用心は最も安全な方策
2020年5月28日
Paul Craig Roberts
多くの評論家が経済活動再開はパンデミックの終わりの兆しと解釈している。これら評論家の多くは、Covid-19の現実や、深刻さを否定したり、封鎖や社会的距離の必要性や有効性や、マスクの必要性や有用性を否定したりしている。
パンデミックと、それに対する公式対応は、9月11日以来我々に押しつけられている警察国家を推進する陰謀だという疑念を引き起こした。それはビル・ゲイツの大規模ワクチン接種計画や大手製薬会社の数十億ドル利益のためにでっちあげられた機会だと強調する人々もいる。パンデミックが人為的な策謀か否かにかかわらず、それは確かに、中国との対立を含め、様々な狙いを推進するために使われている。
こうした疑念や考え方は、用心の欠如を推進するため危険な面がある。例えば、危機は過ぎたやら、決して本物ではなかったという考え方は、ウイルスが消滅したか、それほど危険ではない形に突然変異したという考え方と同様、我々を第二波に対する準備不足にしかねない。これらの考え方は、スペイン風邪の経験にも裏付けられていない。第二波は、ウイルスがいっそう危険な形に突然変異していたので、第一波よりずっと致命的だった。(https://www.history.com/news/spanish-flu-second-wave-resurgence)ローラ・スピニーによるスペイン風邪の本、Pale Rider(蒼ざめた騎手)も参照のこと。
パンデミックが、でっちあげられた危機だという考え方は、その世界的規模や、ジョンズ・ホプキンス大学が編集し報告したデータと一致しない。第二波前の現時点で、5,690,000人以上の患者と355,000人の死者がいる。全ての国の中で、アメリカは患者数と死者数が最多だ。( https://sputniknews.com/world/202005281079438354-covid-19-live-updates-coronavirus-global-death-toll-surpasses-355000-case-count-nears-57-million/ )
しかも多くの人々が病気のままだ。アメリカでは、170万人が感染し、100,000人が死亡し、391,508人が回復し、まだ120万人が、ウイルスを持った病人だ。そう、過小、あるいは過剰報告を含め、データの問題があるのを私は知っている。にもかかわらず、武漢や、ニューヨーク市や北イタリアのような感染者数が大きい地域で、医療や葬儀に対するウイルスの圧力が大きいことを知っている。
もう一つの誤解は、若者は、おおよそウイルスに感染しないので、自由に行動してよいというものだ。世界保健機関WHOのアフリカ地域部長によれば、「[アフリカで]感染している人々の大多数が、5歳から、45歳の若い人々だという傾向だ。」( https://sputniknews.com/world/202005281079438354-covid-19-live-updates-coronavirus-global-death-toll-surpasses-355000-case-count-nears-57-million/ ). さらに若者は死亡率が低いからといって、自由に動き回って、死亡率がより高い人々にウイルスを蔓延して良いことを意味しない。公共政策は決して自己愛な自分本位を基盤に作るわけにゆかない。
我々がウイルスについてほとんど知らず、ワクチン接種計画や大手製薬企業の利益に邪魔なので、低コストのHCQ/亜鉛の効果的な治療が攻撃を受けており、我々が大手製薬企業の利益に操られている狙いを受け入れるまで、強欲が人々を死なせ続けている。
自明のことを主張することに対し、陰謀論者は、私が陰謀の一部だと言い、馬鹿者は、私が実際は用心を呼びかけているのに、私が永久封鎖を好んでいると言うだろう。
我々は健康に対するこの病気の危険と、病気の危険を、公共の利益に役立たない狙いのために利用することの危険の両方に注意する必要があるのだ。我々がウイルスについてごくわずか知らないのだから、用心こそが最も安全な策だ。
Paul Craig Robertsは元経済政策担当財務次官補で、ウオール・ストリート・ジャーナルの元共同編集者。ビジネス・ウィーク、スクリップス・ハワード・ニューズ・サービスとクリエーターズ・シンジケートの元コラムニスト。彼は多数の大学で教えた。彼のインターネット・コラムは世界中の支持者が読んでいる。彼の新刊、The Failure of Laissez Faire Capitalism and Economic Dissolution of the West、HOW AMERICA WAS LOST、The Neoconservative Threat to World Orderが購入可能。
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記事原文のurl:https://www.paulcraigroberts.org/2020/05/28/caution-is-the-safest-policy/
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ローラ・スピニーによるスペイン風邪の本、Pale Rider(蒼ざめた騎手)を引用した記事に下記がある。スペイン風邪当時には、アメリカでさえ、マスク着用が法制化されていたのだ。
「国会女子会」というものを初めて拝聴。
東京新聞ならではの、望月衣塑子記者による伊東詩織さんインタビューを朝刊で拝読。
日刊IWJガイド IWJインタビュー本日の再配信 コロナのタヌキ退治に必見?
【小池都政に騙されるな!これまでの都知事選を振り返る シリーズ特集 2・IWJ_YouTube Live】20:00~「都知事選最終盤!『大本命』小池百合子候補の真の『素顔』は『クリーン』からほど遠い極右政治家!~岩上安身によるインタビュー 第667回 ゲスト 神戸学院大学教授・上脇博之氏(小池百合子候補編・前編)」
視聴URL: https://www.youtube.com/user/IWJMovie/videos?shelf_id=4&view=2&sort=dd&live_view=5012016年7月に収録した、岩上安身による神戸学院大学教授・上脇博之氏インタビューを再配信します。これまでIWJが報じてきた上脇博之氏関連の記事は以下のURLからご覧いただけます。
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/tag/kamiwaki-hiroshi
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うーむ、アメリカでも民衆の浅はかさは、日本人のそれと大して変わらないみたいで、複雑な気持ちになった。
違うのは、アメリカは三権分立が機能している事と、日本よりは民主的な手続きが守られている事だろうか。
アメリカでも日本でも、本当に重要な情報から人々の関心を遠ざける為に、意図的に楽観的な言説が、陰謀論系の論者を通じて流布される事はよくあるね。
日本のツイッターでも時折、「コロナ騒ぎはでっち上げだ」といった内容のものが流れてくる。
これは、私的には、逆に楽観論を蔓延させるのが狙いではないかとさえ思っているので、無視している。
それを信じている人の根拠の主なものは、閑散とした病院の映像だろう。
正直言って、私には、あれが病院には見えない。
公民館の様な建物の玄関前に、防護服を着た人が立っているだけ、にしか見えない。
病院だというなら、なぜ看板や周辺の様子を写さないのだろうか?
なせ他にスタッフがいないのだろうか?
それに救急を受け入れる病院にしては小さ過ぎるだろう。
以前にも書いたけど、陰謀論というのは、9割方の真実の中に1割の嘘や論者の私観を織り交ぜているので、その論者が語る内容の多くが正しいとしても、鵜呑みにするのは逆に本当に喫緊の課題から遠ざけられる危険性があるから、よくよく考える必要がある。
喩えそれが真実であったとしても、本当にそれが現在最優先の問題なのか?という事を、私は常に意識している。
これは決して、その論者を誹謗している訳ではないし、その人は寧ろ善人である場合が多いと思うし、悪気があってこの様な事を書いているのではないので、そこのところはご理解願いたいと存じ上げ候。
さて本題、というか、こちらの方が短いのだが。
安倍がまたまた国民の関心を引き付けようとブルーインパルスの演出を持ち出してきた。
本当にやるべき事には余り関心が無く、如何に国民を欺くか、ヤバい法案から目を逸らせるか、如何にやってる感を演出して支持率を確保するか、そして常に選挙での優位性を保つか、といった事にばかり心血を注いでいる。
あまりにも何時もの手口過ぎて、怒りの感覚が麻痺してくるから怖い。
ただ、私が思うのは、インパルスの隊員の方々自身も、なぜ気骨に「自分は辞退させていただきたい」とか言えないのか?という事だ。
やはり隊員自身も、自分の頭で物事を考えていないし、また家族を養わなければならない弱みもあるのだろうとは思うけれど、残念でならない。
医療現場で懸命に奮闘しておられる医師、看護師、看護助手、掃除の方々に対する励ましは、医療用具を不足なく届け、十分な睡眠と食事が確保される事、その家族が不当な偏見を受けない様に、総理大臣自らが労いの言葉(プロンプターはNGで)を掛け、偏見と差別が横行しないように国民に問いかける事ではないだろうか。
まー、あの人物では100万年掛かっても無理な事は判っているけどね。
投稿: びいとるさいとう | 2020年5月30日 (土) 21時47分