戦争の危険を高めるアメリカ率いるペルシャ湾海軍連合
2019年7月17日
サイード・モハマド・マランディ
Moon of Alabama
ボルトンとポンペオが、地域を最大の緊張に向かって押しやり、イランを壊滅させるとトランプが卑劣な脅迫をする中、アメリカ軍はペルシャ湾で、反イラン海軍連合を作り、率いる意図を発表した。一方、米軍が攻撃的にイラン領空領海に侵入した際、イラン地対空ミサイルによる最先端無人機の屈辱的撃墜を招いた後、トランプ自身が認める通り、アメリカはイランに対する経済戦争を行っている。
遠く離れた国からの少数の軍艦は力の均衡を変えるまいが、混乱と大きな地域紛争の可能性を高めるだろう。イランは、そのような組織を、好戦的なアメリカ海軍プレゼンスの拡張と見なすだろう。
アメリカによる非合法で悲劇的なイラク占領以来、イラン・イスラム共和国は、あり得るアメリカ攻撃を予想して、ペルシャ湾、ホルムズ海峡とオマーン湾沿いに、地下ミサイル防衛施設の巨大ネットワークを構築してきた。イランとその強力な同盟諸国も、地域中で手ごわい非対称の能力を発展させた。彼らは、好戦勢力と決定的に交戦する、覚悟と手段の両方を持っている。
総力戦に対するどんな欲望も阻止するため、限定された軍事攻撃に、イランは、侵略者と、その共犯者双方に目標を定め、大規模な不釣り合いな反撃で対応するだろう。いかなる形であれ侵略を支援する、UAEやサウジアラビアのような地域政権は、彼らの石油資産と重要インフラ構造の速やかな破壊を予期すべきだ。他方、総力戦の場合、ホルムズ海峡両岸の船舶同様、全ての石油とガス施設の消滅を意味するだろう。このような状況下で、海峡閉鎖は、ボルトンにとって、瑣末な問題だろう。
アラブ首長国連邦とサウジアラビアの政権は速く崩壊する可能性が高い。欧米占領軍が地域から追い出されるにつれ、イエメン軍とその地域同盟諸国がサウジアラビアを圧倒する中、何百万人もの年季労働者が、アブダビやドバイを荒らし回るだろう。EUや他の世界が経済破滅に直面する中、何百万人もの人々が、ヨーロッパに流れ出るだろう。
イランは対決を歓迎したり戦争を望んだりしておらず、その大規模で徹底的な軍事抑止力は、そうした状況を防ぐよう意図されている。アメリカ同盟諸国は、世界を更に悲劇に近く追いやるのではなく、核合意と交渉の席に、アメリカ合州国を押し戻すべきだ。
サイード・モハマド・マランディはテヘラン大学の英文学と東洋学教授。
記事原文のurl:https://www.moonofalabama.org/
----------
ひさしぶりに床屋に行った。ペルシャ湾有志連合の話がでた。「選挙が終われば参戦する。自民党や公明党や維新に投票するのは参戦賛成投票と同じ。投票しないのも同じ。そういう連中が多い国は潰れる」と言っておいた。
相撲は千秋楽までわからなくなった。相撲が終わると、おもしろいドキュメンタリーがなければ、テレビを消す。大本営広報部ではなく、ネット上の情報をまじめに読んでいる。
植草一秀の『知られざる真実』 生活破壊の消費税、選挙棄権で容認ですか
日刊ゲンダイ 維新に5.7億円もの“セルフ領収書”疑惑 参院選直撃は必至
文庫本化された孫崎享氏の『日米開戦の正体』を拝読中。上巻の90ページにある記述、今もそのまま。当時は暴走する日本の軍部と大政翼賛報道にやられたが、現在は、占領軍と大政翼賛報道にやられている違いはあるが。
すでに『戦後史の正体』で書いたことですが、トルーマン大統領は次のように記述しています。
「マサチューセッツ大学の総長コンプトン博士は(日本から)帰国した後、ホワイトハウスに来て私に説明した。彼からもらった覚書は次のとおりである。
日本は事実上軍人をボスとする封建組織の中の奴隷国であった。
それで一般の人は、一方のボスのもとから他方のボス、すなわち現在のわが占領軍のもとに切り替わったのである。」
« ロシアゲート2.0へと変わりつつあるブラジルゲート | トップページ | ウソ工場CNNは崩壊しつつある。ありがたいことだ。 »
「イラン」カテゴリの記事
- 対イラン戦争を扇動するためネオコンに加わるWSJ(2023.10.11)
- 2023年選挙におけるエルドアン成功の秘訣(2023.06.03)
- イスラエルと「新しい」中東(2023.05.20)
- アメリカはなぜシリアを空爆しているのか?(2023.04.09)
- 壮大なユーラシア・チェス盤上の「始めから最短手数で詰みにいたる手順、フールズ・メイト」ゲーム(2023.04.08)
「アメリカ軍・軍事産業」カテゴリの記事
- ロシアとの和平合意を拒否するようアメリカとイギリスがウクライナに圧力をかけたのは明らか(2023.11.26)
- NATOとイスラエルの超強力なおとぎ話に勝てないロシアのハードパワーと中国のソフトパワー(2023.11.28)
「NATO」カテゴリの記事
- ロシアとの和平合意を拒否するようアメリカとイギリスがウクライナに圧力をかけたのは明らか(2023.11.26)
- ウクライナに和平交渉を促す(2023.11.27)
- 断片化の限界。欧米諸国は期待過剰に注意すべき(2023.11.23)
- ボイコットの威力(2023.11.17)
- ガザの地獄:新新世界秩序戦略(2023.11.13)
「シェール・ガス・石油」カテゴリの記事
- ハーシュ、ノルドストリーム・パイプラインをアメリカが破壊した動機を説明(2023.09.29)
- 岸田首相、ペルシャ湾岸諸国を歴訪し脱炭素化について議論(2023.08.10)
- アラブ連盟とダマスカスを団結させたジェッダ会議(2023.05.24)
- ロシアが「欧米」の視界を曇らせ続けているという偽りの主張(2023.05.16)
- バイデン政策でぼっかりあいたアメリカの深淵を瞥見(2023.05.12)
「サウジアラビア・湾岸諸国」カテゴリの記事
- 中東におけるアメリカ支配に新たな打撃を与えたガザの悲劇(2023.10.31)
- 岸田首相、ペルシャ湾岸諸国を歴訪し脱炭素化について議論(2023.08.10)
- シリアの政治的解決に取り組むサウジ皇太子(2023.06.16)
- アラブ連盟とダマスカスを団結させたジェッダ会議(2023.05.24)
- アラブ人の再結成で孤立するイスラエル(2023.05.22)
「Moon of Alabama」カテゴリの記事
- ロシアとの和平合意を拒否するようアメリカとイギリスがウクライナに圧力をかけたのは明らか(2023.11.26)
- ウクライナに関するよそのメモ拝見(2023.11.25)
- ウクライナに和平交渉を促す(2023.11.27)
« ロシアゲート2.0へと変わりつつあるブラジルゲート | トップページ | ウソ工場CNNは崩壊しつつある。ありがたいことだ。 »
コメント