グーグルに完全「消去される」
2020年7月22日
Ron Unz
昨日朝早々、私は我々の常連コラムニストの一人から、我々のウェブサイトが、もはやグーグル検索結果に表われないと懸念するメモを受け取った。
グーグルとフェースブックは世界のインターネットへの最高位監視役で、五月初旬、フェースブックは、我々のコンテンツを遮断し、グーグルは、我々の全ページのランクを下げて、彼らは、いずれも我々を追放していた。
以前は、グーグル検索結果で、我々の記事の多くが非常に高く評価されていたが、今や、検索文字列に「unz」を入れないと、それらの記事は全く表示されない。だから、本気で我々を探している人しか、我々の内容を見つけられないのだ。
だが最近の攻撃は一層厳しいもので、今や「unz」あり、無し、いずれの検索でも、我々の、どのページも表示されない。グーグルは、どうやら全インターネットから我々を「消した」ようだ。
これまでのFacebookと、グーグルによる排除にもかかわらず、我々へのトラフィックは、我々独自の異なる見解が、巨大インターネット企業に課された妨害を克服して、六月には全ての記録を易々と超えた。それで、どうやら、マウンテンビューの独占者は、締め付けを強化することに決めたのだ。
たまたま私は多少誤解していた。その日後刻、かなり主流の、穏健な見解のものを含め、非常に広い範囲の、人気が高い、保守的な、共和党志向のウェブサイトに、良く似た運命が起きていたのに気がついた。
FoxNewsのタッカー・カールソンは現在ケーブル・テレビ史上最高評価をされている番組を司会しているが、グーグルは彼のウェブサイトは、もはや存在しないと決めている。
https://www.foxnews.com/shows/tucker-carlson-tonight
だから、どうやら我々の「物議をかもす」記事は、我々がインターネットから、すっかり消えたことと無関係だったのだ。そうではなく、グーグル検閲者は、我々が、他の全ての他の人々と一緒に追放する、ある種保守的ウェブサイトだと判断したのだ。
私は自分が、内務人民委員部NKVDによる緊急捜索で真夜中に突然逮捕され、寒く湿った尋問室に放り込まれて「一体誰が私を裏切ったのだろう?!」と必死で考えている、1930年代のソビエト社会主義共和国連邦最大のトロツキー主義組織秘密指導者のように感じた。だがそこで、私は、最終的に、主に、最近買ったパンが古いと文句を言ったかどで、同じ夜に、50,000人の他の人々も一斉検挙されていたのに気がついた。私は…前の週、誰かに、古いパンの文句を言ったのを覚えていた。
たまたま、我々自身のものを含め、それら全てのウェブサイトの、グーグルによる突然の完全排除は、一時的なことが分かった、検索結果は、前日と同じものに戻り、我々のページも、完全に排除されたのではなく、ランクを下げられていて、探すのがほとんど不可能なのだ。だが、この出来事は、私企業や経営幹部に許されている、不条理で政治的な、メディア権力を浮き彫りにした。
検索エンジン市場でのグーグルの市場占有率は、アメリカでも世界でも、ほぼ90%で、フェースブックも、ソーシャルネットワークで、ほぼ同等の独占だ。連中はインターネットの監視役で、彼らが、気に食わないウェブサイトや政治候補者を「消す」権力を持つのを許すのは本当に道理にかなっているのだろうか? もし誰かが会社の気に食わないことを言ったら、電話会社は、その人へのサービスを永久停止できるだろうか?
テレビの黄金時代に、もし一つの局がアメリカ聴衆の90%を支配したら、その局は確実に規制対象の独占企業として扱われ、公平公正な方法で振る舞うよう要求されたはずだ。グーグルとフェースブックも同じ基準に拘束されるべきではないだろうか?
このパターンが、究極の原因を示すのか示さないのか、わからないが、体制側と違う主張の我々ウェブサイトは、インターネット監視役による妨害に会わずに、極めて論議の的となる内容を五年間提供してきたが、我々へのトラフィックは着実に増大していた。ところが、四月下旬、私が、アメリカの悲惨なCovid-19流行は、おそらく、中国(とイラン)に対する、実に無謀なアメリカ細菌戦攻撃の意図しなかった、想定外の結果だった有力な証拠を示す極めて人気の高い記事を公開すると、数日の内に我々は、Facebookとグーグルの両方に排除された。だから、これらの二つが同時に起きたのは、純粋な偶然の一致以上の可能性がありそうだ。
我々のトラフィックは、その後、空前の高さになったが、グーグルによる排除は、私が述べた理由から、私にとって頭痛の種だ。
これまで10年、私の記事、The Myth of Hispanic Crime (スペイン語系人の犯罪神話)は、グーグルの「Latino Crime(ラテンアメリカ人の犯罪)」検索では、1億8000万、「Hispanic Crimeヒスパニックの犯罪」検索では、6000万の検索結果で、常に第二位で、大いに誇りとする実績だった。だが、BingやDuckDuckGoなどの検索エンジンは、私の記事を、依然ほぼ首位にランクしているが、グーグルは完全に「消滅」させている。
ある話題の重要性を評価する妥当な基準は、検索結果総数だと私は思う。共産主義と共産党は、20世紀中、影響を及ぼし、同名の政党が巨大な中国を依然支配している。だから「Communism 共産主義」検索では、検索結果は、1億6300万で膨大だが、それでも「Latino Crime(ラテンアメリカ人の犯罪)」の結果合計より、いくぶん少ない。もし学者やジャーナリストが、共産主義を分析した彼の記事が、インターネットで丸十年、第二位にランクされていたのに、グーグルが、本質的あるいは客観的品質と全く無関係な理由で、突然それをブラックリストに載せると決めたら、どう感じるか想像願いたい。
それでも、こうした不運な展開は、20世紀の、いくつかの他の体制の下で経験されたこととは到底比較にならない。私は、とうとう、ソビエト社会主義共和国連邦や、同様のイデオロギーを採用した多くの他の政権の1997年の信頼できる説明、The Black Book of Communism共産主義黒書を読む機会を得、まだ800ページの半ばだが、至る所にある大量処刑と大量投獄は、気のめいる内容だ。
更に、アメリカの不安定な社会が今、グーグルによる検索順位降格など些細な苦情の中でも特に他愛ないものでしかないシナリオの極端に否定的な方向に向かっている気がかりな兆候がある。元CIA職員のフィリップ・ジラルディは常に極めて冷静な人だが、昨日彼は「A Nation Falling Apart 崩壊しつつある国」という挑発的な題の極めて好評な記事を書いたが、そこには「アメリカという飛行機が墜落間近だという多くの兆しがある」という発言がある。
数日前、私は、1980年代、ハーバードのリチャード・ハーンスタインの下で学び、最近のゲストに、チャールズ・マレーや、高名な理論物理学者ローレンス・クラウスがいる、European Institute of Science in Management所長ルイス・ラゾ・ブラーボによる詳細なインタビューで、いくつか、これらと同じ論点を主張した。
記事原文のurl:https://www.unz.com/announcement/being-totally-disappeared-by-google/
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この翻訳記事自体が、隠蔽されている。隠蔽エンジンでお試し願いたい。
小説『楢山節考』に書かれた、うば捨て山は伝説だったという。しかし、現代日本では、政府が推進している。厚生破壊省が先頭にたち、国土交通省が幇助している。コロナ蔓延で、弱者、高齢者を大量死させるのが狙い。妄想であってほしいもの。PCR検査数、四月末のデータでは、OECD加盟国36カ国中、35位。より最近のデータでは、世界で159位、というのが傍証。そこで一句。
分科会、政府のウソのかくれみの
中国に限らず、宗主国でも、支配体制による弾圧は強烈だ。ネット検索や、ソーシャル・メディア・アカウントさえ排除されてしまう。この排除については、Paul Craig Roberts氏や、wsws.orgなども、書いておられる。共産党支配下のソ連での、反体制派言論の弾圧と変わらない。当ブログも、かつて「検索エンジン」で、何ページにもわたって、検索結果が表示されていた。今や、ごくわずか。数ページ先をたどると、縁もゆかりもないニセの見出しだらけ。クリックすると、無関係なサイトがあらわれる。おそらく、ロボットを使って、ゴミ・サイトを多数生成し、検索する意欲をそぐのが狙いだろう。それで最近は「隠蔽サイト」と呼んでいる。Yahooも、Googleも変わらない。その結果、昔のトラフィックの数分の一に減っている。それでも、この筆者がいう通り、DuckDuckGoでは、そういう妨害は少ないようだ。お試し願いたい。
日本人によるシベリア抑留体験記『スターリン獄の日本人―生き急ぐ』と『極光のかげに―シベリア俘虜記』を読んだことがある。一方、第二次大戦中の日本政府による共産党迫害の歴史は史的事実。小林多喜二がその典型。宗主国によるマッカーシー・レッドパージ、朝鮮戦争以降の日本でのレッドパージも激烈。この経緯は孫崎享氏の新刊『朝鮮戦争の正体』にも書かれている。少なくとも日本では、今も共産党員排除は、しっかり続いている。「会社は三つの赤がきらいです。火事、赤字、共産党。」と新入社員教育で教えられましたと、優秀な後輩から聞いたことがある。
チェルノブイリ原子力発電所事故の際には、大変な人数の兵士が現場に駆り出され、悲惨な結果になっている。一方、近隣住民に対する共産主義政権の対応は、豊かな資本主義社会の日本政府による被災者対応より、ずっとまともに思える。具体的知識は下記の本による。通常は良い本をくさす巨大ネット書店書評、本書に対しては、まっとう。
『3・11とチェルノブイリ法―再建への知恵を受け継ぐ』『原発事故 国家はどう責任を負ったか―ウクライナとチェルノブイリ法』
このネット言論弾圧の記事で最近読んだ本を連想。『なぜ日本のジャーナリズムは崩壊したのか (講談社+α新書)』
隠蔽エンジンの実態、被害妄想と思われるなら、ネットで、この記事の検索を試して頂きたい。
「簡単な10のステップで実現できるファシスト・アメリカ(日本?)」と入力しても、2007年8月に翻訳掲載した小生の元記事は決して見つからない。コピーはみかけるが。
属国完全植民地化を狙う傀儡政府の手口を見事にまとめたナオミ・ウルフさんの素晴らしい記事、知られてはならないので、人目につかぬよう、属国の手の者が人為的に排除工作をしていなければ、こういう不思議なことにはならないはずだ。
三度掲載したもの全てが検索エンジンでは現れない。ジョージ・オーウェルが『1984年』で書いた過去の真実の歴史を廃棄する「メモリー・ホール」に放り込まれたよう。
「簡単な10のステップで実現できるファシスト・アメリカ(日本?)」過去の三つのurlは下記の通り。決してブログから削除したわけではない。クリックすると現れる。
2016年2月14日、冒頭末尾以外再再掲記事アドレス
http://eigokiji.cocolog-nifty.com/blog/2016/02/10-bb36.html
2013年8月5日、末尾以外再掲記事のアドレス
http://eigokiji.cocolog-nifty.com/blog/2013/08/post-d987.html
2007年8月26日、最初の掲載時のアドレス
http://eigokiji.cocolog-nifty.com/blog/2007/08/10-b849.html
よそのサイトにコピーされた記事は読めるので、題名のみならず、元のurlも組み合わせた論理での記事排除策と思われる。とは言え深刻な時節、再再掲載せざるを得ない。
サーバー企業に「同じ記事を再三繰り返し掲載するのは重大違反だ」といいがかりをつけられ、閉鎖に追いやられるかも知れない。サーバー管理者は、隠蔽エンジン大企業に、なぜ削除すると文句は言わないだろう。その時は「皆様さようなら」ということになる。
コピーする方々は、必ずこの付記もコピーするよう願いたい。
付記部分を除く翻訳のみの転載は、支配体制による言論統制の幇助に他ならない。
ちなみに元の英語記事は今も健在。Fascist America, in 10 easy stepsと入力すると当然読める。末尾に寄付のお願い文章がある。昔あったかどうかの記憶はない。
https://www.theguardian.com/world/2007/apr/24/usa.comment
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