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2020年3月16日 (月)

欧米は世界を攻撃。世界はロシアと中国に向かって空中浮揚。

2020年3月13日
Andre Vltchek
New Eastern Outlook

 率直に、要するに。最近アメリカは、いくつかの一線を越えて、世界の多くの地域で、残虐行為を犯している。過去、どんな国も、こういうことを、罰せられずに、やり通すことはできなかった。このような状況は、必然的に戦争に至っていたはずだ。

 現在、ワシントンと、そのマフィア風行為を、世界が余りに恐れているがゆえに、戦争が「回避されている」のだ。全ての大陸の国々がワシントンと同盟国の無法状態と暴力行為を受け入れているのだ。苦々しくも受け入れているのだ。もし命令されれば、彼らの多くが、跪いて慈悲を嘆願する。激しく攻撃されても、彼らには反撃する勇気も強さもない。

 国際法の最大の違反者であるアメリカは、制裁されず、通商停止が課されない。アメリカのいじめや攻撃、内密・公然の作戦に対する報復行動はない。国連は物笑いの種で、無力で、無意味で、欧米権益の同義語になった。

 事実は、世界は恐れている。世界は立ちすくんでいるのだ。小さな生物がコブラに直面すると、恐怖にすくんで、動けなくなるのと全く同じように。

 それはこのレベルに至ったのだ。原始的な未曾有の水準に。過去、植民地は独立を目指し反撃した。インドシナは欧米帝国に対して戦い、何百万人も失ったが、勝利した。

 今、ワシントンと同盟諸国は犯罪を行い、犠牲者を前にして、笑いながら言うのだ。「さてどうする? お前はどうするつもりだ? お返しするか? やってみろ。お前の家族を火あぶりし、お前の全ての骨を折ってやる。」

 皆様は私が誇張して言っていると思われるだろうか? いや、とんでもない、そうではない。全然! 欧米の水準が実際ここまで落ちたということだ。ほとんど誰もあえてそれについて話をしない! もちろん、ロシア、中国、イランと他の勇敢な国以外は。

* **

 だがイランに起きたことをご覧願いたい。ワシントンの対外政策が(それを本当に対外政策と呼べるなら)どれほど悪党的で、どれほど正気でないかの一例に過ぎない:

 イランは誰にも何も悪いことをしていない。少なくとも最近の近現代史では、していない。1953年、欧米が仕組んで、民主的な左寄りのモハンマド・モサッデク首相に対して恐ろしいクーデターを実行した。ワシントンとロンドンは本物のモンスターを王位につけた。レザ・パーレビー皇帝だ。何百万という生命が失われた。人々が拷問にかけられ、強姦され、殺された。そして、1980年、イラクは欧米に武装させられ、再びイランに放たれた。その後、何十万という人々が亡くなった。

 けれども、それだけでは十分ではなかった! 近代的、社会主義、国際主義イランは、欧米と湾岸の同盟諸国に放たれたテロから、全中東を守るのを支援した。テヘランは、ベネズエラを含め、ラテンアメリカのいくつかの左翼諸国が、とりわけ公共住宅、放送局や石油産業を作るのを支援し、協力した。

 そのため、イランは、アメリカとイスラエルの標的になった。トランプ大統領はお互いのためになる協定、包括的共同作業計画(JCPOA)を破棄した。全く何の理由も無しに、イランに対する制裁が再導入された。イラク、シリア、レバノン、イエメンや他のイラン同盟諸国はイスラエル無人機や軍用機や、容赦ないサウジアラビア爆撃で攻撃された。

 それからアメリカは、最も尊敬されているイラン軍人ガーセム・ソレイマーニー司令官殺害をイラク領土で実行した。公式にサウジアラビアと和平策定プロセスを交渉するためソレイマーニー司令官を招待したイランとイラクに対する二重の戦争行為だった。

 そこで、ワシントンの本物の山賊行為が暴露された。

 イランは憤激し、哀悼し、報復すると宣言した。バグダッド空港付近でのアメリカ攻撃で殺された英雄的指揮官と他の人々の殺人に対する復讐だ。トランプと取りまきは即座に対応し、イランが報復すれば、ひどい再報復に直面すると宣言し、イランを恫喝した。

 基本的に、アメリカは、アメリカが必要とするどこでも、その国の国民を殺害でき、もし人々が反撃すれば、アメリカは、人々を壊滅させる権利を留保していると主張する。

 世界は何もしなかった。世界は何もしていない。国際連合は、最大のいじめっ子を止めるための具体的な行動を一つもしていない。

 2020年1月4日、ドナルド・トランプ大統領は、第二次世界大戦中のドイツ占領軍の言葉と、どこか似た三つのメッセージをTwitterに投稿した。

「最近何百というイラン抗議行動参加者を含め、彼が生涯にわたって殺した人々の全員は言うまでもなく、アメリカ人を殺し、酷く傷つけた彼らのテロリスト・リーダーを、我々が世界から排除したことに対し、イランは、復讐として、特定のアメリカ資産を標的にすることについて非常に大胆に語っている。彼は既に我々の大使館を攻撃し、他の場所での追加攻撃準備をしていた。イランは何年にもわたり、問題以外何ものでもなかった。もしイランがアメリカ人やアメリカの資産を攻撃したら、これを警告にしよう。我々は(何年も前に、イランに人質にとられた52人のアメリカ人の代理となる)高官や、イラン政府やイラン文化に重要なものを含む52のイランの場所を標的に定め、非常に速く、非常に激しく攻撃する。アメリカには恫喝は不要だ!」

 アメリカ国民により、彼らの国と世界を率いるよう選ばれた粗野な実業家の法外なウソ、ごまかしだ。(おそらく、彼の国で、それほど多くの国民の間で、それほど人気者になれた理由の一つである)教養皆無の男。

 彼が実際に言っているのは、こういうことだ。「我々はお前たちの政府を打倒し、お前たちに対する戦争を解き放ち、制裁を課し、お前たちが自分の石油を売るのを阻止し、次に、お前の国で二番目に重要な人物を殺す。それは実に結構だ。だがもしお前が自身を守るなら、もしお前に勇気があるなら報復しろ。我々はラオスやカンボジアやベトナムを含め実に多くの他の国々に爆弾を投下して石器時代にしたように、基本的に、お前たちの国に爆弾を投下し石器時代に戻す」。これは全てアメリカと西洋が概して選民から成立していると思い込んでいるからだ。彼らは異なっているのだ。彼らは本質的に正しいのだ。

 そして、友よ、同士よ、それは、ISISが、アルカイダが使ったのと同じ「哲学」なのだ。それは深い、過激主義、宗教的狂信だ。アメリカは、貿易戦争で市場原理主義を使うように、世界の他の国々と交渉する方法でも、原始的な狂信を利用するのだ。

 世界秩序は、ある意味、ISIS占領下、モスルで課された秩序に似ている。

* **

 ソレイマーニー司令官殺害後、ワシントン同盟国の一部を含め、世界は怒りで爆発した。イスラエルさえ、この特定の件で、アメリカを支持するのを拒否した。

 (国際連合教育科学文化機関UNESCOがパレスチナを承認した後、ワシントンの命令に従うことを拒否した後、脱退した)UNESCOが声明を発表したとRTが報じた。

「ユネスコは、アメリカに、ワシントンに、武力衝突の際、明示的に文化遺産に標的を定めることを禁止する条約の締約国であることを想起させ、イラン文化遺産を避けるように言った。」

 けれどもそれが全てではない。それはイランだけでは終わらなかった。

 イラクは、同盟国イラン人殺人が、自国でおこなわれ、何人かの自国人も攻撃で殺されたことに憤激して、米軍の完全撤退を要求した。

 トランプの返答:

「もし彼らが我々に撤退を要求するなら、我々が非常に友好的な基盤で、そうしないなら、我々は、彼らが今まで決して見たことがないような制裁を要求する。我々はそこに非常に異常に高価な空軍基地がある。それは建設に何十億ドルもかかった。私の任期のずっと前に。彼らが我々に、その代金を返済しなければ、我々は撤退しない。」

 今、何が起きているかお考え願いたい。イラクは飢えさせられ、爆弾を投下され、何十万人もがアメリカ弾頭に使われた劣化ウランの結果、亡くなった。それから2003年、アメリカが侵略した。イラクは徹底的に破壊された。非常に高い人間開発指数(UNDP)だった、かつて誇り高いイラクは事実上崩壊し、こじきになった。しかも、シリアでそうだったように、国内にテロ集団が送り込まれた。

 そして、今や占領している国の大統領が、被害者イラクに、実際に領土に建設された軍事基地に対して、費用を支払うことを要求しているのだ。

 これは、もちろん徹底的に異常でグロテスクだが、誰も公然と吐かないのと同様、誰も笑っていない。

 これらマフィア戦術は、これまで成果をあげてきた。あえて、とうとう立ち上がり、もうたくさんだ、占領くたばれと叫んだ、イラクは後退し始めた。アブドゥル・マハディの事務所は声明を発表した。

「首相は、外国部隊の撤退実行に関するイラク議会の決議に合致して、対米関係の適切な基礎に関して、相互の協力の重要性を強調した。」

 もちろん、アメリカの脅威と、イラク領内でのアメリカ武装は、バグダッドで余りに多くの人々を怖がらせている。

 アメリカ占領軍は、一度も良いものを、被害者にもたらしたことがないのだ。

 最も良い例は、かつて誇り高い社会主義国で、男女同権を享受していたアフガニスタンだ。アメリカ/NATO占領の約20年後、アジア大陸で、この国は最貧、最短平均寿命だ。

 私は何度かそこで働き、アメリカ支配の獣性に衝撃を受けた。ブルカに身を包んだ女性たちが、米軍基地近くの減速用バンプに幼児と座り、施しを請うている。これらの基地はアメリカとイギリスによる支援される栽培と麻薬製造のためのケシ畑に囲まれている。NATO兵士と外国請負業者が、恐ろしい悪意の物語を私と共有した。使われない食物がアメリカ人に燃やされる一方、人々がどう餓死しそうか。一部の古い基地が放棄される時、どのようにダイナマイトで爆破され、ブルドーザーでならされるか。論理は単純だ。「我々が来た時には何もなかった。我々が去った後は何もないだろう!

 だが占領軍基地に支払うというのは新しいものだ。帝国の新概念だ。

 シリア。「我々は石油が欲しい」と最近トランプが宣言した。上品さなし、ごまかしなしだ。米軍は駐留している。何年もの間テロリストを支援してきたトルコ軍も駐留している。アメリカが支持するウイグル・テロリストもイドリブ地域にいる。2月24日という最近、イスラエルがダマスカス郊外に爆弾を投下している。

 そして、この全てが起きることが許されているのだ。白昼。公然と拷問を支持し、更に促進さえする人々によって。BBCが最近「内政不干渉主義者!」だと描写した帝国主義者。要するに、アメリ政権。

* **

 最近のわずか数カ月で、ワシントンは、香港で、資金供給して、暴動を引き起こし、世界で最も人口ちゅう密な国、中国を脅迫して、アメリカ侵略と、イギリス植民地主義支配への回帰を要求する背信的な幹部の取り締まりへ誘導しようとした。

 中国はコロナウイルスに関係する残忍な欧米プロパガンダ攻撃にも直面している。

 ワシントンはボリビアで、社会主義、民主的、多民族的政府を打倒し、ベネズエラでは、違法な自称右翼傀儡大統領を支持し、何百万という国民を餓死させそうだ。

* **

 欧米がロシアと中国にしていることは、約30年前だったら戦争になっていたはずだ。

 ロシアと中国が外交を活用すればするほど、アメリカは益々攻撃的になり、益々例外主義を確信するのだ。

 アメリカとのつきあい方の概念全体を、再考すべき頃合いだ。

 アメリカと同盟国が、既にあらゆる一線を越え、世界中の人質にしているためだ。

 多分我々全員が経験していることは、少なくとも言葉の古典的な意味では、戦争ではなく、残忍で、破廉恥な占領だ。およそ100年前、地球のほとんど全部が、ヨーロッパに占領されていた。今世界は、ヨーロッパの子孫であるアメリカに、直接的、間接的に占領されている。それは常に軍事占領ではない、占領だ。世界が人質として抑留される。世界は立ちすくんでいる。それはあえて話さず、夢を見ず、しばしば考えさえしない。

 これは考えられる中で、最も非民主的な世界的な取り決めだ。

 世界は跪いている。どれかの過激派の宗教的儀式のように、自から降伏したのだ。

 世界は打たれても、打ち返さない。世界は略奪されるが、自身と人々を守ることをあえてしない。

 この全て意味をなさない。占領された国や政府が打倒された所は、今や絶対の窮乏、苦痛の中で暮らしている。ほんの一例を挙げれば、イラクやリビア、アフガニスタン、インドネシア、ホンジュラス、ブラジル。

 ほとんど何も生産せず、野蛮と恐怖で世界を支配している約三億人の国民がいる国の軍靴を、全世界は一体どれだけ長い間、舐め続けるのだろう? 彼らはお札を印刷しているだけだ。彼らは人間の論理を侮辱しているだけだ。彼らは地球の上の全てを、人類にとって畏敬に値する全てを俗化させてしまうのだ。

 気付かないことを好んでいる人々に、私は気付かせなければならない。毎年何百万人もの人々が今の「世界のあり方」のせいで、世界中で死んでいるのだ。降伏と服従は、生命を救わない。帝国は決して止まらない。帝国の欲望は無限だ。

 もはや古い智恵など無しだ。恐怖の前で跪いても決して解放や進歩をもたらせない!

 私が訪問する益々多くの国で、全世界で、人々は「ロシアのやり方」と「中国のやり方」を称賛している。読者は欧米マスコミでは決してこれを読むことはないだろうが、まさに、これは起きている。怪我させられ、残忍に取り扱われ、屈辱された国々は、誇らしげに立って、欧米テロに身を任せるのを拒否している、これらの偉大な国々に向かって空中浮揚し始めているのだ。

 Andre Vltchekは哲学者、小説家、映画製作者、調査ジャーナリスト。彼はVltchek’s World in Word and Imagesの創作者で、China’s Belt and Road Initiative: Connecting Countries Saving Millions of Livesを含め、多くの本を書いている作家。オンライン誌New Eastern Outlook独占記事。

記事原文のurl:https://journal-neo.org/2020/03/13/west-attacks-the-world-the-world-levitates-towards-russia-china/

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 3.11に、朝日の記者が現場をはずされたという記事をみかけた。信じがたい人事。

3.11から9年 朝日新聞“原発記者”が現場を外される異例人事

 昨日の「福島第一原発汚染水の大洋放出は、よりましな悪か」記事翻訳末尾に、よしなしごとを書いたが、肝心なことが抜けていた。

 『地図から消される街 3.11後の「言ってはいけない真実」』第3章 帰還政策は国防のため に書かれている。核抑止力。

 第5章 「原発いじめ」の真相 第6章 捨てられた避難者たち  には言葉もない。自分の娘を虐待した事件、しつこく報じられるが、「原発いじめ」について、最近ほとんど聞かない不思議。事実が消えたのか、事実報道が消えたのか?

 絶賛好評翼賛映画を見るのは費用と金の無駄。この新書にある真実を知らずに終わるだけ。

 昨日の無観客大相撲、千代丸が高熱で休場。「インフルエンザ検査をする」と聞こえたのは、気のせいだろうか。植草一秀の『知られざる真実』は、指摘しておられる。

相撲協会は発熱力士に直ちにPCR検査を実施せよ

 NATOの大規模演習、コロナ蔓延の中、予定通りおこなわれるのだろうか?Sputnik記事。

過去25年で最大規模 NATOの欧州軍事演習 ロシアは危険視すべきか?

欧米はNATO加盟及びパートナー国18か国から4万人近くの兵士が参加する史上最大規模の多国籍軍事演習「 Defender Europе 2020」を準備している。米国はこれに重量型の軍事機器とともに実に25年ぶりに2万人の兵士を送り込む。

 日本では。

日刊IWJガイド「自衛隊・統合幕僚監部の1等海佐が新型コロナウイルスに感染! 『ウイルス封じ込め』ではなく、『ウイルスと共存』の国家路線で日本の安全保障は大丈夫なのか!?」2020.3.16日号~No.2741号

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