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2020年1月29日 (水)

ベルマーシュ刑務所の囚人の方が、全ての欧米帝国より遥かに倫理的なことが判明

2020日1月25日
ケイトリン・ジョンストン
CaitlinJohnstone.com

 ジュリアン・アサンジに関する、快い嬉しいニュースで、ウィキリークスが、創設者が、ベルマーシュ刑務所で、独房監禁から、40人の他の被収容者と通常の社会的関係ができる別棟にとうとう移されたと報じた。

 この素晴らしいニュースに、情報公開でアメリカの戦争犯罪をあばいたジャーナリストを過酷な見せしめにすると固く決めた各国政府の国際同盟の手によるアサンジの残酷な異常な取り扱いに抗議してきた我々にとって胸の重石が取れたような思いだ。独房監禁は一種の拷問で、ワシントン、ロンドン、ストックホルム、キャンベラとキトの組織的取り組みによる迫害での精神的拷問の被害者としての明確な徴候をアサンジが示しているのを国連特別報告者が確認している

 一体何がアサンジに対するこの待遇の変化を起こしたのだろう? アメリカ合州国を中心にして集まっている強力な帝国連合が突然正気にかえって、真実を語ることに対して、ジャーナリストを拷問にかけるのは、自分たちが犯していることで他の政府を非難している「専制的虐待」なのを悟ったのだろうか? イギリス政府当局が、これまで毎月のようにロンドンで行われているアサンジ擁護デモの世論圧力に屈服して、多少の良心の弱々しいちらつきを感じたのだろうか? その残酷さが、受賞した発行人を死なせつつあると百人以上の医師が警告した後で、ベルマーシュ刑務所当局が正気に戻ったのだろうか?

 そうではない。アサンジは実際、厳重警備の刑務所の囚人による団結した抗議行動のおかげで、地球上に不規則に広がる帝国の残酷さから救出されたことがわかったのだ。

囚人反乱と弁護団と活動家の圧力が、ベルマーシュにアサンジを独房から移動するよう強いた。ウィキリークス声明:pic.twitter.com/9Af9y3zC93
- アサンジを引き渡すな (@DEAcampaign) 2020年1月24日

 「劇的な譲歩で、ベルマーシュ刑務所当局は医療棟のジュリアン・アサンジを独房監禁から移動し、他の被収容者と一緒の区域に移した」と今日の声明でウィキリークス大使ジョセフ・ファレルが述べた。「この動きは刑務所当局はアサンジ懲罰的扱いを終わらせなければならないと何週間も強く主張したアサンジ弁護団と活動家にとって大きな勝利だ。」

 「アサンジを移動させる決定は、ベルマーシュ囚人の大きな勝利です」とファレルが付け加えた。「被収容者の集団がアサンジの取り扱いが不当で不公平だと強く主張し、刑務所長に三度請願したのです。囚人と弁護士とベルマーシュ当局間の会議後、アサンジは、わずか40人の被収容者と一緒の場所とは言え、刑務所の別棟に移動されました。」

 ベルマーシュは強暴な犯罪者と反テロ法の下で有罪判決された囚人で一杯の悪名高い厳しい最高警備の刑務所で、それがアサンジ支持者が懸命に、そこでの彼の監禁に反対した理由の一つだ。監獄の住民の方が、実際、世の中を仕切っている連中より、優れた倫理基準を持っていると言うのは、人々が暮らしている社会について何を意味するのだろう?

 アサンジは拷問にかけるのに値するロシア工作員だと言う民主党に与するリベラル派と、もう一方の、大統領は、世界の利益のために、アサンジ引き渡しを要求しているのだと言うトランプに与する右翼と、私は何年もの間議論してきた。これらは今の、欧米帝国の中での、アサンジに関する二つの主流的な考え方だ。ベルマーシュの囚人集団は、彼ら自身の方が、この両派のいずれより、遥かに倫理的なことを証明したのだ。彼らは帝国を運営している連中よりも判断力を持っており、彼らは帝国のために宣伝する擁護者連中より判断力を持っているのだ。

 国連拷問問題特別報告者:「これほど長い時間、人間の尊厳と法の支配に、お構いなしに、一人の人間を、意図的に、隔離し、悪者にし、虐待するために、民主的国家の集団が徒党を組んでいるのを、20年間で一度も私は見たことがない https://t.co/UMGegjYrBS
- ウィキリークス (@wikileaks) 2019年5月31日

 我々は、これで驚くと言うわけではない。アメリカに集中した帝国は壮大な悪で、ベルマーシュ囚人のこの集団は、アサンジの苦境に対して見晴らしがきく独自な好位置にいたのだ。囚人が大半の大衆より優れた道義性を示したのは、囚人が、平均的、生得的に、刑務所外の人々より良い人々だったからではなく、彼らはアサンジに関する主流マスコミのプロパガンダ宣伝の代わりに、アサンジの状況の現実に直面したからだ。彼らは言説ではなく現実に対処し、彼らはその現実を取り上げた。しかも彼らは立派にそうしたのだ。

 政治/メディア支配階級がアサンジに対して行なった中傷工作は、実際に何が彼に起こっているか理解する人々がいるよりさらにはるかに多くのゆがめられた理解を通して彼のケースを見ている人々がいるほどひどく彼の窮状に関する大衆の認識を歪曲した。前述の国連拷問特別報告者ニルス、メルツァーが、彼自身、アサンジの件を調査に行く前、彼も同様に、同じ中傷工作による洗脳を受けていたのを率直に認めたのが、非常に明瞭な例証だ。

 「去年12月、最初に私の負託による保護を求めて、彼の弁護チームが私に近づいた時、私もマスコミが長年広めた言説による偏見に、すっかりはまって、影響を受けていたので、対応するのに気が進みまけせんでした」と、メルツァーはデモクラシー・ナウの去年のインタビューで語った。「私がほんの少しかじって見て、初めて、これを裏付ける根拠がほとんどないのか、この件にどれだけ、でっち上げと、ごまかしがあるかわかりました。ですから私は、この場合、本当に真相を探るように皆さんにお勧めしたい。」

 ベルマーシュ刑務所の被収容者は、こうした言説に影響されていなかったので、アサンジの苦境をより良く理解できたのだ。彼らは、単純に、彼ら自身の目で、彼らの目の前のことを見たの。何ら認められる理由なしに、1日23時間独房監禁に閉じ込められている非暴力の囚人を。

 読者は、これ以上に明確な事実と言説の違いの例を得ることはできない。言説を支配する人は、誰であれ世界を支配する。言説を越えて、ものが見える人は、誰であれ真実を見ることができる。我々は全員、このために努力するべきだ。

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