新世界が生まれつつある。それは一体どのようなものだろう?
2020年4月7日
Paul Craig Roberts
多くの人々が、Covid-19後の世界は変わっているだろうというのを耳にする。疑問はこういうことだ。どのように変わるのだろう? より良くだろうか、それとも、より悪くだろうか?
エリートは、それを、彼らにとって、より良く、我々にとって、より悪くしようとつとめている。その証拠は明白だ。大企業は苦境から救出されており、彼らの債務は補填された。最近の勤務実績や、決まった住所が無い、既に、のけものにされている人々以外他の全員が、一カ月の賃貸料と拡張失業給付を得ている。
大手製薬企業はウイルスに大量利益の好機を、政府はより強力な支配の好機を見ている。
だが経済的利益における相違など一部に過ぎない。ビル・ゲイツや大手製薬企業のような強力な既得権益連中は、我々全員にワクチンを注射し、「ワクチン注射済み、健康確認済み」なり、それに類する文言の国内パスポートで、我々の動きを支配しようと断固決意している。聖書にある「獣の刻印」を思い出させる、様々な人々の取り締まりや、様々な地域や、恩恵の入手の新しい追跡手順や技術が実施されるはずだ。
おそらく昨年の型に対するものを除いて、普通の風邪の予防注射が受けられるわけがないのと同様、Covid-19や他の突然変異するウイルスの予防注射を受けられるわけがないと専門家は指摘しているが、専門家は既に、どなりつけられ沈黙させられている。ワクチン接種の儲けは、どんな専門家の意見によっても、進路を阻止されてはならないのだ。
栄養やビタミンを提唱する人々も、邪魔するのは許されない。ビル・サルディは「有毒な」ビタミンの義務的リコールによって生み出される、画策された恐怖が我々を待ち受けていると予想している。(https://knowledgeofhealth.com/modern-medicine-laid-bare/)大手製薬企業はビタミンやホメオパシー治療に対する支配を確保すると固く決意しており、食品医薬品局FDAは大手製薬企業の手先のようなものだ。
ヒドロキシクロロキンやアジスロマイシンでの治療による成功肯定的な経験や、ウイルスと戦って撃退する免疫機構の能力を強化する上での、ビタミンC、ビタミンD3や亜鉛の有効性に関する医者たちの報告を、大手製薬企業やCNNのようなサクラが黙らせ、ワクチン接種が、治療より上位にたっている。大手製薬企業に影響された医学的正統的信仰は、押しつけられている既成の枠を破ることができない。新しい考えや実験が必要な時に、考える能力がある人々は、FDA規制や独断的主張でいやがらせをされ、妨害さえされる。
永久政府とその治安機関は、国民の恐怖と混乱を、一層専制的な措置や、憲法上の権利の更なる破棄や、言論の自由へのより強力な規制を導入する機会と見なしている。圧政に抵抗する自由の能力は、益々衰えている。
予想されるディストピアの様々な説明がインターネット上で語られている。だが、そういう結末にならずともよいはずだ。それは我々次第だ。我々が9/11事件後そうしたように、士気を阻喪して怖がれば、我々は益々多くの政府権力を受け入れることになる。至る所での欧米指導部の大規模な失敗を、我々は共同で認識して、より暮らしやすい、持続可能な社会を建設できるのだ。
指導部の怠慢は、本当の変化にとっての好機だ
CNNやニューヨークタイムズや他の管理されたマスコミは、毎日、トランプ大統領が指導部の怠慢を代表していると言う。だが指導部の怠慢は、これまで30年の指導部全員を越えた、システム自身にあるのだ。グローバルな「自己調整する」、貪欲に駆動される、金融化された無情な資本主義は、持続可能な共同体に人々を団結させることはできない。
指導部の怠慢は、企業収益を増やすため、国内の消費者収入を犠牲にして、高生産性、高付加価値の仕事を海外に移転し、欧米社会を脆弱にした指導部の長期的怠慢だ。国民の生存に必要な医薬品やN95マスクや他の必要な資源を製造する能力の海外移転を意味している。それは海外の影響力への依存を意味している。大規模輸入なしで機能する能力の欠如を意味している。どう考えても、グローバリズムは死刑宣告だ。その唯一の利点は、金持ちにとってであり、この利点は、国内の収入と、国民の購買力を縮小しながら、連中の利益を膨張させるかたちで実現する。
経済を駆動する収入がないので、アメリカ市場で売るように国内に輸入した海外生産された製品を消費する購買力を生み出すため、エリートはローンを提供し、与信枠を拡大した。質が低下する中、大学教育費は急激に上昇した。教育助成金は削減され、学生ローンがその代わりになった。社会保障年金受給者の生活費支払いを増やさないため、インフレは小さめに説明される。医療従事者へのメディケア支払いが圧迫される。社会的セーフティーネットは繰り返し、はぎ取られている。益々多くの人々が落ちこぼれ、ホームレス住民が増大し、Covid-19の肥沃な温床になっている。
連邦準備銀行が、金融資産に何兆ドルも注ぎ込み、金持ちが利益を得て、経営者の一時的給付としてのより高いボーナスと、株主のより多くのキャピタル・ゲインのため、企業は自社株を買い戻し、企業資本を減らし、債務を負わせ、アメリカでの収入と富の分配は、短期間のうちに、「公正」から「極めて不平等」へと変わった。エリートは自身の短期利益のために、経済を殺したのだ。
これら破壊的政策は、唯一の理念が「もっと欲しい」という、欲に取り付かれた短期思考連中のしわざなのだ。アメリカ政府が今救助しているのは、被害者ではなく、これらの救うに値しない連中だ。既に経済にのしかかっている、大規模な支払い不能負債バブルは、大きく潰れつつある。連邦準備銀行と財務省は、連中の貪欲に引き起こされた無作法から超金持ちを救う無駄な努力で、米ドルを破壊する過程の途上にある。
経済危機への、この正気でない対処法の代わりに、健全な対処法がある。苦境から助け出された企業と銀行は、結果的に、政府に購入されているのだ。だから、彼らは国有化された企業として扱われるべきなのだ。いったん国営化されれば、政府は企業と異なり、給料と健康保険料を支払う金を生み出せるのだ。予測される30あるいは40パーセントの失業は避けことが可能だ。給料を支払うのは、失業手当を支払うより良い。心理的な相違は、それだけで膨大な価値がある。
現在の医療問題に対処する上での、コストが高いアメリカの民営医療制度の無能さは外見上明白だ。利益第一の医療制度は、最も経費が高いシステムなのだ。
全てのレベルで利益が組み入れられており、民間保険やメディケアが払い戻しを拒否するレベルにまで、経費を引き上げてしまう。結果は、システムの拡大ではなく収縮だ。例えば、特に地方の最近閉鎖した病院の数をご覧願いたい。
しかも、民間保険とメディケアによる対応には、大きな差がある。国営制度は民間制度と共存可能なのだから、国営保険制度医に対する抵抗は極めてばかばかしい。二つある方が、一つよりもっと良いのは、あきらかだ。
国有化には多くの利点がある。それは例えば、合併によって作られた、大き過ぎて手に負えないチェース・マンハッタンやJ.P.モルガンのような巨大銀行を分割し、投資銀行業務と、商業銀行業務の分離の再確立が可能になる。グラス・スティーガル法の廃止と、独占禁止法の施行停止は、最悪の無知な政策だった。国有化は、政府が、アメリカのグローバル企業による海外移転を、アメリカに帰し、中産階級の仕事を復活させるのを可能にする。それはアメリカ人の誰にとっても利益になる。
巨大独占企業を分割した後は、破格の叩き売りではなく、公正な価格で民有化し、私有に戻すことができる。政府が企業売却から得る金は公債返済に使える。
個人にとって、生活も経済も押しつぶすような多額の債務は、彼らの収入で支払えるレベルに切り下げられるべきなのだ。マイケル・ハドソンと私は解決策として"債務免除"を提案した。https://www.paulcraigroberts.org/2020/03/25/a-brady-bond-solution-for-americas-unpayable-corporate-debt/ 他の人々も我々の主張を受け入れている。https://truthout.org/articles/1200-only-goes-so-far-its-time-to-abolish-debt/?eType=EmailBlastContent&eId=98cb6aac-8ef8-4e0e-b80e-24a1d1f92ef6
現在連邦準備銀行は、負債を評価損計上せずに、社会化している。負債を拡大して、苦境から救済しようとしているのだから、ばかげている。
考えや思慮ある行動の急場しのぎの措置が、強い障壁に直面しているのに、アメリカには社会主義の色あいがある何に対しても、実に強い教条的偏見がある。もし我々がこれらの障壁を克服できなければ、我々は遥かな困難と出会う運命にある。
共同体を復活できるだろうか、それとも国籍が、アイデンティティ政治の部族と同族への忠誠心へと退廃するのだろうか?
我々が直面している最大の手強い課題は、共同体の概念を復活させることだ。多数の民族性から成り立つアメリカは独自の共同体だった時があった。様々な民族の移民の波が来る度に、彼らは憲法の試験に合格し、英語を学び、アメリカの共同体に同化した。
この共同体は、様々な力によって破壊されたが、最新のものは、アイデンティティ政治だ。アイデンティティ政治は、性や、性的志向や、人種や、発明したり想像したりできる、あらゆる分類によって、国民を相互に敵対的な集団に分解し、共同体を禁止する。結果はバベルの塔だ。バベルの塔は共同体ではない。
アメリカは共同体ではなく、被害者の立場を主張する人々が最も憎しみを抱き、虐待者役を割り当てられた人々が最も憎まれ、憎悪が醸成される場所だ。当初は白人異性愛男性が主な憎悪対象だったが、最近は、女性は女性であって、女性だと主張する男性ではないと言うフェミニストを性同一性障害者の人々が憎悪するようになっている。よく知られているフェミニスト指導者に対する性同一性障害者の攻撃言語は猛烈で、暴力行為に発展する可能性が高い。同化されない様々な移民集団が誰が係争地域を支配するか、お互いに争っている。イスラエルによるパレスチナ人の非人道的な扱いは、ユダヤ人に対し、イスラム教移民を激怒させた。白人に対する猛烈な人種偏見攻撃は益々多くなっている。
何十年間も、女性研究が男性に対する憎悪を教え、黒人研究が白人に対する憎悪を教えた。こうして吹き込まれる憎悪は、今やニューヨークタイムズ1619プロジェクトで補強されるのだ。今我々は同化するのではなく、相互憎悪を抱いている。我々は、これから、どうやって逃れるのだろうか?
おそらく、突然変異した種が我々と永久に一緒かもしれないウイルスに勝利するというCovid-19の難題が我々の結集を強いるだろう。この結集は、今行われている一方的手法ではなく、公正と認められる経済救済措置に助けられるはずだ。債務免除が必要な公正を実現する。
エリートは自分の利害だけ考えて、危機が人々を結集させる好機になるのを邪魔している。もし我々が一緒に団結できなければ、我々は被害者やアイデンティティ集団の境界を越えての団結を忘れることができる。共同体ではなく、我々は別個のアイデンティティーの部族中で組織化される。国内での団結の欠如で、我々は外国の敵にとって格好の標的になるだろう。
我々はディストピアの「欲しいものリスト」が何か知っている。我々は反ディストピアの「欲しいもの」リストを持って、支え合う共同体として結集できるのだろうか、それともエリートが、我々を異質なヘイト集団部族に粉砕するのに成功するのだろうか?
Paul Craig Robertsは元経済政策担当財務次官補で、ウオール・ストリート・ジャーナルの元共同編集者。ビジネス・ウィーク、スクリップス・ハワード・ニューズ・サービスとクリエーターズ・シンジケートの元コラムニスト。彼は多数の大学で教えた。彼のインターネット・コラムは世界中の支持者が読んでいる。彼の新刊、The Failure of Laissez Faire Capitalism and Economic Dissolution of the West、HOW AMERICA WAS LOST、The Neoconservative Threat to World Orderが購入可能。
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コロナ対応について、厚生破壊相でなく、経済改悪破壊担当相が語るのはなぜだろう。どちらも耐え難く酷いが。
西村さんはコロナ大臣辞めたほうがいいよ。ぼくは普通、「だれだれ辞めろ」とかは言わないことにしてるけど、あまりにも弊害が大きすぎる。」
— 岩田健太郎 Kentaro Iwata (@georgebest1969) April 12, 2020
サクラ太鼓持ちを見る会で、森羅万象アキレ・ペア横でポーズをとる行為と、今回の芸能人のインスタグラム書き込みコラボケ事件は真逆。森羅万象による抱きつき。これだけ彼への批判がでるのに、高い支持率が続いたり、選挙での高い得票したりするのは、本当に、本当なのだろうか?
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