置き去りにされたと感じたシリア「反政府派」「裏切り者」エルドアンの絵を燃やす
2019年8月30日
Moon of Alabama
2011年以来トルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領は、シリアの「反政府ゲリラ」とイスラム至上主義ジハード戦士をシリア政府に対する代理軍隊として利用してきた。これらの勢力はトルコ国境のそばで今主としてイドリブ県に閉じ込められている。シリア軍は最近ジハード戦士に対して進歩を成し遂げた。トルコは彼らの支援に来なかった。彼らの抵抗が徒労であるのを、彼らは理解し始めた。シリアは県全体を奪還するだろうし、抵抗する人々は殲滅されるだろう。「反政府派」は、彼らの罰が来る、彼らが今トルコに逃げることを望むことを恐れる。不幸にもトルコは彼らを望んでいない。
今日、約千人の「反政府派」がアル・バブ国境検問所を通って、トルコに入国しようとした。ビデオが逃がれる人々の自動車の長い列を示している。先端の数百人の男性がトルコ領土に入るのに成功した。彼らは放水銃トラック、催涙ガス、最終的に銃撃でトルコ軍軍隊に押し返された。少なくとも二人の「反政府派」が殺された。
人々は「裏切り者、裏切り者、裏切り者、トルコ軍は裏切り者だ」と叫んだ。彼らは祈りの言葉アッラーフ・アクバルと叫びながら、エルドアンの絵を燃やした。
対シリア戦争の初めから「反政府派」は、トルコ軍が彼らの支援に来るか、少なくとも彼らを防衛することを期待していた。ロシアのプーチン大統領とエルドアンとの先週の会談が、最終的に、彼らに、決してそうならないを確信させた。ロシアがシリア側について参戦した時から、プーチンはエルドアンを、敵から、飼いならされた犬へと変えるのに成功した。エルドアンはロシアが彼に売る戦闘機を確認するためモスクワを訪問し、プーチンは彼にアイスクリームをおごった。
大いに抵抗した後、エルドアンは最終的にイドリブを断念した。ロシアはイドリブでの停戦に合意していたが、エルドアンは合意中の彼の約束を実現し損ねたのだ。イドリブのジハード戦士は、エルドアンに補給され、ロシア軍とシリアの民間人を攻撃し続けた。シリアとロシアの軍は、激しい良く目標を定めた空爆作戦で、益々多くの土地を奪還して反撃した。11日前、トルコは、ハーン・シャイフーンが奪還されるのを阻止するため軍隊の車列を送り、シリア軍を止める最後の取り組みをした。軍隊車列は爆撃され、ハーン・シャイフーンは奪還された。
それがエルドアンが諦めた瞬間だった。将官五人、うち二人がイドリブのトルコ監視所の責任を負っているのだが、退役を希望したのだ。エルドアンはモスクワを訪問し、何らかの合意をした。シリアはイドリブを奪還するだろうし、エルドアンはアイスクリームを手に入れた。
長年、シリアと戦った後、イドリブから去りたいと望む人々の圧力は終わるまい。トルコ経済は落ち込んでいる。人々は難民を警戒するようになった。より多くの人々を入れても、エルドアンが得るものは皆無だ。
シリア軍の作戦は続く。次のより大きな標的は、戦前80,000人の住民がいたマアッラト・アン=ヌウマーンだろう。彼らの大半にはシリア政府を恐れる理由はない。だが多くの人々が戦いから逃げたいと願うだろう。それぞれの攻撃が更に多くの人々を去るよう駆り立てるだろう。
国境とトルコ国内で更に多くの出来事があるだろう。「反政府ゲリラ」とジハード戦士は、彼らをシリアの政府と戦うよう駆り立てておいて、彼らが勝利し損なうと、彼らを置き去りにした、トルコの裏切り者に復讐したいと願うだろう。イドリブのトルコ監視所の兵士たちは今ジハード戦士の人質だ。彼らは、脱出路を勝ち取るにはロシア爆撃機の支援を必要とするか、シリア軍が彼らの周囲の地域を解放するまで、じっと座っているしかあるまい。
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数日前の記事で、地名を「カーン・シャイクーン」と表記した。化学兵器攻撃に関するcnn記事や国連文書にはカーン・シャイクーンとあったが、アラビア文字「ハー」の表記ゆえ、ハーン・シャイフーンとした。
多少ともまともな政治家なら、自国の利益のために活動するはずだ。
今日の孫崎享氏のメルマガ題名
メルケル首相9月6?7日に中国を訪問、訪問目的はトランプ大統領の貿易戦争と香港の抗議と関連した危機が増大する中、ドイツ・中国経済的結びつきは正常化のレールの上にあることを確約することにある。ドイツ経済旧悪化の中、首相府、経済相は中国重視。
一昨日拝聴したUIチャンネルの番組でも、アメリカ総取り、日本ぼろまけのFTAを称賛する売国メディアの問題が語られていた。日本の大本営広報部、GSOMIAで韓国政府、香港問題で中国政府の悪口をいうばかり、あるいはせいぜい自国の幼い子供虐待の話題、悲惨なFTAについては完全に沈黙、隠蔽。
の中で、しっかり
FTAによる日米間の不平等な関係の固定化を日本国民に対してうやむやにするだけでなくその交渉過程を国民の監視が届かないようにするために、政府と報道の複合体、これと一体化したメディアを総動員して煽りに煽っているのが官民を挙げての嫌韓騒動なのではないかと思われます。
嫌韓キャンペーンや文在寅大統領が法相に指名した、韓国の玉ねぎ男こと、チョ・グク元民情首席秘書官の数々の疑惑報道でテレビ新聞が賑わっている間に、FTA交渉は日本を売り飛ばす形で確実に進展し、9月下旬に締結される予定になっています。これだけの国民がこの「ステルス作戦」に気づいているでしょうか?
と指摘しておられる。
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