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2019年10月24日 (木)

全国放送TVで、アメリカによる政権転覆戦争とずばり言ったトゥルシー・ギャバード

Finian Cunningham
2019年10月18日
Strategic Culture Foundation

 民主党のボス連中と主流メディアが、大統領候補トゥルシー・ギャバードを葬り去ろうとしているのは少しも不思議でない。彼女は、自分たちの政府と軍が、非合法の政権転覆戦争を行い、おまけに、その目的のためテロリストを支援して、本当は何を狙っているのか知るべきことを、アメリカ国民に語っているアメリカ唯一の候補者、多分唯一の政治家だからだ。

 今週、ギャバードが民主党テレビ討論を活発かさせた時ほど、明白、明白になったことはない。それは、これまでテレビで放送された最大の大統領選討論会と喧伝され、このハワイ出身の議員は、ゴールデンタイムに、国民に耳の痛い真実を語ったのだ。

 「ドナルド・トランプの手はクルド人の血で濡れていますが、2011年にシリアで始まって進行中の政権転覆戦争を擁護し、応援団になっている主流メディア内の多くの人々同様、この政権転覆戦争支援してきた両党の政治家の多くもそうなのです。」

 この38歳の退役軍人は、更に、ダマスカス政府を打倒する目的のため、アメリカがいかにして、アルカイダ・テロリストを支援したかを非難した。

 それはシリアや中東の他の場所におけるアメリカ政策を驚くほど痛烈に批判する評価だった。ワシントンのいわゆる「介入」の野蛮さや残虐さについて、ギャバードが、アメリカ人に本当のことを言ったのは、決してこれが初めてではない。

 ギャバードの衝撃的ながら穏やかに語られた発言の後、テレビ討論で、ステージ上にいた他の11人の民主党候補者は、驚いているように見えた。他の連中全員、アメリカ軍はシリアで「テロと戦っている」というエセ言説を語っていた。連中は、イスラム国(ISあるいはISIS)や他のアルカイダ関連集団に対する戦いに悪影響を及ぼすので、北東シリアからアメリカ兵を撤退させるという先週のトランプ発表を非難していた。彼らは、トランプが部分的軍事撤退で「クルド人同盟者を裏切った」ことも強く非難していた。

 ドナルド・トランプ大統領は「果てしない戦争を終わらせ」「我々の兵隊を帰国させる」ことについて語っている。だが彼は、アメリカが彼の監督下で「ISISを100パーセント破った」と軽々しく信じているのだ。その意味で、彼は本質的に、アメリカが、世のためになる勢力「白い帽子をかぶって馬に乗って日没に向かってゆく善人」だという民主党やマスコミと同じ陳腐な意見に同調しているのだ。

 一方、ギャバードはアメリカ国民に明白な酷い真実を話す上で孤立している。アメリカ政策が基本的問題なのだ。シリアや他の場所での政権転覆戦争を終わらせ、テロ集団との邪悪な共謀を終わらせることが、中東に平和をもたらし、うなぎ昇りの戦争負債という経済大惨事から普通のアメリカ人を救う方法なのだ。アメリカ国民は、自分たちの政府や軍やメディアや政治家が、中東諸国のみならず、けがやトラウマや自殺や薬物乱用などで破滅している何百万というベテランを含め、普通のアメリカ人の生命や生活に与えているこの犯罪的政策の恐ろしいブーメラン効果について真実を知る必要がある。

 今週のテレビ討論後、真実を語ったことで、ギャバードが一般投票で勝利したように思われる。ドラッジ・レポートによる主要オンライン投票で、彼女は他の全ての候補者を出し抜いて、投票者のほぼ40パーセントの支持を勝ち取った。トップ候補者のはずのエリザベス・ウォーレンやバーニー・サンダースやジョー・バイデンは、7パーセントかそれ以下で彼女の後に続いている。

 明らかにギャバードはアメリカの戦争を率直に描写し、アメリカ国民の琴線に触れたのだ。

 彼女の衝撃的暴露と、見た目の大衆の支持にもかかわらず、大半の主流メディアは、テレビ討論後、彼女を葬り去ろうとした。VoxやCNNのようなチャンネルは、話の要点が主に内政問題だったウォーレンが討論の勝利者だと宣言した。他の候補者同様、ウォーレンは「テロとの戦い」というアメリカ軍のプロパガンダ言説に精一杯取り組んでいた。Voxは討論でのギャバードを「敗者」とさえ酷評し、アメリカのシリアでの役割について彼女は「露骨な虚偽の」発言をしたと主張した。

 他の主流報道機関は、アメリカの戦争に関する公式プロパガンダをギャバードが破壊したことを報告するのを無視することに決めた。今週早く、CNNとニューヨーク・タイムズは、彼女を「ロシアの手先」と呼び、彼女が2017年に彼女がシリアを訪問し、アサド大統領と話をしたことに言及して「アサド擁護者」と中傷した。

 世論調査の上で、ギャバードは、11月の次回テレビ討論に登壇するに値する十分な支持がないと民主党全国委員会は主張している。

 だが国際的な出来事はハワイ選出下院議員が正しいことを証明している。アメリカ軍部隊は他のNATO軍隊同様、シリア領土を不法に占領しているのだ。彼らは国連安全保障理事会から負託を受けていない。トランプによるアメリカ部隊撤退で、アメリカに支援されたクルド人戦士が事実上これまで5年間占領していた北東シリアに力の空白ができ、シリア軍が迅速に領土を奪還した。いくつかの報道が現地の人々がシリア軍の到着を喜々として歓迎しているのを示している。この場面は、シリアとロシアの軍隊が、アレッポや以前テロ集団に包囲されていた他の都市を解放した時を思い出させる。

 アメリカの戦争機構は、戦争で荒廃した国で平和を回復するためシリアから撤退しなくてはならない。トランプがうぬぼれて主張するように「彼らが100パーセント、ISISを破った」ためではなく、大半の民主党やアメリカ・メディアが不合理に主張する「テロとの戦いの上で、クルド人を裏切っている」からでもなく。

 ワシントンが、その犯罪的な政権転覆戦争と代理テロリストに対する支援を最終的に終わらせる時、シリアと中東に平和が来るだろう。トゥルシー・ギャバードは、アメリカ人に真実を話す知性と高潔さを持った唯一の政治家であるように思われる。

 Finian Cunninghamは主要報道機関の元編集者・記者。国際問題について多く書いており、記事は複数言語で刊行されている。

記事原文のurl:https://www.strategic-culture.org/news/2019/10/18/tulsi-nails-national-tv-us-regime-change-wars/

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 従軍体験があればこその説得力ある主張。偉い人もいるものだ。小学校の運動会、徒競走は常にビリから二番目。運動会の前日は、てるてる坊主をさかさまにつるしていた軟弱な経験しかないので、軍隊体験も、下記の現実も、全く理解できない。わが抱く思想はすべて 運動神経なきに因するごとし 秋の風吹く

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