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2020年7月10日 (金)

ブラジルのファシスト大統領ボルソナーロ、コロナウイルス検査で陽性

Tomas Castanheira
2020年7月8日

wsws / org

 昨日朝、ブラジルのファシスト大統領ヤイル・ボルソナーロは、日曜日に最初に徴候が出た後、コロナウイルス検査で陽性だったと記者団に発表した。

 ブラジルでのCovid-19流行は、公式統計によれば、1,600,000人以上が感染し、66,000人が亡くなり既に壊滅的な局面に達している。国際的に、この犠牲者数を上回るのはアメリカだけだ。ウイルスの影響は週平均一日約37,000人の新感染者で拡張し続けている。

 このシナリオの中、ボルソナーロは、全てのブラジル支配階級のための彼の犯罪的メッセージを再確認するため、何百万人ものブラジル人と世界中の聴衆に見られるインタビューを使ったのだ。「それが人生で、ブラジルは生産しなければならず、我々は経済を活性化しなければならない。」

 
7月3日金曜日、サンパウロ産業連盟(FIESP)で講演するボルソナーロ(撮影:マルコス・コレア/ Planalto)

 最初に、ボルソナーロは彼の社会病質的見解を、政治的ライバルに攻撃されたことを皆に想起させた。「過去、一部の人々が、経済は回復するが、命は回復しないと私を批判した」と彼は、リオデジャネイロ知事ウィルソン・ビツェルの言葉に直接言及して言った。「全ての銃が私に向けられ、私を非常に厳しく批判した。我々は大いに苦しんだが、今皆様全員、我々が正しかったのが分かっている」。

 ボルソナーロの主張が実証されたという見解は、実際は、コロナウイルスの性質と、完全に誤っていたのが分かり、ひどい結果となったコロナ流行対策に関する一連の非科学的主張だ。

 ファシスト大統領の主張は、ウイルスは全員に必然的に降りかかる「雨」のようなものだというのだ。だが、既に世界中で、50万人以上の人々を死亡させた病気は、ブラジル国民にとって、本格的なリスクにはならないと彼は主張したのだ。

 彼によれば、Covid-19は「過大評価され」「感染した圧倒的多数の人々は、それに気がつかず、全く何も感じない」。彼は同じくウイルスが、ブラジルの暑い気候では、完全に異なる振る舞いをして、その影響は、ずっと穏やかになると述べた。

 北と北東の、より暖かい国での、冬の前の破壊的な結果をもたらした感染者の爆発が、そもそも客観的基盤皆無のこれらの仮定を完全に反証している。

 ボルソナーロは、あらゆる科学証拠に反して、ヒドロキシクロロキンはCovid-19の効果的な治療で、「医者が、ブラジル中いたる所で[ヒドロキシクロロキン]の成功の可能性は100パーセントに達すると言っている」と強く主張している。


 7月4日、アメリカ大使トッド・チャップマンと一緒のボルソナーロ

 「私は昨日最初の錠剤を飲んだ」と彼は言った。「もし私が最初の日から、予防対策として、ヒドロキシクロロキンを飲んでいれば、何の症状の痕跡もなしで、非常に順調にやっていただろうと告白する。」

 実際は、世界保健機構(WHO)が、この薬の効果がないためCovid-19治療用としての研究を断念しただけでなく、二人のブラジル保健相が、大統領が提唱する、この薬の無差別処方に関する意見の相違のために辞任しているのだ。

 ボルソナーロは、社会的に距離を置くことは、国民の中でパニックを広める手段だとして攻撃し、海岸に出るのを制限する法案を提案する知事たちを非難した。彼は学校再開と、いわゆる「縦の隔離」つまり高齢者と併存疾患を持った人々のみの隔離を主張した。

 彼は政府官邸前での「ここ数カ月かなり密だった人々との接触」つまりファシスト・デモへの参加という彼の慣習を擁護し、議会と最高裁判所の閉鎖と軍事介入を支持した。

 ブラジルでのコロナウイルスの衝撃的結果が、どれだけボルソナーロの行動のせいなのか推測するのは困難だ。社会的に距離を置くのを阻止する公式命令や、多くの企業への再開強制、誤情報の流布、データの隠蔽、隔離を打ち破るため病院攻撃までした、政府によらない、あからさまなファシスト部隊動員などの組み合わせは大きな役割を演じた。

 だが彼の権力の安定性や犯罪的政策の公然の擁護は、ブラジル支配体制全ての協力なしでは不可能だったはずだ。科学的見地から、ボルソナーロが推進した政策が茶番だったと暴露されれば、それら政策は支配階級の権益という見地から具体化されていたのだ。

 自称野党の労働者党(PT)を含め、全関係者が、ボルソナーロの犯罪的措置を受け入れ、あらゆる医学的、科学的勧告にもかかわらず、ブラジルの全ての経済活動再開奨励に満場一致で賛成している。

 だがボルソナーロがインタビューで想起させた通り、彼の最大の支援は、世界の全てのブルジョア政府が、いかなる科学的基盤にも欠ける「集団免疫」の名のもと正当化される国民の全般的感染という彼の基本政策を擁護している事実に由来する。彼らは全て彼がずっと前に言ったこと「ウイルス自身にひき起こされる損害より、この戦いの副作用が、ひどい時、人はウイルスと戦うことはできない」を受け入れているのだ。

 彼がCovid-19に感染したというボルソナーロ発表の数日前、彼は、マスク着用やソーシャル・ディスタンの証拠がないアメリカ大使館での7月4日祝典に出席していた。大使館公式ツイッターによれば、駐ブラジル・アメリカ大使トッド・チャップマンと妻は「検査で陰性で、隔離生活する」大使館スタッフ全員が「検査中だ」と付け加えている。

 この話題は三月初旬、彼の取りまき23人が、帰国時コロナウイルス検査で陽性を示したドナルド・トランプ大統領のフロリダ州マー・ア・ラゴ・リゾートへのボルソナーロ訪問を想起させる。ボルソナーロは以前、偽名で行った自身の検査結果を隠蔽していた。

 ウイルスは益々トランプの取り巻きグループに感染しており、オクラホマ州タルサでの集会後、彼のスタッフ8人が検査で陽性となり、マイク・ペンス副大統領の幹部補佐官と、息子のドナルドJrのガールフレンドも陽性になっている。

著者は下記記事も推奨する。(英語記事)

Brazil’s coronavirus cases top 1.5 million amid record unemployment(記録的失業率の中、150万人を超えたブラジルのコロナウイルス感染者)[2020年7月6日]

記事原文のurl:https://www.wsws.org/en/articles/2020/07/08/braz-j08.html

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 9日夜のBS-TBSの報道1930で、倉持仁医師が、「日本政府を見ていると、ブラジルと同じに見える」という趣旨の発言をされた。御意。大塚耕平議員も同意していた。知事と大臣の会談後会見、音声を消した。聞くに値しない。大串博志議員、二人の会見について、「春から我々が言ってきたことが認識されていない」と怒っていた。晋裸万障、コロナ禍も豪雨災害も放置、犬を抱いて、うちで踊っているのだろうか。

 選挙違反問題、想定通り。とかげの尻尾きりで終了。成り立ちを考えれば、本来宗主国の邪魔物を排除するための組織。月光仮面などではない。田中角栄が排除され、中曽根が残ったこと、豪腕政治家が排除されたことなどが、それを物語っているだろう。大本営広報部は、そうした重要な事実から目をそらさせるのが本務。洗脳呆導を何百年見ていても愚民が増えるだけ。

 日刊ゲンダイDIGITAL

河井夫妻起訴の闇 特捜部1.5億円不問の裏切りで幕引きか

 今日の孫崎氏のメルマガ題名

コロナ、東京感染者最多224人 3カ月ぶり200人超え、大阪30人以上は4月29日以来、埼玉:8日48人、40人を超えは4月16日以来等。菅官房長官「緊急事態宣言を発出状況に該当せず。イベント開催制限の緩和予定通り」。不安の中、経済再開無理、長期化へ

 選挙後、化けの皮がはがれた組織がある。金子勝氏の著作(たとえば、最近では雑誌『世界4月号』「もし君が首相になりたいならば」を全く読んだことがない若い人々が、金子勝氏のツイートを悪しざまに罵っている。論破できなければ犬の遠吠え。大本営広報部は決して触れない。

【金子勝の言いたい放題】都知事選総括!問うべきは何か 20200708

 PCR検査が増えない日本政府や学界の腐敗。大本営広報部は決して触れない。

「新型コロナウイルス」(33) 児玉龍彦・東京大学先端科学技術研究センターがん・代謝プロジェクト プロジェクト リーダー/ 村上世彰・一般財団法人村上財団創設者

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