「文字通り、命より金」
8月13日
Paul Craig Roberts
金鉱のために環境を犠牲にするというアラスカのマイク・ダンリービー知事と、アメリカのドナルド・トランプ大統領による決定は極めて良くないものだが、なぜそういうことになったのか私にはわかる。メキシコやアジアに、アメリカの雇用を海外移転したため、何百万というアメリカ人の暮らしが不確実になった。保護された環境や国定記念物を採鉱に開放するのは、トランプにとって、実際の仕事を作る唯一の方法なのだ。問題は、この雇用の外部費用の環境被害が、賃金の価値と鉱山の生産高を超えることだ。換言すれば、採鉱はその費用をカバーできないが、代替の見込みがない人々は、未来について考えることができない。未来というのは先のことだが、多くのアメリカ人は、もう自分たちが、この先そこにいられる確信がない。多く人にとって、今しかないのだ。
それで、私がこれまでの記事で説明してきた、アメリカ雇用の海外移転という外部費用に、増やすことができる海外移転された雇用の一部を置き換えようとする努力で、積極的な政府が、生態学的に脆弱な土地を採鉱業に与えることによる生態系破壊が加わることになる。人々は、鮭と鮭に依存している生態系鮭を破棄したとトランプを非難するだろうし、トランプには一部責任はあるが、本当の責任は、アメリカ市場向けの生産を外国に移転したグローバル企業と、その過程を推進したウォール街にあるのだ。資本主義にとって、略奪すべくアメリカに残されたものは、国定記念物碑森林と自然保護区だけだ。
アメリカ雇用の海外移転は、アメリカによる自殺行為だった。
記事原文のurl:https://www.paulcraigroberts.org/2019/08/13/gold-over-life-literally/
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孫崎享氏の今日のメルマガ題名
人類はなぜ賭博行為を制限してきたのであろうか。公共機関が賭博の胴元を行っても、賭博 行為に付随する悪,不幸は消滅しない。人の弱点を利用し潤うという思想は間違っている。副次的 に悪助長が間違いない事業を公共機関が行うべきことか。横浜カジノ誘致へ。
個人的なカジノ体験を書いたことがある。ニュージャージー州アトランティック・シティーのカジノ閉鎖、アメリカの悪化する雇用危機の兆候
トランプの大スポンサーの利益のために、属国は公式賭博場開設を強いられ、進んで受け入れる。大本営広報部は『カジノ幻想』をふりまいて、地ならしをする。
文字通り、命より金。
宗主国にいじめられつづけるストレスを隣国にぶつける、当たり前のことが、当たり前ではない属国。
記事の中にこういう文章がある。さもありなん。
IWJ記者が河村たかし・名古屋市長に「『表現の不自由展・その後』中止要求は脅迫煽動ではないか?」と質問! 河村市長ははぐらかした挙句、芸術祭を「日本国直営」と公の場で相変わらずのデマ煽動!
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