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2019年9月 2日 (月)

ダニエル・ライアンが暗殺されるまでに、どれぐらいかかるのだろう?

2019年8月29日
Paul Craig Roberts

 ダニエル・ライアンはアイルランド人ジャーナリストだ。淫売ジャーナリストではなく、本物だ。彼女は欧米世界のどこであれ、今やジャーナリストが発言するのを許されないことを語っている。例えば、欧米ジャーナリズムは、もはや事実報道には関係ない。巨大な政治力を有するひと握りの集団が欲する人物を誰であれ、捕まえられるようにするために使われているのだ。

ダニエルは、もし人が事実や真実や客観性を尊重すれば、現在ジャーナリストでいることは不可能だと指摘している。それらは人が解雇される要素だ。彼女はそれについて、とても優しい。

 「ジャーナリズムが全く誤りがない職業だとは誰も合理的に期待することはできないが、明らかに偽りの記事がメディア生態系を通して浸透してゆく比率は憂慮すべきで、誤りが多ければ多いほど、それだけ報酬も大きいように見える。彼女が、どれほど虚偽の、いかれた話を助長しても、レイチェル・マドーはお仲間から、ほとんど英雄扱いされている。」

 「イラクからアフガニスタン、リビアやシリアに至るまで、ジャーナリズムは嘘と誤報で成長した。例えば、イラク戦争の最大応援団だった評論家やコラムニストの多くに、いまだに始終、新たな軍の冒険のため、連中の賢明な助言や洞察や予想をするようお呼びがかかる。」https://www.rt.com/usa/467566-msnbc-odonnell-media-accountability/

 アメリカ人とヨーロッパ人の愚かさは異常だと私は思う。IQ80以上の能力がある人が、一体どうして、MSNBCやCNNやBBCのようなTVメディアの前に座ったり、特にニューヨークタイムズやワシントンポストのような新聞を読んだり、NPRに耳をかたむけることができるのだろう? 精神的、感情的に弱くて、青い錠剤に救いを求める人々だけだ。現実を直視できない人々が、欧米売女マスコミ・ニュースの消費者だ。

 本当に、アメリカ人とヨーロッパ人は、一体なぜマスコミで時間を浪費するのだろう? マスコミが言うことは分かりきっている。鉄壁の決まり文句はこれだ。「トランプは間違っているし、無頓着な白人キリスト教徒のばか者が、イスラエルのため、中東で戦い、軍安保複合体の財政的利益のため、ロシアと中国とイランと朝鮮民主主義人民共和国を悪者にしていない限り、白人アメリカ人もそうなのだ。」

 欧米の売女マスコミには、どのような別の記事も決して見つけられるまい。

 Paul Craig Robertsは元経済政策担当財務次官補で、ウオール・ストリート・ジャーナルの元共同編集者。ビジネス・ウィーク、スクリップス・ハワード・ニューズ・サービスとクリエーターズ・シンジケートの元コラムニスト。彼は多数の大学で教えた。彼のインターネット・コラムは世界中の支持者が読んでいる。彼の新刊、The Failure of Laissez Faire Capitalism and Economic Dissolution of the West、HOW AMERICA WAS LOST、The Neoconservative Threat to World Orderが購入可能。

 ご寄付はここで。https://www.paulcraigroberts.org/pages/donate/

記事原文のurl:https://www.paulcraigroberts.org/2019/08/29/how-long-before-danielle-ryan-is-assassinated/

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 賃金や勤労統計を常習的に改竄する常習ウソつき連中、今度は言葉狩り。「非正規」という言葉を使うなと。言葉は消しても、実態は消えない。恐るべき下劣支配者。

 『米軍が最も恐れた男 カメジロー 不屈の生涯』を見た。
 『米軍が最も恐れた男 その名はカメジロー』の続編。

 ロバーツ氏が繰り返し批判される通り、マスコミの堕落は酷いが、カメジロー映画、二本ともTBSテレビ、佐古忠彦氏による監督作品であることに驚く。佐古氏『「米軍が恐れた不屈の男」瀬長亀次郎の生涯』という一作目を元にした素晴らしい本も書いておられる。

 彼が那覇市長に当選した後、米軍は、兵糧攻めで那覇市の預金を封鎖する。さらに水攻めとして、給水権を米軍が支配していたため、市民は断水で苦しめられたというのを見て、今や本土が昔の沖縄状態に落ち込みつつあるのだと納得。やがて水道私営化により、大衆は巨大資本に生活手段を直接支配される。それを言えば、種子法もそうだが。共犯者大本営広報部は、そういう迫りくる危険には決して触れない。那覇市民は、預金封鎖の兵糧攻めに対抗して、何と納税運動を起こしたのだ。

 『タクシー運転手」や『共犯者たち』や、今の『反アベ』集会などで、韓国の大衆運動の強さに驚くが、同じようなことが沖縄では起きていたのだ(今も継続)と納得。大衆運動で政府方針を撤回させる成功体験、日本にはないと、あきらめかけたが、昔は極めてまれな大衆運動の成功体験があったのだ。現地の方々にしか知られていないのが残念。

徴兵拒否・納税拒否を掲げて故郷を守った人々〜加須市でシンポジウム

 記事の一部を引用させて頂こう。

田中正造が「利島・川辺の運動見事」と絶賛した、埼玉県・利島村と河辺村(現加須市)住民の、抵抗と勝利。8月25日、その勝利の理由を解き明かすシンポジウムが開かれた。(主催・渡良瀬川研究会)

会場の埼玉県加須市北川辺、ここがまさに抵抗の舞台であり、勝利の舞台だ。地元の人々による朗読劇『北川辺を救った正造さん』、地元の郷土史研究家を含むシンポジウムは、充実した内容だった。講演では「田中正造さんの部屋」を持ち、田中正造の墓を校庭に持つ「北川辺西小学校の取り組み」を元校長が解説してくれたのも印象的だった。

利島・川辺は、廃村・遊水池化計画の白紙撤回を勝ち取り、緑なす故郷を今日に残している。一方、谷中村は買収によって、または日本初の土地収用法による強制執行によって村は破壊され、住民は追い出されて、戦後は渡良瀬遊水池となって水底に沈んだ。

 どうやら背景として下記事情があったようだ。素人の理解、とんでもない誤解の可能性がある。ご専門の方に正解をご教示頂ければ有り難い。

 利島、川辺では、

  • 廃村・遊水池化計画公表前に、それを嗅ぎつけて、果敢な活動を開始・継続した。
  • 大地主から農民まで、全員一丸となって、反対運動でまとまっていた。
  • 堤防を守る作業などで青年会の極めて積極的な活動の蓄積があった。毎日のようにオルグ集会。
  • 若い女性から老婆まで女性が集団で東京に反対請願行動にでかけ、宿舎まで借りて戦った。
  • 国が堤防を直さず、廃村・遊水池化計画を進めるなら、村民は、兵役、納税の義務に応じないと反撃した。

 一方、谷中村では、

  • 公式に、県議会で、廃村・遊水池化計画が論じられた。
  • 大地主の多くが廃村・遊水池化計画に賛成し進んで土地売却をした。
  • 残った少数の農民は非武装抵抗を続けたが、土地収用法による強制執行により家は破壊され、追い出された。

 利島、川辺の人々は、谷中村廃村・遊水池化計画にも強力に反対した。共感からだけではない。合理的に、谷中村廃村・遊水池化の悪影響が、利島、川辺にも及ぶことを危惧していたのだ。その危惧は、50年後のカスリーン台風で実証された。お上より、庶民の方が正しい好例。

 日本では伝統的に、戦争も、原発も、高速増殖炉も、六ヶ所村も、諫早湾水門も、八ッ場ダムも、辺野古も、当局が決定すると、全くの間違いでも、政府が潰れるまで決して改めない実績がある。横浜カジノ、現代の「利島、川辺の運動見事」となるのか、谷中村となるのか?日本人の降伏ではなく幸福のため、是非とも前者であって欲しいもの。沖縄のカメジローや、利島・川辺・谷中村の田中正造のような指導者、既におられるのだろうか?

 昨日は関東大震災96周年。

日刊IWJガイド「本日午後7時より、『<IWJ追跡検証レポート>「九月、東京の路上で」~関東大震災・ジェノサイドの跡地を加藤直樹氏と歩く 第二夜』をフルオープンで再配信!」2019.9.2日号~No.2545号~(2019.9. 2 8時00分)

 横網町公園、右翼は朝鮮人犠牲者追悼式典の30メートル前で妨害集会を開いたという。

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