、本刊行の数年後に亡くなった。著書Gekaufte Journalistenは、英語に翻訳されたが、たちまち入手不可能になっている。ドイツ語原書なら購入可能かも知れないが、初歩のドイツ語知識で、読む能力はない。同じ筆者の翻訳記事には、たとえば下記がある。
岩波書店の月刊誌『世界』10月号、仮病首相の敵基地攻撃論を先取りするかのように、特集は 攻撃する自衛隊
コロナについても、新連載が二本。『分水嶺』と『コロナ戦記』
そして、新聞労連中央執行委員長 南彰氏による『共犯ではないメディアのために』。
昨日、たまたま拝聴した番組、大本営広報部呆導の対極。あまりに悲しいほど劣化した属国民。11/1の大阪投票も、異神の大勝になると内田氏は予想しておられる。残念ながら、予想は当たるだろう。日本人は行き着くところまで行き着かないと目が覚めないと、内田氏は言われる。同感なことがさみしい。
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