隔離された香港の中から 憂うつと希望
2020年3月3日
Andre Vltchek
New Eastern Outlook
戦場香港! これまで六カ月、私は、ほとんど毎月、ここに来続けていた。
何も変化せずに、全てが変化した。明らかに、最近の歴史で、アメリカやイギリスやドイツや台湾や他の反共産主義政府に支援された親欧米派連中による暴力的反乱ほど、この偉大な国際都市に、損害を与えたものはない。新型コロナウイルス(Covid-19)は、まだ残っていたほとんど全てのものをバラバラに粉砕した。
2月23日に香港国際空港に着陸した私は、誇り高いキャセイ・パシフィックとキャセイドラゴン航空の無数のジェット機の列が、ターミナル間の莫大な空き地を埋めて駐機しているのを見た。比較的新しい香港航空の飛行機も駐機していた。地球上最も素晴らしい空港の一つは空で、ターミナルを都市と結ぶ高速列車の席の大部分もそうだった。
通常中国本土からの訪問者で活気に満ちているホテルも空だった。受け付けでチェックインするのは私一人だった。職員はマスクをつけていた。彼は私だとわかって再訪を歓迎し、突然警告なしで、ハイテク温度計を引き抜き、私の額に向け、先端を押しつけた。
「36.4度!」 彼は勝ち誇って 言った。「正常」。
私は、彼がなぜ私に、そうしてよいか、どうか尋ねなかったのかと思っていた。私は抗議しなかっただろう。私は確実に、彼が私の体温を測ることを許すだろう。だが、このように、それは奇妙だった。多分失礼だ。だが我々二人ともマスクをつけていた。我々はお互いを見つめ、最後に彼が謝った。
* **
「今は全て異なっているでしょう?」 高位の警官の一人に言われた。我々は会談を設定するためWhatsAppメッセージを交換した。
私が到着する何日も前、私の読者の一人で友人の医者が、基本的に私の香港再訪計画を中止するよう説得しようとして、電子メールを送ってきた。
「あなたが来るのは賢明ではないと思う。しかもコンサートはないでしょう。」
彼はプラハ交響楽団の伝説的合唱団について語っていたのだ。それは2月27日に香港で演奏予定だった。我々はチケットを予約できていた。だがコンサートは中止された。
巨大な芸術祭、アジア大陸で最も重要なものの一つ香港芸術祭を含め、都市のいたる所で全てがキャンセルされた。
中国本土との国境は次々閉鎖した。観光事業は崩壊した。経済が金切り声を上げていた。検疫隔離センターが稼動するのを阻止しようとして、暴徒が警察と衝突していた。
次の日がどうなるか誰も知らなかった。何も良いことはないという総意である可能性が高い。
何カ月間も私のエッセイを掲載しているある香港の新聞は、スタッフが在宅で仕事をするよう要求されているため、支払い処理をするコンピュータに触れず、仕事の報酬を払えなかった。
お気に入りの現地の店「New Five Dragon Congee & Noodle Restaurant 新五龍粥麵茶餐廳」は幸いにも営業しており食べることができた。だが店内には、ほとんど客はいなかった。近所のスターバックスもドアを開けていた。だが多くの店やサービスが密封閉鎖しているように思われた。全員マスクをつけていた。バスや市電の乗客、ウエートレスや歩行者さえ。
***
もちろん予防策だ。だが巨大国際市がどれだけ長期間、予防策で生き延びることができるだろう?
ここでは全てが停止している。だが、ほとんど何も、公式な閉鎖ではない。公式に、香港経済は崩壊している。それでも緊急事態の感覚はない。歩道が、このような経済危機の間、ホームレスの家族で覆われたブエノスアイレスのような場合と異なり、香港では窮乏の兆しはない。
この元イギリス植民地は、少なくとも部分的には、いまだに数人の無情な地元オリガルヒに支配されているかもしれないが、直接、間接的な北京支配が、解決策や、危機からのいくつかの脱出方法提供していることが明らかになっている。
中国政府は、明らかにこの都市をあきらめていない。
2020年2月26日、ロサンゼルス・タイムズは、香港が、この傷ついた都市のために新予算法案を明らかにしたと報じた。
「水曜日に発表された年間予算の主な特徴は「重苦しい雰囲気に圧倒されている」住民を支援する、18歳以上の香港永住者に対する1,284ドル相当の支払いだと、陳茂波(ポール・チャン)財務長官が述べた。財務長官は、この会計年度、赤字が記録的な179億ドルに達すると想定した。」
「林鄭月娥(キャリー・ラム)行政長官の香港特別行政区政権は、崩壊しかけている経済の下落を止めようとして、政府の無気力さに対する非難の中、近年で最も大胆な予算を発表した。この都市における中国の役割に関する何カ月もの政情不安が、昨年香港を10年で始めての景気後退に押しやったが、エコノミストたちは、コロナウイルス発生による崩壊が更に生産高を押し下げるので、2020年にも二度目の年度収縮を予想している。」
それは香港$ではなく、1,284米ドルで、香港住民にとって大きな金額ではない。だが、それが全てではない。今後数カ月、いくつか¥他の大きな誘因が提供されるだろう。
***
連中の外国人調教師と共に、香港暴徒は、北京から来る、あらゆるものを組織的に中傷しているが、コロナウイルスや、継続中の貿易を含めた欧米からの攻撃という自身の問題に直面しながらも、中国は自信を持って、救いの手を差し伸べている。
中国本土と香港が、国民に対する、コロナウイルスと、その社会的影響の両方と、大いなる決意で戦う中、虚無主義暴徒は、検疫センターになりそうな場所や、コロナウイルス患者を治療するはずの病院を、周期的に攻撃している。
だが香港は目を覚ましつつあるように思われる。抗議行動は勢いと市民の支持を失いつつある。一方、現在の危機に対する解決策は、欧米やその移植物からは来ないのは明白だ。他方、香港、中国両政府が進むべき道を大急ぎで探し求めているのは明確だ。
香港は確かに深刻な危機を経験しつつある。それは、間もなく崩壊さえするかもしれない。我々が何十年も知っていた都市としての崩壊。
暴動は一部の過激派の感情を表面化させた。そうした感情は解析され、しばらくの間考慮され、拒絶された。
コロナウイルスは、都市を分裂させること、結び付けること、両方をしたのだ。
そう、我々が知っている香港は間もなく崩壊するかもしれない。だが新しい香港が生まれるだろう。あるいは、少なくとも、その歴史の新たな章が始まるだろう。
私は暴動と緊急医療事態の両方が、最終的に、香港の本当の中国復帰を始めたと考えている。それは、いささか逆説的に聞こえるかもしれないが、それは論理的だ。
香港は、少なくとも仮説的に、突然中華人民共和国を去れば、どういうことになるかを、かいま見たのだ。過半数の感情は明確だ。あらゆることにもかかわらず、我々は我々が属する所に留まるべきだ。中国に。
Andre Vltchekは哲学者、小説家、映画製作者、調査ジャーナリスト。彼はVltchek’s World in Word and Imagesの創作者で、China’s Belt and Road Initiative: Connecting Countries Saving Millions of Livesを含め、多くの本を書いている作家。オンライン誌New Eastern Outlook独占記事。
記事原文のurl:https://journal-neo.org/2020/03/03/from-inside-isolated-hong-kong-melancholy-and-hope/
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特措法改正賛成に回った立憲! 暴走政権に強権を与えてどうする。〇×に刃物。
植草一秀の『知られざる真実』
韓国では、「新天地イエス教会」という新興宗教の礼拝で感染が拡大したという。この団体の教祖を、ソウル市は殺人材などで告訴している。宗主国の、同様に強力な団体が、感染を広げているのだろうか?
日刊IWJガイド「ニューヨークで感染44人! ペンス副大統領ら出席会議に感染者2名!! 世界で感染10万人突破!! 明日、岩上安身の上医師インタビュー第2弾!!」2020.3.8日号~No.2733号
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コメント
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いつも有り難う御座います。
ここ数年、国際女性デーにちなんだ記事を紹介していただいたので今年もそれを楽しみにしていました。もちろん、ヴルチェク氏の記事は血が通った温もりのあるものなので、共感を抱いて拝見しています。
どうぞご自愛下さい。
投稿: 海坊主 | 2020年3月 8日 (日) 12時36分