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2020年4月14日 (火)

自国のコロナウイルス死者数を隠蔽するアメリカ

Moon of Alabama
2020年4月6日

 トランプ政権は、新型コロナウイルス流行を敵と考える国々を中傷するのに利用した。今アメリカ自身が世界的流行の中心となり、非難とウソのしっぺ返しを食らっている。

 3月21日、ホワイトハウスが中国に対して開始した宣伝攻勢についてデイリー・ビーストは、こう報じた。

二人のアメリカ当局者とデーリー・ビーストが入手した政府電報によると、アメリカで、コロナウイルス症例数が速いペースで増大し続けるにつれ、ホワイトハウスは、北京が「隠蔽」を画策し、世界的流行を引き起こしたとする非難に焦点をあてる複数の連邦機関による情報計画を開始した。

電報は、金曜日、国務省当局者に送られ、中国現地のコロナウイルス症例や死者のデータ、企業環境や交通規制を含め、状況を詳細に説明している。だが、それには中国や、コロナウイルスや、ホワイトハウスの対応について、アメリカ当局者が、どのように質問に答え、話すべきかについてのガイドラインも書かれている。

この話題は国家安全保障会議NSCで始まったように思える。電報の一部に「NSC最重要:[中華人民共和国]武漢ウイルス世界流行についてのプロパガンダとニセ情報」と書かれている。

 まもなく主流マスコミは新たな話題を広め始めた。現在、グーグルニュースで「China Cover-up (中国 隠蔽)」という単語を検索すると、449.000件の結果が出る。

 4月1日、ブルームバーグは、中国が症例と死者数を隠蔽しているのを「秘密アメリカ諜報報告」から得たとするキャンペーンを強化するよう「当局者」から電話を受けた。その報告は、一日後、ニューヨーク・タイムズが中国における死者の「正確な数」のCIA調査は進行中で、失敗していると報じたので、存在している可能性はありそうもない。

これまでのところ、ホワイトハウスにとっても、諜報界にとっても、いらだたしいことに、諜報機関による収集の取り組みで、正確な数は集められてはいない。

 中国が正確に報告している死亡数が、伝染病が原因の過剰死亡、死者総数と非常に異なっていることを説明するのに、我々はブルームバーグ・レポートを使った。中国による隠蔽はなかったが、死者総数報告が不完全だったのだ。一日後、BBCは似たような説明記事を報じた。

 4月3日、エコノミスト誌も、イタリアとスペインで見つかったのだが、死者数の間違いを論じた。Covid-19の死者数は、公式数値より多いように思われる。記事は、辛辣なことも書いていた。

2017年、ハリケーン・マリアがプエルトリコを襲った際、アメリカは、わずか64人の死者とした。後に、研究で、死者総数は、3,000人に近かったことが分かった。多くは停電した病院で起きていた。

 スペインとイタリアの特定地域におけるCovid-19の過剰死亡は、公式報告の死亡数より、最大で三倍多いように思われる。


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 今、アメリカ自身が大発生の壊滅的段階になって、中国の「隠蔽」という自分たちの主張が、でたらめだった事実を、マスコミは、ようやく認識したのだ。

 今や、ニューヨーク・タイムズ、ワシントン・ポスト両紙が、世界的流行が国内で起こしている死者数を、アメリカが「隠蔽している」と報じている。NYT見出し:アメリカは世界的流行による死者数を過小評価していると専門家が語る

二月と三月初旬における死者の一部は、おそらくインフルエンザとして誤認されたか、単に肺炎と説明されていたと医者たちは考えている。

感染症の発生による死について、可能な限り正確なデータを編集するには、典型的な状況の下でさえ、数カ月、数年を要すると 公衆衛生専門家たちは言う

 ポストにはこういう見出しの記事がある。コロナウイルス死亡者数:アメリカ人は、ほぼ確実にcovid-19で死につつあるが、公式数値から外されつつある

米国疾病管理センターは、臨床検査でコロナウイルスの存在が確認された死亡だけを数えている。「我々はそれが過小評価なのを知っている」と疾病管理センター広報担当クリステン・ノードランドは述べた。

アメリカにおける流行発生初期の数週間、検査が広範囲に受けることができなかったことが、呼吸器疾患を持った人々の多数の死をもたらしたと疫学者は言う。葬儀屋や検視官や老人ホーム代表によれば、今でさえ、自宅や過剰負荷の老人ホームで亡くなる人々の一部は検査されていない。

 十分検査をしないことで、既にアメリカはCovid-19犠牲者を「隠蔽している」。今まさに、アメリカCDCは、中国が湖北州での発生時にしたことをするだろう。確認された症例と死者を報告するだけだろう。それは、まさにアメリカが中国を非難した「隠蔽」だ。

 他のもの同様、コムで新たに掘られた「宇宙から見える」お墓の列で、ワシントン・ポストがイランを馬鹿にして、中傷するため、もう一つのCovid-19話題が使われた。

イランを支配するシーア派聖職者の精神的中心地コムで、846人以上がウイルスに感染したと当局は言う。だが約120万人が暮らすコムの公式死者数をイラン政府は発表しなかった。しかしビデオや衛星画像や都市中心部から9.6キロ北にある巨大墓地の他のオープンソースデータから、イランで、ウイルスで亡くなった人々の数は、公式数値より、かなり多いことを示唆している。

 今や「宇宙から見える」墓の列はアメリカ自身に到来している。流行病の死者は、間もなく一時的に公園に埋葬されると、ニューヨーク市議会議長が悲しげに発表した。

マーク・D・ルヴァイン @MarkLevineNYC - 1:33 UTC- 2020年4月6日

悲しみに暮れる家族が、半ダースほどの葬儀社に電話しても、亡くなった家族を扱えるのは一社もなかったと報告している。
墓地は、埋葬要請される数を処理できず、大部分を断っている。4/

病院で増加する死者だけではない。この危機以前、ニューヨーク市では、一日平均、自宅で20-25人亡くなっていたが、この世界的流行の中で、死者は200-215人だ。*一日* 5/

この危機の初期には、家で亡くなった人を綿棒で検査して、コロナウイルス死者数が得られた。だが、そうした日々は過ぎ去って久しい。我々には家で亡くなっている多くの人々を検査する能力はない。6/

今や死亡*前に*検査で確認された人々しか、死亡証明書上に、コロナウイルス犠牲者と記入されない。これはほぼ確実に、この世界的流行犠牲者の合計を過小計算していることを意味する。7/

それでも遺体の数は増加し続ける。マンハッタンとブルックリンの検死局OCME施設の冷凍庫は間もなく一杯になるだろう。それからどうするのだろう? 8/

まもなく我々は「一時的埋葬」を始めるだろう。おそらく埋葬(読者は既にお読みだ)はNYC公園を使用して行われるだろう。一列10個の棺桶用に溝が掘られるだろう。

それは威厳ある整然とした一時的な方法で行われる。だがニューヨーカーは、それを受け入れるのはつらいだろう。9/

 今イランでは、新しい症例が緩やかに減少しているが、ニューヨークでは、しばらくの間、高い死亡率が続くだろう。ウイルスに対する戦いを讃えるため、テヘランのアザディ・タワーに、美しい光のショー(ビデオ)が投影された。

 イランは、この病気の研究にも貢献している。

 大規模なイランの研究で、Covid-19の軽い症状になった人々の4分の3が、全く突然、嗅覚がなくなり、時々味覚もなくなるとも報告していることが分かった。嗅覚は非常にゆっくりしか回復しなかった。他の研究では、特定種類の嗅球細胞が、喉、更には、より深く体内に入る前に、SARS CoV-2ウイルスが最初に攻撃する場所かもしれないことを示唆している。病気にはならなかったが、家で病気の家族と一緒に暮らしていた人々も、しばしば嗅覚の喪失を報告している。

 だから嗅覚の突然の喪失を経験した人は、他の人々に感染させないため、すぐ自己隔離するべきなのだ。

記事原文のurl:https://www.moonofalabama.org/2020/04/us-will-cover-up-its-own-coronavirus-death-toll.html

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 太鼓持ち。

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