米海軍太平洋軍司令部とCovid-19 グアムからピージェット湾まで
アン・ギャリソン
Black Agenda Report
2020年4月15日
世界が本当に命を脅かす伝染病に直面する中、Covidに苦しむ米海軍は、世界を架空の脅威から安全に守るという茶番を維持しようと奮闘している。
「米海軍太平洋軍司令部は標準的作戦モードにはない。」
4月9日、ワシントン州ブレマートンのピージェット・サウンド海軍造船所でドック入り中の原子力空母チェスター・ニミッツで、Covid-19が発生したかどうかについて、国防総省と海軍の幹部が衝突しているとキトサプ・サン紙が報じた。私はブレマートンで育ったので、この物語は懐かしいが、全てのCovid-19物語同様に速く変化しつつある。記事が公表される頃には、何がニミッツに起きているのか、それに何をすべきかについて高官連中は合意しているかも知れないが、コロナウイルスが、特に水兵が狭苦しい場所を共有している海軍で蔓延し、亡くなる限り、意見の相違や方向感覚喪失が続くのは確実だ。
ニミッツでのCovid-19に関する対立の前、海軍は、艦上でのCovid-19発生のため既にグアムでドック入りしている空母セオドア・ルーズベルトに「交代する」ため、太平洋にそれを配備する予定だった。4月14日、空母ルーズベルトの乗組員一人が、ウイルスで亡くなり、もう一人が集中治療中で、少なくとも四人が入院中で、589人が検査結果が陽性だったとスターズ・アンド・ストライプスが報じた。約4,800人の乗組員の大部分がグアムに下船したが、約1000人が原子炉運用のような重要作業を行うため艦内に残っている。いくつかの情報源が、ルーズベルト乗組員は、Covid-19で亡くなった二人目のアメリカ軍人だったと報じている。
「意見の相違と方向感覚喪失は、コロナウイルスが蔓延し、人が亡くなる限り続くのは確実だ。」
驚くまでのこともなく、アメリカ準州グアムの160,000人のミクロネシア人現地人は、海岸沿いの観光ホテルで、何百人もの感染している水兵を受け入れるのをうれしく思っていないが、彼らの家は長いこと、彼らのものではなかった。アメリカは1898年にスペインの島を占領した。それが今や、朝鮮半島から3800キロにあるグアムの、アンダーソン空軍基地と海軍基地の場所だ。
2017年4月、「北朝鮮はなぜグアムを脅かしているのか?」という見出し記事(お笑いだが)をNPRインターナショナルが掲載した。それには、こうある。
「パラダイスには問題があるが、それはグアムにとって新しいことではない。西太平洋のアメリカ準州の島は、ヤシの木が生い茂る爆弾満載の海岸に囲まれている。グアムは小さいが、戦略上重要だ。
米海軍航空母艦司令官がコロナウイルス蔓延を止めるため乗員全員の退去を要求
「トランプ大統領が北朝鮮に「火と激怒」をもたらすと脅した後、平壌は水曜「慎重にグアム周辺区域を包囲する火事を起こす作戦計画を慎重に検討していると述べた。」
「アメリカは、軍事演習や共同演習のために島を使っている。グアムは大量の兵器を備蓄している。2014年時点で、アンダーセン空軍基地によれば、グアムには「世界最大の武器弾薬備蓄」があり、ミナミオオガシラ・ヘビやイノシシに囲まれたジャングルの奥深くの覆土式弾薬貯蔵所に格納されている。
グアムは控えめに言っても、アメリカの太平洋軍事戦略に不可欠だ。落ち着かない現地人はともあれ、海軍としては、一番流行にさらされたくない場所だ。
もし諸都市が競技すれば、世界で三番目に大きな核兵器があるニューメキシコのカートランド空軍基地とサンディア研究所の所在地アルバカーキだろうか?
それとも、乗組員のCovid-19感染にどう対処すべきかに関する、指揮命令系統での葛藤のため、空母ニミッツが出動するか否かの命令を待ち受けているピージェット湾海軍造船所がある私の故郷ブレマートンだろうか。
「もし都市競技に加われば、アルバカーキは世界で三番目に大きな核兵力だろう。」
ピージェット湾海軍造船所は、原子力で動く海軍の核武装航空母艦と潜水艦を修理し、総点検し、燃料補給し、リサイクルする。2004年、ブレマートン海軍基地は、バンゴール海軍潜水艦基地と合併し、キトサップ海軍基地になった。そこには原子力潜水艦に装備されるUGM-133トライデントII弾道ミサイルの保守、較正、ミサイル組み立て/試験、スペアや予備核弾頭貯蔵所でもあるStrategic Weapons Facility Pacific(SWFPAC)もある。
人員確保と、厳格な指揮系統は、米軍運用上、明らかに相応しいが、Covid-19蔓延が始まるとすぐ崩壊が始まった。私は二週間前に「国防総省、全ての設備に、Covid-19感染件数と死者報告をやめるよう命令」で早期の崩壊について報じたが、以来色々あった。
何らかのストレンジラブ博士風シナリオで、必要と思えば、少数の核爆弾を、どのように発射すべきか理解している人々はいると確信しているが、米海軍太平洋軍司令部は標準的な運用状態にない。空母ニミッツは、太平洋で空母ルーズベルトと交替するはずだったが、今やブレマートンで、Covid-19、そして/あるいは、その不安で足止め状態で、他方空母ルーズベルトは、乗組員が病気になり、病院で亡くなっており、600人以上が感染し、必要最小限1000人の要員が原子炉を世話しながら、グアムで立ち往生している。
両方の場所の現地人は、感染が兵卒を通して、地元共同体に蔓延するのを恐れている。4月13日「ギグハーバー選出のデレク・キルマー民主党下院議員はCovid-19流行の間、造船所労働者の給料を引き上げ、追加の身体保護具を提供するよう海軍に求めている」とキトサップ・サン紙が報じた。
キトサップ郡では、Covid-19の128件の症例、死者一名で、4月14日、「拡大した有資格者に対する無料Covid-19検査のため火曜日にキトサップ郡ドライブスルー検査場を再開した」とサン紙は報じた。キトサップ海軍基地に停泊中の原子力空母ヴィンソンでも、少なくとも一人の乗員がCovid-19と診断された。
さらなる進展が、ここや、スターズ・アンド・ストライプス、ディフェンス・ワンやMilitary.comのウェブサイトや私の故郷の新聞キトサップ・サンで報じられる。
アン・ギャリソンはサンフランシスコ湾地域を本拠とする独立ジャーナリスト。2014年、アフリカ五大湖地域での紛争に関する報道に対し、彼女はヴィクトワール・インガビル・ウムホーザ民主主義・平和賞を受賞した。Patreonで彼女の仕事を支援願いたい。彼女はann-at-anngarrison.comで連絡できる。
記事原文のurl:https://blackagendareport.com/uss-covid-19-guam-puget-sound
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戦時中の歌があったという。
いざ来いニミッツ、マッカーサー 出て来りゃ地獄へ逆落とし
検査強化はせず、「家にいろ」としか言わない都知事、忖度専門委員会。ゴールデン・ウイークの終わりや、夏前に、都合よく、コロナウイルスが蔓延を止めてくれるだろうか?
ステイ・ホーム、ステイ・イン・トウキョウ、セーブ・ライフ。どこの国の話しだろう。日本語を使え!
おめでたい痴呆自治体や政府を支持する国民の生活は、決しておめでたくない。
LITERA
「Go Toキャンペーン」1兆7千億円に非難殺到、星浩も「正気か」! 一方、官邸は異常な楽観論、田崎史郎も「夏の観光に間に合うようコロナが収束」
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