彼らの都市が中国本土に負けているため、一部の香港人はいらだっている
2019年10月3日
Andre Vltchek
New Eastern Outlook
香港は中国本土に負けている。貧困率は高く、汚職と残忍な資本主義で苦しんでいる。香港は今地球上で最も高価な都市だ。人々はいらだっているが、逆説的に、彼らは自分たちの問題を、イギリス植民地政策の名残にではなく、社会主義北京のせいにしている。「国境の反対側」、深セン、上海、北京、Xiangや他の都市は、ほとんど全ての分野で香港を後に残している。
私の親しい友人で、北京の偉大なコンサートピアニスト盛原がニューヨークで暮らして、録音し、コンサートをし、高名なマンハッタン音楽学校で教授をしていた頃は、夜に泣いたものだったと私に言った。「アメリカでは彼らは中国を中傷します。私は傷つき、無防備に感じていました」。
彼は北京に戻り、グリーンカードを返却し、中央音楽学院で教え始めた。彼は決して決断を後悔しなかった。「北京は最近ニューヨークよりずっと面白いです」と彼は私に言った。
北京がブームになっているのは明白だ。知性的、芸術的に。実際、生活のあらゆる分野で。
ロンドンから戻り、象徴的な「ビッグ・エッグ=国家大劇院」(世界最大のオペラ劇場)の学芸員になった盛原の友人も私と考えを共有した。
「私は、ロンドンで、世界中の、あらゆる偉大な音楽家を夢見て、いらいらしていました。今彼らは私のところにやって来ます。彼ら全員北京で能力を発揮したいと望んでいます。この都市は、人の成功・失敗を決めるのです。大げさではなく、ここは地球上で今最も重要な場所の一つです。一つ屋根の下、同じ晩、大ホールでは、ロシアのオペラ劇団が演じ、もう一つのホールでは中国の京劇を演じ、リサイタルホールではボリビアの民俗芸能アンサンブルが演じています。しかも、ここは北京の劇場の一つに過ぎません。」
中国の芸術家や思想家が、欧米の競争相手と最高を目指して戦う場合、それは通常、ロンドンやパリやニューヨーク「対」北京や上海や深センだ。香港は「その他大勢」で、突然、遅れたへき地になっている。
かつては香港大学と香港城市大学が中国最高だったが、北京大学や清華大学を含め多くの大陸最高学府が、今やずっと多くの最先端の創造的な思想家を産み出している。私はこれら全ての学校で講演したので、北京と上海の若者は極めて勤勉で好奇心が際限なく強いが、香港では常にややゆるやかな例外主義の雰囲気と規律の欠如を実感している。
いわゆる「海ガメ」(外国や香港に行き、中国本土に戻った学生たち)は名士のように扱われたものだったが、今は中国本土の卒業証書で仕事を得る方がずっと容易だ。
最近香港で暴動を撮影している間に、主要ショッピングプラザの一つの受付係から私はこういう話を聞いた。
「我々は中国本土の訪問者を大切にしていません。彼らは香港に対する興味を失いました。以前、彼らはここに来て、我々の富を称賛したものでした。今彼らの大部分がここを避けています。我々が持っているものより、彼らが持っているものの方が良いことが多いのです。彼らは旅行するなら、むしろバンコクかパリに行きます。」
最近、西安や上海や北京と香港との対照は衝撃的だ。大陸インフラは比較にならないほど良い。公共の場は広く、文化生活は旧イギリス植民地よりずっと進んでいる。
本土の中国の都市には、ほとんど極端な貧困がない。(2020年末にはゼロになるだろう)香港では、少なくとも20%が貧しく、多くが自身の都市に住む余裕がないのだ。香港は地球上、最も高価な場所だ。勤務時間だけ、自動車を駐車するのに、簡単に1カ月700米ドル以上の費用がかかる。ごく狭いアパートが100万ドル以上する。だが香港の給料はロンドン、パリや東京の給料より高くはないのだ。
この都市は極端な資本主義制度で運営されて、不正な大物/デベロッパーに「設計されている」。時代遅れのイギリス法律制度は、ここでは、明らかに大多数ではなく、金持ちを保護するのを目的としている。それが本質的に「犯人引き渡し法案」が提案された理由だった。とどまる所を知らない、批判ができない、選挙で選出されていない事実上の支配者から香港住民を守るために。
だが香港が本来属するところ、中国に返還される前に交渉された「合意」がある。「一国二制度」だ。それはターボ資本主義の大物にとって、親欧米派「活動家」にとって素晴らしい合意だ。それは香港の平均的な人々にとっては極めて良くないものだ。そのため欧米が支援した何カ月もの暴動後、香港特別行政区政府が法案を急遽提出したのだ。
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若い暴徒は自分たちの都市について、ほとんど何も知らない。2014年の彼ら最初の反北京暴動(いわゆる「雨傘革命」)の際、私は広範囲に彼らと話をした。
当時も今も、下落する生活水準に、給与の良い仕事についたり、手頃な家賃の住宅を見つけたりする困難さに、もっともなことだが、彼らはいらだっている。彼らは「自分たちには未来がない」「自分たちの生活は行き詰まっている」と私に言った。
だが彼らの論理は、すぐに崩壊するはずなのだ。共産党指導体制下、中華人民共和国には途方もなく大きな進歩や楽天主義や熱意がどれほどあるのかを知りながら、彼らは実際、自分たちの領土を破壊する資本主義を更に求めているのだ。2014年も、今も、彼らは共産党を、ためらうことなく中傷する。
自分本位と身勝手さという浅薄な価値観で育った彼らは、今自国を裏切り、アメリカやイギリスを含め、海外大国に「彼らを解放する」ようしきりに促して、反逆罪キャンペーンを始めたのだ。全て、ほんの一瞬の名声、「自撮り反乱」のために。
一体誰から解放するのだろう? 中国は(香港にとって不幸なことに)香港の経済、社会問題には干渉しない。それどころか、中国は香港を中国本土のいくつかの市と結び、今香港をマカオ(旧ポルトガル植民地)と結ぶ巨大な橋や高速列車システムなどの新しいインフラを建設している。
北京が自制すればするほど、暴徒と欧米メディアに、「野蛮」のかどで益々非難される。益々多くの地下鉄駅と公共財産が暴徒に破壊され、彼らに対する益々多くの支持が、ドイツ、アメリカ、イギリスの右翼政治家から流れ出る。
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イギリス植民地主義者は香港の人々に何十年も屈辱を与えながら、同時に、彼らの都市を、残忍な、アジアの標準からして冷酷で完全にビジネス志向の巨大都市に変えてきた。今人々は困惑し、いらだっている。多くの人々が問うている、自分たちは一体誰か?
香港にとって、困難な自己分析の瞬間だ。
「イギリスに戻る」ことを望んでいる人々さえ、ほとんど英語を話せない。「なぜ暴動を起こすのか」尋ねられると、彼らは欧米の「民主主義」と「自由」と、加えて「北京の悪」について何かブツブツ言う。あやしげで過激な日本カルトのパンフレットが配られている。これは一つの大きな知的混乱だ。欧米に破壊されている国々のシリアやアフガニスタンやベネズエラについて暴徒は何も知らない。
ジョシュア・ウォンのようなリーダーは欧米大使館と得意げに共謀している。今、公的に中国社会主義を称賛するのは危険だ。このような「犯罪」のかどで、人々は「民主化運動」暴徒に袋叩きにされる。
大いに教養を身につけ、過度に礼儀正しいシンガポールが、香港から何百という外国企業を文字通り吸い出している。シンガポール人は英語と標準中国語の両方を話す。香港で、圧倒的多数は、広東語しか話さない。多くの外国人も上海に転居している。巨大企業だけではない。上海は今ヨーロッパ人ウエーターでいっぱいだ。
最近のデータによれば、香港の観光さえ、40%も減った。
実に不条理だ。暴徒は、まさに中国共産党が提供しているものを望んでいるのだ。彼らは汚職に対する本当の闘いを望んでおり、住宅危機を解決しようと強く決意しており、新しい雇用を生み出し、より多くの公共事業を提供したいのだ。彼らは、より良い教育と、広く、より良い生活を望んでいる。彼らは「上海あるいは北京」になりたいのに、彼らはイギリス植民地、あるいはアメリカ合州国の属国になりたいと言うのだ。
彼らは共産主義の目標を漫然と定義しておいて、共産主義反対と叫ぶ。
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中国は今中華人民共和国創立70周年記念日を祝う準備ができている。
欧米は明らかに、この素晴らしい瞬間を駄目にするため香港を利用しているのだ。
香港を去った後、上海の象徴的な巨大な中国美術館で、素晴らしい社会主義の写実主義展示会を訪れた。習主席指導体制下の国は、これまで同様、自身に満ち、革命的で、一層社会主義だ。衰退する欧米にとって脅威だ。中国は、人々のために、人々に建設された大きな優雅な都市と着実に環境に優しくなっている地方がある誇り高い国だ。中国の科学的、知的、社会的業績は言葉より雄弁だ。
香港と上海の対照は強烈で、しかも広がりつつある。
だが私を誤解しないで頂きたい。私は香港が好きだ。私は、この、いにしえの、神経質な、甘やかされた国と20年以上の過ごしてきた。私は香港の鼓動を感じることができる。私は古い市街電車やフェリーや辺ぴな島が好きだ。
だが香港の魅力は、その腐朽にある。
中国本土の美しさは新鮮だ。中国は地球上最古の文明の一つ、最も深遠なものの一つだ。だがそれは歯切れが良く、希望と前向きなエネルギーに満ちているように思われる。友好国ロシアと共に、世界全体のために戦っている。中国は利己的ではない。
香港は、漠然と定義された独自性のためだけに戦っている。実際大部分の人々は、自分たちが本当に属している場所、彼らの最愛の国、中国になりたいと望んでいるのだから、戦っているのは香港ではない。戦っているのはマスクをつけた子供の集団だ。要は指導者が、自分の名声を人々の利益より優先すると見なしている親欧米過激派の比較的大きな集団だ。
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香港に「ビッグ・エッグ」はない。最も偉大な音楽家が世界を驚かす有名な劇場はない。唯一の美術館は再建のため、何年も閉まっており、2019年末に、ようやく再開予定だ。文化的生活は、それ自身に「アジアの世界都市」というレッテルを貼っている場所にしては、薄っぺらで、ばからしくさえある。ここでは、いかなる素晴らしい発見もない。あるのはビジネスだけだ。巨大な巨大なビジネス。そして忍び寄る腐朽。
北京は容易に香港を「解放」できるはずだ。目的と誇りと将来性を与えることで。
だが暴れる若者たちは、そうではなく、ワシントンによって解放されるのを望んでいる。彼らはロンドンに再度植民地化されるのを望んでいる。そして彼らは同胞市民には相談しない。それが彼らの「民主主義」についての考えを明らかに反映している。「人々による支配」ではなく「欧米による支配」だ。
彼らは彼らの国を恨んでいるだけでなく、中国の価値観に基づいて意味ある生活をしたいと望む同胞市民を、彼らは軽べつし、脅迫しているのだ。
Andre Vltchekは哲学者、小説家、映画製作者で調査ジャーナリスト。彼は Vltchek’s World in Word and Imagesの創作者で、China and Ecological Civilizationを含め、多くの本を書いている作家。オンライン誌New Eastern Outlook独占記事。
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悪夢の文部科学破壊省。
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一国二制度から一国一制度へ即応
10月5日の映像なのであろうか,香港地区で私服警官が車を降りた。周りを警戒している様子と彼を取り巻く若い暴徒の緊張した雰囲気が読み取れたが,私服警官がちょっと歩き出したところで後ろから暴徒が彼に襲い掛かった。倒れ込んだところに別の暴徒が投げつけた火炎瓶の炎がその警官を襲った。その直後に彼は発砲した。14歳の少年が負傷したようだが,14歳の少年が火炎瓶を投げつけたとは驚いた。
そこで思いついたのが,若い14歳の少年たちの思考方法が,最近話題のMMT(現代貨幣理論)反対の経済知識人の思考方法に似ているということであった。片や未熟な若者。片や専門的訓練を受けた経済知識人。しかし両者に共通の思考があるように思えてならない。
それは「これしかない」である。他を顧みない。
若者(暴れる子ども)はアンドレ・ヴィルチェク氏が言うようにシリアやべネスエラの事を知らない。経済知識人はミンコフスキーの概念の枠でしか経済現象を観ない。「れいわ新選組」の『8つの緊急政策』のうち前5つがMMT等に立脚していることは確かだが,山本太郎氏らの政策を反MMTの立場から批判して已(や)まない。例えば先日のTVで朝日新聞の原編集委員(経済担当)は山本氏寄りの意見を展開したが,基本的にMMTを理解していない,と言えよう。
デフレ20年。デフレ20年間の実質賃金が下がっている中で,MM理論に基づいて税収が足りなければ新規国債発行も止む無し(当然である)という山本氏や三橋氏や藤井聡元内閣参与たちに対して,主流経済学派の経済知識人たちは難癖を付けてMMTを認めない。あるいは理解できない。つまり経済知識人たちは,自分が習った,あるいは研究した学問という枠から一歩も外に出る事が出来ない思考方法を持っていると,言えよう。
香港の若者もおそらく「これしかない」という思考方法なのであろう。しかしもしからしたら両者とも自分たちの誤りに気が付いているのかもしれない。しかし謝りたくないから無理して最初の行動をとり続けるという思考法があるような気がしてならない。15年戦争,あるいは太平洋戦争へ突き進んで行った官僚・軍人たちも「謝りたくない」からそのまま突っ走ったとのと同じ構造,思考方法があるのであろう。
小生は,東京の大学に住む従兄の下宿を訪れたことがある。4畳の部屋。月6,7万円していたと記憶している。星霜40年。それに対して香港の部屋の一区画(空間)が100万ドル以上もするという(Blomberg映像)。金持ち以外手が出ない値段である。まさしくヴィルチェク氏が描くとおりである。
14歳の子どもたちがどういう住宅に住んでいるか分からないが,香港の貧困者数も相当数であろう。彼らが絶望的になった状況で宗教や英米政府組織が介入すれば,ストックホルム症候群ではないが,彼ら子どもたちが暴徒になっても不思議ではない。
経済,経済の中で苦しむ子どもたちの姿は日本も同じであろう。子ども食堂や大人食堂が増えてきている日本で,経済指標をこねくり回して消費税存続に拘り続ける主流派経済学者や専門家たちばかりの中で,IWJに出演していた,反MMT派だった明石順平弁護士は「実質賃金の低下を無視していた」として反MMTの看板を下ろされた。自分の誤りに気が付かれたのである。例外である。見習うべし。
ところで香港の若いデモ暴徒(mobs)はいつ乱暴狼藉を止めるのであろうか。北京政府が強権を発動したときか。しかしおそらく豊かになった時ではないかと思われる。江戸時代には農民一揆があり,強訴があり,エエじゃないかお伊勢参りがあった。明治以降はストライキが多発した。敗戦後中産階級が増大し貧富の差が少なくった日本。そこで消費税が10%になり貧困層が増えれば増えるほど暴動が起こる確率(リスク)が高くなるだろう。そして豊かになった中国の庇護を求める日本人が増えるかもしれない。
上水道がない農村があると中国の貧しさを強調する方もいるが,ヒマラヤ山系の雪解け水が川となり湖を一時形成する砂漠地帯に上水道を敷くのは容易ではないだろう。しかしそれにも関わらずヴィルチェク氏の写真を拝見するに道路は安全になり崖下に転落する危険が減ったことは確実であり,その舗装率も高まったに違いない。またトイレ等の公衆衛生も向上したと思う。
中国の海外旅行者数が世界一となり,その支出額も世界一になったそうだ。海辺の町に行けば中国人や韓国人観光客がたくさん目につく。先日は武漢近くの町から来た女性二人と食事をした。
1997年の英中共同声明さえ知らない若者の閉塞感は高いのではないのだろうか。まだ勉強不足の面は多々ある。言語の問題もある。それに付けこむ勢力がある。おそらく一刻も早く一国一制度へと,壁を取り外し,中国本土を開放することが問題の解決につながるのではないのか。「犯人引き渡し」条例案を引っ込めても暴動が続く理由はないはずである。それがまだ続いているというのは米国の政権転覆派が思考方法を改めず,間違っていたと思っても方向転換できないからであろう。2018年から莫大な民主化基金(NED)を使っている。消化しなければならない。
A.ヴィルチェク氏の論考『彼らの都市が中国本土に負けているため、一部の香港人はいらだっている 2019年10月3日』(本サイト『マスコミに載らない海外記事』)を拝読して以上のような感想を抱く。
追記: ヴィルチェク氏は次のように「犯人引き渡し」条例が上程されたのは次の理由からだという;
>この都市は極端な資本主義制度で運営されて、不正な大物/デベロッパーに「設計されている」。時代遅れのイギリス法律制度は、ここでは、明らかに大多数ではなく、金持ちを保護するのを目的としている。それが本質的に「犯人引き渡し法案」が提案された理由だった。とどまる所を知らない、批判ができない、選挙で選出されていない事実上の支配者から香港住民を守るために。-
香港は有力な旧家4つが支配していて香港地区が中央政府の直轄になると困るという説がある。また中国人が香港・マカオの賭博場(IR?)でマネー・ロンダリングするという話も聞いたことがある。部外者にはよく分からない仕組みがあるのであろう。
ところで小生は,「犯人引き渡し」条例が米国やカナダ及び英国の容疑者拘留と関係すると論じたことがある(中国擁護論 その16-3 カナダ政府から孟晩舟を取り戻す京劇
2019年 6月 18日 サイトちきゅう座)。つまり,アサンジ氏は英国で,華為の孟晩舟氏はカナダで拘束され米国に引き渡すよう要求されている。米国の引き渡し要求に反対して支援者たちがデモを行い“No Extradition” とプラカードを掲げていたばかりでなく,香港地区のデモ参加者も同じプラを掲げていたからである。
中国外交部の耿爽報道官は,9月6日,カナダ政府に対して孟晩舟氏の引き渡しを要求していることと小生の探偵的推論(水晶玉占い)と見合っているようだが,ヴィルチェク氏のお話が聞けたら幸いである。
投稿: 箒川 兵庫助 | 2019年10月13日 (日) 11時41分
今日も素晴らしい記事を翻訳してくださり、ありがとうございます。この記事を読んだら、香港で何が起こっているかが すべて理解できるように思います。日本の左翼リベラルの中にも、香港の若者たちの行動が、まるで抑圧された人々の 解放を求める抵抗運動であるかのように 思いこんでいる人たちが多いですね。沖縄の辺野古新基地反対で 闘っている人たちの中にも、香港の若者との連帯を主張する人がいます。沖縄の基地をなくす運動と 香港で起こっていることと同列に置くなんて、無知にもほどがありますね。一方は、対米自立を求める運動で、もう一方は、英米の植民地支配を自ら求める運動ですね。辺野古で座り込んでいる人たちに向かって、「お前たちに何の正義もない。直ちに座り込みをやめろ」と罵る人たち(右翼)が、「香港の闘いを全面的に支持する」と言うのです。自己矛盾に笑えます。この記事は多くの人たちに読んでほしいと思います。
投稿: 野薔薇 | 2019年10月 8日 (火) 08時39分