世界大戦を燃え上がらせるかもしれないアメリカによるイラン軍最高司令官暗殺
2020年1月3日
ケイトリン・ジョンストン
CaitlinJohnstone.com
アメリカは全面戦争を燃え上がらせる可能性が非常に高いと思われる無人機攻撃で、イランの最重要な軍司令官ガーセム・ソレイマーニー大将を暗殺したことを認めた。イラク人民動員隊のアブ・マハディ・アル・ムハンディス司令官を含め他の6人も殺害されたと報じられている。
国防総省によれば、トランプ自身が暗殺を命令した。私はこの非常に重要な話題を追い続けるつもりで、それが進展するにつれ、おそらく大いにそれについて書くことになるだろう。私は平和と人間性を高く評価している皆様も同様に追い続けるようお勧めする。
「非常に情報に詳しいある人に、ソレイマーニー暗殺に対するイランの対応が何だろうかについて話した」とクインシー研究所のトリタ・パルシがこの進展中の話題に関してTwitterで書いた。「これはイランによるペトレイアスやマティス暗殺に匹敵するだろうと私は論じた。 いいえ、彼は答えた。これはそれより遥かに重大だ。」
空爆後、国防総省は声明をだした。
「この攻撃はイランの将来の攻撃計画を阻止することを目指していた。アメリカ合州国は世界のどこであれ、我々の国民と我々の国益を守るため必要な行動をとり続けるつもりだ。」pic.twitter.com/W1L8ymqScd- Grace Segers (@Grace_Segers) 2020年1月3日
「大半のアメリカ人は、この重みを理解できないだろう」とジャーナリストのラニア・ハレクがTwitterで書いた。「ガーセム・ソレイマーニーは、イラン外のイラクとシリア両国で作戦を行うイラン革命防衛隊のエリート、クッズ軍司令官だ。彼は両国で、アルカイダとISISに対する流れを変えるの支援する上で、功績が認められている。」
「これは非常に重大だ」とハレクは付け加えた。「アメリカは、最も尊敬されている軍人をイラク国内で暗殺することで、本質的にイランに宣戦布告したのだ。人民動員隊のトップを殺害することで、アメリカはイラクにも更に多くの敵を作った。地域の報復があるだろう。それを防ぐことはできそうにない。」
「もし本当なら、これは全中東を変え得ると言うのは控えめな表現ではない」とRisingのサーガー・エンジェティがTwitterで書いた。
「イラン核合意を潰して以来、人々が要求してい戦争が今起ころうとしている」とインターセプトのムルタザ・モハマド・フサインがTwitterで書いた。
「もしこれが本当なら、アメリカは実質的に軍事的にロシアと中国の結びつきを確立したイランに、宣戦布告したのだ。これが第三次世界大戦を始動させ得ると言っても誇張ではない。正気ではない」と「イラン、ロシアと中国が一週間足らず前に共同海軍演習をした」重要な事実を強調したGrayzoneのダン・コーエンがTwitterで書いた。
「イラン内のイラン情報源は、ガーセム・ソレイマーニー大将殺害は戦争を意味すると警告している」とニューヨーク・タイムズのファーナス・ファッシヒがTwitterで書いた。「「攻撃で公式反撃が始まるだろう」と一人は言う。」
相応の報復攻撃は、必ずアメリカの軍事目標や、アメリカ同盟諸国の軍事目標への攻撃になるだろう。もしそれが起きれば、帝国が身を引くか、全面的な、可能性としてほぼ無制限の戦争を目にするかのいずれかどだ。
イラン内のイラン情報源はガーセム・ソレイマーニー大将殺害は戦争を意味すると警告している。
「攻撃で公式反撃が始まるだろう」と一人は言う。#イラク- Farnaz Fassihi (@farnazfassihi) 2020年1月3日
ドナルド・トランプ就任数カ月後、CIAがイランで機密活動を拡大させたと報じられ、2018年、全く偽りの口実で、イラン核合意からの離脱を発表して以来ずっと、政権はイランとの緊張をエスカレートさせていた。離脱後、マイク・ポンペオ国務長官が公然と認めた、大衆反乱を引き起こす狙いで実行された、国を衰弱させ、一般国民を餓えさせる制裁の波が続いた。更に我々は、地域における合衆国の軍事的存在強化を目にし、更に今週早々、イラク人を殺害した致命的空爆と、結果として、バグダッドの米国大使館で生じている険悪な対立を目にし、今ここで、我々は、最高の最も尊敬されている軍当局者の容赦できない暗殺のためにイランが報復を計画するのを見ている。
この地政学的、戦略的に重要な対立こそ、まさにそれを促進するため、トランプが据えられたことをはっきり示していると、多くの人々が主張しているのはもっともなことだ。2016年のあらゆる選挙運動で、最大寄贈者はトランプ選挙運動に2500万ドルを与え、2013年に、アメリカはイランに核爆弾を投下すべきだと言ったオリガルヒ、シェルダン・アデルソンだった。トランプ当選後、アデルソンは、就任式に、今までで最高額の大統領就任寄付の一つ、更に500万ドル与えた。億万長者に雇われたもう一人の政治家ニュート・ギングリッチはアデルソンの「中核の価値観」はイスラエルだと言った。
イランは、確実に、イラクやリビアではない。イランに対する全面戦争は、そうした介入より遥かに致命的で、高価で、不安定化を引き起こすだろう。イギリスの元海軍大将ロード・ウエストは、去年デイリースター・オンラインで、このような戦争に勝つには、少なくとも百万人の兵隊か、世界中の現役米国軍人ほぼ全員が必要だと言った。たとえイランとの直接の戦争が、中国やロシアや他の吸収されない同盟国との対立に至らないにせよ、それは死者や破壊や出費や地域不安定化の上で、ベトナムとイラクを足したより酷いだろう。
去年イギリス元海軍大将ロード・ウエストは、イランとの戦争に勝利するには、アメリカは、百万人以上か、世界中の現役米軍人員のほぼ全員が必要だろうと警告した。たとえこれが第三次世界大戦にならないにせよ、ベトナム + イラクより酷いだろう。https://t.co/UKuNxwvfqH
- Caitlin Johnstone ⏳(@caitoz) 2020年1月3日
そして今、二人の十代の母親として、地平線に姿を現している第三次世界大戦になりかねないものを見つめながら、私が思いつけることと言えば、現実に密着した反戦運動を形成し、本物の反戦運動を構築し、トランプの戦争商売に対する本当の反対派を推進する代わりに、ロシア・ゲートのたわごとや、派閥の内部抗争でこれまで三年を過ごしたことがどれほど腹立たしいことかだ。
人類に、共にそれを手に入れよう。我々には大きな変化が必要で、我々は昨日それが必要だったのだ。
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2019年4月16日、下記のMoon of Alabamaによる記事を翻訳掲載している。
愚劣な国民がカジノで巻き上げられ、滅亡するだけなら、ただの自業自得だが、巻き上げられた金が世界で他国民を殺害する支援に使われるのでは目もあてられない。しかも、まさにこの時期、属国海軍が地域に派兵される。金も傭兵の血も差し出す世界最悪属国。
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