レバノン状況報告:2,750トンの硝酸アンモニウムが6年もベイルート港に足止めされていた訳
2020年8月6日
The Saker
出典:親ヒズボラのレバノン・テレビ局アル・マヤディーン、2020年8月5日
https://www.youtube.com/watch?v=uTNPvuApgNw&w=1280&h=720
https://www.dailymotion.com/video/x7vf2l2
書き起こし:
こんにちは
誰であれ、この写真を見る人は、それが何年間も、12番倉庫で、無秩序な形で保管されていた(何百トンもの)硝酸アンモニウム(爆発)で(完全に)破壊される、わずか24時間前には、命に満ちていたのベイルート港だと信じるのは困難だろう。
ベイルートは、何千という家屋の破壊や、組織や企業への損害は言うまでもなく、何十人もの死者や何千人もの負傷者を引き起こした爆発で、ひどい光景に直面した。
この(硝酸塩)貨物の由来はどうなのか? どのようにして港に到着したのか?
当時のナジブ・ミカティ首相、ガジ・アリディ運輸大臣と、チャフィク・ミリ税関長による命令下、レバノン裁判所の公式決定により、この貨物は2013年以来、港にあった。
膨大な量の硝酸アンモニウムを輸送していた、ジョージア発、モザンビーク行きのモルドバ籍の船は、ベイルート港入港時、点検後、海に戻るのとを禁じられ、移動不能にされた。更に、貨物は差し押さえられた。そこで、、ベイルートの緊急対応判事ナディム・ズウェインが、船を港に接岸させ、バロウディ&アソシエーツ法律事務所に押収された後、積み荷を降ろさせることに決めた。
その後、裁判官は、貨物移動を考慮するようにという税関の要請に対応しなかった。2017年、税関は、ベイルートの緊急対応判事に、硝酸アンモニウムを再輸出するか、爆発物工場に売る認可を要求する要請書類を送った。
更に重要なのは、レバノン国の警察総局は、元大統領サード・ハリーリーと、ラヤ・アル・ハッサン内務大臣に、この在庫の危険性を警告する緊急報告を送ったが、誰もこの警告を真剣に受けとめなかった。
この仕事を支援するため、できるだけのご寄付と、検閲を回避するため、会報講読をお願いする。
「あちこちから頂くわずかなお金は、水滴のようなもので、川や海や大洋になり得るのだから、どんな額でも重要だ」ハサン・ナスラッラー
----------
岩波書店の月刊誌『世界』9月号
特集1 ベーシックインカム序章
特集2 戦争責任の継承
あのアルンダティ・ロイと、ナオミ・クライン対談「違う世界に通じる入口へ」!
いつものように、「メディア批評」から読み始めた。
(1)コロナの時代、メディアに文学の言葉を
(2)小池都知事劇場における迎合と排除
絶望の党を立ち上げようとする彼女から、「排除いたします」という言葉を引き出し、野望を潰した大功労者、横田一記者についても、しっかり触れておられる。
洗脳週刊誌を買うお金と読む時間がある皆様が『世界』を買うようになれば、多少変わるのではと妄想する。
分科会なるものが提唱する曖昧模糊とした四段階。複雑な指標の組み合わせ。ウソの極み。政府の自由裁量を可能にするための屁理屈に過ぎない。批判せず垂れ流す速記者。
という翻訳記事の後書きで、書いたことがある。加藤周一の言葉だ。
政府の言ったことも覚えておいて頂きたい。記憶がなければ駄目ですよ、ね。だから、一つ一つの事件を、技術的な細かい所に入って行くことは、それは専門家でないと非常に困難だし、第一、そこに引き込むことは罠ですよ、一種の、ね。批判を封じる罠ですよ。そうじゃなくて、その、事件と事件とのつながりを見なければね。で、つながりは方向性を持ってるんだから。だからその、方向性に対して反応しなければいけないと思うんですね。
『現代の二都物語』大前研一訳をお読みいただければ、わかるだろう。古書でしか買えないかも知れないが。
« アメリカの対中国冷戦政策は、中国ではなく、アメリカを孤立させるだろう | トップページ | 水戦争とアメリカの運命 »
「レバノン」カテゴリの記事
- 流血惨事前夜のレバノンと・イスラエル(2024.07.04)
- 中東におけるアメリカ支配に新たな打撃を与えたガザの悲劇(2023.10.31)
- ネタニヤフーは(再び)戦争を求めているのだろうか?(2023.04.10)
- 頻繁なシリア空爆をエスカレートさせるイスラエル(2022.10.30)
- ベイルート港消滅怪事件(2020.08.21)
« アメリカの対中国冷戦政策は、中国ではなく、アメリカを孤立させるだろう | トップページ | 水戦争とアメリカの運命 »
コメント