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2019年10月31日 (木)

公式に正気を失ったアメリカ

Finian Cunningham
2019年10月28日
Strategic Culture Foundation

 アメリカ政治家連中の下劣な泥仕合やパントマイム無駄話は不条理劇のようだ。今やいかなる中傷も許容される。トランプ大統領と彼のツイッター暴言が、下品さの水準を史上最低に設定するのを助けたが、民主党と共和党も、素早く狂気に身を落とした。

 最近、民主党の前大統領候補ヒラリー・クリントンが、同じ民主党議員のトゥルシー・ギャバードを「ロシア・スパイ」だと非難し、正気度判定で、はなばなしく失格した。来年の選挙で大統領候補者の座を得ようと競っているハワイ選出女性下院議員を一部の同僚民主党政治家が弁護した。だが多くのクリントン協力者や評論家連中がクリントン中傷キャンペーンを強化し、ギャバードは「クレムリンのために働いている」と繰り返した

 この超党派的なロシア憎悪は、何十年もの冷戦と、1950年代、ワシントンとハリウッドでのソ連シンパ容疑者に対する、マッカーシー迫害の赤の恐怖妄想に遡ることができる。だが2016年の選挙から、これまで3年間、アメリカ内政に対するモスクワによる干渉とされる「ロシア・ゲート・スキャンダル」で冷戦は狂気のように復活した。トランプに対するこの流言を始めたのは、クリントン選挙運動組織と既成マスコミと諜報機関のクリントン支持者だった。

 今年早々の空虚なマラー捜査で明らかなように、証拠も信頼性も不十分なのにもかかわらず、ばからしいロシアゲート物語や、その根にあるロシア憎悪は、クリントンの途方もないギャバード中傷が過度のマスコミ報道や同意の論評を得ていることで実証されるように、いまだにアメリカ政治家連中の意見を支配するのに成功している。こうしたばかげた妄想に信頼と敬意を払うこと自体、アメリカが公式に公式に正気を失っている印だ。

 もう一つの集団的狂気の徴候は、真実と事実の証拠が提出されたのに、真実を語る人がもの笑いにされ、事実は完全に無視されることにも見られる。

 最近の全国テレビ討論で「アメリカはアルカイダ・テロリストを支援している」とはっきり言ってトゥルシー・ギャバードは真実を語った。他の民主党候補者連中の不審そうな表情が、米軍は「テロと戦うため」シリアや他の場所にいるのだと主張するアメリカ公式プロパガンダの空想世界に包まれて暮らしていることを示している。

 退役軍人ギャバードは、こうした率直な真実を語ったことに対し、ニセ情報と嘘を広めたかどで、メディア報道と論評で猛烈に攻撃されている。「ロシア・スパイ」とレッテルを貼られたのに加え、彼女は「アサド擁護者」としても非難されている。

 だが今週、二つの進展が、シリアと中東における、いっそう広範なアメリカのテロ集団支援を結びつける上で、ギャバードが正しいことを実証している。

 まずドナルド・トランプ大統領は、シリアで活動しているいわゆる救援隊ホワイト・ヘルメットへの450万ドル支援承認を発表している。トランプは彼らを「重要で非常に貴重だ」と歓迎した。去年大統領はホワイト・ヘルメットへの680万ドル支援を承諾した。

 この集団は、そのプロパガンダ映画に対しアカデミー賞を獲得しているが、いくつかの調査報道で、ホワイト・ヘルメットは、アルカイダ関連ハヤット・タハリールアル・シャム(かつてヌスラ戦線のフロント組織)や他のイスラム国(ISIS)集団の広報部門だと報道された。エセ救援集団は、ジハード戦士テロ組織支配下にある縮小した地域で活動しているに過ぎない。ホワイト・ヘルメットは、大半のシリア民間人には知られていないか、彼らかかさ拒否されている。彼らは、シリア軍や同盟しているロシア軍のせいにした偽旗化学兵器攻撃をしかけたことが暴露されている。「これらは全くのでっちあげプロパガンダだ」と受賞したジャーナリスト、ジョン・ピルジャーは言う

 トランプやイギリスやフランスのような他の西洋政府が、ホワイト・ヘルメットに何百万ドルも公然と支援しているのは、シリア・テロ組織への西洋列強による公式支援の論破できない証明だ。もちろん、これは、これら政府がシリアでの政権転覆のため秘密の犯罪戦争をしているという分析と首尾一貫している。アメリカ政治家の中で、シリアにおけるこのワシントンの極悪非道な関与をはっきり語る人物はトゥルシー・ギャバードしかいない。ところが彼女は、あらゆる方面から、ウソつきの外国スパイだと非難されている。

 今週のテロ集団とのアメリカのつながりを示す二つ目の展開ながら、欧米メディアがしっかり無視しているのは、北東シリアから、アルカイダ系ジハード戦士を空輸した米軍に関する信用できる報告だ。

 今週、トルコによるクルド民兵攻撃の混乱の中、何百人ものジハード容疑者囚人が拘置所や収容所から逃亡したことをロシアのセルゲイ・ショイグ国防大臣が確認した

 「アメリカ占領軍が、シリアからイラクに、何百人ものダーイシュ[ISIS]テロリストを輸送し続けている」とシリア国営メディアが報じている

 多くの拘留中のテロ容疑者が、ハサカ市近くの巨大なアル・ハウル収容所でアメリカ軍輸送ヘリコプターにつり上げられ、西イラクまで移動させられている。進撃するシリア国軍に、これら非合法過激派戦士を引き渡すより、その代理部隊をしっかり掌握することに国防総省は懸命なように思われる。ワシントンが政権転覆作戦の対象に決めた、シリアでの新たな反乱や、他のどこかで戦うためなのかも知れない。

 別のマスコミ報道は、西イラクに基地を設置するため、米軍は東シリアから移転されていると報じている。これは米軍と、シリアで失敗した戦争遂行に使われたテロ集団間の本格的再編を示唆している。

 ワシントンの政治家連中が、非常識な偏見と妄想に基づく非難合戦に陥って、アメリカの犯罪的戦争の厳しい真実を完全に否定する時、実際、トゥルシー・ギャバードのような真実を語る人を悪者にするために、歪曲される時はいつでも、USAは、United States of [Mental] Asylum、つまり[精神]病院合州国を意味することを我々は知ることになる。

 Finian Cunninghamは主要報道機関の元編集者・記者。国際問題について多く書いており、記事は複数言語で刊行されている。

 個々の寄稿者の意見は必ずしもStrategic Culture Foundationのものを意味しない。

記事原文のurl:https://www.strategic-culture.org/news/2019/10/28/us-has-officially-gone-insane/

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 続く閣僚失言。英語試験問題言い訳にならない言い訳。試験導入は本来延期でなく中止すべき。辞任も続く?

日刊IWJガイド「河井克行法務大臣とその妻、河井案里参院議員に公選法違反の疑い!! 菅原一秀元経済産業大臣に続き、菅義偉官房長官の側近のスキャンダル!! 安倍政権の閣僚は続々と迷走が続く!!」2019.10.31日号~No.2604号~

 

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