災いをまねくエリオット・エイブラムスの次期イラン特使任命
メディア・ベンジャミン
CODEPINK
2020年8月6日
ブライアン・フックの後任として、アメリカの次期イラン特使にエリオット・エイブラムスを任命したのは、イランに対するトランプ政権の悲惨な政策にとって、もう一つのどん底だ。トランプの核合意からの離脱に起因する危険な対立は、ベネズエラにおけるトランプの代理としての彼の現在の地位を含め、政権転覆という破綻したワシントン政策に熱心な人物によって、更に悪化させられるだろう。
エリオット・エイブラムスは、グアテマラからイラクまで、無辜の人々の死や苦しみをもたらしたウソをつき、犯罪行為をして、出世したのだ。彼は軍国主義を奉じ、はなはだしい人権侵害を隠蔽し、独裁政権を支援してきた実績がある。
エイブラムスの経歴には下記がある。
- 1980年代、彼はグアテマラ先住のマヤ系イシル族の人々に対する激しい取り締まりが、国際連合に大量虐殺として分類されたほど残忍だった悪名高いグアテマラ人将軍、フライン・リオス・モントを擁護した。
- 1981年、アメリカで教育された大隊が、途中で子供たちののどを切り開き、500人以上の一般人を殺した衝撃的なエル・モゾテ大虐殺に、サルバドール軍が責任があったことを彼は否定した。エイブラムスは、大虐殺を否定し、悪名高く残忍なサルバドール政府に対する継続的なアメリカ支援を要求しただけでなく、彼は1994年のインタビューで「エルサルバドルでのアメリカ政権の実績は素晴らしい業績の一つだ」と主張しさえした。
- 彼は激しい反パレスチナで、恥知らずにイスラエルを支援している。国家安全保障会議でのジョージ・ブッシュ補佐として、エイブラムスは、和平交渉を妨害するため彼ができるあらゆることをした。イスラエルに対して、入植地建設を止めさせるアメリカの圧力を、彼は繰り返し妨害し、イスラエルのパレスチナ人殺害には、ホロコーストを正当化のために引用した(ユダヤ人は「安全保障がなければ、ユダヤ人に何が起こるか歴史から学んでいる民族」だ)。2015年、彼は、オバマ大統領の承認なしで、ネタニヤフを議会で演説するよう招くことを求める当時の議長ジョン・ベイナーの決定に拍手喝采した。彼は「イスラエルは、神がアメリカを好み、守るという考えに結びついている」という福音派によるイスラエルの記述を称賛している。
- 1991年、エイブラムスは、1980年代に、サンディニスタ政府を打倒しようとしている右翼コントラ反政府派を支援するため、イランへの武器販売からの利益を吸い上げるための、秘密な非合法詐欺、イラン・コントラ疑惑への彼の関与に関係する情報を議会に隠したのことに対して、彼は罪を認めた。
- エイブラムスは、悲惨なイラク侵略の鍵となる支援者だった。1998年、彼はサダム・フセインを退陣させるよう勧めるクリントン大統領宛の手紙を提出した。ジョージ・W・ブッシュの二期目には、Global Democracy Strategy国家安全保障担当大統領次席補佐官として、エイブラムスは「外国で民主主義を推進する」ブッシュ戦略促進を担当した。
- エイブラムスは、イラク介入のためネオコンが使った戦術に習って、アメリカによるリビアのムアマル・カダフィ打倒を唱導した。
- イラン核合意に対するエイブラムスの反対は、交渉が余り本格的になる前に、イラン核施設を爆破するよう、イスラエルに奨励した彼の試みで要約される。合意を妨げるイスラエルの能力が、外交関係の雪解けで、かなり狭められており「イランが、絶望的に反抗的で、孤立している時に、爆撃するのと、世界の多く、特にアメリカが協議の見通しに楽観的な時に、爆撃するのは、全く別のことだ」という懸念を彼は表明していた。
- 2019年1月、エイブラムスは、アメリカのベネズエラ特使として指名され、クーデター未遂を支持し、外交的協議を抑制し、コロナ流行の中でさえ、残忍な制裁を増やすために彼の立場を使った。
今、エイブラムスは、アメリカ制裁でイラン国民が非常に苦しみ、既に一触即発の状況にあるのに対処すべく、アメリカのイラン特使に任命された。エリオット・エイブラムスは、この新たな職を受けるのではなく、生涯にわたり政府の職から排除され、戦争犯罪人として認知されるべきなのだ。
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イソジン知事大活躍。ウソあるところに道あり。
異神と合流を狙っている?野党破壊専門議員が話題。 松下政経塾出身で、まともな政治家、いるのだろうか?
植草一秀の『知られざる真実』記事が指摘している通り。
原発事故隠蔽の金儲けプロジェクト破綻の姿の現状を見た。
無謀な計画・無残な結果。有明テニスコート場面で連想した。夏草や兵どもが夢の跡
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