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2019年6月

2019年6月30日 (日)

檻の中で愛国的な詩を暗唱して亡くなったムルシ

2019年6月25日
Andre Vltchek
New Eastern Outlook

 エジプト前大統領ムハンマド・ムルシは、法定で防音檻に閉じ込められた状態で、15分の論述を終えた。彼はエジプトに対する彼の愛についての詩を読み、倒れ、亡くなった。

 彼の死はエジプト中、地域とイスラム世界のいたる所に衝撃を与えた。

トルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領は公式説明を受け入れるのを拒否し「前エジプト大統領ムハンマド・ムルシは死んだのではなく殺された」と主張した。

世界の色々な場所からも反応があった。 ロイターによれば:

「去年ムルシの拘留に関する報告書発表で、イギリス議員と弁護士の代表団を率いたイギリスのクリスピン・ブラント下院議員が、ムルシの監禁条件を激しく批判した。

2018年3月に我々が報告した後、彼の状態に変化があったのかどうか知りたいと思う、彼が我々が見た状態で拘束され続けていたのであれば、彼の早過ぎる死に対し、エジプト政府に責任がある可能性が高いことを恐れていると彼はBBCに述べた。

 人権擁護団体や国家リーダーやエジプトの普通の市民たちが、残忍な親欧米派独裁者ホスニ・ムバラクが2011年に退位させられてわずか1年後、2012年、エジプト近代史初の民主選挙で当選し、国を支配した前エジプト大統領ムハンマド・ムルシの逝去を知って激怒した。

 ムルシは最高権力について、わずか一年後、2013年暴力的軍事クーデターで打倒された。

*

 はっきり言おう。ムハンマド・ムルシは「良い大統領」ではなかった。実際、彼は大統領になるとは全く思われていなかった。彼の党本来の候補者が、ささいなことで選挙に失格とれ、ムルシは彼の代わりになるよう頼まれた。彼は僅差で勝った。

 彼は経済的、社会的、政治的に、いくつか重大な間違いをした。

 彼はガザとシナイ間のトンネルを水浸しにした。

 彼の指導の下、ポートサイドでの紛争で40人以上の人々が亡くなった。

 彼は脅威を感じると、抗議行動参加者に有毒ガスを使用するよう命令した。

 だが彼は殺人犯ではなかった。「近代」エジプトで、それはかなりの業績だった。

 彼はエジプトの悲惨な状況を改善しようとしたが、彼は失敗し続けた。

 他方、彼は壊疽のような軍の支配から政府を分離した。欧米が支援するエジプト軍は、(ムバラク支配下でも、今も)あらゆる組織に潜入することに成功していて、エジプト国家のあらゆる側面を完全に支配している。

 ムルシは酷く分裂したエジプト社会で全員を喜ばせようとした。結局誰も満足しなかった。

 彼のムスリム同胞団の強硬派は、十分急進的ではなかった彼を憎悪した。反宗教的な左翼は、社会改革と非宗教国家をより強く推進しないことで、彼を軽べつした。彼は、アメリカとIMFに従いながら、同時に彼らを避けていた。

 結局、彼は自信のない困惑した弱い人物のように見えた。

*

 2012年と2013年、私の友人たち、左翼の同志は、カイロの大統領官邸前で警察と戦っていた。私は彼らと一緒にそこにいて、極めて有毒な催涙ガスから少なくとも何らかの方法で私自身を守るため、水浸しのぼろで顔を覆って、撮影していた。

 当時、誰もムルシが好きなようには思われなかった。

 反ムルシ抗議行動の際のスローガンはこうだった。

「我々は死ぬのが相応しい人々のために歌う。

ムルシ、ムルシ、ムルシ!」

 抗議行動参加者たちが、7年後、彼らの予言が実現することを知っていたはずはない。

 軍が(2013年7月3日に)民主的に選出された政府を打倒した後、大虐殺が始まった。 公式には数百人だが、何千人もの人々が生命を失った可能性がきわめて高い。何万人もが逮捕され、行方不明になり、拷問にかけられ、レイプされ、追放された。

(クーデターから間もなく、活動禁止された組織になった)ムスリム同胞団メンバーは粛清されたが、様々な左翼組織や、腐敗した右翼軍隊や、その独裁に反対だった人々もそうだった。

 私の友人の何人かは国を去らなければならなかった。他の人たちはまだ刑務所にいる。あるいは隠れている。

 前の独裁者、欧米傀儡の暗殺者ホスニ・ムバラクは今再び自由人だ。91歳だ。

 67歳のムハンマド・ムルシは亡くなった。

*

 ムルシ時代、2013年のクーデター中と後も、私はベネズエラのテレビ局Telesurのためにドキュメンタリー映画(「Egipto - El Fin de Una Revolucion」 - 「エジプト、革命の終わり」)を制作して、エジプトで働いていた。

 最初に、私は調査し、ムルシ大統領の統治時代にポートサイド市で行われた犯罪について書いた:「Notes from a  besieged city 包囲された市からの記録」。

 それから、エジプト軍がムルシ政府を打倒し、ムスリム同胞団とエジプト左翼の両方を清算し始めたとき、私は、ちょうど戦闘の真ん中にいた。私はエッセイ「Egypt End of Hopeエジプト 希望の終わり」、「Egypt in the Eye of the Storm嵐の目の中のエジプト」で出来事を説明した。エジプトからのずっと多くのエッセイを「Exposing Lies of The Empire(帝国の嘘をあばく)」という本にまとめた。

 かつて、クーデター後に映画を撮影していた際、私自身が、全て私に大砲を向けている5輌の戦車に直面しているのに気がついた。どうやって生き残ったのか、よくわからない。他の人々は生き残れなかった。私が映画用に映像を集め終えた時には、私の体は傷とあざだらけだった。

 映画のために私と働いた人々や、当時のムルシ大統領に抗議した人々の中には、現在の親欧米軍事政権の支配を支持する人々はほとんどいない。

 2012年と2013年の抗議集会は、エジプトを良くするのが狙いだった。何百万人もの大半の若いエジプト人が、公正で、非宗教的な、社会主義社会を、ムルシが実現するよう強いるのが狙いだった。ムルシは、それを実現するか、より良い、より「進歩的な」リーダーに道を譲り、辞職するよう期待されていた。

 その代わりに起きたのは、アメリカ、ヨーロッパとイスラエルに支持されたクーデター、ムバラクのファシスト徒党の復活だった。

 振り返って見て、私はムハンマド・ムルシはまともな人間だったと信じるが、同時にひどい、天賦の才のない、素朴で混乱した支配者だった。それでも彼の前や後の連中よりも遥かに遥かにましだった。

*

 「ニューヨーク・タイムズ」の論説で、エジプト人筆者モナ・エルタハウィがモハマド・ムルシの悲運について書いた:

「彼は常に、彼よりずっと大きい何かに巻き込まれている人物のように見えた。エジプトの法廷で、彼を沈黙させるよう作られた防音檻の中で、彼が就任してからほぼ6年後に、彼の家族と人権擁護運動家以外のほとんど全ての人々に完全に忘れられて亡くなったことは、彼を巡る極端な竜頭蛇尾を思い起こさせる。」

 それから、エルタハウィ女史は、彼の死を現代エジプトの文脈に置いた。

「だが、実際に多くの人々が殺されたムスリム同胞団は、アッ=シーシーが権力の座につくやいなや成立させられた過酷な法律の下で、抗議はほとんど不可能になったエジプトで、集団抗議活動をうまく引き起こすせる可能性はほとんどない。これもアッ=シーシーが達成したことだ。2013年7月、ムルシが打倒され、2016年1月、エジプト議会が再召集したとき、16,000人から41,000人の人々、大半が今や活動を禁止されているムスリム同胞団の支持者が、報道によれば、逮捕されたか拘留された(一部はリベラルか、非宗教的な積極行動主義者だった)。その時以来、死刑宣告と死刑執行の急増、裁判なしの殺害、強制失踪や、いかなる反対意見も抹殺する決然とした取り組みが、ほとんどの他の形の反対派同様、同胞会を押しつぶした。多くの国有メディアが、彼がかつて大統領だったとさえ述べずに、彼の死を報じている同じ時に、ムスリム同胞団支援者は、ムルシは殉教者として称賛されることを強く主張している。」

 率直に言って、ムルシ時代は、「あらゆることが可能」で、人が少なくとも夢を見て、遥かに良い未来のために戦うことが可能だった、近代エジプト史唯一の時期のように感じられる。そう、もちろん、争いは催涙ガスを通して行われていた、人々は怪我をし、殺された人々さえいた。だが彼らは勇気があった、彼らは今のように、粉砕されて、屈辱を受けてはいなかった。

 いわゆる「アラブの春」は欧米に操作され「作り出された」可能性が極めて高い。だが2011年から2013年の間は、平行した、自立した、左翼の反体制、反資本主義、反軍運動の高まりがあった。闘争があり、エジプトはどんな方向にでも行けたはずだった。

 私は決してあの年を忘れまい。「ムルシの年」。我々は、しばしば直接攻撃を経験し、我々の命を危険にさらしていた。異なる政治分派が互いに激しく争っていた。蒸気は出ていた。熱情が人を沸き立たせていた。何も確実ではなく、全てが可能だった。

 その年、映画を制作しながら私は社会主義医師の集団、正真正銘のマルクス主義者と一緒だった。彼らは、もし彼らがより激しく戦えば、エジプトが社会主義になれるのを疑っていなかった。私は革命社会主義組織の指導者の一人ワッシム・ワグディとも働いた。

 そして全てが文字通り一夜で崩壊した。2013年7月3日。

 全てが終わったことに気がついたのはいつだっただろう? それはヘリオポリスで、カイロの裕福な郊外で、公園で起きた。何百という金持ちの家族がアッ=シーシーと彼の旧友を描いたTシャツを着て、クーデターを祝いに行ったのだ。それは1973年9月11日の歴史的写真の一枚のように見えた。チリでピノチェト大将によるアジェンデ大統領に対するクーデター行われた日だ。それは異なっていた、もちろんそうだ。だがそれは同じように見えた。アメリカが支援するクーデターは常に同じように見える。そして彼らを支援するエリートの顔も同様だ!

 私はイスタンブールからベイルートまで、ミドル・イースト航空に乗りながら、ムルシの死について読んだ。私は大きな悲しみを感じた。なぜかは、わからなかった。確かに、それはムルシの統治に対するものではなかった。だが、それはあの時期、今は全く窒息させられ、断念された希望のためだった可能性が高い。「全てが可能で」、人々が自分たちの国のために戦う用意ができていて、戦うのをいとわなかった日々に対するものだ。

 エジプトは今「破綻」国家だ。恐れ、挫折し、貧しく、全く腐敗している。自身の国民を滅ぼしている国。

 最近、私がカイロにある無数のスラムの一つに行くと、人々はあからさまな憎悪で私を見る。彼らは、私を外国人として、彼らを絶望と窮乏の状態に後戻りするのを手助けした人物として見る。もちろん、彼らは数年前に、私が並んでエジプトの社会主義の前衛たちと一緒に、少なくとも映画製作者として、彼らのために戦ったことを知らない。

 ムルシ大統領にではないにせよ、人としてのムルシに私は悲しみを感じる。どういうわけか彼が倒れて死ぬ前に読んだ愛国的な詩は、彼の心から直接出ていたのが私には分かる。

 支配した一年彼は最善を尽くした。最善は十分に良くはなかった。彼は失敗した。

 だが彼は檻の中で発言を制限されて屈辱を受け、このように死ぬには相応しくない!

 彼はより良い運命を得てしかるべきだった。彼の国エジプトは遥かに良い運命に値する、なんてこった!

 Andre Vltchekは哲学者、小説家、映画製作者で調査ジャーナリスト。彼は Vltchek’s World in Word and Imagesの創作者で、China and Ecological Civilizationを含め、多くの本を書いている作家。オンライン誌New Eastern Outlook独占記事。

記事原文のurl:https://journal-neo.org/2019/06/25/morsi-died-reciting-a-patriotic-poem-in-a-cage/

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 選挙の争点の一つになるべきものが、ならない不思議。

日刊IWJガイド・日曜版「トランプ米大統領が大阪でのG20サミット後の記者会見で『不公平な日米安保』の見直しを日本に要求したと発言! 習近平中国国家主席との会談後は、ファーウェイ容認の発言! 本日は板門店で金正恩氏と電撃会談か!?」 2019.6.30日号~No.2481号~(2019.6.30 8時00分)

2019年6月29日 (土)

「自由な出版」として知られている宣伝省

2019年6月27日
Paul Craig Roberts

 私が何度も報じたように、売女マスコミは、自由な出版ではなく、政府と寡頭支配階級の政治権益のための宣伝省だ。ベン・ノートンは、ニューヨーク・タイムズが記事を印刷する前に、ワシントンの許可を得ていると説明している。

 ニューヨーク・タイムズが、刊行前に「国家安全保障当局者」から承認を得るため、アメリカ政府に一部の記事の送っていることを公的に認めたのだ。

 彼は、CIAによるメディアの支配と操作は長い伝統で、ジャーナリストたちによって暴露された伝統だと説明している。

 ウォーターゲート事件を暴露するのを助けた元ワシントン・ポスト記者で、有名ジャーナリストのカール・バーンスタインが、1977年にローリング・ストーン誌に「CIAとメディア:アメリカの最も強力なニュース・メディアが、どのように中央情報局と緊密に働いたのか、チャーチ委員会がなぜそれを隠蔽したのか。」という題名の重要な特集記事を書いた。

 バーンスタインは、過去25年で、400人以上のアメリカ人ジャーナリストが「密かに中央情報局の仕事をして」いたことを明らかにするCIA文書を入手したのだ。

 バーンスタインはこう書いている。

 諜報機関と「こうしたジャーナリストの一部との」関係は暗黙だった。一部はあけすけだった。協力と忖度と重複があった。ジャーナリストは単なる諜報情報の収集から、共産主義国家のスパイへの秘密仲人まで、ありとあらゆるサービスを提供した。記者はCIAとノートを共有した。編集者たちはスタッフを共有した。ジャーナリストの中には、ピューリッツァー賞受賞者や著名記者がおり、彼ら自身、国家のための無任所大臣だと思っていた。大部分の人々はそれほど高位ではなかった。諜報機関との彼らの関係が彼らの仕事に役立つのに気付いた海外特派員たちが、機関の仕事を支援した。大胆な行為に興味を持っている地方通信員やフリーランスは、記事を提出するように、スパイ活動をしており、最も小さいカテゴリーとして、国外ジャーナリストのふりをしているCIA正規職員がいる。多くの場合、ジャーナリストたちは、アメリカの主要報道機関経営者の同意を得て、CIAのための仕事に関与していたことを、CIA文書は示している。」

 ABCや、NBC、AP、UPI、ロイター、ニューズウィーク、ハースト新聞、マイアミ・ヘラルド、サタディ・イブニング・ポストやニューヨーク・ヘラルド・トリビューンを含め、事実上すべての主要アメリカ放送局がCIAに協力したとバーンスタインが明らかにした。

 だが「CIA当局者によれば、これらの関係で遥かに貴重なものは、ニューヨーク・タイムズ、CBSとタイム社だった。」と彼は付け加えた。

 こうした幾重もの、国による操作や、検閲や、直接ニュース・メディアへの工作は、彼らは独立していると主張するが、ニューヨーク・タイムズや他のマスコミが、政府や、少なくともアメリカ国家安全保障体制のための事実上の広報官として効果的に働いていることを示している。

http://www.informationclearinghouse.info/51828.htm

 ドイツ新聞フランクフルト・アルゲマイネ・ツァイトゥング編集者ウド・ウルフコッテは著書、Gekaufte Journalisten(買収されたジャーナリスト)でヨーロッパの主要ジャーナリストは、CIAの影響から自由ではないことを説明した。英語版、Journalists For Hire: How The CIA Buys The Newsは発禁になった。少数のコピーが隠滅から逃れるのに成功した。現在、二冊がアマゾンで、910.99ドルで、一冊が1,994.99ドルで入手可能だ。

 私がしばしば報じているように、「欧米民主主義国家」では真実は抑制され、管理された言説に置き換えられている。欧米の大半の人々は、安全保障体制と支配層の狙いに気が付かない。あらゆる職業や地位の人々がそれと知らずに、こうしたものを流布している。彼らに真実を知らせようとする人々は、通常「陰謀論者」として切って捨てられる。選挙民が本当のことを知らされないままであれば、民主政治があり得ないのは明らかだ。

 Paul Craig Robertsは元経済政策担当財務次官補で、ウオール・ストリート・ジャーナルの元共同編集者。ビジネス・ウィーク、スクリップス・ハワード・ニューズ・サービスとクリエーターズ・シンジケートの元コラムニスト。彼は多数の大学で教えた。彼のインターネット・コラムは世界中の支持者が読んでいる。彼の新刊、The Failure of Laissez Faire Capitalism and Economic Dissolution of the West、HOW AMERICA WAS LOST、The Neoconservative Threat to World Orderが購入可能。

 ご寄付はここで。https://www.paulcraigroberts.org/pages/donate/

記事原文のurl:https://www.paulcraigroberts.org/2019/06/27/the-propaganda-ministry-known-as-the-free-press/

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 G-20で訪日中の各国元首を迎える二人のニュースを、ボーッと見た。良いニュースもあった。賠償金額の桁が少ないと思ったが。

日刊IWJガイド・土曜版「国による隔離政策を受けたハンセン病元患者の家族らが国に損害賠償と謝罪を求めた訴訟で、熊本地裁が国の責任を認め賠償を命じる!」 2019.6.29日号~No.2480号~(2019.6.29 8時00分)

 昨日のIWJインタビューは圧巻。

【録画配信・IWJ_Youtube Live】20:00~「電機産業は崩壊!? 凋落する日本のものづくり! 岩上安身による『「空洞化」と「属国化」 ~日本経済グローバル化の顛末』著者 名古屋経済大学・坂本雅子名誉教授インタビュー 後編」

 今の政権は、売国行為ばかりの傀儡政権と思っているが、妄想ではなく、やはり事実だと確信した。嬉しいことではないが。大本営広報部は、Paul Craig Roberts氏のおっしゃる通り、自由な出版ではなく、政府と寡頭支配階級の政治権益のための宣伝省だ。

 こういう先生の授業を聴講させていただきたいもの。せめてご著書の『空洞化と属国化―日本経済グローバル化の顚末』を拝読予定。無職には、いささか、つらい価格。

2019年6月28日 (金)

G20ではロシア-インド-中国が目玉

2019年6月27日
The Saker

 全ては6月5日、モスクワでのウラジーミル・プーチン-習近平サミットで始まった。単なる二国間関係からはほど遠く、この会談は、ユーラシア統合プロセスを、もう一つ上のレベルに格上げした。ロシアと中国の大統領は、新シルクロードとユーラシア経済連合、特に中央アジアの内部や周囲との革新的相互連絡から、朝鮮半島の共同戦略に至るまで、全てを論じた。

 キルギスタン、ビシュケクで、上海協力機構(SCO)の国家元首評議会セッション前の会議の際に、お互い抱擁するロシアのウラジーミル・プーチン大統領とインドのナレンドラ・モディ首相(左)。写真:AFP /グリゴリー・シソエフ /スプートニク

 ある話題が際立っていた。彼らは古代のシルクロードにおけるペルシャの連結役が、新シルクロード、あるいは一帯一路構想(BRI)において、どのように、イランによって再現できるか論じた。それは確定済みだ。特に、モスクワ・サミットの一カ月以下前に、ロシア-中国戦略的提携が、政権転覆は全く受け入れられないという合図を出して、テヘランに明示的な支援を与えた後はと、外交筋は言う。

 プーチンと習は、サンペテルブルグ経済フォーラムで工程表を固めた。すぐ後に、ビシュケクでの上海協力機構(SCO)サミットで、大ユーラシア相互接続が、重要な二つの対話者を含めて織り続けられた。インドと、BRICS諸国(ブラジル、ロシア、インド、中国、南アフリカ)とSCOメンバーと、SCOオブザーバーのイラン。

 SCOサミットでは、プーチン、習、ナレンドラ・モディ、イムラン・カーンとイランのハッサン・ロウハニ大統領が同じテーブルに座った。同心のダモクレス剣のように、会議の上に差し迫っていたのは、アメリカ-中国貿易戦争、対ロシア制裁とペルシャ湾の爆発的状況だった。

 ロウハニは強力だった。イランに対するアメリカ経済封鎖の効果の仕組みを説明する際、手中のカードを巧妙に使った。モディと中央アジア「スタン諸国」のリーダーをロシア-中国のユーラシア・ロードマップにより綿密な注意を払うよう仕向けた。習が中央アジアじゅうの無数のBRIプロジェクトで、中国投資が飛躍的に増大することを明らかにして、これが起きた。

 ロシア-中国は、ビシュケクで外交的に起きたことを「世界秩序を作り直す上で肝要だ」と解釈した。極めて重要なのは、RIC - ロシア-インド-中国 - が単に三国間会談を行ったのみならず、大阪でのG-20サミットでも再演を予定していることだ。外交官たちは、プーチンと習とモディの相性が驚くべきものをもたらしたと言っている。

 RICフォーマットは1990年代後期の熟練の東洋学戦略家エフゲニー・プリマコフに遡る。それは21世紀の多極世界の礎石と解釈されるべきで、ワシントンがそれをどのように解釈するかは疑いようがない。

 インド洋-太平洋戦略中の不可欠な歯車インドは、地政学戦略の始祖ハルフォード・マッキンダーが、1904年に「The geographical pivot of history」を発表して以来恐れていた「実存上の脅威」ロシア-中国という「競争相手」と仲良くなり、とうとうユーラシアに出現したのだ。

 RICは、BRICSという集団が成立した基礎でもある。モスクワと北京は、外交上そう発言するのを思いとどまっている。だがブラジルのヤイル・ボルソナーロがトランプ政権の道具に過ぎないと見られているので、大阪でのRICサミットから、ブラジルが除外されたのは全く不思議ではない。金曜日、G20開幕直前に形式的なBRICS会談があるだろうが、本命はRICだ。

仲人に注目

 RIC内部を三角測量するのは極めて複雑だ。例えば、SCOサミットで、モディは「主権の尊重」と「地域の一体性」にだけに基づいて、インドは接続プロジェクトを支持すると述べた。 それは一帯一路構想を鼻であしらう婉曲表現だ。特にカシミールを違法に縦断するとニューデリーが主張している、最も重要な中国-パキスタン経済回廊にとって。それでもインドは、最終のビシュケク宣言は阻止しなかった。

 重要なのは、SCOでの習- モディ対話が実に幸先がよかったので、インドのビジェイ・ゴーカレー外務大臣が「インドで政府が形成されて以来、双方から、より大きな文脈で、21世紀のアジア太平洋地域におけるインド-中国関係を扱う我々の役割の始まりだ」と描写するに至ったことだ。10月インドで習- モディ非公式サミットが予定されている。彼らは11月、ブラジルでのBRICSサミットで再会する。

 プーチンは仲人として卓越していた。彼は、9月初旬、ウラジオストクでの東洋経済フォーラムに、モディを主賓として招いた。この攻勢の眼目は、インドがアメリカ製プロジェクトの支援役を演じるのではなく、より大きなユーラシア統合プロセスに積極的に参加する利益をモディに示すことだ。

 それはロシア北極海航路と一帯一路構想の接続を意味する、北極圏での極地シルクロードを開発する三国間提携さえ含むかもしれない。中国遠洋海運集団有限公司(Cosco)は、既にシベリアから天然ガスを東と西に搬出しているロシア企業PAOソフコムフロートのパートナーだ。

 習は、もう一つの主要な一帯一路の可能性、バングラデシュ-中国-インド-ミャンマー(BCMI)回廊や、チベットからネパールからインドまでの接続性改良再開に対するモディの注目を得ようとし始めている。

 もちろん、帰属問題で係争中のヒマラヤ国境から、例えば、動きのゆっくりした東アジア地域包括的経済連携(RCEP)まで、障害は山積している。潰れた環太平洋経済連携協定TPPの理論的な後継者の16カ国は、北京はRCEPが過熱状態に入らなくてはならないと断固主張し、ニューデリーを積み残す用意さえ整えている。

 これ以上のアメリカ制裁免責がないことを考えると、モディが行うべき重要な決定の一つはイラン石油を輸入し続けるかどうかだ。もしEU-3が特別支払い機構実施を引き伸ばし続ければ、ロシアは、イランやインドのようなアジア顧客を助ける準備ができている。

 インドはイラン石油の主要顧客だ。もしインドのミニ・シルクロードがアフガニスタン経由で中央アジアにつながれば、イランのチャーバハール港は絶対不可欠だ。ロシアのS-400防空システム購入という動きに対し、アメリカのドナルド・トランプ大統領政権の、ニューデリー制裁で、インドがアメリカとの貿易上の優先的立場を失い、一帯一路橋により近づく中、石油供給源のイランを主要ベクトルとするのは見逃せない経済機会だ。

 モスクワやサンペテルブルグやビシュケクでのサミット後、ロシア-中国戦略的提携のロード・マップが強化される中、今RCが重視しているのは、インドを本格的なRICに参加させることだ。ロシア-インドは、戦略的提携として既に開花しつつある。習- モディは波長が合っているように思われる。大阪は、RICを恒久的に強化する地政学上の岐路になるかもしれない。

記事原文のurl:https://thesaker.is/russia-india-china-will-be-the-big-g20-hit/

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 見なければ良いのに、昨日はイギリスの、今日はアメリカの外務省の活動のドキュメンタリーというプロパガンダ番組を国営放送で見た。もちろん、翻訳しながら、横目で。プロパガンダに対する感想は「つまらなかった」一言。

 植草一秀の『知られざる真実』
 外交成果皆無の大阪G20会合と最重要の参院選

中国の自動車は次の不況を引き起こすのだろうか?

2019年6月16日
F. William Engdahl
New Eastern Outlook

 5月、現在世界最大の自動車市場、中国における新車販売が、劇的に16.4%も急落し、比較的新しい中国自動車産業史上最悪の月となった。中国汽車工業協会(CAAM)によれば、悲惨な5月の売り上げは、4月の14.6%、3月の5.2%の下落後に起きた。これがアメリカ-中国貿易戦争に起因するものかどうかは疑わしい。だが、中国車販売の不振は、外国の自動車メーカー、特にドイツに深刻な影響を与えている。この中国の変化は、本格的な新たな世界的不景気、あるいはもっと悪いものの前兆なのだろうか?

 アメリカの貿易戦争が主な原因ではないという一つの兆候は、2019年5月が、中国で自動車販売台数の連続凋落で、12カ月目にあたるという事実だ。中国の自動車メーカーと車のディーラー間の売上高は44%減った。しかも、中国ブランド自動車の国内販売は、5月に26%と大きく減少した。中国ブランドの宝駿と東豊とTrumpchiは今年これまでに、40%減った。日本のホンダとトヨタだけが販売増加を示している。明らかに、何か本格的な、良くないことが世界で2番目に大きい経済、中国で進行中なのだ。

 中国汽車工業協会CAAMの許海東秘書長助理が、一体何が急落を起こしているかの手がかりを示した。「低・中所得層の購買力凋落と、購入を促進する政府刺激策への期待」が主な原因だと彼は言った。

消費者負債

「低・中所得層の購買力下落」が意味することは気掛かりだ。私が以前の記事で報じたように、中国繁栄の時代は、欧米においてとほとんど同様、特に2008年の世界金融危機以来、金融緩和に促進されていた。

 中国は2009年に世界最大の自動車生産国になった。多くはアメリカあるいは日本、あるいはEUブランドの中国製だ。10年で、中国で製造される自動車は、EU全体のそれと同様、アメリカと日本での製造を合計したものを超えた。2010年までに、中国は史上あらゆる国で最大、毎年約1400万台の車を生産しており、大部分が中国「低・中収入」国内市場向けだった。中国の中所得者は自動車保有を不可欠と考え、銀行やノンバンクや影の金融が熱心に貸すようになった。2009年に中国で登録された自動車とバンとトラックは、6200万台に達した。2020年までには2億台を超えるだろう。それは自動車保有市場が、飽和していないにせよ、少なくとも世帯債務負担能力の限界に直面していることを意味する。

 過去10年間、収入が上昇している自動車を持っている中国のより若い家族が、初めて自身のアパートや家の本格的な購入に向かっている。2018年までに、その多くが規制されていない、世帯や他の負債の爆発が、北京や中国人民銀行の不安を呼び起こし始めた。簿外債務、つまり影の金融ローンで、驚くべき15兆ドルが未払いだと推定されている。そのうち少なくとも3.8兆ドルが、地方政府プロジェクトや住宅建設に投資するため普通の中国市民の貯金を引き出す、いわゆる信託基金だった。世銀は中国の影の金融総計が、2005年のGDPの7%から、2016年の31%にまで拡大していると推定した。バーゼルの国際決済銀行BISはそのうちの7兆ドルが債務不履行のリストがあると計算している。

 現在の消費者ブームは、世界金融危機の2008年後に、北京政府が雇用と収入の上昇を維持しようとして、経済へのパニックに近い低金利融資注入と多くの人々が見なす行為をして引き起こされた。規制当局が問題をよりうまく制御しようとし始めると、突然不動産価値が2桁の膨張を止めるにつれ、何百万という中間所得の中国人家族が、これまで20年続いていた経済天国が、突然、債務者刑務所になるのに気が付いた。困難なのは、正確な政府経済データを入手することだ。揺るぎないように見える公式の6%強のGDP増大に反し、中国人エコノミストの一部は、それが約1%、あるいはマイナスでさえあるかも知れないことを示唆している。

 この状況で、中国自動車販売の最近の凋落は、憂慮すべきどころではない。それは世界的に、とりわけドイツに大きな影響を与える。中国で生産しているドイツのVWは、2017年に300万台以上で、中国で最も良く売れている自動車だ。

世界的な衝撃

 ここ数カ月、主に中国自動車販売の凋落が継続した結果、グローバル自動車業界は新たな危機的段階に入った。それはディーゼル大気汚染物質スキャンダルのような問題に加えて、産業にとって良いニュースではない。ドイツの自動車研究センターは、2019年のグローバルな自動車生産は、少なくとも400万台減少し、強い衝撃になると推定している。大半の欧米専門家は、中国自動車販売の厳しい急落が起きると予想していなかった。

 5月、ドイツのダイムラーCEOディーター・ツェッチェは、彼が「未曾有の」産業崩壊と呼ぶものに備えるため「全面的コスト削減」を進めていると述べた。ボッシュのようなドイツ自動車部品メーカーや何千という小・中部品企業が、1970年代のオイル・ショック以来最悪の問題について語っている。2019年最初の6カ月間、ドイツからイタリアまで、アメリカと中国まで、世界中の自動車メーカーが、世界的下方転換に対応して、約38,000の雇用を削減した。「我々が大幅な下方転換になるだろうと考えている暗い先行きを業界は凝視しています。中国での減少の速度は本当に驚きです」とバンク・オブ・アメリカ・メリル・リンチの自動車アナリスト、ジョン・マーフィーが述べた。

 ドイツ自動車メーカーにとって、中国市場崩壊の時期は最悪だ。現在のガソリンやディーゼル車より遥かに高価だと考えられていて、生存可能になるのもまだ何年も先の次世代電気自動車開発に何十億も注いでいるまさに同時期に、過酷で恣意的なEU大気汚染物質要求と不確実さ打撃を与えられているのだ。

 もしワシントンが今ドイツや他のEU自動車輸入に新たな関税を課せば、それは経済領域に、非常な悪影響を与えかねない。2000年以来、中国を世界の工場にした工業生産グローバリゼーションは今グローバリストの基盤に巨大な地質構造のひびを見せ始めている。

 F. William Engdahlは戦略リスク・コンサルタント、講師。プリンストン大学の政治学位を持つ石油と地政学のベストセラー作家。オンライン誌New Eastern Outlook独占記事。

記事原文のurl:https://journal-neo.org/2019/06/16/will-china-autos-trigger-next-economic-downturn/

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 昨日岩上氏の坂本雅子・名古屋経済大学名誉教授インタビュー一回目を拝見。必見。この記事の中国の自動車産業の話題と直結する話題もあった。

 森嶋通夫著『なぜ日本は没落するか』を何度か読んだ。政治や教育のひどさを指摘していた記憶があるが、属国ゆえ、まともな産業政策を実施できないと書いてはいなかったような記憶がある。「半導体摩擦」時、おしつけられた決着に、憤慨したものだが。

 属国には、独自の産業政策はありえない。欠陥商品原発セールスしかない。
 属国には、独自の外交政策はありえない。地球不完全害行しかない。
 属国には、独自の国防政策はありえない。集団的自衛権という名目で侵略戦争に行くしかない。重要な武器の自製は許されず、ブラックボックス兵器の爆買しかない。

日刊IWJガイド「『尊敬する政治家は石井紘基! 議員になったら国政調査権を行使して日本社会の財政構造を解明したい!』れいわ新選組二人目の参院選公認予定候補者は安冨歩東大教授! 」2019.6.28日号~No.2479号~(2019.6.28 8時00分)

 

岩上安身によるインタビュー今後の日程・配信予定~ 米国のイラン敵視政策の背後にはイスラエルの存在が! 放送大学名誉教授の高橋和夫氏へもインタビュー予定! 2日かけて録画収録した坂本雅子・名古屋経済大学名誉教授インタビューは、6月27日、28日に配信します! なぜ日本の経済力が低下したのか!? どうして景気が好転しないのか!? 問題は金融ではなく産業政策にあった! 必見の内容です!

 

 安冨歩東大教授の本は何冊か拝読している。「生きる技法」は、必要があって、再度購入したばかり。

 原発危機と「東大話法」が初めて拝読した本。
 「ハラスメントは連鎖する 「しつけ」「教育」という呪縛」、今、巨大書店で、とんでもない高値。

2019年6月27日 (木)

中国のOBOR構想はどこに向かっているのだろう、どう進展しているのだろう?

2019年6月9日
ニーナ・レベデワ
New Eastern Outlook

 北京での2019年一帯一路フォーラムの討論と会議と宴会が、とうとう終わった。150以上の代表団がこの催しに参加した。現段階で、我々はこのプロジェクトをどのように考えることができるだろう? 昨年、5周年を祝った中国の世界的構想に、新たな懐疑論者や反対者や擁護者が誰か現れたのだろうか?

 もし我々が再度、OBOR(一帯一路)に対して浴びせられた批判から始めるとすれば、シンクタンクが作成し、2019年1月30日に日本の防衛研究所が公表した年次報告書「中国安全保障レポート」が、まず我々の注意を引きつける。それはやはり、プロジェクトの現在と未来の費用や問題や、世界秩序に対する構想の悪影響に焦点を当てている。概して言えば、報告書は使い古された同じ問題を論じ、例として同じ不満、つまり「借金地獄」や南東アジアや南アジアや他の地域の国で、OBORに対し増大している不信が脅威として使われている。文書はマレーシアやパキスタンやスリランカに言及しているが、ラオス、モルディブ諸島、ミャンマー、モンゴル、ジブチや他の国々も挙げてリストを続けるのが合理的だろう。これらの国々は(ワシントンDCの)Center for Global Development「世界開発センター」が公表した2018年報告によれば(中国からの)負債が高い危険範囲にある。

 アメリカにならって、日本は厳しいOBORの批判を公式に発表した。だが2014年、特に2018年から、アメリカとの「貿易戦争」から生じる変化から、中華人民共和国が益々多くの圧力を経験する中、東京と北京間(政治分野ではさほどではないが、経済や投資や融資分野)の関係が改善し始めた。この環境で、日本政府は中国と競争し、OBOR提出議案を批判し続ける一方、2017年のインド構想、すなわちアジア-アフリカ成長回廊を支持した。提案された構想は、北京の真珠の首飾り戦と、21世紀の海のシルクロード(MSR)戦略への本格的な挑戦と見なされた。日本はOBORに代わる選択肢である「質が高いインフラ」計画の枠組みとして、積極的にこの構想を促進していた。2018年11月、日本とアメリカとオーストラリアはアジアに対する三国間インフラ投資提携協定に署名した。

 他方、雪解けによる中国と日本の関係で、安倍晋三首相は、彼のアベノミクス計画の一環として、中国との協力が有益なことに気がついた。だが最初に、彼は、このような協力のために私企業や国家が支援する銀行に許可を与えていた。OBORの枠組み内のものを含め、利益あるプロジェクトの一部になろうと日本企業が努力することで、北京との関係の雪解けを容易にした。加えて、東京と北京は、共同で第三国のインフラ計画の資金調達をする仕組みを開始した。そうすることで、日本は中国プロジェクトの品質基準を向上させることを狙っている。二国間の協力とライバル関係のいくつかの例として、タイの三つの主要空港と、インドネシアで(中国が建設した)ジャカルタ-バンドン鉄道をスラバヤに延伸する日本のプロジェクトがある。この協力がどの方向に向かっているか言うのは困難だが、2019年5月、スリランカでの中国プロジェクトは深刻な障害に遭遇した。

 スリランカ政府は、2013年末、OBOR構想に「誘惑された」最初の国の一つだった。中国は島の南にハンバントタ港を作り、経費14億ドルの81%の資金調達をした。港町はシンガポールとドバイ間のかなり大きな積み替えハブになるよう意図されていたが、それに対する要求は極めて過大に見積もられていた。年間60,000隻の船が、必要なコンテナ輸送能力と基本装置が欠如しているハンバントタ港を通り過ぎて、インド洋を横切って航行している。スリランカは建設に使われた巨大な融資を返済することができず、負債の大きさを減らすのと引き換えに、港を99年リースで中国に委ねることを強いられた。加えて、中華人民共和国は、マッタラに年百万人の乗客を扱う収容能力の巨大空港建設資金調達(2億ドル)を支援した。だが実際は、それはほとんど使われず(世界で最も空っぽの空港の一つだ)、現在ターミナルの大半が米の貯蔵に使われている。結局、これらのプロジェクトは両方ともOBOR戦略の目に余る失敗の例となった。

 似たような性質の困難な状態が、裕福な観光客のための天国モルディブ共和国で生じた。当時のモルディブ大統領アブドゥラ・ヤミーンは、二つの大きな島をつなぐ二キロの中国モルディブ友好橋建設のような、財政的に必ずしも健全というわけではなかったプロジェクトのために(しばしば高金利で)中国から資金を借り入れた。主要空港への新鉄道、先にインドが提言していた構想より三倍も費用がかかった病院や他の多くのもの。結局、モルディブ共和国は種々のOBORプロジェクトの結果(国のGDPの20%に等しい)負債の山を築いた。中国支持派のアブドゥラ・ヤミーン大統領が2018年11月、再選に失敗した後、イブラヒム・アミール財務大臣が、インドに、二億ドルの融資を求め、皆で国の「インド・ファースト」政策を支持し、中国の「無理強い」策略を終わらせるよう促した。

 パキスタンのある地域で行われていた略奪的貸し付けの慣行にいら立った軍人が、2018年11月、カラチの中国領事館を攻撃し、7人を殺害した。

 しかしながら、アジアは緊急なインフラ開発プロジェクトが必要だ。アジア開発銀行(ADB)は、天文学的な金額の26兆ドルが、今後10年、アジアでの道路と高速鉄道の建設のために必要とされると推計している。ドイツのマーシャルファンドのアジア・プログラム欧米関係上級研究員アンドリュー・スモールは、OBORの進展評価として、構想は設立後最初の5年間、将来的には実行可能でない、実施の速度と規模だけに焦点を当てたと結論した。中国幹部の何人かは(静かに匿名で)実施時の、いくつかの建設計画の低品質や、厳しい融資条件や、これらが、中国の世界的立場や評判にもたらす損害の話をし始めた。

 この全てが中華人民共和国が提案する一部のプロジェクトに対し、批判や疑念を表明する一層厳しい意見があるだろうことを示唆している。これが、2019年の第2回OBORフォーラムで、北京に異例な処置をとるよう駆り立てたのだ。フォーラム初日の演説で、習近平主席が(おそらく完全に心からではなく)若干の間違いがなされ、将来は、プロジェクト実行に際して、より透明な手段が求められなければならず、いかなる汚職に対してもより厳しくすべきことを認めた。確かに、彼の演説のこの部分は、世界的なOBOR手法に大きい広がる批判に対する彼の答えだった。

 インフラ開発計画に対し、融資や投資を速く受けようとする、最初の(そう言って良いだろう)炯眼からは程遠い取り組みや実施にまつわる折々の苦い経験から、とりわけ裕福ではないアジア諸国の政府は、北京の申し出を選ぶかどうか選択をする際に、一層用心深くなり、より多くの可能な選択肢を捜し始めた。それ故、中国当局は、様々な契約条件や品質基準の再検討やコスト削減に、進んで焦点をあてるように強いられた。しかも彼らは、より透明な手法を使うライバルに、最近はより頻繁に出会うのだ。

 結果的に、ライバルのインドと日本と、現地当局が、スリランカに、より多くの船と商業利益をもたらすべく、コロンボ港に新ターミナルを建設することに関し、2019年6月、覚書(MoU)署名を計画するにつれ、北京にとってスリランカでの条件は悪化した。インドと日本は「手早く簡単な」長期融資で、かなり合理的な(中国と対照的な)条件を申し出るはずだ。スリランカは、プロジェクトで51%を出資し、パートナーは共同で49%を出資する。多くの観察者が、中国の構想に代わる選択肢である三国間連携協定は、中華人民共和国に対するかなりの打撃だと直ぐさま表現した。インドや日本や他の多くの国々は、異なる投資方法、より高い品質基準、透明性と正当な契約条件により、21世紀のMSRに沿って積極的に地歩を築こうとしている。これは、ライバルをただ批判するだけでなく、ライバルを凌ぐという手法の一例だ。

 アメリカは、その権益のために行動する際に、似たような手法を使った。去年11月、ワシントンは、600億ドルの予算で融資を提供する新たな政府の開発金融機関を作る予定だと発表した。この政府機関は既にパプアニューギニア(新貸し付けプランを使って行われる最初の融資になるだろう)に送電網を作る17億ドルの計画の資金調達をすると誓った。それでも、2027年までに、1.3兆ドルの予算というOBORには、アメリカの構想が及びもつかないことを認めずにいるのは不可能だ。

 OBORにとって、この構想と関連した良い結果やリスクからほど遠いものの中に、今のところ、世界的規模ではさほど注目を受けていない、更にもう一つ否定的な局面がある。政治分野だ。より頻繁に、より厳しい批判の対象となった中国は、アジアやアフリカ各地の選挙過程と、その結果についての情報を集め始めた。目的は、これらの要因が一部のOBORプロジェクトが成功するか失敗するかどうかを決定するかもしれないので、高い地位を目指す現地候補者が、負債や他のOBORに関連するリスクに対する大衆の懸念や、中国の全体的な政策のような話題を、選挙運動で、どのように使うか研究することと、これらの国々の反中国ムードや親中国ムードの度合いを測るることだ。中国と彼らの過度に親密なつながりゆえ、これらの国々の選挙中、重要な問題に関し激しい討論や戦いがあるかもしれないので、インドネシア、ケニア、ザンビアやタイが、この文脈で言及されている。

 OBORについて、北京が批判を避けるのは不可能だが(このような規模のどんなプロジェクトでも問題や支出が生じるだろう)2019年4月の時点で、アジア、アフリカ、ヨーロッパ、オセアニア、中南米の126の国と29の国際組織が構想に参加している。これは進歩しており、あらゆる障害にもかかわらず進展していることを意味する。

 しかし当然、いくつか疑問が生ずる。中国政府は前進するにつれて、過去の過ちや失敗を考慮に入れたのだろうか? 構想の新しい支援者や中傷者はいるのだろうか? OBORに参加する最初の西ヨーロッパの国になる決定でイタリアはどんな権益を追求するのだろう? これに対するアメリカとEUの反応はどうだろう? 他のヨーロッパ諸国も後に続くだろうか? 韓国やアフリカのいくつかの国は、OBORに参加を決めるのだろうか?

 これらの問いの答えは、必ず出るだろう。

 ニーナ・レベデワは歴史学修士、ロシア科学アカデミー東洋研究所インド研究センター主任研究員。オンライン誌New Eastern Outlook独占記事。

記事原文のurl:https://journal-neo.org/2019/06/09/what-direction-is-china-s-initiative-one-belt-one-road-moving-in-and-how-is-it-progressing/

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 植草一秀の『知られざる真実』
 官邸ポリス発闇営業ネタ電波ジャックにご用心

 “日本メディア 独立性に懸念” 国連特別報告者 日本は反論

国連の特別報告者でアメリカ・カリフォルニア大学教授のデービッド・ケイ氏は26日、スイスのジュネーブで開かれている国連人権理事会に出席し、日本のメディアの独立性に懸念を示す報告書を提出しました。

 IWJにも、デイビッド・ケイ氏に関連したものがある。

「報道機関は政府の影響下ではなく、独立した無党派でなければならない」〜国連特別報告者デイビッド・ケイ氏が来日!「会社に忠誠を誓い、ジャーナリスト同士の連帯はない」と懸念! 2017.6.2

 

 

過度の楽観主義にご用心

2019年6月24日
Paul Craig Roberts

 私の好きな評論家の一人で、私もしばしばその記事を再投稿させてもらっているケイトリン・ジョンストーンは、どうやら一部の読者から、少し楽観的になるよう圧力を受けたようだ。彼女は、だまされて戦争にひきこまれるアメリカ人の「根本的な善良さ」にそれを見いだした。もしアメリカ人が本当に悪人なら、だまされて、戦争に行くよう操られなくて良いはずだと彼女は言うのだ。彼女は、彼らがだまされ、操られるという事実は、彼らが悪いのではないことを意味すると結論している。ケイトリンによれば「我々は怒りを、操られた人々にではなく、巧みに操る連中に向けるよう慎重でなくてはならない。決して被害者ではなく、常に詐欺師が悪いのだ。」 すると彼女は、自分たちの国が他の民族に対して行っている大規模犯罪に対して、アメリカ国民は責任を免除されるというのだろうか。https://caitlinjohnstone.com/2019/06/22/the-fact-that-americans-need-to-be-deceived-into-war-proves-their-underlying-goodness/

 アメリカについて言っているだけなら、大方のアメリカ人の受けは良いだろう。だがもし彼女が第三帝国のドイツ人のために、同じ主張をしたらどうだろう? 彼女は徹底的に非難され、悪者にされるはずだ。

 あのコラムはケイトリンの最良の一つではない。自分ではなく、他人を非難するのは、いつでも気分がよいものだ。ケイトリンは、あのコラムを書く前に、古いことわざを思い出せば良かったのかもしれない。「一度だまされたら、だましたやつが悪い。二度だまされたら、だまされたやつが悪い」

 ケイトリンが見過ごしているのは、何度も、何度も、何度も、またもやだまされても、決して理解しないアメリカ人には何か決定的に良くない点があることだ。特に、9/11事件、アフガニスタン、サダム・フセインの大量破壊兵器、アサドの化学兵器、イランの核兵器、ロシアによる侵略、MH-17、カダフィに関する嘘の長いリスト、パキスタン爆撃、自国民を飢えさせているマドゥロなど、21世紀における欺瞞の集中利用にもかかわらず、彼らがだまされやすいのは到底理解しがたい。次から次ぎと素早く欺瞞が続くのに、良いアメリカ人の心には決して疑問が浮かばないのだ。

 「女性を攻撃する」のは男性優越主義者だと言って私を非難するにはおよばない。ケイトリンなら自分で対処できるはずだ。

 Paul Craig Robertsは元経済政策担当財務次官補で、ウオール・ストリート・ジャーナルの元共同編集者。ビジネス・ウィーク、スクリップス・ハワード・ニューズ・サービスとクリエーターズ・シンジケートの元コラムニスト。彼は多数の大学で教えた。彼のインターネット・コラムは世界中の支持者が読んでいる。彼の新刊、The Failure of Laissez Faire Capitalism and Economic Dissolution of the West、HOW AMERICA WAS LOST、The Neoconservative Threat to World Orderが購入可能。

 ご寄付はここで。https://www.paulcraigroberts.org/pages/donate/

記事原文のurl:https://www.paulcraigroberts.org/2019/06/24/be-wary-of-undue-optimism/

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 またしても、彼の発言で騒ぎになっている。今日の孫崎氏のメルマガ題名をコピーさせていただこう。

トランプ、日米安保条約破棄に言及。安保条約第五条は「自国の憲法上の規定及び手続に従つて対処」と記載、米国での交戦権は議会。この条約で米国が自動的に日本防衛を行う訳でない。他方第六条に米軍の基地使用権。米軍がこれを放棄する訳がない。T流脅し。

 今日のIWJガイドの見出し、この翻訳記事と、つながっている。親が親なら子も子。

日刊IWJガイド「参院選の日程を『公示7月4日、投開票7月21日』で閣議決定! 国会は3ヶ月以上も予算委員会が開かれない異常事態のまま昨日閉幕! 安倍晋三総理は記者会見で『(参院選の)最大の争点は政治の安定』と語ったがその真意は!? 改憲による緊急事態条項創設によって『独裁』という安定を狙っている!?」 2019.6.27日号~No.2478号~(2019.6.27 8時00分)

 まっていた録画インタビュー、今日拝見できる。

<本日のインタビュー配信>日本経済の長期不況は、政策だけでは解決できない! 不振の根本原因も再建の鍵も産業政策にある!! 本日午後7時より、「 電機産業は崩壊!? 凋落する日本のものづくり! 岩上安身による『「空洞化」と「属国化」 ~日本経済グローバル化の顛末』著者 名古屋経済大学・坂本雅子名誉教授インタビュー 前編」を冒頭以降は会員限定で配信します!

2019年6月26日 (水)

対イラン「有志連合」を狙うトランプ

Moon of Alabama
2019年6月24日

 いくぶん静かな週末の後、トランプ政権はイランに対して今日もう1つのひと押しをした。

 今日財務省はイラン革命防衛隊(IRGC)指導者を制裁した。イラン最高指導者アヤトラ、ハメネイと彼の事務所を制裁した! 彼らはもうディズニー・ランドを訪問するまい。

まだまだある。

Josh Rogin - @ joshrogin - 16:18 utc - 2019年6月24日

ムニューシン:「大統領は、今週遅く[イラン外務大臣ジャバード]ザリーフを指定するよう指示した。」cc:@ JZarif

 財務長官はジャバード・ザリーフを一体何者に指定するのだろう? テロリスト? ザリーフはツイッターや他のソーシャル・メディアでイランの見解を伝える上で、非常に効果的だ。それらの口座は今後閉鎖されるだろう。

 今日トランプ政権のイラン特使ブライアン・フックは、イランはアメリカ外交には外交で反応すべきだと言った。イラン外交官トップの制裁は多分それに至る方法ではない。

 アメリカに制裁されるあらゆる人々は、イランで人気があがる。アメリカによるこうした措置は、イランの人々を団結させ、彼らの決意を強くするだけだ。

 イランは多く持ち合わせている非対称手段で、この新しい猛攻撃に対応するだろう。

 土曜、トランプは、望んでいるのは、イランが決して核兵器を入手しないことだと言った。だが国務省は遥かに多くを望んでいる。今日フックは、弾道ミサイルと人権問題を含む包括的合意がなされた場合にのみ、アメリカは制裁を撤廃すると言った。イランはそれには同意できない。だがこれはポンペオがトランプより多くを要求した初めてのことではない。取り引きを不可能にするため、この拡張版を押しつけているのはトランプではなく、ポンペオなのだろうか?

 ちなみにブライアン・フックは自分が言っていることの意味さえ理解できないばか者だ。

laurence norman @ laurnorman - 10:53 utc - 2019年6月24日

任期が1.5年しか残っていない大統領と協定を結んだ際、イランは一体何に合意するのか知っていたとアメリカのフックは言う。「彼らは彼らが何に興味を持っていたか知っていた・・・。彼らは次の大統領になれば、合意を離脱しかねない大きな可能性があるのを知っていた。」 注:アメリカ大統領選挙は17カ月先だ

 それらはイランが「協定を結ぶ能力がない」アメリカとの取り引きにはもう二度と同意しないための良い主張だ。

 上記から、イランとの合理的な交渉に対して、トランプ政権が本当の関心を持っていないのは明白に思われる:

「今、政権は交渉に本当に興味を持っていない」とオバマ政権で、イラン当局者との交渉に関与していた元国務省幹部ロバート・アインホルンが言った。「政権はイランを本当に自暴自棄になって、その時点で、交渉が降伏条件に関するものになるくらい長期間、制裁することを望んでいる。」

 それは戦略の一部だ。だが本当に重要な問題はずっと根深い。

Max Abrahms @ MaxAbrahms - 16:41 utc - 2019年6月24日

専門家の助言:#イランに対する制裁は、撃墜された無人飛行機に対する報復や、タンカー攻撃への懲罰や、核合意の改善や、イラン国民の支援ではなく、政権に対する革命を煽動するため。外面的な優しさに隠した苛酷な政権転覆が戦略なのだ。

 アメリカは今イランに対して国際的な連合を作ろうとしている。トランプは中東で彼らのタンカーを守るよう中国と日本を招いた。

ドナルド・J・トランプ@ realDonaldTrump - 0:08 utc - 2019年6月24日

中国はホルムズ海峡から、その石油の91%を、日本は62%を入手しており、多くの他の国々も同様だ。我々はなぜ何の代償も無しに(長年)他の国々のために輸送航路を守っているのだろう。これら全ての国は、危険な航行を常に自身の船を守るべきなのだ。
アメリカは世界のどこよりも(遥かに)最大のエネルギー生産国になったのだから、我々はそこにいる必要さえないのだ! アメリカのイランに対する要求は非常に単純だ。核兵器と、これ以上のテロ支援を止めることだ!

 中国の空母戦闘群が中東湾岸地域に到着したら、アメリカ中央司令部とアメリカ海軍は一体何と言うだろう。

 ほかに一体誰が加わるだろう

日曜、マイク・ポンペオ国務長官は、イランに対する軍事攻撃の瀬戸際から、アメリカが退いた一週間の危機の後、中東での緊急協議で、イランに対する世界的連合を作りたいと述べた。

サウジアラビア、続いてアラブ首長国連邦に向かってワシントンを出発する際、ポンペオは述べた。

「我々全てが、戦略上提携しているのをどのように確認すべきか、世界最大のテロ支援国家に対抗する準備をする中、この難題を理解する世界的連合、湾岸諸国だけではなく、アジアで、ヨーロッパで、世界連合をどのように、構築できるかについて、我々は彼らと話をするつもりだ」とポンペオはイランについて述べた。

 ポンペオはサウジアラビアとUAEに早急に派遣された。ブライアン・フックは今オマーンにおり、ボルトンはイスラエルにいる。アメリカはヨーロッパとNATOにも新しい「有志連合」に参加するよう圧力をかけるだろう。ブレグジット後に生き残るために貿易協定を必要とするので、イギリスは、多分どんなアメリカの要求にも従うだろう。

 他の国々は、そばに近寄らないのが賢明だ。

記事原文のurl:https://www.moonofalabama.org/

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 宗主国は言いたい放題。属国はふりまわされ放題。この尻尾属国、傀儡支配者も国民も、犬を振り回す根性はない。

 植草一秀の『知られざる真実』 死んだふり解散なしなら安倍政治崩落最大チャンス

イギリスとオマーン:深まりつつある両国の特別な関係は王位継承後も存続するだろうか?

地域の前向きな変化を犠牲にして、長年の湾岸同盟国との一層親密な関係を求めるイギリス
マーク・カーティス
Middle East Eye
2019年6月17日

 60年前、イギリスは、オマーンで長く忘れられた戦争に勝利し、現在も強化されつつある二国間の間の特別な関係を作り出した。

 イギリス軍のトップが最近オマーンを訪問し、両国の「永続的な友情に関する包括的共同声明」と新たな共同の防衛協定に署名する中での、その記念日だ。去年、両国は中東において、20年間で最大のイギリス軍事演習に協力した。

 オマーン支配者スルタン・カーブースに対するイギリスの支援強化はイギリス・メディアでは無視されながらもる大規模だ。けれども重要な疑問が迫っている。彼の亡き後、誰がスルタンを継ぐのだろう、ロンドンはその後もこの特別な関係を続けられるだろうか?

「非常に多くの希望はない」

 中央オマーンでの1957-9年の戦争は、中東でも最も抑圧的な体制の一つ、スルタン・サイード・ビン・タイムールの支配を脅やかす反乱を挫折させた。機密指定を解除されたファイルが、地域のイギリス最高外交官ジョージ・ミドルトンがそれを認識していたのを示している。「人々の状態は惨めだ、スルタンは人気がない、中央政権は存在せず、現在の政権下では、将来、非常に多くの希望はない。」

 だからといって、イギリスが、サララの宮殿で何百という奴隷を保持しているスルタンを支援してイギリス空軍(RAF)を派遣し、空から反政府派を爆撃して「我々が自由に使える兵器の力を住民に示し」、彼らに「抵抗は無効で、苦難を味わうだけ」であると納得させるのを阻止しなかったことをファイルは示している

 ハロルド・マクミラン前首相は、「反体制派分子の村が農作物を集めるのを妨げ」、「空軍の活動で、選択した村への給水拒否」を促進するため、戦争犯罪となる民間標的、給水と農地の爆撃を承認した。空軍特殊部隊も1958年遅くに派兵され、翌年、反政府派の最終のとりでを占領した。

 南オマーンのドファール行政区で数年後に起きた反乱も、同様にイギリス介入を引き起こした。ドファール蜂起はスルタンの「制圧と無視に反対する先住民の反乱」だったことを、外務省は後に非公式に認めている

 ほとんどどんな学校も医療施設もなくで、1970年まで、人前でたばこを吸うこと、サッカーをすること、めがねをかけること、15分以上、人と話すことが禁止されていた。蜂起に対するスルタンの対応は、より大きな力を使うことだった。主にオマーン軍を支配しているイギリス人士官の。

巨大イギリス基地

 イギリスが、スルタンはドファール戦争に勝てないかもしれないとを悟って、マスカット駐留のイギリス軍事顧問は、1970年に宮廷クーデターで彼を打倒し、彼の息子、以来ずっとその座にあるカーブースを権力の座につけた。オマーンは、結果的に、イギリス軍と諜報機関の巨大基地になった。

 エドワード・スノーデンが漏洩したファイルが、イギリス政府通信本部GCHQが、オマーンに、ホルムズ海峡を通ってアラビア湾の中に入る様々な海底ケーブルを傍受する、ティンパニー、ギターとクラリネットというコードネームを付けられた三つのスパイ基地ネットワークを持っていることを示している。

 アラビア湾の石油と軍と諜報作戦:無視されているオマーンとイギリスの危険な特別な関係

 これらの基地は膨大な量の電子メールと電話とWebトラフィックを傍受し、処理している。情報はアメリカ国家安全保障局と共有される。

 イギリスは中央オマーンのドゥクム港コンプレックスに、イギリス海軍のために建造中の2隻の65,000トン航空母艦が停泊可能な巨大新軍事基地を設置したばかりだ。これは「スエズの東だが、湾外にある戦略上重要な恒常的な海軍基地」となり「インド洋全域でのイギリス空母打撃群派遣のために集結地点」となるはずだ。

 地域における恒常的なイギリス軍駐留を容易にするため、新たなオーマン-イギリス合同訓練地域が今年オマーンに設立された。両国の関係は武器輸出により更に強固になる。オマーンは、2014年-18年の間に、24億ドルに相当する武器を輸入しているが、イギリスは最大の供給元だった。

経済権益

 オマーンにおけるイギリスの事業権益も、オマーンGDPの30パーセントを占める石油とガスで、特に増大している。シェルはオマーンの石油を管理する石油開発株式会社の34パーセントの所有権を持っており、他方BPは160億ドル投資した大規模なハッザン・ガス・プロジェクトで60パーセントの所有権を持っている。

 これらの権益はイギリスを一層スルタン政権に結び付けているが、この政権は湾岸の基準からしてさえ権威主義で抑圧的だ。政党は活動を禁止され、政治集会は逮捕される可能性が高い。オマーンは下院選挙があるが、下院はほとんど無力だ。

 スルタン・カーブースは首相、軍隊最高司令官、中央銀行総裁と国防大臣、外務大臣と財務大臣の地位を公式に保持している

 オマーンが最近数十年、大きな経済発展を成し遂げているが、それを温和な独裁制として描写するのは誤解を招く。2014年、国連特別報告者が「沈黙と恐怖が蔓延する文化が、オマーンの改革のために語り、働くことを望む全員に影響を与えている」と述べた

 去年、オマーンは言論の自由と他の権利に対する厳しい罰則を含む、当局に広範な権限を与える新刑法典を導入した。「スルタンの権利や特権への異議申し立てや、彼の名誉を傷つけるものを公表にする」あるいは「国家の地位を侵害する」者は誰であれ投獄するのだ。

人権侵害

 スルタン政権に対するイギリスの積極的支援は、2017年に、Middle East Eyeが北アイルランドの警察がオマーン警察、軍と特殊部隊にストライキや抗議行動に対処する方法を教える課程を実施したことを明らかにして、確認されていた。

 ロンドンは、彼らの「非常に親密な関係」は強調するが、オマーンの人権侵害に関しては沈黙している。実際、最近解任されたイギリスのギャビン・ウィリアムソン国防大臣、が、2019年2月にオマーンを訪問した際、彼は「先見の明のある人」だとまで表現して、スルタンの「政治的手腕、知識、賢明さ」を称賛した

 イギリス議会記録によれば、イギリス外務大臣アラン・ダンカンはスルタンの常連ゲストで、2000年から24回オマーンを訪問している。これらの訪問は主にスルタン国の負担だ。ダンカンが2016年7月に国務大臣になって以来、訪問は三回行われた。

 だが現在のスルタンが亡くなったら、イギリスはその特別な関係を維持できるだろうか? 78歳で、2014年から結腸癌を病んでいるカーブースには相続人がおらず、公式に後継者を指名していない。オマーン基本法は、次の指導者は、1871年から88年までマスカット・オマーンのスルタンだったサイード・タルキ・ビン・サイード・ビン・スルタンの男性子孫でなければならないと規定している

2人の最も一般に言及された先頭走者はカーブースのいとこ、サイード・アサド・ビン・タリク・アル・サイードと、その息子タイムールだ。

平常どおり

アサド副首相は、カーブースに代わって、常に外国の外交官に会っており、最も有力な後継者だと思われている。アサドは彼自身カーブースのように、軍司令官になる前に、1970年代、サンドハースト王立陸軍士官学校で研修を受けた。

 まだ39歳のタイムールはウィキリークスによって明らかにされたアメリカ国務省電報で「魅力的で、愛想が良く、非公式である」と描写されている。彼はイギリスで、ブライトン、スコットランドのガラシールズとロンドンで4年間学んだ。

 イギリスは、カーブース逝去の際に同じことが更に続くことを確実にするために、マスカットで、現在の高官を取り巻く連中との関係を利用するだろう。

 欧州連合からのイギリス離脱は、イギリス政府に長年の湾岸同盟国とのより親密な関係を求めるよう促している。これは地域における前向きな政治的・経済的変化の促進を犠牲にし続けるだろう。

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 本記事の意見は著者のもので、必ずしもMiddle East Eyeの編集方針を示すものではない。

 マーク・カーティスは歴史家でイギリス外国の政策と国際関係評論家で、最近の改訂版Secret Affairs: Britain’s Collusion with Radical Islamを含む6冊の本の著者。

記事原文のurl:https://www.middleeasteye.net/opinion/britain-and-oman-will-their-growing-special-relationship-survive-succession

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 アンドレ・ヴルチェク氏の記事「他の湾岸諸国とは一味違うオマーン」を先月翻訳した。イギリスにも多少触れられていた。日本は石油は出ないが、この記事の巨大基地や武器爆買い「どこかの国とそっくり」と思った。あの条約が今話題。

日刊IWJガイド「トランプ米大統領が日米安保破棄を側近に漏らしたとブルームバーグが報道! 日本は自主防衛を迫られる!? トランプ訪日直前に防衛関連株が急伸!!」 2019.6.26日号~No.2477号~(2019.6.26 8時00分)

 

2019年6月25日 (火)

ボルトンはイスラエルで対イラン・アメリカ攻撃を引き起こす方法をネタニヤフと相談中

2019年6月23日
Paul Craig Roberts

 6月22日に掲載したように( https://www.paulcraigroberts.org/2019/06/22/as-we-face-armageddon-the-western-world-is-leaderless/  日本語訳はこちら)、ネタニヤフの代理人として、ワシントンがイランを攻撃する危険に世界は依然、直面している。イスラエル代理人ジョン・ボルトンは既にイスラエルにおり、ネタニヤフと相談している。イラン攻撃で面子を立てるようトランプに強いる一層重大な偽旗攻撃が計画されているのは間違いない。https://www.rt.com/news/462505-bolton-army-ready-action/

 もしイスラエルとその手先のアメリカ・ネオコンが中東に火をつけるのに成功すれば、それはロシアと中国指導体制の落ち度でもある。ロシアと中国はイランとのNATO風連合を発表し、イランに軍隊を派兵し、もし戦争が起きれば、イスラエルが最初になることを犯罪人ネタニヤフに知らせることで、状況を安定させられるはずだ。

 イランを守って世界を救うのは、ロシアと中国の責任ではないという主張を私は知っている。この見解の問題点は、もし戦争が起きれば、ロシア、中国いずれもその結果から逃れられないことだ。戦争に対応しなければならない事態に直面させられるより、両国政府が一体となって先を見越した措置をとるほうが遥かに賢明だろう。

 アメリカ議会はずっと前に、現在、ボルトンとネタニヤフの手中にある戦争権限を放棄することで、責任を回避することに決めている。ヨーロッパ政治家はワシントンの何も考えない傀儡だ。世界の指導力にとって唯一の可能性はロシアと中国の政府にある。両者とも、彼らの無為が命取りの行動様式であることを理解すべきだ。

 Paul Craig Robertsは元経済政策担当財務次官補で、ウオール・ストリート・ジャーナルの元共同編集者。ビジネス・ウィーク、スクリップス・ハワード・ニューズ・サービスとクリエーターズ・シンジケートの元コラムニスト。彼は多数の大学で教えた。彼のインターネット・コラムは世界中の支持者が読んでいる。彼の新刊、The Failure of Laissez Faire Capitalism and Economic Dissolution of the West、HOW AMERICA WAS LOST、The Neoconservative Threat to World Orderが購入可能。

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記事原文のurl:https://www.paulcraigroberts.org/2019/06/23/bolton-is-in-israel-confering-with-netanyahu-how-to-provoke-us-attack-on-iran/

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 うっかり夜のニュースを見て元女優のすさまじい発言を聞かされた。どちらが愚か者で恥を知るべきなのだろう。

『政権交代から6年余り。民主党政権の負の遺産のしりぬぐいをしてきた安倍総理に、感謝こそすれ、問責決議案を提出するなど、まったくの常識はずれ、愚か者の所業とのそしりは免れません!野党の皆さん、もう一度改めて申し上げます。恥を知りなさい。』

 植草一秀の『知られざる真実』
 まだ残存する消費税増税延期・衆参ダブル選可能性

 そして、日刊IWJニュースのインタビュー、この記事とつながっているテーマ!

日刊IWJガイド「シオニズムの起源とは!? ヨーロッパ・キリスト教国民国家の『建国』が生んだ『他者』~岩上安身による『近代日本の植民地主義とジェンタイル・シオニズム』著者・パレスチナの平和を考える会事務局長 役重善洋氏インタビューを冒頭以降は会員限定で配信します!」 2019.6.25日号~No.2476号~(2019.6.25 8時00分)

2019年6月24日 (月)

アルマゲドンに直面する中、欧米には指導者不在

2019年6月22日
Paul Craig Roberts

 このウェブサイトに寄付して、年4回のお願い、6月分の成功に寄与願いたい。

 一般大衆には信憑性を確認しようがないニュース報道によれば、狂気のアメリカ政府は、中東で、全員にとって大惨事になるはずの本格的戦争を始める10分前だったという。

 ボルトンやポンペオやペンスらの愚かな戦争屋高官と、連中のイスラエル・ロビーのご主人はイランと戦争すると固く決意しており、連中の作戦を断念していない。もちろん、ウソつき連中は、イランは自国領土を守ることに対する罰をだまって受け入れ、戦争にはならないと言う。だがイランはそうは言っていない。私はイランを信じている。

 今でも思考することが可能なごくわずかな欧米人の中には、常軌を逸した計画をトランプが中止したのを後悔している人々がいる。史上最悪の二つの政府、サウジアラビアとイスラエルが破壊され、アメリカとヨーロッパへの石油が遮断され、その結果生じる不況が、欧米の戦争屋政府の打倒を引き起こす結果になっていただろうと彼らは考えている。彼らは、アメリカの大敗こそ、世界が平和に戻れる唯一の方法だと考えているのだ。

 言い換えれば、トランプが攻撃を中止させたのは、我々を救ったか、あるいは我々を万事休するようにしたのかは明確ではないのだ。イスラエル圧力団体と、連中の手先のネオコンは痛い目に遭わなかったのだ。ほとんど戦争を勃発させようとしたかどで、トランプはボルトンとポンペオを解雇せず、愚かな副大統領をしかりつけなかった。だから、それはすべて再び起き得るのだ。

 そして、その可能性は高い。ボルトンとイスラエルが学んだ教訓は、日本人に否認された、日本の貨物船に対するイラン攻撃についてのフェイク・ニュースは、イランを攻撃することで、トランプが「面子を立てる」よう余儀なくさせるのに十分ではなかったということだ。だから、より大規模挑発の画策を覚悟願いたい。ボルトンとイスラエルは、連中のために欧米の売女マスコミがウソを言ってくれるのを知っている。攻撃以外の代案をトランプに許さない挑発を警戒願いたい。

 ワシントンによる軍事攻撃を開始するためのフェイク・ニュースと偽旗攻撃の利用には長い歴史がある。21世紀に、我々はその集中的利用を目にしている。サダム・フセインの大量虐殺兵器、アサドの化学兵器、イランの原子力発電所、ロシアによる侵略、自国民を飢えさせるマドゥロ、カダフィにまつわる果てしない嘘。そう、私は更にもっとあるのを知っている。私は百科事典ではなく、記事を書いているのだが。

 ワシントンはウソを口実に外国を攻撃しても何のとがめもうけないのに慣れている。だから、イスラエルロビーとそのワシントン傀儡が、イラン攻撃に備えるのを思いとどまらせるものは何もない。成功は不注意を引き起こすのだ。対イラク攻撃は、国連で、信用できるアメリカ国務長官によって演出された。対リビア攻撃は、だまされたロシアと中国が阻止し損ねた国連決議に演出された。そのような状況では、ワシントンはその戦争犯罪のための認可を得ることを画策した。だが、ワシントンは対イラン攻撃のために認可を得る画策に失敗した。更に、イランはイラクやリビアより軍隊が一層強力で、イランに対するロシアと中国による支援の強さの程度を、ワシントンは知らないのだ。

 もしイスラエルが、ワシントン傀儡にイランを攻撃させるのに成功すれば、イスラエルとその手先のネオコンは、連中の狙いの失敗を歓迎するまい。彼らは一層危険な動きをして、失敗しないように戦うだろう。狂信者が、世界を破壊して、ロシアと中国に何らかの最後通牒を出すか、イランに対して核を使用して、トランプの「面目が立つ」ようにするのを私は容易に想像できる。

 無頓着なアメリカ国民、実際、無頓着な欧米国民は、故意に気付かないようされているのだ。人々に与えられる説明を支配するのが、売女マスコミの機能なのだ。アメリカ議会は、イギリスとヨーロッパの最も重要な政治家と同様、イスラエル圧力団体に買収され、金を貰っている。私があなたにお話しているのは、狂信者がアルマゲドンを作り出すのは非常に容易だということだ。

 スティーヴン・コーエンや私やと少数の生き残っている他の人々は、20世紀の冷戦を切り抜けたのだ。近年我々二人は、現在、核戦争の脅威は、冷戦時より遥かに高いと再三語ってきた。一つの理由は、冷戦中は、アメリカとソ連のリーダーが緊張を緩和し、信頼を築くべく働いたことだ。それと対照的に、クリントン政権以降、アメリカは緊張を作るために首尾一貫して働いている。レーガン/ジョージ・H・W・ブッシュ政権後の全ての政権が追求している緊張を高める活動を、コーエンも私も何度も列挙している。

 もはやロシアはワシントンを信頼しておらず、中国もワシントンを信頼していない。21世紀、ワシントンは、ロシアに対し、ロシアに関し、余りに頻繁に嘘をついたため、ロシアのワシントンに対する信頼が消耗してしまった。ロシア政府が、どれほどワシントンを信頼したいと望んでいようと、ロシア政府はあえてそうしない。

 アメリカが彼らを破壊するつもりだということをロシア政府に確信させてしまっているので、ワシントンの阿呆連中によるごくわずかの計算違いでも、ロシアの致命的反撃を引き起こしかねない。

 民主党と軍安保複合体と連中の売女マスコミによるロシアゲート画策は、スティーヴン・コーエンが強調する通り、トランプ大統領に、自衛本能から、ロシアや他の「従順でない」政府に対するネオコン姿勢を採用するよう強いたのだ。この態度は、絶好調時期でさえ十分危険だ。何年ものウソと濡れ衣で信頼が破壊された後、それは非常に危険だ。

 おそらく、トランプ政権には、誰か危険な状況を理解する知性があり、トランプから信頼されている人物がいるだろう。だがその人が誰か私は知らない。

 我々はアルマゲドンに直面しながら、欧米にはリーダーがいない事実に直面しなければならないのだ。

 Paul Craig Robertsは元経済政策担当財務次官補で、ウオール・ストリート・ジャーナルの元共同編集者。ビジネス・ウィーク、スクリップス・ハワード・ニューズ・サービスとクリエーターズ・シンジケートの元コラムニスト。彼は多数の大学で教えた。彼のインターネット・コラムは世界中の支持者が読んでいる。彼の新刊、The Failure of Laissez Faire Capitalism and Economic Dissolution of the West、HOW AMERICA WAS LOST、The Neoconservative Threat to World Orderが購入可能。

 ご寄付はここで。https://www.paulcraigroberts.org/pages/donate/

記事原文のurl:https://www.paulcraigroberts.org/2019/06/22/as-we-face-armageddon-the-western-world-is-leaderless/

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 東京新聞6月22日夕刊の一面記事は

女性の生きづらさ国境越え共感
「82年生まれ、キム・ジョン」
韓国小説異例ヒット

 残念ながら、『ウラミズモ奴隷選挙』異例ヒット という話は聞いていない。

 東京新聞6月24日朝刊の一面記事は

知事辺野古断念求める
首相は推進姿勢変えず

そして、山内玲奈さんの平和の詩全文が掲載されている。

ワシントンの台本通りの戦争

2019年6月20日
Finian Cunningham
スプートニク

 中東での石油施設やタンカーに対する攻撃のドラマは、これ以上緊張の張り詰めようがないほどに思われる。アメリカとイラン間で戦争が起きる危険は頂点に達している。だが、もし起きるとすれば、それはワシントンがお膳立てした戦争だ。

 オマーン湾で2隻の貨物船を爆撃したとして、トランプ政権がイラン軍を非難したほぼ一週間後、報道によれば、アメリカ最大の石油企業エクソンが、南イラクでロケット攻撃を受けた。それは容易にアメリカ権益に対する重大な脅迫と解釈され得るものだ。「軍事行動」の「原因」だ。

南部バスラ市近くのエクソン施設に対する最近のロケット攻撃の犯行声明を出した集団はない。だがアメリカ当局がイラクに本拠を置く「イランが支援する」シーア派民兵のせいにするのは、そう先のことではあるまい。

 戦争の懸念に断固反対して、ドナルド・トランプ大統領は、今週「タイム」誌の独占インタビューで、イランとの軍事対決は望まないと繰り返した。タカ派マイク・ポンペオ国務長官の一層戦闘的な最近の発言と矛盾するように思われる、軍事的選択を考慮していることを彼は控え目に言った。

 それは、アメリカがイラン施設に対する「戦術的攻撃」を計画する難しい状況にあるというイスラエル・メディアの報道とも矛盾する。

 戦争を望まないというトランプのうわべの保証にもかかわらず、イランを巻き込む一連の暴力事件は火薬樽への火花のように起きている。戦争の導火線は置かれており、昨年、国際核合意を離脱し、経済封鎖を再開して、導火線を置くのを手伝ったのはトランプだったのだから、彼が何を言おうと、ほとんど重要ではない。

連鎖反応の展開に対し、彼は何も制御をできないのかもしれないが、少なくともこの状況を作る上で、彼は共謀している。

 イランはペルシャ湾岸地域での石油や船舶に対する最近の攻撃に対するいかなる関与も激しく否定している。他の悪質な当事者による「悪意ある陰謀」として行われている可能性を警告さえした。だが遅かれ早かれ容赦ない火花の一つが紛争を爆発させるかもしれない。

 報道によれば、トランプ政権によって、オマーン湾を横断中の4隻の石油タンカー攻撃と同様、先月のバグダッド・アメリカ大使館近くの攻撃にもイランが関与しているとされている。

 2019年6月13日、AFPが、イラン国営TV IRIBから入手した画像では、オマーン沖の未公表の場所で攻撃されたとされるタンカーから煙が立ちのぼっている

 数人の解説者が書いているように、これらの事件は、イランをはめるための「偽旗」挑発陰謀の疑いがある。確かに、1898年のアメリカ・スペイン戦争から2003年のイラク戦争に至るまで、戦争をするための口実としてでっちあげた都合が良い挑発を使う上で、アメリカには何十年もにわたる長い卑劣な歴史がある。

イランのせいにされる違反行為とされるものの頻度はアイルランドの劇作家サミュエル・ベケットの言葉を思いおこさせる。「試みた。失敗した。かまうことは無い。再び試みろ。再び失敗しろ。もっとうまく失敗しろ。」

 アメリカとイラン間のドラマの状況が事前に書かれた筋書き通りなのは明白だ。トランプの戦争挑発屋国家安全保障補佐官ジョン・ボルトンが先月ペルシャ湾岸で海軍と空軍の増強を命じた際、彼は「イランの攻撃に対処する」必要性を引き合いに出した。

 その後の、ほとんどあらゆる事件が、「イランによる攻撃」を示すように思えるような、あらかじめ作られた言説にしっかりのっとっている。現実の生活が脚本通りになり始めるのは、出来事が一つの目的のために画策されている明らかな証拠だ。

 イランを非難するアメリカ当局の茶番を、正気な人が誰も真剣に受けとめられるはずがない。ボルトンやポンペオのような連中は、事実公的に、彼らは「国家安全保障の目的」で嘘をつく手段に訴えることを認め、実際、自慢したのだ。

 長年にわたる複数の非合法な戦争や恥知らずな偽旗作戦の後の、ワシントンの信頼性と品格の欠如は、逆説的に、世界の目から見て孤立しているのは、アメリカの戦争タカ派が望むような、イランではなく、アメリカであることを意味している。

 2019年2月11日月曜日、イラン、テヘランのアーザーディー(自由)広場でイスラム革命の40周年記念を祝う式典で、デモ参加者が反アメリカのプラカードを掲げている。

 アメリカと、彼らのイランを追い詰めようとする言語道断の試みを、一体誰が本当に信じているだろう? 唯一の信じている人々は、いずれもイランに対し、偏執的な敵意を持っているサウジアラビアとイスラエルの支配者のように思える。テヘランに対するアメリカ非難のもう一人の支援者は、次期イギリス首相になる政治的野心を持っていて、ワシントンにへつらうことに既得権があるイギリスのジェレミー・ハント外務大臣だ。

 アメリカがウソの山に基づいて、イランとの戦争を推進しているのは全く恥ずかしい限りだ。核兵器の急激な拡散からテロ支援に至るまで、自身の犯罪を投射しているかどでアメリカ支配者は有罪だ。

「再び失敗すること、もっとうまく失敗すること」はイランとの戦争をひき起こすためにこれまでのところアメリカの不適切の適切な記述だ。失敗の率はそれ自体偽旗挑発を企てる繰り返された努力を示している。

 犯罪行為全体が見え透いており、アメリカによる、ならず者国家行動に対する国際的非難を正当化するのに十分だ。戦争を正当化するため、国家当局がこのような挑発政策を一斉に実行した最後の例は、おそらくナチス・ドイツだ。

 イランとの戦争を挑発する上でのアメリカの無能さは、全面戦争を引き起こして壊滅的結果をもたらす可能性さえなければ、ほとんどばかげている。アメリカ戦争屋の失敗率は、世界平和への恐れを静めるようなものではない。

鋭い緊張の爆発しやすい状況では、火花一つで十分なのだ。この忌まわしい危険な状況を作りだしたことで、ワシントンは完全に責められるべきだ。アメリカ人は一体いつになったら、彼らの狂暴なリーダーの責任を問うのだろう?

 Finian Cunninghamは、国際問題について多く書いており、記事は複数言語で刊行されている。彼は農芸化学修士で、ジャーナリズムに進むまで、イギリス、ケンブリッジの英国王立化学協会の科学編集者として勤務した。彼は音楽家で作詞作曲家でもある。20年近く、ミラーやアイリッシュ・タイムズやインデペンデント等の大手マスコミ企業で、編集者、著者として働いた。ジャーナリズムにおける妥協しない誠実さに対するセレナ・シム賞受賞者(2019)。

記事原文のurl:https://sputniknews.com/columnists/201906201075970595-war-scripted-by-washington/

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 沖縄全戦没者追悼式
 自作の詩を朗読した山内玲奈さん
 平和宣言を読み上げた玉城デニー知事

 山内玲奈さんの詩の一部を引用させていただこう。

お金持ちになることや 有名になることが幸せではない
家族と友達と笑い合える毎日こそが 本当の幸せだ
未来に夢を持つことこそが 最高の幸せだ
「命どぅ宝」
生きているから笑い合える

2019年6月23日 (日)

「反逆罪!」トランプに隠していたロシア送電網に対するアメリカのサイバー作戦を報じたNYT記事

タイラー・ダーデン
2019年6月16日
ZeroHedge

 アメリカ諜報機関がロシア送電網に対する組織的サイバー攻撃を強化したと主張する長い調査記事に対し、トランプ大統領は「反逆罪」という極端な容疑をニューヨーク・タイムズに叩きつけた。土曜日夜「たとえ我が国にとって良くなかろうとも、どんな話題であれ、必死に話題を求める、かつては素晴らしかった新聞による事実上の反逆行為だ」と何時間も前に掲載された記事に応えて、トランプ大統領がツイッターで書いた。

 彼は早急に、それに続け、強調のため全て大文字で書いたツイートで「しかも真実ではない!」と付け加えた。彼の最初のツイートが、実際は記事内容を保証するものに見えることに気がついたかのように。更に続きの書き込みで、タイムズが「その影響を一切考慮せずに!」報道したと糾弾した。

 本当の確認された報道が、アメリカの信頼性と国家安全保障に有害であり得ることで、それともフェイク・ニュースがアメリカを傷つけ、不要なサイバー報復を招きかねないことで、大統領が憤激しているの意味するのかどうかまだ完全に明白ではないが、土曜夜のトランプの衝動的ツイートは前者を支持しているように思われる。

・・・しかも真実ではない! 今のわが国の腐敗したニュース・メディアでは何でもありだ。彼らは影響を一切考慮せずに、何であれ、したり言ったりするのだ! 連中は正真正銘の臆病者で、間違いなく、民衆の敵だ!
  - ドナルド・J・トランプ(@realDonaldTrump) 2019年6月16日

 そしてタイムズは次のように「反逆罪」の嫌疑に敏速に対処した。

報道機関を反逆罪で告発するのは危険だ。
我々は公表前に、政府に記事を説明した。我々の記事で書いた通り、トランプ大統領自身の国家安全保障当局者が何の懸念もないと言ったのだ。https://t.co/MU020hxwdc pic.twitter.com/4CIfcqKoEl
  - NYTimes通信(@NYTimesPR) 2019年6月16日

 NYT記事は、将来あり得る本格的サイバー戦争作戦に備えて、更にはクレムリンへの「警告」として、ロシアの送電網に潜入し、破壊工作ソフトを埋め込む進行中のアメリカ作戦とされているものを概説している。だが記事の詳細は薄っぺらで、いつも通り、匿名の「現役と元の当局者」について詳しい。

 タイムズによれば「当局者が、ロシア配電網や他の標的に、過去には報じられていないアメリカ・コンピュータ・コードの実装を説明した」。当局者は「過去一年、実に遥かに攻撃的になっており」「数年前には決して考えなかったことを大規模に行っている」と述べた。アメリカの作戦は、具体的な攻撃レベルには達していないが、破壊工作ソフトは、ロシア・インフラ中で「常駐」と表現されるものになる。

 この報道は、最近強化されたロシアを標的としたサイバー工作を、2012年にさかのぼる、秘密裡にロシア配電網を探る、広範囲な作戦で、2016年選挙にまつわるロシアのハッキングと選挙干渉とされていることの後に強化されたの一環として描いている。

 CNNがNYT報道について述べているように「2人の当局者がタイムズに、アメリカのコンピュータ・コードがロシア配電網に埋め込むことに関する詳細について、ドナルド・トランプ大統領はブリーフィングを受けていないと思う、と述べた」のは極めて重要だ。

 更に、記事は、ホワイトハウスの諜報ブリーフィング担当者が、実際大統領に重要な国家安全保障情報を渡すのを差し控えていることを、あからさまに示唆している。

国防総省と諜報機関の高官は、ロシアに対する工作の詳細についてトランプに話すことの「大きなためらい」をタイムズに説明している。彼らはトランプがどう反応するかわからないし、トランプが、工作を覆したり、それについて外国当局者と話したりする可能性があるかもしれないと言う。

 だから、報道に価値があるとすれば、本質的に本格的な「秘密軍事活動」がアメリカの国防と諜報機関の指揮官たちにより、意図的にホワイトハウスの合法的な文民監督を避けながら、行われているのだろうか、という問題だ。

 実際おそらくトランプが単語「反逆罪」という単語を最初に思いついたのは正しい。タイムズ報道にではなく、大統領自身に作戦を隠そうと努めている連中についてだが。

記事原文のurl:https://www.zerohedge.com/news/2019-06-16/trump-excoriates-nyt-story-claiming-us-cyber-operation-against-russia-hidden-him

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「沖縄全戦没者追悼式」沖縄の方々には申し訳ないが、彼を見聞きするのはいやなので報道を見ていない。偶然ながら、笙野頼子『二百回忌』を読み終えたばかり。

 ありもしないロシアゲートを延々宣伝しつづけながら、トップに隠して平然と破壊活動をする宗主国。オマーン湾のタンカー攻撃も、無人機撃墜も、みな同根だろう。

 米国、ロシアへのサイバー攻撃態勢を強化か 米紙報道

 植草一秀の『知られざる真実』
 25%の人が政治を私物化する国  7月10日に発売。読まなくては。

 この記事は、2019年6月16日に翻訳掲載したPaul Craig Roberts氏の記事
 記事はアメリカ人のだまされやすささえ越え始めている とつながっている。

 

思想警察がやって来る

2019年6月11日
Chris Hedges
trudhdig

フィッシュ

 6月11日火曜日、ロンドンで行われたジュリアン・アサンジ支援の催しで、クリス・ヘッジズはこの講演を行った。

 2004年7月31日にバグダッドで砲弾の破片に殺された15歳のサビハ・ハメド・サリフと、16歳のアシワク・ハメド・サリフのイラク人の親に、彼らがジュリアン・アサンジについてどう思うか尋ねてください。

 2005年7月22日に、ファルージャでアメリカ海兵隊員に砲撃された自動車の中で、妻で母親が誰に射殺されるのを見て、彼ら自身も傷つけられた男性と、彼の2人の若い娘に、彼らがジュリアン・アサンジについてどう思うか尋ねてください。

 2006年6月2日に、イラクのディヤラ州で、アメリカ兵に撃ち殺された18歳の少女フダ・ハリームと、5歳の少年ラグハド・ムハマッド・ハリームの親に、彼らがジュリアン・アサンジについてどう思うか尋ねてください。

 2006年8月10日に、ラマディで、アメリカ海兵隊員にワイヤーで窒息させられてから、射殺された15歳の少年の親に、彼らがジュリアン・アサンジについてどう思うか尋ねてください。

 2006年11月27日に、モスル近くの結婚披露宴でアメリカ兵士に攻撃され、4人が負傷し、射殺されたアーメド・サラーム・モハマドの親類に、彼らがジュリアン・アサンジについてどう思うか尋ねてください。

 2007年7月、東バグダッドで、アメリカのアパッチ・ヘリコプターの「死んだ野郎」や「やつらを照らせ」や「銃撃し続けろ、銃撃し続けろ」と言って笑っているのが聞こえる、冗談を言いあう乗組員に、50口径の機関銃で射殺された、二人のジャーナリストロイター記者ナミール・ヌール・エルディーンや運転手のサイード・チャマグを含む一ダース以上の虐殺犠牲者の家族に、彼らがジュリアン・アサンジについてどう思うか尋ねてください。彼がバグダッドの街路で負傷した男性の一人を助けようと試みた際に、43歳の父親サレハが空から射殺され、共に傷を負った当時10歳のサジャド・ムタシャールと5歳の妹ドアハに、彼らがジュリアン・アサンジについてどう思うか尋ねてください。

 皆さんの道義的明快さを高めるための、首の上の圧制者のブーツもありません。

 これら戦争犯罪や、更に何百ものアメリカ軍に報告されたが、決して調査されなかったもののいずれも、ジュリアン、チェルシー・マニングやウィキリークスなしでは公表されていなかったはずです。つまり、我々なしでは発言権がないだろう人々に発言権を与え、権力者に責任をとらせ、忘れられたり悪者にされたりした人々に公正な結果をもたらし、真実を語るジャーナリストの役割なのです。

 2013年、ロンドン、エクアドル大使館での、クリス・ヘッジズによるジュリアン・アサンジ・インタビューを聴く

 我々は報道の自由と、政府の虐待やウソにさらされる人々のための法的な保護が、政府による大規模監視や、漏洩の違法化や、こうした秘密を公開したかどでのジュリアンへの迫害で、完全に破壊されるのを過去10年見守ってきました。報道機関は、アメリカでは、ほとんど骨抜きにされています。特にオバマ政権下で、内部告発者を告訴し、判決を下すために、諜報活動取締法が繰り返し使用されたことが、権力の内部機構や、帝国の中に光をあてる我々の能力を封じました。良心を持った政府当局者は、彼らの全ての通信が諜報機関に監視され、補足され、保存されることを知っていて、記者に連絡を取るには余りにもおびえています。最終防衛線は、安全保障、監視国家内に潜入する技能と、それを公にする勇気を持ったエドワード・スノーデンや、チェルシー・マニングや、ストラテジック・フォアキャスト社や、テキサスに本拠を置く民間警備会社ストラトフォーをハッキングしたことに対し、ジェレミー・ハモンドは、アメリカで、10年の懲役刑に服している状態です。抵抗の代償は、彼らのみならず、この情報を発表することをいとわないジュリアンのような人々にとっても大きなものです。サラ・ハリソンが指摘したように「これは我々のデータ、我々の情報、我々の歴史です。我々はそれを所有するため戦わなくてはなりません。」

 ジュリアンが、実際はそうではありませんが、たとえおぞましい人物だったとしても、彼はしていませんが、たとえ彼が性犯罪をしていても、実際そうではありませんが、たとえ彼が迷惑な客だったとしても、これも、ほぼ7年の自宅軟禁のため狭い部屋に閉じ込められた人物には奇妙な単語ですが、それで何の相違も生じません。ジュリアンは彼の悪徳のために迫害されているのではありません。彼は彼の美徳ゆえ迫害されているのです。

 彼の逮捕は法による統治や出版の自由の権利というあらゆる見せかけを骨抜きにします。二カ月前、ロンドンのエクアドル大使館でのジュリアン逮捕で、エクアドルと、イギリスとアメリカ政府が行った違法行為は不吉です。これは、内部の働き、虐待、汚職、ウソや犯罪、特に世界的な支配層エリートに実行された戦争犯罪が、大衆から覆い隠されるだろう世界の前兆です。彼らは、彼ら国籍が何であれ、権力の誤用をあばく勇気と品位を持った人々が、世界中で追い詰められて捕まえられ、拷問にかけられ、偽の裁判を受けさせられ、終身懲役刑を宣告されるだろう世界の前兆です。彼らは我々を国家によって、我々の敵として悪魔扱いされる人々を我々が嫌うようにするためジャーナリズムが不法とされ、宣伝や些事や娯楽や洗脳で置き換えられるオーウェルのディストピアの前兆です。

 ジュリアンの逮捕は、企業全体主義と、まもなく我々の生活を規定するだろう、中国で今遥かに進んでいる絶え間ない国家監視の公式の開始を示しています。我々が目にしている法規によるあらゆる保護の破壊は権威主義、あるいは全体主義国家を確立するのに不可欠です。

 BBCの中国特派員スティーヴン・マクドネルは、1989年6月、北京天安門広場の抗議運動の学生が中国兵士に撃ち倒された時から30周年を記念する香港でロウソクを灯して行う徹夜の祈りの写真を載せた後、数日前に中国のWeChatから締め出されました。

 「中国の友人たちがWeChatで、何の事件だったか尋ね始めた」と彼は書いています。「人々はなぜ集まっていたのか? それはどこでのことか? このような質問が、ここで若い専門家にされるのは、中国で1989年天安門の知識が消された程度を示しています。私は質問の一部に、むしろ謎めいて答えると、突然私はWeChatから締め出されました。」

 WeChatに戻るために、彼は「悪意あるうわさ」を広めるのに責任があったことに同意し、フェイス・プリントと呼ばれるものを提供しなければなりませんでした。

 「私は「カメラに真っ直ぐ対面する」よう電話を持ち、人の頭の画像を見るよう指示されました。それから「北京官話中国語で、声を出して数字を読みあげる」よう言われました。カメラが私の顔をスキャンするのと同時に、私の声がアプリケーションに取り込まれました。」

 彼は政府によるWeChat乱用で「共産党は、この国の国民と外国人のおおかた全員の生活マップを得ることができる。最近、天安門弾圧記念日に言及することに対し、停職処分にされた皆の顔と声をキャプチャーするのは、問題を起こしかねいない誰であれ監視するのを望む人たちにとって、非常に役立つと考えられよう。」と言っています。

 これはほぼ確実に我々の未来、ジュリアンが阻止しようと勇敢に戦った未来です。

 首縄が締まりつつあるもう一つの兆しで、オーストラリア国営放送局オーストラリア放送会社事務所が、先週水曜日、連邦警察に緊急捜索されました。襲撃は、放送局が、アフガニスタンで、子供を含め、武装していない人々を殺したオーストラリア特殊部隊の詳細を報じたがゆえに行われたのです。その話題は部分的に、何百という機密軍文書の漏洩によって作成されました。生の映像と何千というファイル、電子メールや内部文書の警察の手入れと捜査は、確実に逮捕され投獄されるだろう情報提供者捜索の一部のように思われます。

 エクアドルのレニン・モレノ大統領は、一体どのような法律の下で、政治亡命者としてのジュリアンの亡命権を気まぐれに無効にしたのでしょう? モレノは、一体どのような法律で、イギリス警察がエクアドル国民になった市民を逮捕するため、外交上容認された独立領土であるエクアドル大使館に入るのを認可したのでしょう。テリーザ・メイ首相は一体どんな法律の下で、一度も罪を犯したことがないジュリアンを逮捕するようイギリス警察に命じたのでしょう? ドナルド・トランプは、アメリカ国民ではなく、その報道機関がアメリカに本拠を置かないジュリアンの犯人引き渡しを、一体どんな法律の下で要求したのでしょう?

 拷問と扱いに関して国際連合特別報告者ニルス・メルツァーが文書化したジュリアンに対する心理上の拷問は、小説『1984年』の終わりに、反体制派分子のウィンストン・スミスの破壊にそっくりです。ゲシュタポは骨を折り、東ドイツ秘密警察シュタージは精神を破壊したと言われます。今日、同じように我々はゲシュタポ拷問の、より粗野な形式を洗練したのです。我々は、体と同様、精神も破壊するのです。それはいっそう有効です。これが肉体的、心理的健康が深刻に衰えたジュリアンが刑務所病院に移送された理由です。我々全員、従順、無害にされるため、ジョージ・オーウェルの恐れられている部屋101に連れて行かれかねないのです。これら「特別行政措置」で、ジュリアンの心理的拷問で、世界中の秘密軍事施設で何千という抑留者を破滅させアメリカ諜報工作員がイギリス人を支援しているのは確実です。長期独房監禁を含めこれら技術は、最も虐げられた政治的に鋭敏な下層階級-アフリカ系アメリカ人に対して大企業国家が戦争をしているアメリカ最高警備の刑務所における支配の不可欠な要素なのです。

 ジュリアンに対し、まさにウィキリークス資料を公にした報道機関に増幅されている、アメリカ思想警察による組織的中傷工作が行われています。この工作の詳細は、2008年3月8日付のサイバー防諜評価局が作成して、漏洩された国防総省文書に書かれています。文書はジュリアンの評判を破壊し、ウィキリークスの「重心」である「信頼感」を根絶させるよう主張しています。

 ウィキリークスが、ヒラリー・クリントン選挙運動委員長ジョン・ポデスタのアカウントからコピーされた70,000の不法アクセスされた電子メールを公にした後、が民主党支配層が、この誹謗中傷を提唱したのです。ポデスタ電子メールは、イスラム国の主要出資者二国、サウジアラビアとカタールからのクリントン財団への何百万ドルもの寄付を暴露しました。ゴールドマン・サックスが講演料として、ヒラリー・クリントンに支払った657,000ドル、賄賂としか思われなきほど大きな金額を暴露しました。クリントンが繰り返したウソを暴露しました。たとえば、彼女は、金融エリートに「開かれた貿易と開かれた国境」を望んでおり、経済を管理する上で、ウォール街幹部が最適の位置にあると信じているという、彼女の選挙運動声明と矛盾する発言を電子メールに書いたのをばらしました。トランプが共和党指名候補になることを保証すべく、共和党予備選挙に影響を与える、クリントン選挙運動の取り組みを暴露しました。主要候補討論で、クリントンが事前に質問を知っていたことを暴露しました。クリントンが、大統領候補としての資格に磨きをかけるだろうと信じた戦争、リビアでの戦争の主任建築家であることをと暴露しました。チェルシー・マニングがウィキリークスに提供した戦争記録のような情報は隠されたままであるべきだったし、大衆は知る権利を持っていないとジャーナリストは主張することが可能ですが、その場合彼らは自身をジャーナリストと呼ぶことはできません。

 ウィキリークスは、アメリカ帝国の職権乱用と犯罪を暴露する上で、他のいかなる報道機関より遥かに多くのことをしました。戦争記録やポデスタ電子メールに加え、フランス選挙を含め、CIAや国家安全保障局に使われているハッキングツールや外国選挙に対する彼らの干渉を公にしました。労働者党下院議員によるイギリス労働党党首ジェレミー・コービンに対する国内陰謀を明らかにしました。彼が我々の諜報機関によるアメリカ国民の大規模監視を公にした後、彼が香港からモスクワまで逃げるのを手伝って、アメリカへの引き渡しからスノーデンを救うために介入しました。スノーデン漏洩も、ジュリアンがアメリカ「犯人追跡標的リストに」載っていたことを明らかにしました。

 我々はイギリス政府にジュリアンの引き渡しや司法リンチを止めることを強いる大衆運動を構築しなければなりません。我々はオーストラリア政府に、ジュリアンのために介入するよう強いるため大衆運動を構築しなければなりません。我々は民主主義奪還と法による支配を要求するため、大衆運動を構築しなければなりません。もしジュリアンが引き渡され、裁かれれば、それが権力者に説明責任を負わせるために、ドナルド・トランプが「民衆の敵」といって攻撃している報道機関の能力を終わらせる前例となるでしょう。戦争と金融の犯罪、反体制派分子や少数人種や移民の迫害や、企業利益を膨張させ、世界的オリガルヒの政権掌握を強固にするための生態系の略奪や、働く男女の無情な貧困化とい犯罪は、もはや公開討論の一部ではなくなります。最初はジュリアン。次は我々なのです

 Chris HedgesはTruthdigコラムニストで、ピューリッツァー賞を受賞したジャーナリスト、「ニューヨーク・タイムズ」ベストセラー作家で、ニュージャージー州の囚人に行っているラトガース大学教育課程程の教授

 フィッシュは、ドウェイン・ブースとしても知られており、主にTruthdig.comとHarpers.com向けに描いている漫画家。フィッシュの作品は、ロサンゼルス・タイムズ、ビレッジ・ボイス、ヴァニティーにも掲載されている。

記事原文のurl:https://www.truthdig.com/articles/first-assange-then-us/

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 昨日、第55回ギャラクシー賞優秀賞、第34回ATP賞奨励賞受賞 100分de名著スペシャルの「100分deメディア論」再放送を見た。マスコミがウソを広める役割を指摘する内容が秀逸であるだけに実にシュールで痛烈なブラック・ユーモア。

  • リップマン「世論」を堤未果氏
  • 山本七平「『空気』の研究」を大澤真幸氏
  • サイード「イスラム報道」を中島岳志氏
  • オーウェル「一九八四年」を高橋源一郎氏
    が解説。伊集院光氏が興味深いことをいって終わった。

 そして、テレ朝が“忖度”人事か…安倍政権追及の経済部長を更迭 日刊ゲンダイDigital

 今日の日刊IWJガイド、目を疑う話題の見出し。あの二国ならやりかねない。

日刊IWJガイド・日曜版「本日午後8時より、『新疑惑イスラエルゲート!? トランプ陣営が安保理で「イスラエルの入植地批判決議を行わせない」ようにロシアへ協力要請!? 岩上安身による「近代日本の植民地主義とジェンタイル・シオニズム」著者・役重善洋氏インタビュー第3弾』の前編を再配信!」 2019.6.23日号~No.2474号~(2019.6.23 8時00分)

 

2019年6月22日 (土)

ロシアと中国による先を見越した行動がアメリカの対イラン戦争を妨げよう

2019年6月18日

皆様のウェブサイトをご支援願いたい。

Paul Craig Roberts

 非常に多くのニセ情報があるので、アメリカがイランへの軍事攻撃を計画しているという下記のイスラエル・ニュース報道を評価するのは困難だ。イスラエルはアメリカがイランを攻撃することを望んでおり、この報道はその方向に出来事を推し進める試みである可能性がある。

 ワシントンにはイスラエル権益を支援する正当な理由がない。

 ワシントンがあえてもう一つの戦争を始めるのは極めて無責任だ。

 ロシアと中国の権益は、アメリカの対イラン戦争によって脅かされかねず、手に負えない状況になりかねない。

 もしイランへのアメリカ攻撃の可能性が本当にあるのなら、ロシアと中国が断固とした姿勢をとり、それを事前に阻止するのは、責任ある行動だ。

 国連当局者:アメリカはイランで「戦術的攻撃」を計画

シュロモ・シャミール/ 日刊マアリヴ・オンライン

2019年6月17日

 検討中の軍事行動は核開発計画関連のイラン施設への空爆だと当局者は更に主張した。

 アメリカはまもなくイランを攻撃するのだろうか?

 ニューヨーク国連本部の外交情報提供者は、木曜のペルシャ湾でのタンカー攻撃に応えて、対イラン戦術攻撃を実行するアメリカ計画を、彼らが評価していることをマアリヴに明らかにした。

 当局者によれば、金曜日から、ホワイトハウスは、上級軍司令官や国防総省代表者やドナルド・トランプ大統領補佐官を含めて、頻繁な議論を行っている。

 検討中の軍事行動は核開発計画関連のイラン施設への空爆だと当局者は更に主張した。

 「爆撃は大規模だろうが、特定目標に限定されるだろう」とある欧米外交官は述べた。
 Paul Craig Robertsは元経済政策担当財務次官補で、ウオール・ストリート・ジャーナルの元共同編集者。ビジネス・ウィーク、スクリップス・ハワード・ニューズ・サービスとクリエーターズ・シンジケートの元コラムニスト。彼は多数の大学で教えた。彼のインターネット・コラムは世界中の支持者が読んでいる。彼の新刊、The Failure of Laissez Faire Capitalism and Economic Dissolution of the West、HOW AMERICA WAS LOST、The Neoconservative Threat to World Orderが購入可能。

 ご寄付はここで。https://www.paulcraigroberts.org/pages/donate/

記事原文のurl:https://www.paulcraigroberts.org/2019/06/18/a-proactive-russia-and-china-could-prevent-us-war-with-iran/

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 容疑者引き渡し条例反対運動については、抗議行動参加者たちの姿を何度も報じる大本営広報部、アサンジ引き渡し反対のまともな番組を作っているだろうか?中国が引き渡しを要求すると大騒ぎするが、アメリカ国家による戦争犯罪その他の国家犯罪を暴露した立派なジャーナリズムの仕事をしたアサンジの引き渡しをアメリカ要求をしていることに、何の文句もいわない不思議。アサンジ弾圧は、そのままあらゆるジャーナリズム弾圧なのに。

日刊IWJガイド・土曜版「ついに戦争の瀬戸際! トランプ米大統領がイラン攻撃をいったん承認後、攻撃直前に中止を連絡!? 今後の攻撃可能性は不明!? 日本は米国が引き起こす戦争に引きずり込まれるのか!?」 2019.6.22日号~No.2473号~(2019.6.22 8時00分)

 宗主国を戦争へとつき動かしているのは?

岩上安身によるインタビュー今後の日程・配信予定~ 中東危機について連続インタビュー! 25日(火)午後7時からパレスチナの平和を考える会事務局長の役重善洋氏にインタビューを行います! 米国のイラン敵視政策の背後にはイスラエルの存在が! 放送大学名誉教授の高橋和夫氏へもインタビュー予定! 2日かけて録画収録した坂本雅子・名古屋経済大学名誉教授インタビューは、準備ができ次第録画配信の日程をお知らせします! なぜ日本の経済力が低下したのか、どうして景気が好転しないのか、考えるためには必見の内容です!

2019年6月21日 (金)

イランの長いゲーム:アメリカとの対立が迫る中、ロシアと中国への依存を避ける

アメリカを寄せつけないため4つの措置を勧めるアヤトラ・ハメネイ

Elijah J. Magnier
2019年6月14日
Russian Insider

 イラン指導部秘密会議で、セイイェド・アリ・ハメネイ革命代表が、アメリカ制裁とアメリカの恫喝に対抗する4段階計画を勧めた。

 セイイェド・アリ・ハメネイが示唆した最初の措置は、イランが資源を開発し、今後数年間で、輸入品を最低水準に減らすことだ。イラン輸入は年に400億から650億ドルまで変動する(2010年は516億ドルだったが、2017年、イラン輸入は654億ドルに達した)。これらの輸入は、主に機械、コンピュータや電話装置、薬や医療機器、電気機械、麦、穀物やトウモロコシ、米と大豆、輸送車両、鉄や圧延平鋼や有機化学薬品だ。アラブ首長国連邦と中国は、韓国、トルコとドイツとともに、イランの主な輸入パートナーだ。イランへのEU輸出は、年間約100億ドルだ。

 2018年4月テヘランでのイラン・イスラム共和国軍創設記念日に出席したロウハニ大統領

 2つ目の勧告は、忠実な確固とした友人はいないという前提で、イランが振る舞うことだ。革命指導者は、国々との関係は、戦略というより、むしろ相互利益に基づくべきであることを示した。イランは孤立することなく、その存在と連続性を守る能力を当てにすべきだ。国々は共通の恩恵や権益のため、イランを支持するかもしれないが、このような同盟は当然のものと考えるより、状況や機会に結びついていると考えるべきなのだ。

 3つ目の勧告は、改革派(メフディー・キャッルービー、ミール・ホセイン・ムーサビー、ザフラー・ラフサンジャーニ)を含め全ての政党に対する国内圧力を和らげることだ。イラン指導部は、ドナルド・トランプが再選された場合、更に5年続くかもしれない重要な時期に、国の結束が最重要だと考えている。更に、イランはアメリカ制裁に対して統一見解をとっている。ハッサン・ロウハニ大統領やジャヴァード・ザリーフ外務大臣のような穏健主義者がイラン革命防衛隊のものに類似した強硬姿勢をとっている。

 最高指導者、大アーヤトッラー、アリ・ハメネイの4番目の勧告は、イランが将来、石油輸出収入への依存を大幅に減らすことだ。イランの年間原油輸出は、世界市場占有率の4.3%に相当し、210億ドルから270億ドルだ。イラン指導者は、イランが、主に、とはいえ周辺諸国だけに限らず、輸出できる他の国産品を増やし、多様化するよう提案した。この措置は、トランプ政権下のみならず、以前のアメリカ各政権下で「イスラム革命」(1979)以来、終始実施されてきたイラン・エネルギー輸出に対するアメリカ制裁の効果を緩和することを意図している。

 アメリカは、本気でイランを酷く弱めるのを狙ってはおらず、むしろ、イランを敵と見なしている中東のアメリカ同盟諸国への兵器売り上げを増やすため、テヘランの増大する軍事力を、売り込み文句として利用しているとイラン指導部は考えている。

 二つの主要な戦略的通商、軍事パートナーとして、中国とロシアと、イランが完全に同盟するのをアメリカは嬉しく思わないうれだろうとも考えられている。アメリカは、それより、市場と外交関係で、シェアを得るため、イランとの包括的合意を求めるだろう。

 テヘランが交渉テーブルについて、シリアでのイランのプレゼンスや、他の中東の国々(すなわち、アフガニスタン、イラク、レバノンとイエメン)への影響力の問題に取り組む、というアメリカの要請受け入れに、イラン指導部が最終的に同意するのは疑いがない。だがトランプが制裁を解除し、核合意を認めるまでは何も起き得ない。

 だが、イランは、選挙が理由で、トランプが決定から引き下がれないのを知っている。アメリカ大統領は木に登ったものの降りる方法がわからないのだ。イランが現在3000万立方フィート以上のガスをイラクに売っていることに対してしているのと同じように、もしイランが毎日200万バレルの石油を売るのを、彼が見てみないふりをすれば、イランはトランプに手を貸すことができる。イランのリーダーは鄧小平の格言に従っている。「白い猫でも黒い猫でもねずみを取る猫がいい猫だ」。もしトランプがそれも認めないなら、イランはトランプが2020年に二期目を勝ち取るのを支援せず、代わりに彼の落選に貢献するだろう。

 現在のレベルの緊張を交渉して、緩和するというイランの意志にもかかわらず、それには譲れない一線があるように思われる。ミサイル能力を発展させ続ける能力と、レバノン、シリア、イラク、イエメンとアフガニスタンでパートナーを支援する義務だ。

 二隻のタンカーが6月13日、オマーン湾で被弾した。予想通りアメリカはイランを非難している。

 7月7日で、60日間の警告期間は終わり、イランは既に次第に核合意から次第に離脱する準備をしている。これまでのところ、ヨーロッパは介入して、アメリカ覇権と制裁に立ち向かう用意はないように思われる。旧大陸の指導者たちが、イランとの100億ドルに相当する商取引と引き換えに、アメリカの反感を買う決断をするのはありそうにない。だが問題には金融より多くのものが絡んでいる。アメリカと異なり、法律規範や司法の遵守を明言している欧州諸国が自身が作り出し、彼らの指導者が署名した国際協定を侮辱し、無効にするのは前例がない。さらに、アメリカ制裁に直面して、ヨーロッパ・イラン間貿易を容易にするためのヨーロッパの貿易取引支援機関(INSTEX)は実施されていない。ヨーロッパの責任の欠如にイランは不満を表明した。

 天野之弥国際原子力機関 ( IAEA) 事務局長は、イランが濃縮ウランの生産量を増やしていると発表し、イランは同意した。アメリカ制裁が、イランに遠心分離機(輸出権が欠如しているため)を蓄積するように仕向けている。イランは、それをIR1からIR6にアップグレードしており、「IR8カスケード」にすると脅している。アメリカは核合意に無関心だと主張し、他の署名国を不快にさせながら一方的に離脱し、中東に軍事的緊張を引き起こしたにもかかわらず、駐ウィーン・アメリカ大使ジャッキー・ウォルコットは「合意に違反し、我々全てに大きな懸念をもたらした」とイランをあつかましく非難した。

 戦争はありそうもないように思えるが、全てが中東の夏が暑いだろうことを示している。高いままでいるために期待される、どちら側も、身を引いて、緊張を緩和しようとしないので、アメリカとイランの間のアームレスリングは大きな課題であり続ける可能性が高い。7月7日はそう遠くはなく、更に驚くようなことが起きるのは確実だ。イランが主導権を持っており、トランプとネオコン連中は次のステップを待つことができるだけだ。

記事原文のurl:https://russia-insider.com/en/politics/iranian-long-game-avoid-dependence-russia-china-conflict-us-looms/ri27254

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 書店で本をみるたびに誰が買うのかと不思議に思う有名人がいる。一方まともな方々は次々大本営広報部から消える。

日刊IWJガイド「『老後資金2000万円必要』問題はじめ安倍晋三政権の問題を果敢に批判してきたTBSの番組『上田晋也のサタデージャーナル』が参院選直前に終了へ! 番組MCの上田晋也氏とは対照的に、堀江貴文氏は『年金デモ』参加者を『税金泥棒』と罵倒! 岩上安身が堀江氏のツイートを猛批判すると、続々と賛同の声が上がる!」 2019.6.21日号~No.2472号~(2019.6.21 8時00分)

 昨日のインタビュー、超長時間。お説の通りと思うのだが、そういう言説が大本営広報部では決して聞けない不思議。

<昨日の岩上安身によるインタビュー>米国の対中国・イラン強硬姿勢に追従したら日本の外交と経済は崩壊!? 米国は開戦の口実に嘘の発表ばかりしてきた!? 岩上安身による軍事ジャーナリスト・田岡俊次氏インタビュー

2019年6月20日 (木)

真実を破壊する技術の出現

2019年6月18日

 皆様のウェブサイトをご支援願いたい。

Paul Craig Roberts

 ゼロヘッジで、タイラー・ダーデンが、現実を偽造する能力が飛躍的に進歩しつつあると報じている。思慮の足りないオタク連中が、本物の現実と、偽造した現実を識別できなくする技術を開発したのだ。

 「我々が十分に用意できているとは全く思えない。国民が何が起きつつあるか気付いていると思えない」と下院諜報委員会委員長が言った。彼は合成技術の急速な進歩を論じていたのだ。この新たな人工知能能力が、有能なプログラマーが、何であれ発言する誰の音声でも映像でも作れるようにしたのだ。

 この創造物は「deepfakes ディープフェイク」と呼ばれ、どんなに法外だったとしても、事実上、本物と区別できないのだ。

 現実が偽りに思われる世界に我々が順応するや否や、偽物が我々の現実となるのだ。

 「我々は数で圧倒されています」とUCバークレーのデジタル鑑識専門家が言った。「今ビデオ合成に取り組んでいる人々の数は、ディープフェイクを発見するのに取り組んでいる人々より100倍多いのです。」既にアメリカ人の3分の2が、時事問題の基本的事実を理解する上で、異なる画像や映像が重大な問題になっていると言っている。

 虚報の研究者たちは「現実アパシー」が増えると警告している。一体何が本物で、何がニセかを識別するのに余りに大変な努力が必要なため、我々は諦め、本能や人種的偏見や衝動に頼るようになるのだ。指導者連中の欺瞞にどっぷりつかった我々は、何も信じられなくなっているのだ。2隻の石油タンカーは煙が立ちこめ突然炎に包まれた。

 タイミング良く、うさんくさいイラン革命防衛隊ボートが不鮮明な映像で出現した。画像はあっという間に地球上の90億の画面に溢れた。それぞれの側が異なる説を語っている。一体誰を信じたら良いのか誰もわからない。我々がそれぞれ最も信じたいと望むことに執着する中、陰謀理論が空白状態を埋めた。

https://www.zerohedge.com/news/2019-06-16/hedge-fund-cio-i-dont-think-public-aware-whats-coming

 ハイテク・オタクは、一体なぜ、真実を見つけるのを一層難しくする技術の開発に誇りを感じるのだろう? 真実を知る能力を破壊する方法を作り出す人間として、連中の性格はどこがおかしいのだろう? 生命を絶滅する検知できない物質を、空気中に放出するのと、一体どこが違うのだろう?

 この技術の唯一の使い道は警察国家に完全支配を許すことだ。それが今可能なのだ。

 誰であれ、その人の口と振るまいで発言し行動する映像を造り、その偽造証拠を、仮想犯罪で、彼らに有罪宜告するのに使うのだ。

 真実がなければ、自由は無く、自立した思考は無く、気づきも無い。あるのはマトリックスだけだ。

 一体どう迷って、アメリカ大企業や投資家や科学者が真実を破壊する技術を開発する気になっているのだろう? こうした愚かなばか者は我々の本当の敵ではないだろうか?

 今、世界中で最も難しいのは真実を究明することだ。それが私が読者のためにしようと試みていることなのだ。当ウェブサイトを信頼されている方々は、サイトを支援するべきだ。このサイトには非常に忠実な支援者がおられ、それがサイトが存在している理由だ。だが支援者より、読者のほうが遥かに多い。それほど多くの読者の、真実に対する無頓着な態度は、真実の存続を推進することにはならない。

 Paul Craig Robertsは元経済政策担当財務次官補で、ウオール・ストリート・ジャーナルの元共同編集者。ビジネス・ウィーク、スクリップス・ハワード・ニューズ・サービスとクリエーターズ・シンジケートの元コラムニスト。彼は多数の大学で教えた。彼のインターネット・コラムは世界中の支持者が読んでいる。彼の新刊、The Failure of Laissez Faire Capitalism and Economic Dissolution of the West、HOW AMERICA WAS LOST、The Neoconservative Threat to World Orderが購入可能。

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記事原文のurl:https://www.paulcraigroberts.org/2019/06/18/the-advent-of-truth-destroying-technology/

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 植草一秀の『知られざる真実』
 安倍首相低調さと答弁拒否際だった党首討論

 いくら良い質問をしても、真面目に答える意図皆無、ごたくを並べて時間潰しするのが狙いの詐欺師相手では「質疑」になるわけがない。見なくて幸いだった。こういう姑息な手段で政治への興味を失わせ、コアな支持者だけが選挙にゆくように仕組むのが与党戦略だとわかってはいるのだが。

 今日のIWJインタビューの話題に納得。

日刊IWJガイド「『公的年金だけでは老後資金が2000万円不足する』とした金融庁の金融審議会の報告書問題、野党の追及に対して麻生太郎金融担当相がでたらめな発言!! さらに、同報告書に対する『質問への答弁控える』との閣議決定!! 」 2019.6.20日号~No.2471号~(2019.6.20 8時00分)

<本日のインタビュー>本日午後6時半より、「米国の対中国・イラン強硬姿勢に追従したら日本の外交と経済は崩壊!? ~岩上安身による軍事ジャーナリスト・田岡俊次氏インタビュー」を冒頭以降は会員限定で配信します!

2019年6月19日 (水)

嘘をついて、「ワグ・ザ・ドッグ(すり替える)」

ウェイン・マセン
2019年6月18日
Defense.gov

 ドナルド・トランプ政権は、共和党支配の議会に支援ほう助された、ウソつき、ペテン師、安物宣伝者、常習犯や学校のいじめっ子の政権として歴史に残るだろう。ジョージ・W・ブッシュとディック・チェイニーが嘘をついて、アメリカをイラク戦争においやったのと全く同様に「チーム・トランプ」がそうすることが可能であり、おそらくウソをついて、アメリカをイランとの戦争においやるだろう証拠が、オマーン湾内の2隻のタンカーに対する最近の攻撃に関する最近のたわごとで見ることができる。今回の攻撃はオマーン湾で、アラブ首長国連邦のフジャイラ首長国海岸沖に投錨していた4隻の船に対する似たような、いかがわしい攻撃ほぼ1カ月後に起きた。5月12日の攻撃は、トランプ政権メンバーにより、イランのせいにされたが、そのような主張を補強する証拠は提供されなかった。

 でっちあげたウソや、テレビによる絶え間ない宣伝に基づいたアルバニアに対するアメリカの戦争にまつわるコメディ・フィクション映画『ウワサの真相/ワグ・ザ・ドッグ』のモデルになれるくらいの漫画キャラクター風戦争屋、ジョン・ボルトン国家安全保障補佐官は、ホルムズ海峡からオマーン湾に出ようと航行していた2隻の船に対する6月13日の攻撃の全てに、彼の指紋をべったり残しているように思われる。

 攻撃が世界的に報じられるやいなや、ボルトンの共犯者、マイク・ポンペオ国務長官がカメラの前に立ち、機雷による船舶攻撃をイランのせいにした。ポンペオは「諜報機関」が、イランが日本が所有するパナマ国籍の商船コクカ・カレイジャスと、ノルウェーが所有するマーシャル諸島共和国国籍の商船フロント・アルテアに対する機雷攻撃を実行したと判断したと宣言した。だがどの国の諜報機関だろう? ポンペオはアメリカ諜報機関がイランに責任があると結論したとは主張していない。ポンペオとボルトンのイスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相の極右超民族主義政権との親密な結びつきを考えれば、ポンペオが大いに頼っている「諜報機関」とはモサドと、ヘルツリーヤと、ワシントンDC、そしてロサンゼルスの動画宣伝者チームだったように思われる。

 トンキン湾スタイルの偽旗作戦で、イランに対する米軍攻撃を引き起こすのは、確実にボルトン、ポンペオと、ネオコンと、彼らが国家安全保障会議と国務省に雇っている親イスラエル・サクラのチームによる作戦の鍵となる部分だ。加えて、ペテンを通して戦争を行うのはイスラエルのモサド戦略の不可欠な要素だ。1954年のオペレーション・スザンナは、モサドが使った、そのような人をだます戦術の一つだった。エジプト国内のアメリカとイギリスとエジプトの標的が、モサド工作員に爆破され、その責任がエジプトの共産党員とムスリム同胞団メンバーのせいにされた。1967年、東地中海をパトロール中の諜報活動船リバティー号に対するイスラエル攻撃は、元来エジプトに罪をなすり付けることが意図されていた。1976年のエールフランス機ハイジャックと、ウガンダ、エンテベ空港への目的地外着陸は、イギリス諜報機関によれば、パレスチナ解放人民戦線(PFLP)の隠れみのを使って、フランスとアメリカ人の視点で、パレスチナ解放機構(PLO)に損害を与えるため、イスラエル諜報機関が計画した偽旗攻撃だった。ニューヨークのワールド・トレードセンターでの9/11攻撃におけるモサドの役割について重大な疑問が残っている。

 トンキン湾スタイルの偽旗作戦で、イランに対する米軍攻撃を引き起こすのを、ボルトン、ポンペオや、イラン特別代表ブライアン・フックや、国務省対テロ・コーディネーターネイサン・セールスなどの他のトップ・ネオコンは悪いことだと思っていない。

 いくつかの事実が、イランが攻撃に責任があるというのは的外れなことを示している。イランのハッサン・ロウハニ大統領が、キルギスタン、ビシュケクでの上海協力機構(SCO)サミットのために出発準備をしていた時、船に対する攻撃が起きた。大統領が外国訪問中に、イランがこのような行動に加わる可能性はゼロだ。ネオコン集団により、イラン革命防衛隊(IRGC)が攻撃の責を負わされたが、地域の水路での貿易に干渉しないのがIRGC政策だ。それは、最近トランプ政権により「外国テロ組織」に指定されたIRGCは、イランやイラクで輸送機関を含め種々の営利事業に投資しているためだ。IRGCは、通常、いずれの集団もサウジアラビアに資金供給されている、イスラム国や、アラビア半島のアルカイダ(AQAP)に由来する区域での実際の脅迫を緩和する活動をしている。船舶へのいわれのない攻撃は、IRGCの収益をそこない、それ故、政策に悪影響を与えるはずだ。

 しかも、船が攻撃された時、日本の安倍晋三首相がテヘランにいた。安倍首相は和平対話任務で、ドナルド・トランプ大統領からイラン最高指導者アヤトラ、アリ・ハメネイ宛ての手紙を携えていた。コクカ・カレイジャスは日本の所有で、フロント・アルテアは攻撃された時に、アブダビから日本に向けて、大いに可燃性のナフサ貨物を輸送していたことは注目すべきだ。コクカ・カレイジャスは、サウジアラビアからシンガポールに向けて可燃性のメタノールを輸送していた。東京の国土交通省広報担当が、2隻の船は「日本関連の貨物」を運んでいたと述べた。テヘランで、イランのジャバード・ザリーフ外務大臣が、安倍首相のイラン訪問中の日本が所有する船に対する攻撃は「怪しいということばでは言い尽くせない」と述べた。

 イラン・テレビの空撮テレビ・カメラは、その可燃性の貨物が燃えている2隻の船の映像をとらえることができた。雲がない空に向かって撮影されたこれらビデオは、フォックスニュース、CNN、MSNBC、BBCを含め、イランが攻撃したという言説を推進する他の人々、戦争を促進する欧米ニュースネットワークに活用された。だがもし彼らが秘密裡に攻撃を実行していたなら、イランのテレビが、なぜ意図的に、このような撮影画像を欧米商業メディアに提供するだろう? 加えて、11人のロシア人、11人のフィリピン人とグルジヤ人で構成されるフロント・アルテア乗組員は、イラン沿岸警備隊に救助され、けがを治療され、帰路便のためバンダル・アバスに輸送された。

 約40年で初めての日本首相イラン訪問時の船に対する攻撃には、他に、よりそれらしい組織がある。例えば、彼らが日本や他のどの国に調停されるかにかかわらず、サウジアラビアと首長国とイスラエルは全て、ワシントンとテヘラン間のどんな会談にも反対だ。例えば、以前サウジアラビアは、トランプ政権とイランのでの調停者役をしようとすることに対し、激しくオマーンを激しく締めつけたことがある。

 皮肉にも、下院諜報委員会が、次回大統領選挙運動の「極端なフェイク・ビデオ」の脅迫に関する証拠を聴聞したまさに同じ日に、アメリカ中央司令部(CENTCOM)が、IRGCに属するボートが、コクカ・カレイジャス船側から不発の吸着型機雷を取り除いているのを示していると主張して、ぼやけた赤外線カメラ(FLIR)動画と写真を公表した。国防総省はイランの有責性の「証明」として動画を提供したのだ。だが、コクカ・カレイジャスを所有する企業、国華産業株式会社の堅田豊社長が、同社の船に対する攻撃が、機雷ではなく、「飛来した砲弾」によるものだ言って、国防総省がトランプ級の本格的なウソを言っているのがばれてしまった。機雷によるものとするには、爆発は喫水線の遥か上だと堅田社長は東京で報道機関に語った。

 ポンペオは報道機関に「地域で活動しているどの代理集団も、これほど高度な行動をするための資源や能力を持っていない」と言った。それも、もう1つの偽りだった。イスラエルはペルシャ湾水域で、常時パトロール中の、少なくとも1隻のドルフィン級ディーゼル電気潜水艦を維持している。これら潜水艦は、核弾頭ミサイルのみならず、コクカ・カレイジアス、フロント・アルテアに損害を与えられるポップアイ・ターボ巡航ミサイルを含め、通常ミサイルも装備している。ペルシャ湾のサウジアラビア艦船は、二隻の商業タンカーに損害を与えることが可能なハープーン地対地ミサイルで武装したバドル級コルベット艦と、サディク級哨戒艇で構成されている。UAE海軍のコルベット艦は、タンカーに損害を与えることが可能なエクゾセ空対地ミサイルで武装している。

 加えて、ボルトンとトランプの個人的な法律顧問ルドルフ・ジュリアーニが、ワシントンでその権益を代理しているテロ・カルト集団モジャーヘディーネ・ハルグ(MEK)は、サウジアラビアとバーレーンの支援を得て、ペルシャ湾岸に沿って、イランの標的に対するテロ攻撃を十二分に実行できることを示している。バーレーンは、アメリカとイギリスの海軍基地所在地でもある。MEKは、どの国も、イラン政府と関係を維持したり、対話したりすることに反対で、ボルトンやジュリアーニ同様、テヘランでの「政権交代」を追求している。トランプ政権は、IRGCにテロ組織とレッテルを貼っているが、MEKのテロリスト指定を中止し、それが自由に、ワシントンやニューヨークやロサンゼルスで活動するのを可能にしている。

 トランプと同じぐらい熟練したウソつきのポンペオは「地域で活動しているどの代理集団も、これほど高度な行動をするための資源や能力を持っていない」と言った。それは、もちろん、トランプランドのオーウェル風「ダブルスピーク」で反対を意味し、つまり、アメリカやイスラエルやサウジアラビアやUAEの支援を得たMEKは、これほど高度な行動をするための資源や能力を持っているのだ。

 個々の寄稿者の意見は、必ずしもStrategic Culture Foundationのものを意味しない。

 記事原文のurl:https://www.strategic-culture.org/news/2019/06/18/wagging-the-dog-while-lying-about-it/

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 ワグ・ザ・ドッグ、tail wag the dog、犬が尻尾を振るのではなく、尻尾が犬を振るという、「本末転倒」を表現する慣用句。この題名の映画、結構話題になったような気がするが、記憶がない。表題の訳が適切かどうかは見当がつかない。あしからず。

 今朝のIWJガイド題名も

日刊IWJガイド「ホルムズ海峡のタンカー攻撃で米国は新たな写真とともにイランの関与を主張! 日本政府内では米国の自作自演やイスラエルの関与を疑う声も!」 2019.6.19日号~No.2470号~(2019.6.19 8時00分)

 

2019年6月18日 (火)

グワーダルとチャーバハールの地政学港湾政治

2019年6月8日
Salman Rafi Sheikh
New Eastern Outlook

 木曜日(5月23日)、大いに驚くべき動きで、イラン外務大臣は、予定外の発表されていなかったパキスタン訪問で、パキスタンのグワーダル港とイランのチャーバハール港とを結ぶ提案を発表した。この発表はアメリカとイラン間で緊張が高まる中、地域で地政学の構造的転換が起きていることを示している。アメリカは既に、南アジアにおけるアメリカ最高の同盟国インドに、彼らが最近戦略的提携に入ったと主張する国イランからの石油輸入をやめるよう強いるのに成功した。アメリカは何らかの理由で、制裁対象からチャーバハールを除外したが、アメリカに従うインドの決定は、イラン経済に壊滅的打撃を与え、イランを大規模政治的崩壊と、終局的に政権交代へと追いやるアメリカ政策への参加を意味している。明らかに、イランがインドの決定の帰結的意味に無頓着なはずはない。

 アメリカ制裁がこの港には適用されないにもかかわらず、チャーバハールをグワーダルと結ぶというイランの提案は、インドに裏切られたというテヘランで広まっている強い思いと、孤立化を避けるための対抗策を示している。イランは明らかに、港の残った建設に対して、平和的で制裁の無いシナリオ時にそうだったほど、インドが堅固に献身的だとは期待していない。イランは十分論理的に、既に深く中国と同盟し、地域の接続性を増やすためイランに中国・パキスタン経済回廊を拡大することを目指す隣国との絆を強化している。チャーバハールとグワーダルがつながれば、イランは地域の二つの主要国、つまりパキスタンと中国を味方にでき、中国の拡張地域の接続性プログラムで今以上に良い立場に立つだろう。ザリーフの接続性提案自体が全てを物語っている。彼の言葉を引用しよう。

 「我々はチャーバハールとグワーダルがお互いを補完できると信じている。我々はチャーバハールとグワーダルを結び、それを通して、グワーダルを我々の全部の鉄道システムに、トルクメニスタンとカザフスタンを通して、イランから北廊下に、アゼルバイジャンを通して、ロシアやトルコにまで接続することができる。」

 アメリカ-イランの緊張に関しては、インドと異なり、既にパキスタンは対立の一方に加担しないと言っている。進行中のシナリオでは、パキスタンの中立は、もし本当にそうするなら、アメリカにとってより、テヘランにとって、遥かに有り難い。

 二つの港を結ぶというテヘランの提案が、事実上パキスタンで港を運営している中国と事前協議済みであることは否定しようがない。だから、パキスタン訪問前に、ザリーフは中国で、中国外務大臣と会って、確実にこの提案を論じて、チャーバハールを通して、中国外務大臣に一帯一路構想(BRI)の共同構築に積極的に参加する「イラン大歓迎」させたのだ。

 中国はイランに対する支持も再確認した。「中国は、アメリカがイランに課している一方的制裁と、いわゆる「ロング・アーム管轄権」に反対する」と王外相は、包括的共同作業計画を支持し、国際連合の権限と国際関係を統括する基本規範を守ると誓った。

 中国の主要政策支持表明は、数日前に、アメリカ制裁を無視し、事実上、アメリカ一極主義に挑戦して、中国石油タンカー「パシフィック・ブラボー」がイラン軽質原油200万バレルを積載してペルシャ湾を出発し後のことだった。

 「パシフィック・ブラボー」は中国国営石油会社CNPCが所有する金融機関崑崙銀行が所有している。長期間、崑崙銀行は、中国-イランの二国間貿易の中心にある金融機関だった。その役割から、オバマ政権時に制裁対象にされた。既に指名されていたにもかかわらず、崑崙銀行は、石油禁輸が復活した際、5月初旬にイラン関連の活動を終えていた。だがブラーボの現在の動きは中国の政策変更を示している。重要なのは、(グワーダルとチャーバハールを結ぶことで)イランのBRI参加を論じるザリーフが北京に到着し、中国外務大臣に会ったのと同じ日に、ブラボーがペルシャ湾から出航したことだ。

 今イランがこの基本的転換をする中で、明らかなのは、イランの本格的外国政策転換は、イラン指導部が、アメリカと彼らの関係は、長期間、良い方向に向かう可能性がありそうにないので、しかるべき外交政策修正が絶対必要だという了解に到達して起きたということだ。実際、イラン最高指導者がイラン外交政策を批判し、外交政策の路線を変えることがなぜ最重要かについて示唆したのはわずか数日前のことだ。

 もちろん主要な表明は、BRI参加により、パキスタンとイランの関係の方向転換だ。アメリカ制裁はイランの港には適用されないのだから、パキスタンは、グワーダルをチャーバハールと接続することに対するアメリカの反応について、ほとんど心配していないだろう。2つの港の結びつきが無事成功した暁には、この港の地政学的重要性が大きな変化を遂げ、中国が大きな役割を果たすようになるという事実で、最終的には、制裁をこの港に適用すべく「強制される」ことを、アメリカは感じるかもしれない。

 Salman Rafi Sheikhは国際関係とパキスタンの対外、国内問題の専門家。オンライン誌New Eastern Outlook独占記事。

記事原文のurl:https://journal-neo.org/2019/06/08/the-geo-port-politics-of-gwadar-and-chabahar/

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 各局の報道を一日中見て時間計算をしているわけではないが、警官襲撃事件に当てられる時間、長すぎように思える。どの局も同じ警察発表を繰り返すばかり。政府が悪法を通す時や、政府の悪行がばれた際、大本営広報部は、全く別の話題に途方もなく長い時間を割り当てるのは、おきまりのパターン。さすがに、夜には各党代表による年金問題の討論番組もあった。

日刊IWJガイド「『2000万円も用意できない!』『42年働いてもやっと食べていける年金しかない !』IWJ記者のマイクに『年金返せデモ』参加者から届けられた怒りの声! 生保会社のアンケートでは1959年生まれ、現在60歳の4人に1人は貯蓄100万円未満!?」 2019.6.18日号~No.2469号~(2019.6.18 8時00分)

 6月20日には急遽、軍事ジャーナリスト田岡俊次氏のインタビューが決定!とあるのは、F-35問題が話題なのだろうか?オマーン湾タンカー攻撃が話題なのだろうか?

 

 

2019年6月17日 (月)

北アメリカとヨーロッパの大衆:いいかげんに目を覚ませ、まったく!

Andre Vltchek
2019年6月6日
New Eastern Outlook

 毎年、毎月、私は世界の両側を見ている。ますますかけ離れてゆく二つの両極端を。

 シリアのホムスのような偉大な都市がぞっとするほど崩壊されたのを見る。アフガニスタンのカブールやジャララバードが、NATO占領軍と彼らの現地の傀儡を守るのを意図した巨大なコンクリートの壁で分断されているのを見る。インドネシアのボルネオや、金を採掘しているペルーの町や、今やほとんど住めなくなったオセアニアの環礁島諸国のツバルやキリバスやマーシャル諸島で恐ろしい環境破壊を見る。

 公衆衛生設備や清浄な飲料水が欠如しているスラムを見るが、そこでは欧米帝国の長靴が現地文化を打ち壊し、人々を奴隷にして、自然資源を略奪しているのだ。

 私はすべての大陸で働いている。極度の疲労に打ちのめされている時でさえ、ほとんど何の蓄えも残っていない時でさえ、私は決して止めない。私は止めることができない。とうとう行動様式が見えるようになったので、私には止める権利がないのだ。この世界の動き方、欧米が世界の大部分の国を強奪し、洗脳し、奴隷にしに成功していた方法を。私は私の知識をまとめ、「世界への警告」として出版するのだ。

 私はこの「行動様式」についての本を書いた。これまでで私の最も包括的な、厚さ1000ページの「Exposing Lies of The Empire(帝国の嘘をあばく)」だ。

 そして、私は欧米そのものを見る。

 私は「講演」のため、ヨーロッパ同様、カナダやアメリカにも行く。時にはオーストラリアの聴衆に講演するよう依頼される。

 破壊された人々や略奪された大陸と比較すると欧米は法外なほど金持ちなので、まるで地球に属していないかのように思えることが多い。

 のんびりした怠惰な日曜午後のローマのヴィラ・ボルゲーゼ散歩と、ナイロビのマザレ・スラム恐怖の通り抜けは、全く別の二つの現実、二つの異なる銀河系に存在していて不思議はないものだ。

 今も「ヴィラ・ボルゲーゼ」の綴りをちょっと間違っただけで、Macはすぐ正解を教えてくれた。ヴィラ・ボルゲーゼが存在しているからだ。一方、正しく綴った「Mathare」には赤く下線を引かれてしまった。Mathareは「間違い」なのだ。なぜならそれは存在しないから。約百万人の男性と女性と子供がそこに住んでいるにもかかわらず、それは存在しないのだ。欧米で私のマックブックプロによっても、比較的十分教育を受けた読者の大多数によっても認識されないのだ。

 実際、ほとんど世界全体が、ニューヨークやベルリンやパリから見た場合、一つの大きなエラー、非実在のように思われる。

 私は欧米の大衆の前で講演する。そう、頻度は減っているが、時々講演している。

 率直に言って、ヨーロッパや北アメリカの聴衆と対面するのは憂うつで屈辱的に思える。

 それはこういうことだ。「真実を語ること」世界中で目撃したことを語るよう招かれるのだ。

 良く暖房されたり冷房されたりしている家で美味しい夕食を食べた後、快適な自動車で到着したばかりの男性や女性に対面して私は立っている。私は有名な著者で映画製作者かもしれないが、どういうわけか、彼らは私を乞食のように感じさせるのだ。なぜなら私は「乞食」たちのために話をするために来たのだから。

 全てが洗練されて、振り付けられている。私はどんな「流血シーン」も見せないことになっている。私は「公人の名」を出さない。壇上では悪態をつかず、酔わず、視界に入っている人々侮辱しないのだ。

 通常直面するのは、かなり頑固かか、少なくとも「かたくなな」聴衆だ。

 最近、南カリフォルニアで、仲間の哲学者と友人に彼の同僚の小さい集会で話をするよう頼まれた際、私がシリアのイドリブ近くの前線における状況を説明していると、何人かの人々が携帯電話をいじっていた。私の話は彼らの大部分にとって「耳に心地良いBGM」にすぎないと感じた。テレビインタビューで何百万人もの人々に語る際は、少なくとも、大衆には会わずに済む。

 欧米で「講演する」際は、実際、彼らの国が犯している大量殺人や大量虐殺に少なくとも部分的には責任がある男性や女性に語るのだ。他の人々が強奪され、屈辱を受け、しばしば強姦さえされているがゆえに、生活水準が理不尽にも高い男性や女性だ。だが彼らの目は謙虚ではない。彼らは私に詰め寄り、私がするかもしれない間違いを待ち構えていて、こう結論するのだ。「彼はフェイクニュースだ」。彼らにとって私は「存在している」人々と存在しない人々の橋ではない。彼らにとって私は、エンタテイナー、芸人、あるいは多くの場合、厄介ものだ。

 私の聴衆の多くにとって、欧米がくり広げる戦争やテロについてについて学ぶのは、オペラ公演や交響曲コンサートとは違う別の種類の贅沢な、レベルの高いエンターテイメントなのだ。大半はそうしたがらないが、もし必要なら、彼らは代金さえ払えるのだ。刺激的な経験をした後、彼らはいつもの暮らし、保護された優雅な生活に戻る。一方私は、翌日、違う現実、前線に、埃と窮乏へと戻る飛行機に乗っていることが多い。

 彼ら、私の聴衆(現実に直面しよう。読者の大部分でもあるのだ)は彼らがどれほど「偏見がない」か示すためにやって来るのだ。彼らは自分のライフスタイルを損なないようにしながら、私から「学び」「教養を身につける」のだ。彼らの大半は、私のような直接体験なしで、その全てを知っているつもりになり、大学なり劇場なり、どこであれ、彼らの前に私を招き、彼ら自身も無理やりやって来て、私に情け深い恩恵を施しているのだ。彼らは私の戦いに対する支援は言わない。彼らはどんな戦いにも加わらない。彼らは善良な平和主義の勤勉な人々だ。それだけだ。

 1930年代後期のドイツ人のようだ。独善的で勤勉な人々だ。彼らの大部分がペットを愛し、ごみをリサイクルする。そしてスターバックスで後片付けする。

 数日前、我々はベネズエラでクーデターを止めた。私は破壊されたボルネオ島の奥深くにいたが、私はRTやPress TVで何百万人かに向けてインタビューをしていたので、我々という言葉を使った。そこでさえ私は、書くこと、ツイートを決して止めず、必要とあらば、いつでも全てを置いて、カラカスに飛ぶ用意ができていた。

 ベネズエラを守ること、そこで革命を守ることは極めて重要だ。欧米の命令に降伏するのを拒否している他の革命的な勇敢な国々、シリア、キューバ、ロシア、中国、北朝鮮、イラン、ボリビア、南アフリカを守ることは極めて重要だ。

 カラカスにまつわるイデオロギーの戦いが猛威を振るう中、私は考えていた。欧米の大衆を行動させることができるものが、まだ何かがあるのだろうか?

 彼ら、ヨーロッパ人と北アメリカ人は、自身の罪に対して全く無関心になってしまったのだろうか? 彼らは何か感情的な免疫ができてしまったのだろうか? 彼らの状態は、イデオロギー上の問題なのか、それとも病気の問題なのだろうか?

 我々は実に露骨なクーデターのさなかにいたのだ。地球で最も民主的な国の一つを打倒する欧米による企み。それなのに彼らのワシントンやマドリッド政権が行っているテロを止めるため、彼らは何もしなかったのだ! 少なくとも、1965年のインドネシアで、あるいは1973年のチリでは、欧米政権は、見え透いた口実を使ってごまかそうとしていた。少なくとも、ムジャヒドを作り出して、社会主義アフガニスタンと共産主義ソ連を破壊しながら、欧米は少なくとも部分的には自分たち本当の役を隠そうとして、パキスタンを代理に使っていた。少なくとも、イラクで百万人以上の人々を殺しながら、へたな芝居や「大量虐殺兵器」に関する山ほどの嘘をついていた。少なくとも、少なくとも…

 今はもうまったく見え見えだ。シリアで、ベネズエラで。北朝鮮、キューバ、イラン、中国、ロシアに対しても。

 もはやプロパガンダさえ必要でないかのように、欧米政権の計画に対して、欧米の大衆は全く脅威にならず、完全に従順になったかのように。

 あるいは、より正確には、かつて手が込んでいた欧米のプロパガンダが、極端に単純になったのだ。今は嘘を繰り返すだけで、欧米諸国民の大多数は自分たちの政府が世界で何をしているか疑おうとしさえしないのだ。唯一問題になるのは「国内問題」だけなのだ。つまり欧米諸国民の賃金と手当だ。

 ベトナム戦争当時のような暴動はない。今の暴動はヨーロッパ人労働者のより良い福祉のためだけだ。国外での略奪や、非西側諸国に対するNATOによるテロ攻撃や、無数のNATO軍事基地や、侵略やクーデター画策を止めるために、欧米では誰も戦っていない。

 欧米の大衆は、更にどこまで耐えられるのだろう?

 それとも、絶対的に全てに耐えることができるのだろうか?

 彼らはベネズエラやキューバへの、あるいは両国への直接侵略を容認するのだろうか?彼らは、ごく一例をあげれば、既に最近の歴史で欧米が犯したテロ行為、ユーゴスラビア、イラク、アフガニスタン、リビアやシリアへの直接介入や破壊を受け入れている。

 更にどれだけ多くのものを受け入れるのだろう? 対イラン攻撃は受容できるのだろうか? 例えば、200-300万の死者を?

 あるいは、北朝鮮だろうか? 更に数百万人の、死体の新しい山?

 私は尋ねている。修辞疑問ではない。私は本当に知りたいのだ。世界は知らなければならないと私は信じている。

 欧米の大衆はISIS (あるいはIS、あるいはダーイシュ)のレベルに達してしまったのだろうか? それほど独善的に、それほど狂信的に、自身の例外主義を確信していて、もはや、明晰に考え、分析し、判断することができないほどなのだろうか?

 ロシアや中国、あるいは両国を第三次世界大戦に駆り立てることが、バイエルンやサウスカロライナやオンタリオに暮らす人々に受け入れられるのだろうか?

 そして、もしイエスなら、彼らは全員正気を失っているのだろうか?

 もし彼らが正気を失っているのなら、世界が彼らを止めるべきなのだろうか、一体どのようして?

 私は欧米の狂気の限界を知りたいと思う。

 狂気があるのは明白だが、それはどれほど大規模なのだろう?

 私は分かっている。フランス人、アメリカ人、カナダ人、イギリス人やドイツ人が何人についてくそったれに彼らが中東や東南アジアやアフリカや「そのような場所」で何百万人もの罪がない人々を殺すことについて全く気にしていないという怪物のような事実を私は受け入れている。彼らがその植民地の歴史についてほぼ何も知らず、彼らは、サッカー試合が見られ、たくさんの肉と6週間の休暇を異国情緒の海岸で楽しめる限り、何も知りこくはないのを私は受け入れる。欧米が行った恐ろしい犯罪を知っている人々の多数さえもが、決して、決してそれを、彼ら自身のせいではなく、欧米が何世紀にもわたり行ってきた略奪の上に成り立っている自分たちの文化にではなく、中東の前哨基地であるイスラエルではなく、全てロスチャイルドや「シオニスト陰謀」のせいにしたがるのを私は知っている。

 しかし我々の地球の存続と、人類の存続はどうなるのだろう?

 私は私の「戦闘のプレゼンテーション」を聞きに来る人々の目を想像する。私は彼らに真実を話す。私は全てを語る。私は決してはばかることはしない。決して妥協しない。私は彼らに彼らが解き放った戦争の画像を見せる。そう彼らだ。市民は自身の政府に対して責任があるのだから、明らかに集団的犯罪や連帯責任と呼ばれるものがあるのだから!

 あの目、あの顔。そこに私が見るものをお話ししよう。彼らは決して行動するまい。彼らは決して彼らの政権を打倒しようとするまい。彼らが恵まれた生活を送れる限り。彼ら自身がエリートであるシステムが、少なくとも現在の形で生き残る何らかの可能性があると思う限り。彼らは両方の方法でそれを演じる、彼らの一部はそうする。口頭で、彼らはNATOに、欧米帝国主義や野蛮な資本主義に激怒する。実際は、彼らは体制と戦うために、具体的なことは何もしない。

 すると結論は何だろう? もし彼らが行動をしないなら、他の人々がそうしなければならない。そして私は確信している。彼らはそうするはずだ。

 500年以上にわたり、極端に攻撃的な欧米諸国の小さな集団に世界全体が炎に包まれ、略奪され、殺されてきた。これは事実上、絶え間なく続いてきた。

 もはや誰も、それが面白いことだとは思わない。私が働く場所、私が気にかける場所では、誰もこの種類の世界を望んでいない。

 今ベネズエラを破壊しようとしている国々をご覧願いたい。しっかりご覧願いたい! 彼らはアメリカ、カナダ、大多数のヨーロッパと、主にそれらヨーロッパ植民地主義者の子孫が多数派を形成している南米諸国だ!

 我々は更に500年、これを望むのだろうか?

 北アメリカ人とヨーロッパ人は間もなく目覚めなければならない。ナチス・ドイツにおいてさえ、ヒトラーに強い嫌悪の念を抱いて、彼を排除したいとを望んだ兵士がいたのだ。今、欧米には、500年にわたる欧米植民地主義略奪はもうたくさんだ、世界を苦しめるのを止めるべきだ、即座に止めるべきだと信じる有力な政党は一党もない。

 もし、我々の地球が今直面している最大で、おそらく唯一脅迫である欧米帝国主義が、決定的に、しかもすぐに、自身の市民に取り除かれないのであれば、それは外部の力で戦い、阻止されなければなるまい。つまり過去と現在の被害者によって。

 Andre Vltchekは哲学者、小説家、映画製作者で調査ジャーナリスト。彼は Vltchek’s World in Word and Imagesの創作者で、China and Ecological Civilizationを含め、多くの本を書いている作家。オンライン誌New Eastern Outlook独占記事。

記事原文のurl:https://journal-neo.org/2019/06/06/north-american-european-public-finally-wake-up-damn-it/

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 明石順平著『国家の統計破壊』を読んでいる。最終章の「第8章 どうしてこんなにやりたい放題になるのか」で「大前提を欠いた小選挙区制」として小選挙区制問題が論じられている。石川真澄氏の著書以外ほとんど読んでいないが、小選挙区制問題を指摘される正論に驚いた。小選挙区制度の旗振りをした共犯者である大本営広報部、いわゆる大手商業マスコミに、真面目な論議や反省は全く期待は不可能。ネットを検索すると、石川真澄氏の記事の他にも、五十嵐仁法政大学名誉教授や木村朗鹿児島大教授の記事が読める。新刊書もある!拝読しなくては。

今日、『空洞化と属国化~日本経済グローバル化の顛末』著者・坂本雅子名古屋経済大学名誉教授にインタビュー。別途放送予定とのこと。

日刊IWJガイド「6月30日開催の『IWJファンドレイジングシンポジウム・2019 改憲か否か!? 運命の夏』は、おかげさまで満席となりました!! キャンセル待ちご希望の方を受けつけています!また今期1000万円超の赤字の危機にあるIWJを、ご寄付・カンパでご支援くださいますよう、どうぞよろしくお願い申し上げます!」 2019.6.17日号~No.2468号~(2019.6.17 8時00分)

2019年6月16日 (日)

記事はアメリカ人のだまされやすささえ越え始めている

2019年6月15日
Paul Craig Roberts

 過去二日間に面白い展開があった。アメリカかイスラエルが、小型ロケットで日本の船舶を攻撃し、それをイラン機雷のせいにしようとした。日本の船舶所有者が偽旗事件を中断させた。彼は被害は喫水線の下ではなく上で、物体が空中を近づいてくるのに乗務員が気付いたことを指摘したのだ。

 ニューヨーク・タイムズで、私の意見では概して当てにならない記者デイビッド・サンガーが、ワシントン生活四半世紀の経験を持つ私なら、機密性が高い国家安全保障情報と見なす、ワシントンがロシア送電網に悪性ソフトを入れたことを報じた。誰がこの機密性が高い国家安全保障情報を漏らしたのだろう? 彼らは記者に漏らしたかどで、なぜ逮捕され、起訴されないのだろう? サンジャー自身、なぜ捏造容疑のかどで、ジュリアン・アサンジのように逮捕されないのだろう? それで、ロシアが悪性ソフトを発見し、削除することを可能にするから、情報公開でロシアに情報を与えることは意味をなさない。それは意味をなさないが、サンジャーの話は正しいのか、それともトランプ大統領に対するロシアゲート陰謀でっちあげで、ブレナンやコミーやヒラリーと一緒に被害者になる前にイメージ・アップを願うNSAが彼に手渡したものかどうかという疑問が生じる。

https://www.nytimes.com/2019/06/15/us/politics/trump-cyber-russia-grid.html?ref=cta&nl=top-stories?campaign_id=61&instance_id=0&segment_id=14339&user_id=c57a8c2d498023b54c8a416a37b2bb8a&regi_id=21653813ries

 「ロシアのインターネット研究機関[が]アメリカの2016年選挙の際のハッキングの核心グループだという、彼のいわゆるロシア小集団が中間選挙を巡って組織した4つの作戦の1つだった。彼らはほとんど細部を提供しないが、当局者が公的にそれらについて話をした。」という間違っていることが証明されている主張を彼が繰り返した瞬間、サンジャーの記事はあらゆる信頼性を失う。

 レイ・マクガヴァンやウィリアム・ビニーや他の元諜報専門家が、ハッキングがなかったことを決定的に証明した。ウィキリークスが明らかにした情報は民主党全国委員会の内部漏洩だった。

 デイビッド・サンジャーが、これを知らないことが一体どうして可能なのだろう? ニューヨーク・タイムズ編集者は、どうして、これを知ることができないのだろう?

 Paul Craig Robertsは元経済政策担当財務次官補で、ウオール・ストリート・ジャーナルの元共同編集者。ビジネス・ウィーク、スクリップス・ハワード・ニューズ・サービスとクリエーターズ・シンジケートの元コラムニスト。彼は多数の大学で教えた。彼のインターネット・コラムは世界中の支持者が読んでいる。彼の新刊、The Failure of Laissez Faire Capitalism and Economic Dissolution of the West、HOW AMERICA WAS LOST、The Neoconservative Threat to World Orderが購入可能。

 ご寄付はここで。https://www.paulcraigroberts.org/pages/donate/

記事原文のurl:https://www.paulcraigroberts.org/2019/06/15/80318/

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 初めてのお使いの結果は、大本営広報部発表ではなく、普通に考えれば、植草一秀の『知られざる真実』の「イランにも相手にされなかった対米隷属安倍外交」 に書かれている通りだろう。思わず「初めてのお使い」をyoutubeで見た。べそを書いていた女の子が立派な高校生になっていた。特別な人々以外、普通、人は成長する。

 

2019/6/23追記 下記記事内容、この記事につながっている。

 「反逆罪!」トランプに隠していたロシア送電網に対するアメリカのサイバー作戦を報じたNYT記事
 

ベネズエラ策謀をうっかりしゃべったポンペオ


Finian Cunningham
2019年6月8日
スプートニク

 アメリカのマイク・ポンペオ国務長官が、ベネズエラにおけるワシントンの政権転覆画策の秘密をうっかり漏らした。公式メディア言説では、アメリカは民主化大衆運動を支援していないのだ。

現職大統領ニコラス・マドゥロに対する語るに値するような反対運動は皆無だとポンペオが認めたのだ。運動は全てワシントンが企んでいるのだ。要するに、犯罪策謀だ。

 不都合な自白は、ニューヨークでの最近の密室会議におけるポンペオの軽率発言音声録音を入手したワシントン・ポストが報じたものだ。彼が不注意にもうっかり秘密をしゃべったのは目を見張るほどのオウン・ゴールだ。

 会議はトランプ政権の中東政策を含め、広範囲な国際的話題に関してユダヤ人集団と行われた。ポンペオは彼の発言が録音されていることに気付いていないようだ。彼の発言は、ベネズエラで「民主主義を支援している」というトランプ政権が発表する歪曲広報を一掃する、率直な厳しい現実説明なのだ。
それはベネズエラ政府に対するロシアの断固たる支持と、この南米の国に対するワシントンによる干渉へのモスクワの一貫した非難の正しさの証明でもある。

 油断した発言で、ベネズエラのいわゆる反政府派のふがいなさに対してポンペオは批判的だ。アメリカが支援した運動が、支配権を得ようと競う政界実力者たち言い争っているために失敗したことを彼は指摘している。控えめな調子の言葉で、アメリカ外交官トップは、ばらばらな反政府派を組織化するワシントンの取り組みは「恐ろしいほど困難なことが分かった」と嘆いているのだ。

ポスト報道によると「反政府派を団結させておくという我々の難題は恐ろしいほど困難なことが分かった」とポンペオは語っている。「マドゥロ[大統領]が辞任した瞬間に、皆が手を上げ「私を選んでくれ、私が次期ベネズエラ大統領だ」というだろう。マドゥロの正当な相続人だと信じる連中は40人以上いる」。

 これは驚くべき失言だ。このアメリカ当局幹部がうっかり言ったのは、自称「暫定大統領」フアン・グアイドがベネズエラ国民の大衆的支持がないという露骨な確認だ。

 今年1月、マドゥロが二期目の任期で大統領に就任した数日後、グアイドは彼自身を「暫定大統領」だと宣言した。すぐさま、ワシントンは、グアイドをベネズエラの「正当な大統領」として認めると発表した。

 他の中南米諸国や大半のヨーロッパの国々も素早くワシントンの政策に習った。

 にもかかわらず、ロシアと中国を含めて国連加盟諸国の圧倒的多数は、マドゥロを正当な民主的に選出された大統領として認め続けている。

実際、ワシントンが、政権転覆という違法な狙いでベネズエラの主権問題に干渉したと、モスクワは激しく非難した。今週、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領が、アメリカのベネズエラの政策は「大惨事」を招くと警告した。

 事実上、ポンペオは、ワシントンがベネズエラの政治的緊張を画策し、失敗していることを率直に認めているのだ。
 この当然の帰結は、マドゥロ政府に対するいわゆる反政府派が選挙で選ばれた当局に対し、いかなる大規模大衆抗議行動も動員できなかったことだ。4月30日、アメリカが支援する人物フアン・グアイドが率いた軍クーデター未遂は、さえない大失敗で終わった。

 アメリカ・メディアが拡声した、何カ月にもわたる大衆蜂起の呼びかけにもかかわらず、ベネズエラ国民は、政府に忠実か、少なくともグアイドによる反乱の呼びかけには無関心なままだ。

 反政府運動の牽引力の明らかな欠如は、ポンペオの最近の自認を考えれば容易に理解できる。それは反政府運動に大衆の支持がないためだ。運動は政権転覆を狙うワシントンの企みによる絵空事だからだ。

 録音された発言で、マドゥロの昨年5月再選のずっと前から、グアイドが今年早々、自身を「暫定大統領」だと宣言する前から、確かな野党を活性化するアメリカの取り組みが行われていたこともポンペオは認めていた。

「これがトランプ大統領がしようとしていたことの中心にあったものだったので、私のCIA長官就任以来、反政府派をまとまらせるために、我々は様々な宗教組織を支持しようとしてきた」。

 ポンペオは2017年1月、CIA長官に任命され、後に、2018年4月、国務長官になった。マドゥロは2018年5月に、どの競合候補者が得たより遥かに多く、ほぼ68パーセントの得票で再選された。いわゆるアメリカに支援された反対派は、選挙をボイコットし、選挙で争うことさえしなかったのだ。

 ワシントンが、これまで20年にわたり、社会主義者のウゴ・チャベス前大統領、その後は彼の後継者マドゥロを追い出すためベネズエラで政情不安を醸成していることは長い間推測されていた。

 だがポンペオ発言は、いわゆるグアイドの「暫定大統領」は単にワシントン策略の結果に過ぎないことを裏付けている。ワシントンは、本物の、自発的な反政府派の人物を支持しているのではない。むしろワシントンは、この切り紙細工のような取るに足らない人物を作り出したのだ。問題は、さ細なライバル関係と、大衆衆的支持基盤の欠如が、クーデター成功を画策するアメリカの製造工程を混乱させたことだ。

 いくつか破滅的な結論を描くことができる。

マドゥロ大統領は合法的権力ではないというトランプ政権の空想的な主張は根拠がない。マドゥロは自由で公正な投票で過半数に再選された。彼には国民の支持がなく、民主的な過半数を弾圧しているというワシントンの主張には根拠がない。

 民主主義を支援するという建前で、ワシントンがベネズエラに課している経済封鎖は、いかなる法的、道徳的正当化は無効だ。実際、アメリカ制裁によってひき起こされる、大多数の貧しいベネズエラ人の社会混乱や人間的苦しみで、ベネズエラに対する侵略犯罪でワシントンは完全に有責となる。

 ベネズエラに対して軍事力を使用するというトランプ政権による恫喝も侵略犯罪にあたる。「民主主義を支持するための」「軍事的選択」という口実が真っ赤な嘘なのは明らかだ。プーチン大統領が警告したように、それはベネズエラと全中南米地域にとって理不尽に悲惨なことになる。
 ベネズエラを不安定化し餓死させるワシントンによる犯罪的政策の本当の目的は、明らかに、この南米の国の、地球最大の埋蔵量と推定されている豊富な石油資源を搾取するためカラカスに傀儡政権を据えることだ。トランプのタカ派ジョン・ボルトン国家安全保障担当補佐官は、以前この目的を宣言している。ポンペオが、幻想の存在しない民主化運動を認めたことは、アメリカ侵略の本当の狙いを裏付けている。

 フアン・グアイドのような反政府派、より正確には「飾りの置物」は、扇動と反逆罪のかどで起訴され得る。

 更なる結論は、イギリスやフランスやドイツなど、ヨーロッパの主要国を含め、ベネズエラに対する、ワシントンのいじめ干渉に譲歩した全ての政府は、恥ずかしさでうなだれるべきなのだ。連中は違法侵略や国連憲章の甚大な違反で共謀しているのだ。

 皮肉にも、アメリカやイギリスやフランスは国連安全保障理事会常任理事国だ。ベネズエラが主張する通り、彼らは道徳的仮面で変装している犯罪人集団以外の何ものでもない。

 Finian Cunninghamは、国際問題について多く書いており、記事は複数言語で刊行されている。彼は農芸化学修士で、ジャーナリズムに進むまで、イギリス、ケンブリッジの英国王立化学協会の科学編集者として勤務した。彼は音楽家で作詞作曲家でもある。20年近く、ミラーやアイリッシュ・タイムズやインデペンデント等の大手マスコミ企業で、編集者、著者として働いた。ジャーナリズムにおける妥協しない誠実さに対するセレナ・シム賞受賞者(2019)。

 本記事で表明される見解や意見は、もっぱら著者のものであり、必ずしもSputnikのものではない。

記事原文のurl:https://sputniknews.com/columnists/201906081075731447-pompeo-blabs-venezuela-plot/

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 香港で大規模デモが起きている。香港で身柄を拘束した容疑者の中国本土への移送を可能にする『逃亡犯条例』反対で。

日刊IWJガイド・日曜版「香港政府が『逃亡犯条例』改正案の審議の延期を発表! 香港でのデモは本日16日にも実施予定!」 2019.6.16日号~No.2467号~(2019.6.16 8時00分)

 ロシアでも奇妙なニュース。麻薬販売容疑で逮捕され、自宅軟禁状態だったイワン・ゴルノフ記者が、世論反発のため解放されたという。

 イギリスでは、

「アサンジ被告の米引き渡し審理 来年2月に本格化」

2019年6月15日 (土)

トランプが停戦を主張する中、アメリカがシリア・テロリストを武装している益々多くの証拠

Finian Cunningham
2019年6月9日
Strategic Culture Foundation

 2016年にドナルド・トランプが大統領に立候補した際、シリア・テロリストに「爆弾を徹底的に投下する」と彼が自慢したことを想起願いたい。今は逆で、トランプはシリアと同盟国のロシアの軍隊に、シリア・テロ集団最後のとりでイドリブに爆弾投下するのをやめるよう要求している。

 トランプは反逆的な北西の州を奪還するための攻撃で一般人が無差別に殺されていると主張して、シリア、ロシアとイランに「イドリブに徹底的に爆弾を投下するのをやめる」よう迫っている

 これはアメリカ大統領の奇妙な嘆願に思われる。イドリブは間違いなく国際的に禁止されているテロ集団、主にアル・ヌスラ戦線(ハイアト・タハリール・アッ=シャームと改名された)のとりでだ。停戦合意を破って、政府が管轄する地域で民間住居地域やフメイミムのロシア空軍基地に対する攻撃を開始した過激派闘士を完全に打倒するのは、自分たちの主権的権利だとロシア空軍力に支援されたシリア政府軍は主張している。

 シリア軍との作戦は、違法に武装した過激派闘士の打倒に向けられていると言って、モスクワは、トランプによる一般人の無差別殺害という表現を拒絶した。

 しかも、イドリブ奪還の攻勢は、ほぼ8年のシリア戦争の間に、秘密裏とは言え、テロ集団に与えられた、種々の大規模な国際的軍事支援についての新しい証拠が出現しつつある時期に行われている。今週、シリア国営メディアが、ダマスカス郊外と、更に南のダラー地域で、武器庫が最近発見されたと報じた。

 武器庫には大量の重機関銃、狙撃用ライフル銃や、アメリカ製の対戦車ミサイルがあった。報告によれば、兵器の多くがイスラエル製だった。

 別の発見で、シリア軍情報部が「アメリカ製」と言った何トンものC-4プラスチック爆弾が見つかった。今回は最高4トン(4,000キログラム)回収された。この致死的な物質は、500gで数人を殺すのに十分だ。

 これはもちろん、アメリカやイスラエルやNATO製の兵器のこのような巨大な隠し場所が、かつてテロリストが占領していたシリアの地域で発見された初めてのことではない。サリンや他の猛毒な兵器の製造が可能な、ドイツやサウジアラビア製の産業化学物質が含まれる無数の発見があった。これは軍事的な兵站と技術的ノウハウを暗示している。

 全てをまとめれば、不可避の結論は、国際的に禁止されているテロ集団が組織的に、アメリカ、そのNATO同盟国、イスラエルや、サウジアラビアやカタールなどのアラブ政権により兵器を供給されていたということだ。数々の兵器は、国際的、国家レベルの組織を示しており、異なる民間武器商人からの無計画な取得ではない。

 シリアへの武器がどのように送付され、支払われたかに関する説得力のある説明は次のようなものだ。最も可能性が高いのは、トルコ、ヨルダンとイスラエル経由の密輸ルートだ。石油に富んだアラブの君主諸国が請求書を支払ったはずだ。アメリカCIAと、イギリスのMI6が兵站と武器取り扱いを管理していた。回りくどいサプライチェーンで、アメリカ議会とヨーロッパの議会による監督を避けるのに十分なほど理解しがたいものだ。だが結論は、ダマスカスでの政権転覆の目的で、明らかにワシントンとその同盟国によってテロ組織が兵器を供給されていたということだ。

それが、トランプ大統領や他の欧米指導部が、イドリブ州での遅ればせながらの停戦要求をする際、道義的権威が皆無な理由だ。

 シリアは、シリアという国を破壊する国際犯罪陰謀に直面した。ワシントンと他のNATO諸国は、テロ集団を完全武装させ、陰謀を指揮する上で完全に共謀していた。欧米商業メディアのニュースは、テロリストを「反政府派」としてかつぎ上げ、外国に支援された災難から国を解放しようと取り組むシリア軍と同盟国を絶えず悪者にし、犯罪的取り組み丸ごとの偽装宣伝役として機能した。2016-2017年のシリア軍とロシア軍によるアレッポ解放に関し、包囲によるテロ集団の敗北を「大虐殺」と描こうと苦労した、欧米メディアのみっともないわい曲を想起願いたい。欧米に支援された「反政府派」からの解放を、アレッポ市民が実際どのように狂喜したかについて、連中のヒステリックな茶番の続報を欧米メディアは決して報じなかった。

 シリアでの対立と暴力の地獄のような問題は、2011年に戦争が始まる何年も前にバッシャール・アル・アサド大統領政権を打倒する犯罪計画に着手した欧米諸国の直接の結果だ。

 宗教と民族性で多元的で寛容な誇り高い豊かな古代文明は極悪非道な政権転覆戦争によりほとんど破壊された。イランとレバノンのヒズボラの支援とともに、主に2015年末に、同盟国シリアを支持してのロシアの軍事介入が、戦争の流れを変え、シリアがジハード戦士リーダーに制圧された破綻国家に陥ることから救ったのだ。

 シリア軍には、イドリブで持ちこたえている外国に支援されるテロ集団の最後の砦を征服して、この戦争を終わらせる、あらゆる法的、道徳的権利がある。それら集団はシリア政府との停戦合意に繰り返し違反し、民間住居地域に標的を定めた違反により、あらゆる猶予を剥奪されたのだ。

 民間人の死に関するトランプの一見明白な心配は、密かにテロ集団を支援しているアメリカ諜報機関や、連中のメディア工作員、いわゆるホワイト・ヘルメットによって誤った情報を与えられたものなのは疑いようがない。

 いずれにせよ、アメリカと同盟国によるテロリストへの組織的武器供給について益々多くの証拠が出現するにつれ、ワシントンや他の西洋の首都による「抑制」に対する要求は軽蔑して扱うべきだ。もし彼らが民間人の安全を、本当に懸念しているのであれば、彼らは連中のテロリスト傭兵に供給したシリア国内で隠されている他の隠匿武器庫の場所情報を提供しているはずなのだ。

 Finian Cunninghamは元大手報道メディアの編集者・記者。国際問題について広範囲に書いており、記事はいくつかの言語で報じられている。

 個々の寄稿者の意見は必ずしもStrategic Culture Foundationのものを意味しない。

記事原文のurl:https://www.strategic-culture.org/news/2019/06/09/more-evidence-us-armed-syria-terrorists-as-trump-pleads-ceasefire/

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 初めてのおつかい、踏んだり蹴ったりという結果になった。タンカー攻撃までは想像していなかった。

日刊IWJガイド・土曜版「安倍晋三総理がトランプ大統領のメッセージを携えてイランを訪問するも、イランのハメネイ師は『私はトランプ大統領個人は一切メッセージを交換するに値しない人物だと思っている』と一蹴! 安倍総理とハメネイ師の会談が行われた日には、ホルムズ海峡で日本のタンカーが攻撃を受ける事件が発生!」 2019.6.15日号~No.2466号~(2019.6.15 8時00分)

 国営放送で、初めてのお使いに同行した髪の毛を覆った女性速記者の姿を見てチャンネルを変えた。昨日の植草氏の記述そのまま。一部引用させていただこう。

 植草一秀の『知られざる真実』 それでも老後資金2000万円不足が参院選争点になる

腐ったNHK。
NHKで重要ポジションに就くには、上の命令に従う必要がある。
全身全霊で安倍チャンネル、あべさまのNHKの報道に協力しなければならない。
目立つポジションに就きたい気持ちは分かるが、全身全霊で御用に徹している姿は、決して美しいものではない。
人間の醜い性が浮かび上がって「かたはらいたし」と感じられてしまう。
「かたはらいたし」とは、こっけいで苦々しく感じるさま、笑止千万だ、ということ。

2019年6月14日 (金)

オマーン湾の船に対する今日の攻撃はイランのためにならない -あるいはなるのか(更新)

Moon of Alabama
2019年6月13日

更新は下記

 今朝早く6:00 UTC頃、オマーン湾の二隻のタンカーが地上兵器で攻撃された。二隻はイランのバンダル・ジャスク港南東約50キロ、フジャイラの東約100キロ強にあった。

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 マーシャル諸島共和国船籍の長さ250メートルの原油タンカー、フロント・アルテア号は、アラブ首長国連邦から出航し、台湾に向かう途中だった。貨物の75,000トンのナフサが燃え、乗組員は船を放棄しなければならなかった。

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 二番目に攻撃された船はパナマ船籍で、長さ170メートルのタンカー、コクカ・カレージアスだ。それはサウジアラビアから、シンガポールに向かう途中だった。船は喫水線より上の船体が破損しているが、貨物のメタノールは損なわれていないようだ。

 イランの捜索救助船ナジは両方の船の乗組員44人を救出し、バンダル・ジャシに送り届けた。石油価格が約4%値上がりした。

 UAEの港フジャイラ近くで停泊していた4隻の船が、船体に取り付けられた爆発物によって破損した1カ月後に、この攻撃が行われた。UAEによる事件調査では、攻撃の責任者は不明だったが、国家がその背後にいたに違いないことを示唆した。アメリカのジョン・ボルトン国家安全保障担当補佐官はイランを非難した。

 イラン代理軍が5月の攻撃に関与していた可能性はありそうだ。今日の攻撃にイランが関与していた可能性はないように思われる。

 5月の攻撃は、その後に、サウジアラビアの輸出を、ホルムズ海峡を通っての輸送を回避するのを可能にするサウジアラビアの東西パイプラインに対する、イエメンのフーシ派軍が飛ばせた二機の無人飛行機の攻撃が行われた。3度目の攻撃は、ガザ地区のイスラム聖戦機構による、イスラエルのアシュケロン市に対する中距離ミサイル発射だった。

 三つの攻撃の全ては、もしイランが攻撃されれば、イランに対する戦争をアメリカのために扇動する国々は、酷く傷つくという警告だった。

 今日の攻撃は、イランにとって不都合な頃合いのものだ。ジョン・ボルトンが4月と5月に始めた騒々しい反イラン・キャンペーンは最近落ち着いていた。

 アメリカのトランプ大統領はイランを彼との交渉に向かって動かそうとしている。最近彼はホワイトハウスにスイス大統領を迎え入れた。スイスはイランにおけるアメリカの外交的権益を代表する「利益保護国」だ。ドイツのマース外務大臣はイランの譲歩を促すためにイランに派遣された。現在日本の安倍晋三首相はテヘラン訪問中だ。彼は今日イラン最高指導者アヤトラ・ハメネイに会ったが、イランをトランプとの交渉に向かって動かすことは成功しなかった

 アメリカが制裁を続ける限り、イランはアメリカとの交渉を拒絶しているものの、イランは現在の外交段階を乱すことには全く関心がない。イランが、これらの攻撃から得られるものは何もないように思われる。

 他の誰かが文字通り水雷で現在の調停の試みを粉砕しようとしているのだろうか?

更新(utc 11時30分、ブログ時間 午前7時30分)

 今日安倍首相と会った後、イラン最高指導者が書いた少数のツイートが、今日起きた攻撃のようなことするためにイランが持っているかもしれない動機をほのめかしている。

Khamenei.ir @ khamenei_ir - 9:36 UTC - 2019年6月13日

我々はアメリカがイランと本当の交渉を求めているとは全く信じない。なぜならトランプのような人は本当の交渉を決してしないだろうから。誠実さは、アメリカ当局者の間で非常にまれだ。

@ AbeShinzo アメリカ大統領がイランについてを含めて、数日前にあなたと会って話をした。けれども日本から戻った後、彼はすぐイランの石油化学産業に制裁を課した。これが誠意のメッセージだろうか? それは彼が本当の交渉をしたがっていることを示すだろうか?

核合意後に、すぐにJCPOAを破った最初の人物はオバマだ。イランとの交渉を求めて、調停者を送った同一人物だった。これが我々の経験て、安倍首相よ、我々が同じ経験を繰り返さないのを知りなさい。

 ここでキーワードは「石油化学製品」だ。今日攻撃されたタンカーは、UAEからのナフサとサウジアラビアからのメタノールを積んでいた。両方とも単なる天然の石油ではなく、石油化学製品だ。去る6月7日金曜、アメリカはイラン最大の石油化学製品メーカーとのあらゆる貿易を禁じた。これはイランに深刻な打撃を与える

 昨年トランプ政権がイラン石油輸出を禁止し始めた時、イランはゲームの新しい規則を発表した。もしイランが商品を輸出することができないなら、他のペルシャ湾産油国に報復すると言ったのだ。

イランは、中東からの石油出荷の重要な動脈ホルムズ海峡を封鎖すると脅した。この警告はイランの原油輸出を遮断しようとしているアメリカに反撃するものだ。

イラン最高指導者の国際問題上級顧問アリ・アクバル・ヴェラヤティは、イランは彼報復するだろうと言った。

「彼の前回のヨーロッパ訪問で[ハッサン]ロウハニ、イラン大統領が、最も透明で完全で迅速な対応をした。回答は明確だった。「もしイランがペルシャ湾を通って石油を輸出することができないなら、誰も出来ない。」とヴェラヤティはロシアのヴァルダイ・クラブで演説して言った。「皆が輸出するか、誰も輸出しないかだ」と彼は言い足した。

 今我々はハメネイが今日使ったキーワードを、これらの文に適用できる。「もしイランがペルシャ湾を通って石油化学製品を輸出することができないなら、誰も輸出できないだろう」。「皆が輸出するか、誰も輸出しないかだ。」

 イランがこの動機があるかもしれないことは、イランが今日の攻撃に対して責任があることを意味したり、証明したりはしない。国際水域で、二隻の外国タンカーを沈める危険を冒すのは、用心深いイランが通常やりそうなことではない。ほかの誰かがイランのせいにするためにそれを始めた可能性がある。

 それでも、イランが関与していたか否かにかかわらず、ハメネイが言ったことは、トランプがイランに送った安倍首相が理解し、ホワイトハウスに伝えるべき非常に重大なメッセージだ。

記事原文のurl:https://www.moonofalabama.org/2019/06/todays-attacks-on-ships-in-the-gulf-of-oman-are-not-in-irans-interest.html
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 属国の売国傀儡に、自立した指導者を説得できるはずがない。

 植草一秀の『知られざる真実』6月13日
 消費税増税強行=参院選単独実施は本当なのか

 立川談四楼氏のツイート「富裕層の税金を上げるだなんてバカげた政策だ」だって。というのをネットでみかけたので、小池晃参議院議員の質問と彼の答弁録画を確認した。こういう発言だ。各自ご確認願いたい。
「それは全く馬鹿げた、これは政策なんだろうとこう言わざるを得ない。間違った政策だと思いますよ。それは。」

ファーウェイに対するアメリカの戦争は技術主権に対する戦争

2019年6月4日
Ulson Gunnar
New Eastern Outlook

 中国の巨大通信機器メーカー、ファーウェイと互角に競争することができないので、代わりに、アメリカという国と、国内海外の政策に影響力がある企業は、チップ製造や携帯電話のオペレーティング・システムを含めた多くの独占商品を、ファーウェイへの供給を停止することに決めた。

 だがファーウェイが既に、かなりアメリカの技術独占の地位を奪う途上にある時点で、アメリカは、この措置をとったのだ。アメリカの措置は、ファーウェイ(や多くの他の企業や国)を、更に現在のアメリカ技術独占に対する代替物を作り、アメリカ支配から永続的な技術的な主権を確立しようと努めるように刺激する可能性がある。

 競争相手の力を奪うをため、アメリカはウソの口実を引き合いに出している。

 アメリカ商務省は、こう主張している

ファーウェイは、アメリカの国家安全保障や外交政策の利益に相反する活動に携わっている。この情報は、国際非常時経済権限法(IEEPA)違反とされていること、禁止された金融サービスをイランに提供することで、IEEPAに違反する共謀と、アメリカ制裁違反とされていることの捜査に関連した司法妨害を含め、ファーウェイの法務省の公開優先起訴状で主張された活動を含める。

 (大半のアメリカの主張がそうであるように)証拠はないが、ファーウェイに「アメリカ技術の販売あるいは移転」を禁止するアメリカの施策は、それでも、自由で公正な国際マーケットでファーウェイと競争できないアメリカ・ハイテク企業を偶然にも後押しするものだ。

 「ファーウェイはグーグルとマイクロソフトと、フェアプレーをしたいと望んでいるが、「奥の手」を用意できている」という記事で、フォーチュンは、この禁止令がファーウェイに対して意味することを更に詳しく述べている。

 マイクロソフトはファーウェイ・ラップトップをオンラインストアから外し、他方クアルコム、インテル、エヌビディア、ラティスやARMを含め、チップ製造業者はファーウェイの流れ作業ラインへの供給を止める用意ができている。

 報道によれば、グーグルもファーウェイへのアンドロイド携帯電話オペレーティング・システムを停止する準備をしている。アンドロイドとアップルのiOSは、いずれもアメリカが本拠で、現在市場を支配しており、いずれかを利用できなければ、ファーウェイは本格的な難題に直面し、アメリカ・ハイテク企業が追いつく機会を与えるだろう。これは、どんなあいまいな「安全保障上の脅威」よりも、アメリカ商務省の動機を説明する。

 無意味な戦いのさなかの自ら招いた傷

 ファーウェイを標的にするアメリカ禁止令は関係するアメリカ企業に痛みをもたらすだろう。ファーウェイは、スマートフォン市場でサムソンのすぐ次で、現在二位を占めている。ファーウェイからアメリカ製部品を奪えば、少なくとも短期的には、アメリカ企業から関連利益を奪うだろう。もし穴が開いた場合、ファーウェイの後に残された穴を、どの他企業がすぐに埋めるのか予測するのは困難だ。もしアメリカ企業がアメリカ企業やアメリカに友好的な国々や各国通信業界が穴埋めするのを当てにしているなら的外れだ。

 もしファーウェイが中国政府と親密につながっているという、アメリカによる非難が本当なら、ファーウェイには、マイクロソフトやアメリカの集積回路設計やグーグルのアンドロイド・オペレーティング・システムに対する代替策を展開するのに必要な支援や資源や推進力を持っているのは明確だ。長期的に、アメリカ企業が、今度は、彼ら自身、スマートフォンに関してだけではなく、スマートフォンの中身や、それ以外の全てに関して、新たに起こる競争に直面するのに気がつくことになる可能性がある。

 「ファーウェイはアメリカ部品なしで電話を作れるだろうか?」や「アンドロイドやWindows使用を禁止された場合に備え、ファーウェイは自身のオペレーティング・システムを開発した」のような記事が、ファーウェイが既に持っていて自由に使える全ての選択肢や、アメリカ禁止令を緩和できる将来のあり得る選択肢に関し詳細に書いている。

 悪意をもって競争相手を標的にし、排除することを目指すアメリカの禁止令は、長い目で見れば、これらの競争相手を一層強くするだろう。中国ハイテク企業を狙ったアメリカの禁止令は、他の産業や他の国々の企業に、何であれ、アメリカに依存するという考えをちゅうちょするだろう。これはアメリカ商務省やアメリカ企業が行う他の予想できない動きに備える防衛策の世界的動きの始まりかもしれない。

 それは、より大きな世界的技術主権に向かう動きの始まりなのかもしれない。

 技術主権

 国の経済と安全保障にとって、技術は非常に重要だが、製造業者と使用で、外国企業に依存するのは、無謀で無責任なことに思われる。

 この認識が、多くの国に、自国の選択肢を強化し、外国企業への技術インフラ依存を減らすよう促した。

 たとえば、ロシアには、オーロラと呼ばれるロシア国産の携帯電話オペレーティング・システムがある。ロシアは、ロシア国内で完全に自立して動くことが可能なインターネットを構築する法律を通過させた。ロシアは、グーグルに代わるヤンデックスと言う自前の選択肢も、アメリカに本拠があるFacebookに代わる選択肢として、自前のソーシャル・メディア・ネットワークVKもある。

 ロシア人ジャーナリストのドミトリー・キセリョーフ(ビデオ)は、自国技術を開発し、導入する国の能力を、トイレの外、あるいは中に、電灯のスイッチをつけることに例えている。トイレの外にあれば、誰でも、悪意を含め、どのような理由であれ、中の人を無力なまま暗やみに放置して電灯のスイッチを切ることができる。電灯のスイッチがトイレ内にあれば、中にいる人は思い通りにできる。

 この要点が、まさしく技術主権の核心だ。

 ロシアの動きは、自国領土や防衛産業を扱うのと同じぐらいの本気度で自国の情報スペースと技術能力を扱う傾向の例証だ。

 アメリカの措置はハイテク技術の世界的リーダーとしての中国の勃興を一時的に遅らせるだけの可能性が高いが、中国と中国企業にとって、この過程は本格化している。それどころか、それは中国の技術的優位性が、より完璧で、アメリカへの依存も低下させる道をお膳立てするのを助ける可能性が極めて高い。

 アメリカは、その技術を、世界的規模で使われる技術を、アメリカの影響力を確保することや、建設的で永続的な提携を構築する手段として使う機会があるのに、そうではなくの、その優位を強要の手段として使おうとしているのだ。

 アメリカが中国に対し「トイレの電灯を消した」のは、アメリカの悪意の標的になりかねない世界中の全員にとっても警告だ。中国を禁止するアメリカ禁止令に協力する国々は、アメリカが将来他のどの国にでも標的を定めるのをより容易にするにすぎない。なぜなら、技術は極めて重要だが、アメリカが誰にも邪魔されずに、このような力を行使し続けるの放置しておく余裕がある大きな国も小さな国もないのだから。

 ファーウェイに対するアメリカの戦争は、技術主権に対する、より広範なアメリカ戦争の火蓋を切る一斉射撃なのだ。それは世界が勝利しなければならない戦争であり、現在のアメリカ一極の国際秩序に対し、多極主義を確立するための重要な構成要素だ。

 Ulson Gunnarはニューヨークを本拠とする地政学評論家、ライター。オンライン誌New Eastern Outlook独占記事。

記事原文のurl:https://journal-neo.org/2019/06/04/us-war-on-huawei-is-a-war-on-tech-sovereignty/

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 初めてのお使いにあわせて、日本の船舶が被弾するという何とも好都合なお話。宗主国、理不尽な戦争を仕掛けるときに、船舶が攻撃されたという自演をくりかえしてきたのを連想する。「メイン号を忘れるな

日刊IWJガイド「岩上安身からのお知らせです。6月30日開催の『IWJファンドレイジングシンポジウム・2019 改憲か否か!? 運命の夏』が近づいてまいりました。あと8名様で満席となりますので、参加ご希望の方はぜひお早めにお申し込みください! 今期1000万円超の赤字の危機にあるIWJを、どうかご支援くださいますよう、よろしくお願い申し上げます! 」 2019.6.14日号~No.2465号~(2019.6.14 8時00分)

 昨日のインタビュー、「死んだふり解散」再来?かと気になった。連中のウソの実績からみてありえなくはないだろう。

<昨日の岩上安身によるインタビュー>逢坂誠二議員が「衆参ダブルの芽は消えていない」と警戒! 与党は予算委員会開催を拒否し続けて選挙の争点を隠し、ダブル選となだれ込むのか!? 岩上安身による立憲民主党・衆院予算委員会野党筆頭理事・逢坂誠二衆院議員インタビュー

 今日のインタビューも興味深い。

<本日のインタビュー配信>本日午後8時より、「帝国日本で生まれ、ナチス・ドイツで人間の兵器化に用いられた覚醒剤! ヒトラーも薬物に溺れていた! 『ヒトラーとドラッグ――第三帝国における薬物依存』~岩上安身によるジャーナリスト ノーマン・オーラー氏インタビュー」を冒頭以降は会員限定で配信します。録画ですが、初公開のインタビューです!

2019年6月13日 (木)

経済状態

2019年6月6日

皆様のウェブサイトをご支援願いたい。

 読者の皆様:我々は、我々が与えらている説明で我々の認識が支配されている、ウソの『マトリックス』の中で暮らしているのだ。我々の認識に対する支配は普遍的なものだ。それは我々の存在のあらゆる場面に当てはまる。下記の記事で、私は、我々の経済に対する理解が、単に我々の心を操作することで支配されているのみならず、市場自体が、政府の介入に支配されていることをお示ししよう。

 要するに、公式に言われていることは何も信じられないのだ。もし皆様が真実を切望されるなら、皆様には、真実に忠実なウェブサイトを支援いただきたい。

経済状態

Paul Craig Roberts

 好況が弱まっていて、連邦準備銀行が再び印刷機を動かさなければならないと言われている。連邦準備銀行は、その金を債券購入に使い、それで債券価格が上がり、利率が下がる。金利がより低ければ、消費支出と事業投資が活性化し、消費者と企業の支出増加が、より多くの生産と雇用をもたらすという理論だ。

 連邦準備銀行と欧州中央銀行とイングランド銀行は、この政策を10年間、日本銀行はより長く、この方針に固執していたが、事業投資は促進されていない。企業は更に投資をするために低金利で借金するのではなく、自社株を買い戻すため借金したのだ。言い換えれば、一部の企業は全ての利益を自社株買い戻しに使った後、更に彼らの時価総額を減らすため借金をしたのだ!

 事業投資を刺激することからはほど遠く、連邦準備銀行によって供給された流動性は、株と債券価格を上げ、不動産にまで広がっている。企業が、その利益を、新しい能力に投資するのではなく、自社株買い戻しに使った事実は、企業が好景気の良い投資機会を経験していないことを意味する。企業にとって最も良い投資が自社株を買い戻しなのであれば、それは活気のない経済だ。

 実収入の成長がない消費者は、更に負債を増やすことで、生活水準を維持した。この過程は、例えば、自動車ローンの支払いを、3年から6年あるいは7年まで引き伸ばして、ローン残高が車の価値を超えることで、助けられている。多くの家庭が、最低額を支払うことで、クレジットカードで暮らしていて、毎月負債が増大することになっている。残高に対するクレジットカードの高い利率のおかげで、連邦準備銀行の低金利の恩恵は得られない。

 今、ヨーロッパの一部の国ではマイナス金利で、銀行は預金に対する利子を支払わず、人のお金を保管することに対して、料金を請求していることを意味している。言い換えれば、銀行に金を預けると、利子を請求されるのだ。この理由の一つは、消費者がお金が次第に減っていくのを見ているよりは、お金を使うことを好むので、支出が、経済の高成長を引き起こすだろうというネオリベ・エコノミストの考えだ。

 経済の成長率とは何だろう? インフレの尺度は、社会保障給付金受給者の生活費調整や、物価スライド賃上げを避けるため、不当に変更されているので、それを知るの困難だ。消費者物価指数は、平均的家庭が購入す個別商品の集合の平均だ。指標中の商品の重みは、それら商品に使われる世帯予算の率の推計だ。指標中の商品の価格上昇が、指標をその項目の重み分引き上げることになり、これがインフレの尺度だ。

 測定された指標のインフレ数値を減らす変更がされているのだ。一つの変更は、指標中の商品の価格が上昇すると、より低価格の代替物に入れ換えるのるだ。もう一つは、商品価格の上昇を品質改良だとして、それをインフレとしての勘定に入れないのだ。

 実際の経済成長を測るため、名目GDPを引き下げるのに使われる生産者物価指数に対しても、似たようなことが行われた。GDPは、お金で測定され、この数値増大の一部は、より多くの商品およびサービスの生産というより、むしろ物価上昇によるものめだ。どれほど実際の生産が増加したかより正確に推計するためには、物価上昇を除いて、GDPの名目上の数値を引き下げる必要がある。もしインフレが過小評価されていれば、実質GDPは過大に見積もられることになる。S年間インフレは、2パーセント控えめに表現されているという彼の計算で、Shadowstatsのジョン・ウィリアムズが、実質GDP処置を調整すると、回復が始まったとされる2009年から、極めてわずかしか経済成長しておらず、2008年の景気後退前の水準を遥かに下まわっている。

 言い換えれば、アメリカが10年にわたり景気回復をしているという考え方はインフレを過小評価することで作り出された幻想である可能性が高い。実際、食物や衣類や家庭用品やサービス価格の日々の経験は公式に報告されるインフレより高い率を示している。

 報告されている低い失業率も幻想だ。政府は、失業者を数に入れないことで低い率を実現している。職探しの経済的、心理的負担は大きいものだ。見苦しくない格好と、面接にゆく交通費の費用がかかるのだ。給料を得ていない人にとって、この費用は急速に積みあがる。何度も何度も仕事を見つけそこねる失敗の心理上の負担は増大する。人々は落胆し、職探しをやめる。政府は仕事を見つけることができない就業意欲喪失者を、もはや労働力ではないと見なし、失業率の基準から彼らを除くのだ。ジョン・ウィリアムズは、アメリカにおける本当の失業率は、3.5%ではなく、20%だと見積もっている。

 労働市場参加率の低下はウィリアムズの結論を裏付けている。通常、3.5%の失業が表す好景気においては、人々が雇用機会を利用するため、労働人口に加わるので、労働市場参加率が上昇するはずなのだ。しかしながら、10年の好況とされているものの間、労働市場参加率は低下しており、雇用機会が乏しいことを示している。

 政府は雇用を二つの方法で評価している。毎月、生み出される新しい職と雇用を測定する就業者数報告(人は、二つ以上の仕事をするかもしれないので、雇用の基準ではない)と、雇用を測定する世帯調査だ。二つの結果は、通常対立し、一致することはない。ここで起きていると思われることは、報告される新しい雇用は大部分が、低生産性、低付加価値、低賃金の仕事だということだ。もう一つの結論は、福祉給付がある常勤雇用の数が減り、パート雇用の数が増大しているということだ。

 一人の収入が家族を支えるのに十分だった1950年代から、アメリカの生活水準は低下しているということができるだろう。夫は実務という厳しい経験をし、妻は栄養価の高い料理や、育児や、きれいな服や、きちんとした暮らしといった家事をしていた。今は、大半の家庭が、家計の帳尻を合わせるには二人の所得で必要で、しかも、かつかつだ。貯蓄という選択肢は減少している。数年前の連邦準備銀行報告では、アメリカの家庭の約半分は身の回りの小物を売らなければ400ドルの現金を作れなかったと結論していた。

 連邦準備銀行の低金利政策が、普通のアメリカ人に役立ったり、新しい生産設備に対しての投資に拍車をかけたりしなかったのなら、一体誰に役立ったのだろう? 答えは企業経営者と株主だ。連邦準備銀行に供給された流動性は、主に金融資産価格を上昇させたので、連邦準備銀行の政策で利益を得たのはこれら資産の所有者だ。何年も前に、議会が愚かにも、成果連動でない限り、営業経費として差し引くことが可能な役員報酬の額を、百万ドルに制限した。「成果連動」が意味するのは、利益と株価上昇だ。取り締まり役員会と経営者は、雇用を海外移転し、人件費を削減することで、自社株を買い戻すために利益と借り入れを使って株価を上げて「成果」を達成したのだ。

 言い換えれば、アメリカ経済やアメリカ労働力の将来や暮らしや、会社に害を与えることによって、企業幹部と所有者が利益を得たのだ。

 これが、アメリカ合州国では収入と富の分配が異常に悪化し、ひと握りの超大金持ちと、多数の持たざる人々とにアメリカが分極化している理由なのだ。

 私が成長したアメリカは機会社会だった。家族の状況や社会的、政治的コネを必要とせず、実力だけ這い上がれる地位向上のはしごがあった。州立大学の学費は安かった。大半の家庭が学費をまかなうことができ、まかなう余裕がない家庭の学生は、アルバイトで苦労して大学を卒業した。学生ローンは存在していなかった。

 そのアメリカは、もはやない。

 自社株買い戻しが、アメリカ大企業に投資の機会がないことを示しているのに、アメリカ株の高い株価収益率と、26,000というダウ・ジョーンズについて、思考能力がある少数の経済学者は不思議に思っている。アメリカ国内での投資を正当化するアメリカ消費者収入の増大を企業が見いだせない時に、どうして株価がそれほど高くあり得るだろう?

 レーガン大統領のサプライ・サイド経済がダウ・ジョーンズを1,000に上げたとき、アメリカには、まだ実体経済があった。今日空洞化したアメリカ経済で、どうしてダウ・ジョーンズが25倍あるいは26倍高いことがあり得るだろう? 操作が大きな役割を演じているというのが答えだ。レーガンの任期最後の年、ジョージ・H・W・ブッシュ勢力が、レーガン後継者としてブッシュが共和党の大統領指名を得て、大統領になるのを阻止することになる株式市場の下落を防ぐ目的の金融市場作業部会、別名「暴落予防チーム」として知られるもの創設した。ブッシュ一派は、1987年10月の再来を望んでいなかったのだ。

 暴落予防チームは下落を防ぐため株式市場に介入することができる形に、連邦準備銀行と財務省と証券取り引き委員会をまとめたのだ。株安に直面した際に、これをする最も容易な方法は介入して、S&P先物を購入することだ。ヘッジファンドがそれに続き、市場の下落は抑制される。

 連邦準備銀行は、今どんな金融市場にでも介入する能力を持っている。過度に供給されたアメリカ・ドルの価値を維持するため、金価格を引き下げるべく、金の先物市場に、ネイキッド金契約を印刷して、連邦準備銀行あるいはその代理人がどのように繰り返し金市場に介入しているかをデイブ・クランツラーと私は示した。強いドルという幻想を維持するため連邦準備銀行が他の中央銀行としている取り決めが、金市場に拒絶されている人為的な取り決めであることを、上昇する金価格が示すはずだ。

 下記をお読み願いたい。

https://www.paulcraigroberts.org/2014/12/22/lawless-manipulation-bullion-markets-public-authorities-paul-craig-roberts-dave-kranzler/

https://www.paulcraigroberts.org/2014/12/01/us-resorts-illegality-protect-failed-policies-paul-craig-roberts-dave-kranzler/

https://www.paulcraigroberts.org/2015/07/27/supply-demand-gold-silver-futures-markets-paul-craig-roberts-dave-kranzler/

 ほとんどのエコノミストと金融市場評論家が理解していないのは、現在、全ての市場が暴落予防チームによって不正に操作されていることだ。少なくとも10年間、伝統的な考えや方法に頼っては、金融情勢を評価することはできなかった。不正に操作された市場は、競争市場が反応するようには反応しないのだ。これが、自社株買い戻し以上に良い利益を得る投資機会がない企業が、高い株価収益率を実現できる理由だ。これが、株価収益率と一致する現実的な株価にするという市場の取り組みが成功しない理由の説明だ。

 私が推測する限り、アメリカ・ドルが世界準備通貨としてのその役割を失うまで、連邦準備銀行と暴落予防チームは、超大金持ちのために、金融市場を不正操作し続けることができるだろう。

 Paul Craig Robertsは元経済政策担当財務次官補で、ウオール・ストリート・ジャーナルの元共同編集者。ビジネス・ウィーク、スクリップス・ハワード・ニューズ・サービスとクリエーターズ・シンジケートの元コラムニスト。彼は多数の大学で教えた。彼のインターネット・コラムは世界中の支持者が読んでいる。彼の新刊、The Failure of Laissez Faire Capitalism and Economic Dissolution of the West、HOW AMERICA WAS LOST、The Neoconservative Threat to World Orderが購入可能。

 ご寄付はここで。https://www.paulcraigroberts.org/pages/donate/

記事原文のurl:https://www.paulcraigroberts.org/2019/06/06/the-state-of-the-economy/

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 China Is Buying More and More Goldという記事を最近ネットで見た。

 今日の孫崎享氏のメルマガ題名:

安倍首相、イラン核問題は2015年、イランと安保理常任理事国+ドイツ6カ国が合意。これに米国が無理な条件を出して一方的に離脱。本来は説得すべき相手は米国。イラン穏健派は、日本の首相に緊張緩和策をとるよう進言させ、過激主張グループを抑える意図

 今日のIWJガイド

日刊IWJガイド「国民生活よりも選挙が大事! 年金問題は自民党の急所! 『老後2000万円報告書』は『消えた年金問題』の再現!? ~2000万円貯金・年金カット追及 第1回野党合同ヒアリングを今夜8時から再配信! 」 2019.6.13日号~No.2464号~(2019.6.13 8時00分)

 本日のインタビュー、大本営広報部が決して問わない疑問が話題。

<本日のインタビュー>本日午前11時より「予算委員会が開かれない異常事態! 衆院は本日で104日目! 与党は参院選まで審議を拒むつもりか!? 岩上安身が立憲民主党・衆院予算委員会野党筆頭理事・逢坂誠二衆院議員に緊急インタビュー」を公共性に鑑みフルオープンで配信します!

2019年6月12日 (水)

「自由ガス」を選択する以外の自由がないヨーロッパ

2019年6月6日
Tony Cartalucci
New Eastern Outlook

 アメリカ・エネルギー省(DoE)は、最近アメリカ液化天然ガス(LNG)輸出を「自由ガス」と名称変更した。しかし一体誰にとっての自由だろう? 既に安価で信頼性の高い天然ガスの供給源があるのに、制裁という恫喝の下で、より高価なアメリカ・ガスに切り替えることを強いられているヨーロッパにとってだろうか? とんでもない。

 それとも、アメリカと堂々と公正に競争して、ヨーロッパに天然ガスの多くを供給しているロシアにとってだろうか? 決してそんなはずはない。

 それとも、アメリカにとっての、競争からの自由だろうか? そう、その通り。

 それは国内では(例えば過酷な「愛国法」のもとでの)様々なアメリカの不正行為を、海外では「イラクの自由作戦」といういかがわしい名前の下で行われた、イラクの違法な侵略と占領のを示す正反対の表現だ。

 わらいごとではない

 「自由」という名前をつけられたアメリカ作戦が余りにも信用を落としているので、アメリカが本気で、実際に、天然ガス輸出を「自由ガス」と呼んでいると信じるひとは極めてまれだ。だがそれは風刺新聞「オニオン」のページから切り取った見出しではなく、アメリカ・エネルギー省自身のものなのだ。

 エネルギー省の公式ホームページの「エネルギー省フリーポートLNGからの追加LNG輸出を承認」という題名の記事で、エネルギー省はこう述べている(強調は筆者)

フリーポートLNGプロジェクトの「増加する輸出能力は、アメリカ同盟国に多様で手頃なクリーンエネルギー供給源を提供することにより、自由ガスを世界全体に広めるのに極めて重要だ。更に世界に対するより多くのアメリカLNG輸出は、より多くのアメリカ雇用と、より一層の国内経済成長と、より清浄な空気を意味します」とカナダのバンクーバーでのクリーン・エネルギー大臣会合で、この承認を強調したアメリカ・エネルギー省次官のマーク・W・メネゼスが述べた。「今日の発表が、世界のエネルギー安全保障と多様性を促進するという、この政権の誓約を推進することに疑いはありません。」

 「自由ガス」に対する、ほとんど滑稽な言及はともあれ「アメリカの同盟国に多様で手頃なクリーンエネルギーの供給源を提供する」というエネルギー省の主張には、いささか本質をついたものがある。

 これはヨーロッパと、ヨーロッパのロシア・ガスの現在の輸入に対する直接の言及だ。パイプラインによってヨーロッパに送られるロシア・ガスは、海路でヨーロッパに輸送されるアメリカ液化天然ガスより常に安いだろう。それは、アメリカの、ロシアに対してのみならず、ヨーロッパのワシントン同盟国に対する制裁の恫喝を通して、コストをアメリカ輸出価格の以上に引き上げることができない限りは。

 フォーリン・ポリシーの「アメリカ上院がロシア・パイプラインに対する制裁で恫喝」のような記事は、そうする上でアメリカが、どれほどやる気かを明らかにしている。

 記事はこう書いている。

最近、大西洋両側の国々間の緊張が深刻化して、論争の的になっているロシアからドイツへのガスパイプライン建設に関係しているヨーロッパ船舶は、早ければ月曜にアメリカの上院で提起される新たな超党派法案の下で、アメリカ制裁の適用を受けかねない。

 フォーリン・ポリシーも書いている。

トランプ政権は、一緒に大西洋両側の国々間の関係に重い負担をかけているイランや、地球温暖化や貿易など、多くの問題の一つとして、パイプライン・プロジェクトを進めたかどで、ドイツを非難した。昨年7月、モスクワへのエネルギー依存のために、ベルリンはロシアの「捕虜」になっていると、ドナルド・トランプ大統領は非難したが、ドイツ当局者は、このいいがかりを、はねつけていた。

 だから、ドイツは、ドイツの経済、対外方針に関して自身の決定をしたことについてだけで「非難される」わけではなく、アメリカの命令に従わないために、アメリカ制裁で脅されているのだ。アメリカが、ドイツに、自らの意志に反して買うよう強いているLNGを「自由ガス」と呼ぶのは、ワシントンがすでに加えようとしている経済的被害に加えての意図的侮辱で、踏んだり蹴ったりだ。

 独裁を隠す煙幕としての「自由ガス」

 去年末、アメリカ下院は「ノルド・ストリームIIの完成に対する反対を表明する」決議1035を可決した。
この決議を通過させることで、アメリカは、ヨーロッパの全ての国に、誰が事業できるか、できないかを敢えて命令したのだ。決議には拘束力がなかったが、アメリカは既に今それとなく制裁に言及している。
 「供給の多様化によるヨーロッパのエネルギー安全保障」に関する決議の表現は、単純に、ワシントンがヨーロッパにロシア・ガスではなく、アメリカ・ガスを買うよう強制しようとしていることを意味しているのは明確だった。

 そもそも「ヨーロッパのエネルギー安全保障」に焦点を当てたワシントンの決議という考えは、ヨーロッパの主権と「自由」に対する全面襲撃だ。決議の狙いが、ヨーロッパ企業を標的に定めた制裁を含め、政策へと転換されつつある今、それはヨーロッパに対する経済的な攻撃にもなっている。

 さらに悪いことに、アメリカ・ガス輸出に競争力を持たせるため、アメリカは制裁以外の多くの手段に訴えなければならない事実がある。これまで5年間、武力衝突で紛糾し、ロシア・ガスをヨーロッパに送付するパイプラインを脅かしているウクライナのようなロシア・ガス送付を妨げるための複数の対立にアメリカは肩入れしなければならない。

 ヨーロッパ自身が、この輸入から皆が利益を得るロシア・ガスをヨーロッパに導くインフラを自発的に共同で構築しているにもかかわらず、アメリカはロシアをヨーロッパの安全と安定性に対する脅威として描いている。アメリカは、モスクワではなく、ワシントン自身がヨーロッパの安全や安定や繁栄に対する最大の脅威になっている事実のために「自由ガス」のような子供だましを煙幕として推進しているのだ。

 ロシアの炭化水素や、中国の通信技術に標的を定めるワシントンの手口は、アメリカが当てにならない同盟者で、当てにならないパートナーで、自由で公正な世界市場で競う手段が欠如していることを明らかにした。競争ではない強要戦術が、もし成功すれば、世界を、強要された価格で、劣った選択肢が強制される状態にしてしまうだろう。「自由ガス」と、各国が何を買うか、誰から買うかを決めるという、あらゆる自由の中で最も基本的な自由の一つで、ワシントンが世界から奪おうとしている本当の自由との間の選択に世界は直面する。

 Tony Cartalucciは、バンコクを本拠とする地政学研究者、著者。オンライン誌New Eastern Outlook独占記事。

記事原文のurl:https://journal-neo.org/2019/06/06/europe-has-no-freedom-but-to-choose-freedom-gas/

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 サハリンからパイプラインを引くのが合理的なエネルギー対策だろうが、宗主国は許すまい。日本が「自由ガス」爆買いして不思議はない。イランへの「初めてのお使い」ひょっとして、何か功績をあげさせて、参院選挙を有利にするよう、宗主国がご親切に仕組んでくれたのだろうか。選挙で勝った後、甘い約束を反故にすればすむのだから。宗主国の約束の歴史は反故の歴史。そもそもイラン核合意を勝手な理由をつけて抜けて、理不尽な制裁をしているのが宗主国。

 お使いの前の完全敗北を書いた東スポWeb記事に同感。

立川談四楼 安倍首相は小池晃氏に完敗「完全論破された」

 

日刊IWJガイド「国会で予算委員会が開かれない異常事態! 衆院では本日103日目! 岩上安身は明日13日午前11時より、衆院予算委員会野党筆頭理事である立憲民主党の逢坂誠二衆議院議員に緊急インタビュー!」 2019.6.12日号~No.2463号~(2019.6.12 8時00分)

<昨日のインタビュー>参院選前に「#ケチって火炎瓶」報道の山岡氏が逮捕されるかも!? 秋元司内閣府副大臣、見城徹幻冬舎社長など、続々飛び出す安倍総理周辺の大物の実名! 2019.6.11岩上安身によるジャーナリスト山岡俊介氏緊急インタビュー

 ボーッとしていたが、山岡氏、望月記者&特別取材班による『「安倍晋三」大研究』の168ページから197ページに掲載されているこの件についてのインタビューのご本人。

2019年6月11日 (火)

ロシアとの戦争をでっちあげる

2019年6月3日
Chris Hedges
truthdig

 ドナルド・トランプと彼の選挙運動は、2016年大統領選挙戦の際にロシアと共謀していないというロバート・マラー報告の結論にもかかわらず、モスクワとの新冷戦は和らぐ兆しをほとんど示していない。それはアメリカ武器製造業者にとって、何十億ドルもの利益となる、NATOのロシア国境までの拡大を正当化するのに使われている。それは外国大国の手先だとして、国内の批判者や代替メディアを悪者にするのに使われている。それは民主党の労働者階級に対する卑屈な裏切りと、大企業権力への屈伏を取り繕うために使われている。それは世界の二大核保有国間の緊張緩和をくつがえすために使われている。それは - 含みアメリカ国内での市民的自由の削減や、海外で、シリアやベネズエラのような国でアメリカの介入を正当化するために使われている。この新冷戦はトランプ大統領選挙運動に先行している。それは10年以上前、ロシアとの対立に拍車をかけることにより、自分たちの権力を強固にし、利益を増やすことができるのを理解した軍需産業と諜報関係界に作り出されたものだ。(諜報活動の70パーセントが世界の最も利益があるスパイ工作と呼ばれているブーズ・アレン・ハミルトンのような私企業に行なわれている。)

 「これはトランプと「ロシアゲート」のずっと前に始まったのです」と私のテレビ番組「On Contact」でインタビューした際、スティーヴン・F・コーエンが言った。コーエンはロシア研究プログラムの部長をつとめたプリンストン大学政治学名誉教授で、ニューヨーク大学のロシア研究と歴史の名誉教授だ。「人々は、なぜワシントンが、ソビエト共産主義指導者と生産的外交をするのに何の問題もなかったのか自問しなければなりません。リチャード・ニクソンとレオニード・ブレジネフを覚えていますか? もう、いちゃつきでした。彼らは一緒に[ソ連で]狩りに行きました。ところが共産主義者でないのみならず、反共産主義者を公言するソ連後の指導者ウラジーミル・プーチンが登場したのです。ワシントンは2003年、2004年からずっと彼に憎しみを抱いています。それは若干説明が必要です。我々はなぜロシアの反共産主義指導者よりも、ロシアの共産主義指導者の方が好きなのでしょうか? それはなぞです。」

 新刊書“War With Russia? From Putin & Ukraine to Trump & Russiagate.”「ロシアとの戦争? プーチン&ウクライナからトランプ&ロシアゲートまで」の著者コーエンが「もしワシントンの支配層が、どのように憎悪を抱き、悪者にして、プーチンを扱ってきたか説明しようと思うならば、プーチン以前の1990年代に遡らなければなりません」と言った。ソ連後の最初の指導者はボリス・エリツィンでした。アメリカではクリントンが大統領でした。そして本質的にクリントン政権は、ロシアが崩壊していた事実につけこみながら、彼らはニセの擬似協力と友情のふりをしたのです。ロシアはほとんど主権を失いました。私は90年代、そこに住んでいました。中産階級の人々は仕事を失いました。高齢者は年金を失いました。私はロシアの1990年代の工業生産が、アメリカの「大恐慌」時期より一層落ちたと言って正しいと思います。それは平和時で、これまで最悪の経済、社会の不況でした。それはロシアにとって大惨事でした。」

 1993年9月、国営企業が豊富なリベートと賄賂と引き換えに、ロシアのオリガルヒや外国企業に二束三文で売られる見境ない腐敗や、国内総生産が50%に下がり、ハイパーインフレで国が激しく揺れ動かされた経済崩壊に抗議するためロシア人は街頭に出た。食品と燃料欠乏。賃金と年金の不払い。医療を含めた基本的サービスの欠如。平均寿命の短縮。暴力犯罪の爆発。そしてエリツィンの激化する独裁主義とチェチェン共和国との彼の不人気な戦争。

 1993年10月、エリツィンは議会を解散した後、民主的な抗議者に占拠されていたロシア議会ビルを砲撃するため軍戦車の出動を命じた。攻撃で2,000人が死んだ。それでも、彼の大統領任期中、エリツィンはワシントンに溢れんばかりに称賛され支援された。これには、彼の1996年再選運動の際、ロシアへの102億ドルの国際通貨基金融資に対するアメリカの支援も含まれる。融資は、往々にして小切手が選挙直前に届くという形で、エリツィン政権が何百万というロシア人の未払い賃金や年金に莫大な金額を支払うことを可能にした。また融資のうち推計15億ドルがエリツィン大統領選挙運動に直接資金供給するため使われた。だがエリツィンが、1999年12月大統領の座から無理やり追い出された時までに彼の支持率は、2%に下がっていた。ワシントンはエリツィンを失い、別の御しやすいロシア指導者を探し求め、最初そういう人物としてプーチンを見いだしたと考えたのだ。

 「プーチンはテキサスに行きました」とコーエンは言った。「彼はブッシュ、息子ブッシュと一緒にバーベキューを食べました。ブッシュは「彼の目を見つめて、善人とわかった」と言いました。そういう新婚旅行があったのです。彼らはなぜプーチンに敵対したのでしょう? 彼はエリツィンではないことが分かったからです。ニューヨーク・タイムズのコラムニスト、ニコラス・クリストフが、これについて非常に興味深い発言をしています。2003年だと思いますが「プーチンに幻滅したのは、彼が「しらふのエリツィン」ではないことが分かったためだった。ワシントンが望んでいたのは、従順で、嘆願するソ連後のロシア指導者で、ただし、より若く、より健康で、飲兵衛ではない人物だ。彼らは、プーチンがそういう人物だと思ったのだ。エリツィン、あるいは少なくともエリツィン周囲の連中が、プーチンを権力の座につけたのだ。」と彼が書いたのです

 「プーチンが、ロシアの主権、世界情勢におけるロシア独自の進路について語り始めた時、彼らは仰天しました」とコーエンは、ワシントン・エリートについて言った。「これは彼らが予想したことではありません。当時は最悪の競争相手が出番を待っていたのですから、1990年代の後に我々がプーチンを得たのは、かなり運がよかったというのが私自身の考えです。私は彼らの何人かを知っていました。私は名前をあげたいとは思いません。けれどもこれら連中の一部は本当に厳しい人々でした。プーチンは、ロシアにとっても、ロシア国際関係にとっても、適時の適材でした。」

 「我々は、これまで3年間これを続けています」とコーエンはロシアゲートについて言った。「我々はこの主張の本質を見失っています。ロシアゲートを作った人々は、アメリカ大統領がロシアの手先だとか、彼はクレムリンに屈したと文字通りに言い、ほぼ3年言い続けています。それが余りに現実離れしているので、我々はニヤリと笑います。ところがワシントン支配層、主に民主党は、彼らだけではありませんが、これを本気で受けとめています。」

 「アメリカ史で今までこのようなことがあったかどうか私は知りません」とコーエンは言った。「このような非難は、アメリカ自身の制度に、大統領職に、アメリカ選挙制度に、議会に、アメリカ主流メディアに、アメリカ-ロシア関係に与えた損害は言うまでもなく、現在エリート・ロシア人と若いロシア人両方のロシア人のアメリカに対する見方に損害を与えています。このロシアゲート丸ごと単に不正なだけでなく、大災厄でした。」

 「20世紀の緊張緩和では、三つの主要エピソードがありました」とコーエンは言った。 「最初のものは、冷戦が非常に危険だった時期、スターリンの死後でした。それは共和党大統領ドワイト・アイゼンハワーに実行されました。二番目は、ヘンリー・キッシンジャーの助言で、リチャード・ニクソンによるもので、それは「ブレジネフとのニクソン緊張緩和」と呼ばれました。三番目は我々が最も成功したと考えたミハイル・ゴルバチョフとロナルド・レーガンによるものでした。レーガンとゴルバチョフによる緊張緩和は実に成功したので、レーガン後継者父親ブッシュは冷戦は永久に終わったと言いました。」

 「壁は崩れていました」と1989年の東ドイツ崩壊とベルリンの壁崩壊についてコーエンは言った。「ドイツは再統一しつつありました。問題は「統一したドイツがどこに行くか?」でした。欧米はNATOでドイツを必要としていました。ゴルバチョフにとって、これはとうてい乗れない話でした。第二次世界大戦時、対ドイツ戦争の東部戦線で、2750万人のソ連国民が死んだのです。我々が聞かされている、たわごととは逆で、アメリカがノルマンディーに上陸してナチスドイツを倒したのではありません。ナチス・ドイツの敗北は、主にソビエト軍によるものなのです。ゴルバチョフが国に帰って、どうしてこう言えたでしょう。「ドイツは統一する。素晴らしい。そしてドイツはNATOに入る。」 それは不可能でした。彼らはゴルバチョフに言いました「我々はもしあなたが統一ドイツがNATOに入ることに同意するなら、NATOは1インチたりとも東に拡大しないと約束すると、ジェームズ・ベーカー国務長官が言ったのです。言い換えれば、NATOはドイツからロシアに向かって近寄らないと言ったのです。ところがNATOはそうしたのです。」

 「私がお話している今、NATOはロシア国境にあります」とコーエンは言った。「バルトからウクライナから、旧ソ連共和国のジョージアまで。一体何が起きたのでしょう? 後に、彼らはゴルバチョフが嘘をついたか、誤解したと言いました。決して約束はされなかったと。けれどもワシントンの国家安全保障アーカイブは、1990年の議論のあらゆる文書を作成しました。ブッシュ[ジョージ・H.W.大統領]だけではなく、フランス大統領フランソワ・ミッテラン、イギリスのマーガレット・サッチャーもでした。欧米の全ての指導者が、ゴルバチョフに、NATOが東方に拡大しないことを約束したのです。」

 「今はどういう状況でしょう?」と彼が尋ねた。「裏切りです。今日、どのようなロシア-アメリカ関係についての議論でも、情報に通じたロシア人は「我々はあなたが再び我々を裏切ることが心配です。」と言うでしょう、…プーチンは、彼が権力の座についた時、自分は欧米について幻想を持っていたと言いました。」

 「トランプは2016年に降って湧いたように現れて「私はアメリカはロシアに協力するべきだと思う」と言いました」とコーエンは言った。「これは緊張緩和の声明です。それで私は彼に注目したのです。トランプがクレムリンの手先だという話が始まったのは、その時です。私には証明することができませんが、人は疑い、論理的に考えなければなりません。この[主張]は緊張緩和志向の大統領を必要としない人々によって、どこかアメリカの上層部で始まったのでしょうか? [彼ら]は、どれほどちっぽけに見えようとも、トランプが勝利しかねず、彼らは本当にこのロシアとの協力の話が好きではなかったのです。そこで、我々がロシアゲートと呼ぶ、これらのことを開始したのです。」

 「緊張緩和の先祖は共和党でした」とコーエンは言った。「緊張緩和時期の民主党の振る舞い方は矛盾していました。ヘンリー・ジャクソン派と呼ばれるものがありました。これは非常に強硬路線で、緊張緩和を信じない民主党イデオロギーの一派でした。一部の民主党員は信じていました。私は、ソ連とソ連後の両方で、長年モスクワで暮らしていました。ロシアやソ連の政策立案者と話をすれば、彼らは概して共和党大統領候補の方が好きです。」

 民主党員はよりイデオロギー的だとロシア支配者から見られているとコーエンは言った。

 「共和党員はロシアで事業することを望む実業家の傾向があります」と彼は言った。「1970年代に作られた最も重要な緊張緩和志向の圧力団体は、American Committee for East-West Accordと呼ばれていました。ソ連で事業をすることを望むアメリカのCEOに作られました。」

 「アメリカが持っている唯一最重要な関係はロシアとのものです」とコーエンは続けた。「核兵器だけのためではありません。ロシアは世界最大領土の国です。ロシアは我々が懸念しているすべての地域と隣接しています。ロシアとのパートナーシップではなく、友情ではなく、同盟ではなく、緊張緩和で対立を減少させることが不可欠です。それでも2016年に、何かが起きたのです。」

 クレムリンがトランプを支配しているとされることや、ロシアがアメリカの選挙で不正を働いたという、元国家安全保障局局長ジェームズ・クラッパーと元CIA長官ジョン・ブレナンが繰り返す非難は、実に気掛かりだとコーエンは言った。クラッパーとブレナンはトランプをクレムリンの「手先」と言った。フィンランドでのロシア大統領との共同記者会見におけるトランプの行為を、ブレナンは「反逆罪以外の何ものでもない」と言った。

 彼の自叙伝Facts and Fears: Hard Truths From a Life in Intelligence”「事実と恐怖:諜報機関での人生で得た受け入れ難い真実」でクラッパーは、2016年大統領選挙に対するトランプのためのプーチンの干渉は「驚異的だった」と主張している。

 「もちろんロシアの取り組みは結果に影響を与えた」とクラッパーは書いている。「彼ら自身さえ驚いたことに、彼らは選挙の流れをトランプの勝利に変えた。そうでないと結論するのは、論理と常識と信じたい気持ちを極限まで誇張することになる。3つの重要な州での8万未満の票が選挙を変えた。ロシアによるこの大規模な取り組みによって、それより多くの票が影響を与えられたことに私は疑いを持っていない。」

 ブレナンとクラッパーは、大衆に嘘をつくのが何度もばれている。例えば、ブレナンは、上院職員が拷問についての報告書を準備するために使っていたコンピュータを、CIAが監視していたのを偽って、否定した。上院諜報委員会委員長ダイアン・ファインスタインが、彼女の委員会による政府機関の拷問の使用に関する調査を、秘密に調べ、妨害しようとする試みで、ブレナンとCIAが、アメリカ憲法に違反している可能性と、犯罪行動を告発するため、上院で発言した。彼女は政治的監督にとって、この状況は「決定的瞬間」だと説明した。ブレナンはドローン暗殺プログラムで「巻き添え殺害は一件も」なかったと主張し、パキスタンでアメリカの急襲で撃ち倒される前、オサマ・ビンラディンが、妻を人間の盾として使ったと主張し、拷問、あるいは婉曲的に「強化された尋問」と呼ばれるものが貴重な情報をもたらしたと主張した。これらの陳述のいずれも本当ではない。

 アメリカによるイラク侵略の時点で、クラッパーは、スパイ衛星写真や空中粒子や土壌サンプルのような諜報情報の解釈を担当し、サダム・フセインのありもしない大量虐殺兵器物語をでっちあげ、その計画を実証する書類を侵略直前、シリアに運んだ国防総省部隊、国家地球空間情報局の局長だった。彼は上院で、アメリカ国民の国内監視プログラムについて質問されると、見えすいた偽証罪を犯した。「NSA[国家安全保障局]は、何百万人もの、あるいは何億人ものアメリカ人の何らかの形のデータを集めているか?」と彼は尋ねられた。クラッパーが「いいえ、故意にではありません」と答えた。それは、クラッパー自身がよく知っている通り、嘘だった

 闇の国家が奉じる狙いを押し通すための情報を捏造する諜報関係高官や彼らの機関を監督したり、制御したりする能力が我々にないことが、民主主義の死を示している。嘘をつく権限を与えられたかに見える諜報機関の高官ブレナンとクラッパーは、とりわけ不吉なことに、彼らを批判する人々を効果的に沈黙させられる、監視、脅迫、強要の手段を握っており、政府内でさえ、批判する人々の活動を無遠慮に調査し、連中と連中の機関が責任を負わずにすむようにしていることだ。

 「アメリカ・メディアに気味悪く漂っているスティール文書があります」とコーエンが、クリストファー・スティールが編集した報告書について言った。

 報告書はフュージョンGPSに依頼され、ヒラリー・クリントン大統領選挙運動と民主党全国委員会に支払われた。ロシア選挙干渉の諜報機関評価に、スティール調査書類を含めるよう、ブレナンが圧力をかけたとボブ・ウッドワードは報じた

 「彼[スティール]は新聞からそれを得たのです」とコーエンは言った。「私は彼がロシアに一つも情報源があったとは思いません。スティールはこの調査書類を持って現れ「私はレベルが高い情報源からの情報を持っている。」と言ったのです。クリントン選挙運動はこの工作に資金を供給していました。だがスティールは非常に重要です。彼は元イギリス諜報局員だ。もし彼が本当に前にロシアで働き、ロシアの案件を扱っていたなら。彼は、トランプが売春婦とはしゃいでいることについて、調査書類でこの情報があると言うのです。トランプについて何十年も前に堕落していた情報。彼は「レベルが高い」クレムリン源からそれを得た。これは不合理です。それは非論理的です。」

 「プーチンがトランプを大統領にするのを死物狂いで望んでいたというのです」とコーエンは言った。「プーチン周辺のクレムリンの連中がスティールと呼ばれる男にトランプのゴシップを与えていた。たとえボスが望んでいたにせよ、全く意味不明でしょう?」

 「なぜこれが重要なのでしょうか?」コーエンは尋ねた。「現在、右翼のアメリカ・メディア、特にフォックス・ニュースが、このロシアゲート全体をロシアのせいにしています。彼らはアメリカ体制にそれを注ぎ込み、ロシアゲートをもたらしたスティールに、ロシアがこの誤った情報を提供したと言っています。これは本当ではありません。」

 「スティール工作を含めて?一体誰がこの全ての背後にいるのでしょう? 」 コーエンは尋ねた。「私は正統な答えより、良い質問が好きです。私は教条的ではありません。私は証拠を持っていません。けれども全ての表面的情報は、ブレナンとCIAから、これが発したことを示唆しています。アメリカでおきる、おそらくずっと前、早ければ2015年末に。今のアメリカの問題の一つは、皆がFBIを叩いていることです。電子メールを送った恋人たち。けれどもFBIはだらしない組織で、誰もFBIを恐れていません。それは、かつてJ・エドガー・フーバーの指揮下にあったものとは違います。ジェームズ・コミーをご覧ください。彼はカモです。ブレナンとクラッパーがコミーを手玉にとったのです。彼らは彼に色々押しつけたのです。コミーはクリントン夫人電子メールを取り扱うことさえできませんでした。彼は全てを混乱状態にしました。狡猾な男たちは誰だったでしょう? ブレナンとクラッパーでした。CIA長官[ブレナン]。これらの政府機関を監督するはずの国家情報[長官]クラッパーです。」

 「トランプとプーチンに対するこれらロシアゲートの主張に何らかの現実があるでしょうか?」彼が尋ねた。「これはアメリカの諜報局が思いついたものでしょうか? 現在、アメリカ司法長官によるものを含め、捜査が約束されています。彼ら全員、FBIを調査することを望んでいます。しかし、彼らは、ブレナンとCIAがしたことを捜査する必要があります。これはアメリカ史上で最悪のスキャンダルです。それは少なくとも、南北戦争以来最悪です。我々はこれが一体どのように始まったか知る必要があります。もし、彼らが最初に大統領候補を、次に、大統領を破滅させることができるほどまで、アメリカ諜報機関がすっかり赦免されるのであれば、私はそれがトランプかどうかは気にしませんが、次はハリー・スミスかも、女性かも知れませんから。彼らがそれをすることができるかどうか、我々はそれを知る必要があります。」

 「息子ブッシュは2002年に対弾道弾ミサイル条約を離脱しました」とコーエンが言った。「それは非常に重要な条約でした。それはミサイル防衛の発展を阻止していました。もし誰かが、しっかり機能するミサイル防衛を手に入れたら、彼らは自分には先制攻撃[オプション]があると思いかねません。ロシアやアメリカが相手からの報復なし、相手を攻撃できるのです。ブッシュが条約を離脱した途端、アメリカはロシア周辺にミサイル防衛を配備し始めました。それは非常に危険でした。」

 「我々が去年知った新ミサイル計画をロシアは開始しました」と彼は言った。極超音速ミサイルだ。ロシアは今あらゆるミサイル防衛システムでも切り抜け、避けて通ることができる核弾頭ミサイルを持っています。我々は50年の核軍備競争における新たな、一層危険な場にいます。プーチンは言っています。「我々はあなた方がしたことゆえに、これを開発したのだ。我々はお互いを破滅させることができる。」 今や本格的な新しい軍備管理協定の時期です。我々は何を得たでしょう? ロシアゲートです。ロシアゲートは国家安全保障に対する最も大きい脅威の一つです。私は著書の中で五つ列挙しました。ロシアと中国はそこにありません。ロシアゲートがナンバー1です。」

記事原文のurl:https://www.truthdig.com/articles/manufacturing-war-with-russia/
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 田辺聖子さん逝去。古典の現代語訳やカモカのおっちゃんシリーズなど多くの作品を楽しませていただいた。

 秋田のイージス・アショアは、雲行きが怪しくなっているようだが。宗主国戦闘機墜落は、予定通りパイロットの「空間識失調」による墜落したとする推定原因。これで計画通り、無事、爆買いと空母化が推進できる。

 異様な判決がなぜでるのか知りたくて、昨日のIWJインタビューを拝聴した。

<昨日のインタビュー>未成年の娘へ性行為を続けてきた実の父親に対し、無罪判決! 理不尽な判決の原因は刑法の「抗拒不能」という文言にあり! 刑法再改正を訴えるヒューマンライツ・ナウ事務局長 伊藤和子弁護士に岩上安身がインタビュー

 拝聴後テレビをつけると小池晃参議院議員が「老後二千万」年金問題を追求中。どちらが正論で、どちらが時間潰しごまかし答弁かは明白。「100年安心」というのは、支配層にとって「年金制度」が安心なだけ。受給者にとっては不安だらけ。リテラ記事で様子がわかる。

安倍首相が「老後2000万円」問題追及に逆ギレして「年金100年安心は確保されている」とインチキ強弁!

 今日も見逃せないインタビュー。

日刊IWJガイド「本日午後3時半より、『「#ケチって火炎瓶」報道が関係している!? 山岡氏が警察に逮捕されるかも!? ~岩上安身によるジャーナリスト・山岡俊介氏への緊急インタビュー』を冒頭のみオープン、その後は会員限定で中継します!」 2019.6.11日号~No.2462号~(2019.6.11 8時00分)

 

2019年6月10日 (月)

ジュリア・アサンジ殺害

2019年6月3日
ピーター・ケーニッヒ
New Eastern Outlook

 ジュリアン・アサンジは、ロンドン南東のベルマーシュ刑務所で「女王陛下の刑務所施設」によって、ゆっくりと殺されつつある。この刑務所は一度も犯罪で告訴されたことがない人々を無期限に拘束することで悪名高い。それはグアンタナモのイギリス版とも呼ばれ、典型的には、イギリス警察と秘密諜報機関にそう呼ばれ、イギリス大手マスコミと支配体制がそれをおうむ返しにする、いわゆるテロリストを拘留するために使われている。必ずしも事実によってではなく、絶え間ない非難の反復によって、メディアの宣伝によってテロリストにされるテロリストだ。嘘も十分頻繁に繰り返されれば、脳死状態の聞き手の心で、真実になるのを想起願いたい。帝国の邪悪な犯罪の取り組みにとって危険になり得る個人や人々の集団や国を悪者にするための大衆洗脳だ。それが、連中がジュリアン・アサンジにしていることだ。プーチン大統領や、ロシアや中国に対しても、まったく同じ原理が異なる規模で適用されている。意気地ないヨーロッパのアメリカ傀儡指導部によって率いられる、骨の髄まで洗脳された欧米社会では、これが機能するように思われる。

 だが、ジュリアン・アサンジに起きていることは、帝国とその手先の犯罪の企みという不都合な真実を暴露するどのジャーナリストにも起こり得、アングロ・シオニストの残虐行為に立ち向かう勇気がある人なら誰であれ、ジャーナリストでも、ジャーナリストでなく内部告発者でも、成人男性のためのA型刑務所と見なされる、グアンタナモやベルマーシュ、つまり「危険な」抑留者が、女王陛下の刑務所制度が必要と考えるだけの期間拘留され、囚人の取り扱いは秘密で、拷問も含まれる「本格的」刑務所行きとなる。

 ジュリアン・アサンジの場合、「民主的」言論の自由に関するあらゆる規則を破っているどころではない。彼の扱われ方は、人権に対する重大な違反行為だ。アメリカとイギリスの政府は、世界への見せしめとして、特に将来の内部告発者や他の自由な言論を唱導しそうな人々に対する抑止策として、言論の自由の擁護者を一人、拷問にかけて罰し、沈黙させるつもりなのだ。

 2012年に彼がエクアドル大使館に亡命を求め、亡命を認められた際、保釈中に姿をくらましたかどで、ジュリアン・アサンジは50週間の「一時的」実刑判決を宣告された。彼はなぜ保釈から逃げたのだろう? 彼が、ワシントンの名で行動し、いんちきなレイプと性的不品行で彼を告発した新ファシスト・スウェーデンに引き渡されようとしていて、そこから、彼がアメリカに引き渡される可能性が極めて高かったから、そこで彼は、いかさま裁判、インチキ裁判に直面し、死刑宣告や、グアンタナモでの無期限投獄をされかねなかったためだ。

 欧米の不正が、既に、目の見えない洗脳された人々以外、全員に明らかな虚偽宣伝で展開されていたから、それが彼がなぜ保釈から逃げたか、エクアドル大使館に逃げたかの理由だ。当時のエクアドル大統領ラファエル・コレアはその全ての背後の真実を見て、ジュリアン亡命を認め、後に彼にエクアドル市民権を与えた。2018年に、コレアの裏切り者、ファシスト後継者、アメリカが据えつけた、レニン・モレノに無効にされたが、彼は報酬として、彼の政府がコレア大統領の任期中に実行された、エクアドル国民のための経済的平等を改善する社会計画の多くを無にする、ネオリベ経済改革計画を実行するのを助ける42億米ドルのIMF融資を得たと言われている。

 それはどれほど病んでいるのだろう。不幸にも、病的に、あるいは精神病のようにさえ行動をすることが、今日の世界では全面的に受け入れられている。それが新たな常識だ。これはつまり、我々はほとんど病気が末期的に悪化した、不正な全く洗脳された社会 - 正確に言えば、欧米社会に住んでいるということだ。「ほとんど末期的」というのは、欧米社会には誠実さが完全に欠如しているので、治癒の望みがほとんどないことを意味している。欧米が更に深く底なしの溝へと陥りつつあるので、欧米の人々が目覚める希望は衰えつつある。

 ジュリアン・アサンジは、最初にコンピューター・ハッキングで、アメリカからだまし取ろうと企んだという、ワシントンによる偽りの罪状で告発された。実際、ことの真実は、米軍ヘリコプター乗組員による、意図的に悪意を持った無害な一般人の「まきぞえ殺人」を写した、世界で百万回見られた悪名高いビデオやチェルシー・マニングに暴露され、ウィキリークスに発表された米軍による他の法外な行為の他のデータ、ウィキリークスによる2010年の公開だ。チェルシー・マニングは今も服役している。

 この短いビデオが、おそらく10億人以上の人々により、世界中で見られたにもかかわらず、ならず者国家の殺人機械アメリカ合州国が、日々、致命的犯罪を実行するのを阻止するために誰もバリケードを築かず、果てしない集団抗議行動をしなかった。誰も。そして殺害は続いている。そして、ワシントンは、ジュリアン・アサンジを沈黙させて、将来の、彼らの残虐行為のあらゆる暴露を沈黙させるため、できる限りのことをして、将来、真実を暴露する可能性があるあらゆる人々を恫喝しているのだ。

 今彼らには、50週あり、他方アサンジは、ワシントンのために、彼をゆっくり殺すため、イギリスのグアンタナモのような刑務所に隠され、引き渡されずに済み、ジュリアンが受けるはずのいかさま裁判をするアメリカの手間を省いている。彼がイギリス刑務所で「自然な」死を遂げ、トランプは血まみれの手を汚さずにすみ、アサンジ殺人のためにCIA戦隊を送ることを望んでいる議会も、彼らが公然とそう言うことを恥ずかしく思わないと私は冗談を言っているのだが、彼らの犯罪の、血まみれの心をごまかすことが可能になるはずだ。女王陛下の刑務所の壁の向こうで何が起きるか誰も決してわからない。メディアは多少は盛り上がるだろうが、やがて全て静まる。いつものように。ウィキリークス創設者はいなくなる。内部告発者や真実を探すジャーナリストになりそうな人々は全員、彼らに監視されることになる。狙いは達成された。

 その間、その目的を実現するため、ジュリアンは、肉体的に、心理的に、拷問にかけられる可能性が極めて高い。国連の拷問専門家、ニルス・メルツァーがBBCインタビューで、ジュリアン・アサンジは「心理上の拷問への長期の露出」を経験したと語り、イギリスに、ワシントンにアサンジを引き渡さないよう促した。米空軍退役中佐のカレン・クヴャトコフスキーによれば、彼はBZとして知られている、幻覚を作り出し、精神の錯乱と記憶喪失をもたらす向精神薬、3-キヌクリジニルベンジラートのようものを盛られた可能性がある。これが、彼がはっきりと話すことができず、スウェーデンの法廷審問に出廷できず、女王陛下のベルマーシュ刑務所の病棟に移されなければならなかった理由だったのかもしれない。彼の病院移送時に現れた数枚の写真の一枚はゾンビのようなものだった。

 このシナリオ書いている私が全く間違っていて、人々の圧力(この時点では、それは奇跡だが)が、獲物のジュリアンが帝国と、その手先の致命的な牙から自由にすることを期待しよう。

 欧米は傍観し続けており,より酷いことに、彼らはジュリアン・アサンジが収監されている女王陛下の刑務所制度を支持さえしている。警察がエクアドル大使館から彼を引き出し、バンに載せ、予防拘留に向かい、数時間後、彼は保釈から逃げたことに対するいんちき罪状で、50週の刑を宣告された、イギリスによるジュリアン・アサンジの残忍な逮捕に、彼らは拍手喝采したのだ。

 何が言えるだろう。ポール・クレイグ・ロバーツが実に的確に表現した。「もし世界がアメリカ/イギリス/スウェーデンによる無罪の人物の司法殺人に賛成するなら、世界はもはや一秒たりとも存在に値しない。」アーメン

 Peter Koenigは経済学者で、地政学専門家。彼は世界銀行で30年間働いた経験に基づいた経済スリラー「Implosion」の著者。オンライン誌New Eastern Outlook独占記事。

記事原文のurl:https://journal-neo.org/2019/06/03/the-murdering-of-julia-assange/

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 昨日、うっかり大本営広報部の「ニュース」を見てしまった。オーストラリアの放送局への強制捜査を報じていた。途中から見たのだが、じっとみてしまった。アサンジ事件にはふれるかどうか知りたくて。冒頭で、ふれたのだろうか?そうとは思えないが。

日刊IWJガイド「都構想をめぐる維新対反維新! 堺市長選は維新の永藤英機氏が当選確実! でも全面対決のはずの維新と自民はすでに改憲に向け手を組んでいる!?」 2019.6.10日号~No.2461号~(2019.6.10 8時00分)

 今日、明日と岩上氏のインタビューがあるという。

■<本日のインタビュー>本日午後1時より、「性暴力事件で相次ぐ無罪判決~岩上安身による国際人権NGOヒューマンライツ・ナウ事務局長・伊藤和子弁護士インタビュー」を中継します!
■「#ケチって火炎瓶」事件のジャーナリスト山岡俊介氏が「デッチ上げ告訴が警視庁に受理された。国策捜査だ」とツイート! 岩上安身が急遽明日午後3時半から山岡氏にインタビュー決定! 本日午後8時から2018年9月に行った「 #ケチって火炎瓶 安倍晋三氏宅放火未遂事件の闇!岩上安身によるジャーナリスト 山岡俊介氏・寺澤有氏インタビュー」を再配信! ぜひ会員登録を!既に会員の方で、会費をお忘れの方は、この機会にぜひお願いいたしします!!

 『同調圧力』望月衣塑子・前川喜平・マーティン・ファクラー著を読んでいる。今月公開予定の映画『新聞記者』にも触れられている。

 マーティン・ファクラー氏によると、2017年3月23日の森友学園籠池前理事長の外国特派員協会での記者会見での、ニューヨーク・タイムズの記者が「安倍首相に口利きをしていただいた,ということをおっしゃったのでしょうか」という質問に、籠池前理事長が「安倍首相または夫人の意志を忖度して動いたのではないでしょうか」と答えた。この時「忖度」は、「reading between the lines」と訳されていた。質問した同じ外人記者が意味がよくわからず、再度質問した。「もうちょっとはっきり答えていただきたい。」すると、籠池前理事長が、「安倍首相は口利きをされていないでしょう。忖度をしたということでしょう。」と答えた。今度は、「推測をする」を意味する「surmise」が、「reading between the lines」と並列されるかたちで英訳された。それでも、外国人記者たちにはぴんとこなかった様子で、最後は同席していた弁護士と別の通訳が急遽助け船を出して事情を説明したという。時折拝見する通訳の方のうまさには感嘆するのだが。ファクラー氏が似たような表現としてあげているのが「kiss ass」と「in the administration's pocket」。詳しくは、本書をお読み願いたい。

 

2019年6月 9日 (日)

二本立て、イスラエル

 2019年6月8日

イスラエルによるリバティー号攻撃52周年記念日
イスラエルは民主主義国家ではなく独裁だ

Paul Craig Roberts

 二日前、アメリカは軍を称賛し、生き残った兵役経験者に感謝して、Dデイ75周年記念日を祝った。国は軍と共にしっかり立っていた。だがその二日後の今日は、ワシントンがアメリ海軍に背を向けた恥ずかしさの52周年記念日だ。エジプト沖に配備された監視船リバティー号がイスラエル戦闘機と魚雷艇に攻撃されたのは1967年6月8日だった。イスラエルはリバティーを沈没させられなかったが、34人のアメリカ水兵を殺害し、174人を負傷させるのに成功した。乗組員の70パーセントがイスラエル攻撃の犠牲者だった。

 ホワイトハウスは、イスラエル・ロビーを恐れ、アメリカ海軍がリバティー号防衛に行くのを阻止し、アメリカ人の生命を犠牲にして、ジョン・マケイン元合州国上院議員の父親、マケイン海軍大将にもみ消しを計画するよう命じ、さらにアメリカ海軍の名を汚した。生き残った乗組員はもし事件について話せば、軍法会議と投獄だと脅された。生き残った士官の一人が、アメリカ政府がこれまでアメリカ軍に与えた最も恥ずかしい行為について本を書くまでに、20年かかった。

 2003年、イスラエルのリバティー号攻撃の36年後、元海軍作戦部長と統合参謀本部議長のトム・モーラー海軍大将が、イスラエルによるリバティー号攻撃と、リバティー号が攻撃されていた間の軍の救出支援航空機呼び戻しと、その後のアメリカ政府による隠蔽を調査する独立委員会を召集した。委員会は、モーラー海軍大将、米海兵隊元副司令官レイモンド・デイビス大将、元アメリカ海軍法務総監メルリン・スターリング海軍准将と、駐サウジアラビア元アメリカ大使ジェームズ・エイキンズで構成されていた。

 例えば、このオンライン報告書を読むことができる:https://en.wikisource.org/wiki/The_Moorer_Report

 報告は衝撃的だ。報告の結論で、特に下記は際立っている。

 アメリカ国内でのイスラエル支援者の強力な影響力のため、ホワイトハウスは意図的に、アメリカ国民からこの攻撃の事実を隠蔽した。

 アメリカ国内でのイスラエル支持派圧力団体による継続する圧力のため、この攻撃は、議会によって一度も徹底的に調査されていない海軍唯一の重大事件のままだ。今日に至るまで、生き残った乗組員は攻撃について公式、公的に証言するのを許されていない。

 アメリカ海軍史に未曾有の公式隠蔽があった。このような隠蔽は今(退役)海軍准将メルリン・スターリング、元海軍法務総監、ウォード・ボストン船長、1967年のリバティー号攻撃審問海軍法廷の主席法律顧問陳述に裏付けられている。

 イスラエルによる攻撃と、その後のホワイトハウスによるもみ消しについての真実が現代まで、アメリカ人から公式に隠され続けて、国辱であること;

 選挙で選ばれたアメリカ公務員がアメリカの権益をどんな外国でものものに従属させることをいとわなくて、特に、それらがアメリカの権益と対立するとき、イスラエルの権益に対抗することを好まないときはいつでも、我々の国家安全保障に脅威が存在すること; この政策は、リバティー号防衛の失敗と、イスラエル攻撃の後の公式のもみ消しにより証拠づけられて、アメリカ人の安全と合衆国の安全管理を危険にさらす。」

 生存者の多くとのインタビュー、攻撃を隠蔽する役を割り当てられ、その後、隠蔽するのを拒絶したウォード・ボストン船長や、ホワイトハウスの命令で呼び戻された海軍強襲揚陸艦アメリカ号の戦闘飛行隊ビル・クナトソン隊長や、戦略的国際研究センターCSISでの元同僚モーラー海軍大将との長い議論の後、私はイスラエルによるリバティー攻撃について何度か書いた。例えば、その一部はこのウェブサイトのアーカイブで読める。 https://www.paulcraigroberts.org/2016/07/26/the-israeli-attack-on-the-uss-liberty-paul-craig-roberts/ 翻訳は「アメリカ艦船リバティー号に対するイスラエルによる攻撃」 http://eigokiji.cocolog-nifty.com/blog/2016/08/post-fd10.html

 アメリカ政府に対するイスラエルの影響力を軽視する人全員、無知なばか者だ。

 ネタニヤフは自らを独裁者に引き上げている。

 我々は毎日「イスラエルは中東唯一の民主主義だ」というのを耳にする、しかしイスラエルは民主主義国家なのだろうか、独裁なのだろうか?

 民主主義国家では政府の最高メンバーさえ法律に従うはずだが、ネタニヤフの場合はそうではない。2年に及ぶ調査後、イスラエル検事総長は、ネタニヤフ首相を贈収賄、詐欺と背任行為の罪で起訴する意図を発表した。 https://www.nytimes.com/2019/02/28/world/middleeast/benjamin-netanyahu-indicted.html

 これは、アメリカ大統領選挙で不正をするためプーチンと共謀したかどで、トランプ大統領をマラーが起訴するようなものだ。トランプには一巻の終わりがあっても、ネタニヤフにはないのだ。ネタニヤフはイスラエルのアビハイ・マンデルブリット検事総長を解任し、彼自身をその職に任命して、彼自身に告訴に対する免責を与えたのだ。https://www.rt.com/news/461082-netanyahu-justice-minister-charges/

ネタニヤフ首相は、既に自身を防衛、厚生と文部相に任じている。今彼は検事総長でもある。政府のいくつの職が一人の手中に集中すれば、その人物が独裁者になるのだろう? こう考えてみよう。もしトランプ大統領が、国防長官、司法長官、財務長官と国土安全保障長官だったら、彼は大統領なのだろうか、独裁者なのだろうか?

トランプはこれらのポストのどれも持っていないが、民主党の一部が独裁者だと言って彼を非難している。それならネタニヤフは一体何にあたるのだろう?

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 Paul Craig Robertsは元経済政策担当財務次官補で、ウオール・ストリート・ジャーナルの元共同編集者。ビジネス・ウィーク、スクリップス・ハワード・ニューズ・サービスとクリエーターズ・シンジケートの元コラムニスト。彼は多数の大学で教えた。彼のインターネット・コラムは世界中の支持者が読んでいる。彼の新刊、The Failure of Laissez Faire Capitalism and Economic Dissolution of the West、HOW AMERICA WAS LOST、The Neoconservative Threat to World Orderが購入可能。

記事原文のurl:https://www.paulcraigroberts.org/2019/06/08/an-israeli-double-feature/

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 「リバティー号 52周年」で検索しても、「東武 リバティ1周年記念ツアー」しか出てこない。

 興味深いことに、文中でロバーツ氏が言及している彼の過去記事の小生翻訳、「アメリカ艦船リバティー号に対するイスラエルによる攻撃」 http://eigokiji.cocolog-nifty.com/blog/2016/08/post-fd10.html 検索してもでてこない。コピーされた方々のページは見つかる。前にも書いたが、彼らはいわれているような、検索エンジンではない。隠蔽エンジンだ。

 

Liberty

 この話題は「大企業支配政府下において、企業検閲は国家検閲だ」の後記でもかいた。

 簡単な10のステップで実現できるファシスト・アメリカ(日本?)(冒頭末尾以外再再再掲)が、いかに隠蔽されたかを。

人々を殺しているのはイスラエル人の無関心だ

2019年5月25日
Andre Vltchek
New Eastern Outlook

 過去、私がイスラエルに行った(より正確には「通過した」)のは、いつも何か敵対的な目的のためだった。ガザやヘブロンでのインティファーダ(民衆ほう起)に対する残忍な抑圧について書いたり、ベツレヘム周辺の土地奪取の狂気について発言したり、イスラエルがあらゆるす国際法や国連決議に違反して占拠している、不気味な、過疎化されたゴラン高原から報じたりするためだった。ありとあらゆる場所で私は働いた。ガザのシファ病院やラファ難民キャンプ、「ゴラン」、ヨルダンとの境界、ベツレヘム。

 私はベン・グリオン空港に到着し、テルアビブかエルサレムかハイファで一泊し、あわただしく連絡相手(左翼の友人たち)に会い、朝、「最前線」、というか、いわゆる「ユダヤ人国家」がその「周縁部」として何十年間も維持している「最前線」の一つに向かって急いだものだった。

 だが今回は私は、全く逆のことをしようと決めた。

 イスラエルのベンジャミン・ネタニヤフ首相が、その全ての自制と羞恥心を失ったことが明白になったから、アメリカが彼の狂気を十分利用するだろうことが明確になったので、アラブ諸国の大半と同様、ヨーロッパは、パレスチナ、シリアあるいはイランを守ることを絶対に何もしないだろうと確信し、たまたま「近く」(エジプト)にいたので、私はわずか48時間「訪問」し、一つの単純な目的のため、テルアビブ行きの切符を買った。イスラエル市民を観察するため、彼らが何をどのように考え、欲しているのか理解するため彼らと話をしてみるために。彼らは世界を一体どのように見ているのか、特に彼らが暮らし、戦い、殺している地域を一体どのように認知しているのか。

 それで、私はカイロからアンマン経由で、イスラエルまで旅した。かつてそこで、2日間、私は真新しい速い優雅な2階建て列車でテルアビブとエルサレム間を通勤した。私は多くの人々と話をし、彼らを挑発して、彼らが存在している条件を説明させた。政治制度と(彼らが常に主張する「民主的」)選挙を通して、彼らの大半が支持し続けているアパルトヘイトを説明させるために。

 

 もちろん、イスラエルが本当に一層「民主的で」あればあるほど、彼らがパレスチナ人や地域全体の他のアラブ人を陥れている状態は、実際、一層恥ずかしい。何百万もの人々キャンプに閉じ込めている政府をイスラエル国民は続けて選んでいる。彼らは中東各国で戦争と軍事衝突に火をつけている連中を選出している。

 当然、もし人が、ベイルートかアレッポに暮らしているなら、この全ての恐怖が、イスラエル国民が全く「邪悪だ」から、起きていると想像するのは容易だ。実際、彼らの北アメリカご主人に、革ひもから放たれた血に飢えた一群のロットワイラー犬がいる。

 だがイスラエル人と交流してみると、すぐ奇怪にも、そうではないのを悟るのだ。

 多くのイスラエル人は少し混乱していて、内気で、内向性のように思われる。

 彼らは「自分の殻に閉じこもっている」。彼らは「周りの世界に関心を持っていない」ように思われる。

 最も衝撃的なのは彼らの野蛮さではなく、超然とした態度、無関心と自己本位だ。

 だがこの全ては「彼らの大部分がユダヤ人だから」ではなく、彼らがヨーロッパ人だからだ。

 実際、イスラエル(元来モロッコやイエメンやエチオピアや他の場所からきた)に住んでいる非ヨーロッパ系ユダヤ人の大部分は、二流市民のように、あるいはもっと悪くさえ扱われている事実はほとんど知られていない。

 イスラエルはヨーロッパの中東「前哨基地」だ。大部分の国民の思考様式は、主にヨーロッパ風だ。テルアビブ、ハイファやベールシェバや、エルサレムのユダヤ人居住区周辺の信心深くない地域で人々と話をしてみて頂きたい。そうすれば同じ結論にする可能性がきわめて高い。

 白人、ヨーロッパ系イスラエル・ユダヤ人の「政治的認識」は、ヨーロッパ人のそれと、まさに同水準にあり、つまりゼロに近い。

 イギリスは、他のどの国より多くの軍事基地と前哨基地を、世界中に保有しているかもしれない。イギリス軍は、いくつかの軍事作戦や外国政府打倒「プロジェクト」に関与している。これらの「プロジェクト」は、毎年、何百万人もの無辜の人々を殺している。だが、ロンドンで、テート・モダン美術館や、コベントガーデン・オペラハウスや、無数のファンキーなナイトクラブの一軒に行き、彼らの国の残忍な歴史に関して、人々を会話に加わらせようとお試し願いたい。彼らは、あなたをあざけり笑うか、対決するか、あなたが何について話をしているのか、なぜなのか理解しないだろう。

 フランスで、同じことをして頂きたい。そうすれば同じ結果になる可能性が極めて高いだろう。フランスはアフリカでの新植民地主義プロジェクトに関与しており、何百万という「より下位の人々」がその過程で破滅させられている。だが何人のフランス人が知っているだろう、もし彼らが知っているとして、彼らのうち一体何人が、それを気にかけたり、まして止めようとしたりするだろう。黄色のベストをご覧願いたい。彼らの一体何人がフランス新植民地に公正を要求しているだろう?

 イスラエル人の思考様式も極めて似ている。

 イスラエル最大の都市、テルアビブを例にとろう。それは北アメリカやイギリスより良いインフラで、地球上最も裕福な場所の一つで、建築家プレストン・スコット・コーエンによる傑作の現代美術館などの文化施設がある。テルアビブの緑地帯や公共地の全ては、地球上の最も住み良い都市の一つとして、ランク付けできよう。

 だが誰にとってか? 奴隷にされ、国を追われ、搾取されているこの地域の人々の、一体どれだけの犠牲で?

 どこかで聞いたように思われるだろうか? ヨーロッパが、コンゴや、インドネシアや、インドや他の国々の人々の骨や死体や窮状の上に建設した全ての博物館、大聖堂、公園、公立病院や大学と同様だ。全てがヨーロッパ人のためながら、「他者」から略奪された資源や、「他者」の奴隷的労働者に贖われているのだ。

 マドリッド、ブリュッセル、ベルリン、パリ、アムステルダム、リスボンあるいはロンドンで、これの全てについて話をして頂きたい。あなたは理解されない可能性が高い。とがめられる可能性が高い。タクシーやパブから放り出され、侮辱されたり、肉体的に攻撃さえされたりする(それは、例えばロンドンで私に起きた)。

 ハイファやテルアビブで、それについて語れば、結果は似たようなものだろう。(イスラエルにはヨーロッパ(より)多数の自己批判的な人々がいるので)もう少し穏やかだが、あなたと意見が違うかもしれない人々は極めて不快で、時々一層暴力的であり得る。

 そして他のあらゆる議論が尽くされた時、ほぼ確実にホロコーストが話題になる。

 

 そしてホロコーストというのは、発音されるや否や、イスラエルにまつわる、あらゆる議論と批判を終わらせる言葉だ。それは全員を黙らせる呪文のようなものだ。

 更に、ホロコーストは、第二次世界大戦終結後のヨーロッパから中東へのユダヤ人大移動と関係している。「何百万というユダヤ人が殺されたので、彼らは中東に移住したり、移住させられたりする完全な権利を持っている」という論理だ。

 それは、イスラエル国民同様、欧米人が、知的に一体どれほど従順で「臆病」になっているかということの奇妙で強力な証拠だ。

 ホロコーストに言及することが「終わり」であってはならない。そこから議論が始まるべきだ!

 ホロコーストは、ヨーロッパ人(ドイツと、同じくその同盟国のいくつか)により、ユダヤ人、ロマと共産党員に対して行われた。何百万という人々が、法外な想像も及ばないほどひどい死を遂げた。

 そしてそれから?

 典型的に身勝手で邪悪なイギリス植民地主義の方法で、加害者は報酬を与えられ、新たな被害者が生み出された。

 ドイツは完全に再建され、一方、パレスチナ人(イギリス人の心の中では非人間)が、ヨーロッパによる犯罪に対し、代償を支払う人々として選び出された。

 なぜユダヤ人にバイエルン全体を与えないのだろう? そこからヒトラーが来たのだ。そこに初期の彼の支援者が住んでいたのだ。そこがいくつか酷い殺害が犯された場所だ。

 ドイツのバイエルンや中央ヨーロッパは、ナチの狂気が始まる前、何百万というユダヤ人がくつろいでいた場所だ。例えば、20世紀の最も偉大な作家、フランツ・カフカは、しばしば、彼自身をドイツ語で書く、ユダヤ系チェコ人だと描いていた。

 状況の重大性と大変な極悪非道さを悟る前、ドイツのユダヤ人の大部分は単に「裏切られたように」感じていた。彼らは、倒錯した奇人アドルフ・ヒトラーやビールをがぶ飲みする彼の仲間同様、ヨーロッパ人だったのだ。

 すると埋め合わせが、なぜバイエルンではないのだろう? なぜパレスチナなのか?

 無言の真実はこういうことだ。イギリスとアメリカが中東の強力な前哨基地を非常に欲していたため、再び彼らが、まさに戦前と戦中と全く同じ強力な工業化されたドイツを欲していたため。

 連合軍諸国は知っていた。怒りに満ちた大変な苦痛で、ヨーロッパのユダヤ人はパレスチナに来て、ほぼ一斉に宣言するだろう。「二度とさせないぞ!」。 「我々は今、ここで、我々の生存のために戦うぞ!」

 だが悲しい現実は、強制収容所でユダヤ人を焼却したのは、パレスチナ人ではなく、アラブ人でもなかった。アラブ人は、異なる恐怖、ヨーロッパ植民地政策の恐怖で苦しんでいる、実際、同じように被害者だった。

 二つの被害者、二つの集団を、ヨーロッパの人種差別、植民地政策と帝国主義への反対で合併するのではなく、イギリス人や他の連中は、彼らを「分割して、支配する」のに成功した。彼らが何世紀もの間、全世界に使ってきた恐ろしい帝国主義戦術だ。

 

 もちろん第二次世界大戦の恐怖の後、多くのユダヤ人が共産主義者や無政府主義者として中東に行った。彼らは新しい世界を築くことを望んでいた。彼らは砂漠を庭園に変え、パレスチナ人や他のアラブ人と一緒に、調和した、素晴らしい、寛大な国に住むことを望んでいた。この夢は決して実現しなかった。イスラエルでは共産主義は打倒され、国際主義もそうだった。

 軍国主義、国家主義と宗教的過激主義(イスラエルの保守的宗教政党は常に政治的な少数派だが、彼らを連合に取り込まずには、政府は組織できないように見える)。

 それからソ連の反共産主義ユダヤ人の津波(そして、ユダヤ人だと主張したが、しばしばそうでない人々)が来た。彼らを受け入れるのは、明らかにイスラエル・エリートの政治的決断だった - 彼らはイスラエルを、右に動かし、「独占的なユダヤ人の権利」のために、アラブ住民の権利に対するイスラエルの争いを「復活させた」」。身勝手に。極めて身勝手だが、それは全て完全にうまく機能した - 国家主義者と保守主義者にとって。

 パレスチナ人にとって、それは更にもう一つの大惨事。全ての希望の終わりだった。

 ヨーロッパや北アメリカと同様、イスラエルの政治状況は完全に極右、右翼、中道右派に決められている。左翼、共産主義者や国際主義者や本物の社会主義者は、ごく少数の前衛芸術劇場や「社会の周辺」でしか見つけられない。

 

 さて、イスラエルの暮らしに戻ろう。2018年度の人間開発指数(HDI)は、フランスや韓国やイタリアを越えて、世界で22番目と高い。悪くはないだろう?

 またしても疑問は、一体誰にとってだ

 興味深いのは、パレスチナ、ゴラン高原、シリア、イランを論じようとした際、私はいつも怒りには出会わないことだった。白人のヨーロッパ・イスラエル人は、パレスチナ人、アラブ人、イラン人を本当に憎んでいるだろうか? 私の結論はこうだ。そうではない。彼らは憎んでいない! なぜならこれらの人々は存在しないから、憎んでいないのだ。人は存在しないものを憎悪することはできないのだ。そうではないだろうか?

 シリア人に対する爆撃、パレスチナ人に対する銃撃 - それは全てビデオゲームのようになった。何の悪気もない、ヨーロッパ・ユダヤ人の特権的地位を維持するため「しなければならない」ことなのだ。入植地建設と同じことだ。

 私が現地にいた時、テルアビブは新しい電動自転車に夢中だったのをご存じだろう。自転車用車線は、それでいっぱいだった。誰がパレスチナ人に関心を持つだろう?

 人々が何時間も行列して最新展示を待つ状態で、博物館は大混雑だった。至るところでのコンサート。最高のもの。シリア? シリアなんか、どうでもいい! ファラフェル・フュージョンは無数のカフェで新たな高みに達していた。クラシック音楽家が、エルサレム新駅で、大衆の前でグランドピアノを練習していた。非常に地下深い駅、誰も、それが豪華なハイテク核シェルターであることを疑わない。

 間もなく、もう一つのより新しい駅が、アメリカ大使館をエルサレムに移動させたことに対する大きな感謝として、「ドナルド・トランプ駅」と呼ばれることになっている。

 イスラエルでは、ほぼ誰も宗教上の教えを実践していないが、それでも安息日には国全体が停止する。それも、無数のパブやバーやクラブが飲んだくれを追いだしてから、朝早い時間まで、わずかの数時間に過ぎない。

 イラン? イスラエル政治家は専門家だ。彼らは欧米が何を望んでいるか知っている。そして彼らは喜ばせるため彼らの方法でやる。ワシントンの偉大な同盟国で、イスラエルの秘密の仲間サウジアラビアと同じだ。

 一日後、全てがとても見慣れているように感じ始めた。私はそう感じざるを得なかった。私は私がヨーロッパにいるように感じた。同じ身勝手な態度、日和見主義、無関心。

 「我々が良い生活ができる限り、我々はそれを維持するため何でもする!もし「他の所にいる」何百万人もが我々の幸せのために命を捧げなければならないなら、誰が気にかけるだろう? 彼らを死なせろ!」

 オペラ公演、最高の公共輸送機関(ドイツ製)、高級車(主にドイツ製)やクラシック音楽(大半が、やはりドイツ産)。地元のぜいたくなブティックのヨーロッパ・トップ・ブランド。公園のキュートな飼い犬。

 パレスチナ人は存在していない。アラブ人は主として厄介ものとして存在している。非ヨーロッパ系ユダヤ人は便所掃除にふさわしい。

 真面目な話、モロッコ系やイエメン系ユダヤ人が、パレスチナ人女性や子供に発砲する命令を与えて大隊を指揮しているのを聞いたことがおありだろうかか? それから質問されたい。それは本当に「ユダヤ人であること」なのか、それともヨーロッパ植民地主義の遺産なのかと?

 実際全くお馴染みではないか? イギリスやフランスとイスラエルの唯一の相違は、ロンドンやパリと、荒廃させられた新植民地との距離が何千キロメートルもあることだ。テルアビブからパレスチナ人の破壊された生活までは、車でわずか数分のことが多い。

 

 ヨーロッパでのホロコースト以前に、ドイツ人は植民地で、彼ら最初のホロコーストを行っていた。今ナミビアと呼ばれる場所、南西アフリカで。彼らは、そこで、ヘレロ族を含め、原住民の85%以上を殺害した。ほとんど誰もそれについて知らない。私は調査するためそこに行き、書き、報告を発表した。

 第二次世界大戦中、強制収容所でユダヤ人を拷問にかけ実験したメンゲレのようなドイツ人医師たちは、以前アフリカの人々を殺し、ひどい拷問にかけた医者に訓練された。

 「ホロコースト否認論者」はこの情報を憎悪している。それは「ホロコーストは起きなかった」、あるいは「第一世界大戦後、不公平な平和で屈辱を受けたドイツが、単に「やり過ぎた」だけだ」という彼らの「発見」を完全に否定するからだ。そうではない、ドイツは、ほぼ全人口を簡単に根絶できることを証明していたのだ。だがアフリカの人々は、ヨーロッパ人にとっては重要ではないのだ。ホロコーストはヨーロッパ大陸で起きたに過ぎない(ジプシー/ロマも、どういうわけか、同様に被害者と認められていない。チェコ共和国では、ロマ絶滅キャンプが、何の記念碑もなしに養豚場に換えられた)。彼ら、非ヨーロッパ人被害者も、同様に、イスラエル人の大部分にとって、重要ではないのだ。

 ヨーロッパでホロコーストが始まったとき、ユダヤ人の大多数は彼らの良き隣人、ドイツ人がこのような残虐行為を行えるとは信じられなかった。明らかに、彼らは自身の歴史を知らなかったのだ。ドイツや他の欧州諸国は、世界中で、ホロコーストを行っている。全ての大陸で。何世紀間も。しかしながら、被害者は白人ではなかったので、彼らは被害者とされる資格がなかったのだ。

 第二次世界大戦が終わり、主としてソ連がドイツ・ナチを破った後、生き残った多くのユダヤ人がパレスチナに向かった。我々が前に言った通り、殺人犯は決して本当に罰せられなかった。ドイツの大量殺害場の報いを受けたのは、無辜のパレスチナ人だった。

 だが最初に到着したユダヤ人は一体誰だったろう? 彼らの大部分は、第二次世界大戦の初めに「ドイツ人が「このような罪を犯すことができる」とは信じることができなかった人々だった。事実を受け入れよう。彼らはヨーロッパ人だった。おそらくフランス人や、イタリア人やオランダ人やチェコ人や、ドイツ人さえ越えるヨーロッパ人だった。

 イスラエルではなく、アメリカにたどり着いたキッシンジャーのように。彼の「ユダヤの血」は全く無関係だ。重要なのは彼の「文化」だ。そして彼の文化は、ヨーロッパ植民地主義者、帝国主義偏屈者のそれなのだ!

 苦しみは別として、ヨーロッパのユダヤ人は第二次世界大戦前に、ヨーロッパで教育を受けた。彼らの文化基準はヨーロッパのものだった。彼らの大部分が1940年代後期にヨーロッパ人がアラブ人を見たのと同じ目でアラブ人を見てい。私はこれ以上多くを言うべきだろうか?

 

 そして今、ドイツ議会崩壊から64年、イスラエルは「欧米文明」の切り離せない一部だ。つまりこうだ。イスラエルは優越感に取りつかれている。イスラエルは完全に、狂信的に、唯一の真実はヨーロッパと北アメリカの真実だと確信しているのだ。イスラエルは、自身の大義を推進するため、欧米人ではない / ユダヤ人ではない何百万人もの生命を犠牲にするのをためらわないのだ。正義は、ヨーロッパ人と北アメリカ人のためと同様、白人ユダヤ人のためにのみ存在しているのだ。

 イスラエルは「ファシスト国家」ではない。だがイスラエルは欧米と同じアパルトヘイト国家で、アパルトヘイト手法で世界全体を扱っている。それが実態だ。アパルトヘイトは自国民のみに素晴らしい生活を保障するのに使われ、他はどうなっても構わないのだ。

 イスラエルは、中東いたる所で、アフリカやカシミールで、フィリピンや世界の多くの他の地域で、欧米のひどい帝国主義冒険と完全に統合されている。

 欧米と同様、イスラエル国民は何も知らず、何も知りたいと望んでおらず、彼ら自身以外の何も気にかけない。

 オーストラリアやタイやメキシコでの休暇? それは延々論じることが可能だ。それが重要だ。だが、征服され植民地化された人々の命は、そうではない。

 イスラエルで見聞したことを私は好きになれなかった。アムステルダムや、ハンブルグやパリやマドリッドで見たり、聞いたりすることが好きになれないように。

 同じひとりよがり、偽善、横柄と野蛮

「我々の要求通りにしなければ、お前の足をへし折るぞ。我々はお前の町に爆弾を投下し、お前の土地を盗むことができるが、お前が我々に反撃すれば、我々はお前を爆撃して石器時代に戻すぞ。なぜか? なぜなら我々は全能の欧米の一部だからだ。なぜならお前は、もしお前が自身を守り始めたら我々に何ができるか知っているから!なぜならお前は恐れおびえて服従するから。そして何より、我々の国民だけが重要なのだから。」

 そうこれは最初ヨーロッパに、次にアメリカに、植民地が支配された方法だ。イスラエルは学んだ。素早く学んだ。被害者は自身を素早く虐待者に換えることができるのだ。

 これについては、どんな国の法律もはっきりしている。自分の家族や親類の多くが残酷に殺されたからといって、全く異なる人々の集団を打ちすえ、強奪し、殺し始める権利は得られないのだ。

 自分が人種差別の被害者だったからといって、他人に対する植民地主義行動は正当化されないのだ。

 そう、いつも通り、私はイスラエルのインフラに感銘を受けたが、それが役立っている人々にではない。アパルトヘイトの間に、南アフリカは世界最大のハイウェーをいくつか建設した。白人のために。他の人々はどん底で暮らすことを強いられた。イスラエルも同じことをしている。

 さらに酷いことに、イスラエル首相は戦争犯罪人のように振る舞っている。しかも彼はその報酬として、彼自身の国民に再選されたのだ。

 私は集団的責任を信じている。自分たちのために、盗みや殺人が行われるのを大目に見る人々の無関心は、それ自身ひどい犯罪だ。

 長い酷い何世紀にもわたって、人種差別的狂信者のヨーロッパ人により、ユダヤ人は拷問にかけられ、屈辱を受け、殺害された。今、国際主義者や進歩的勢力に合流する代わりに、ヨーロッパ出身のイスラエル・ユダヤ人は、彼らの身元を変え、帝国主義圧制者の列に断固加わったのだ。彼らは、かつて彼らを拷問した連中に合流したのだ。

 今彼らが人類に対する罪を犯しているのは、彼らがユダヤ人だからではなく、彼らがヨーロッパ人だからだ。

 Andre Vltchekは哲学者、小説家、映画製作者で調査ジャーナリスト。彼は Vltchek’s World in Word and Imagesの創作者で、China and Ecological Civilizationを含め、多くの本を書いている作家。オンライン誌「New Eastern Outlook」独占記事。

記事原文のurl:https://journal-neo.org/2019/05/25/it-is-indifference-of-the-israelis-that-is-killing-people/

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 植草一秀の『知られざる真実』6月9日の記事

 自民公約パンフは「日本の明日を切り刻む」の誤記?

 そして日刊IWJガイド

日刊IWJガイド・日曜版「年金への信用が揺らぐ中、国会では与党の抵抗で予算委員会が開かれない異常事態が続く! 衆院ではとうとう100日間も開会せず! 安倍政権の年金問題追及からの逃亡を許すな!」 2019.6.9日号~No.2460号~(2019.6.9 8時00分)

 大本営広報部は、開かれない国会というあくどい手口を攻撃せずに、目くらましの出来事を熱心に報じている(と思う。見ていないので。)

2019年6月 8日 (土)

ファーウェイ、ロシアでの5Gネットワーク構築受注契約

Tyler Durden
2019年6月7日 金曜日- 04:15
ZeroHedge

 ワシントンがファーウェイを欧米から追いだそうと企む中、世界的な5G支配を強化するため、ファーウェイは益々NATOと欧米の敵に依存しつつある兆候として、中国の巨大通信機器企業が思いも寄らない同盟者ロシアの通信大手MTSと来年ロシアで5Gネットワーク構築する契約をしたとガーディアンが報じている。

 ガーディアンによれば、協定はモスクワで、重要なロシア年次経済フォーラムでの中国の習近平主席とロシアのウラジーミル・プーチン大統領の会談に合わせて署名された。

 契約は「2019-2020年、5G技術開発と第5世代ネットワーク試行立ち上げ」を予定しているとMTSは水曜日、声明で述べた。

 ファーウェイの郭平会長は声明で「5Gのような戦略上の重要性を持った分野での」契約に「非常に満足している」と述べた。

 モスクワでの会談中、プーチン大統領は、二人がこれまでの6年に、ほぼ30回会っていたことを繰り返し指摘し、習を「親友」だと称賛した。2012年以来、習主席のロシア訪問は8回目だ。

 ファーウェイ社輪番会長の郭平は、本件についての声明で「5Gのような戦略上の重要性がある分野での」契約に「非常に満足している」と述べた。

 アメリカに安全保障上の脅威と見なされている中国ハイテク企業ファーウェイは、ロシア通信大手MTSとの来年ロシアで5Gネットワークを構築する契約に署名した。多数のアメリカとヨーロッパ通信企業が中国の巨大インターネット企業との関係を先制的に切断する中、アメリカ-中国貿易対立で、更にもう一つの戦線が開かれたことになる。

記事原文のurl:https://www.zerohedge.com/news/2019-06-06/huawei-signs-contract-build-5g-network-russia

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 岩波書店の雑誌『世界』7月号 特集1 原子力産業の終焉 特集2 中国と民主主義

 「メディア批評」を拝読。改元の次は改憲、誰のための抱きつき外交 IWJの記事安倍官邸が狙う『消費減税』という壮大な『ちゃぶ台返し』にも触れられている。

 

半世紀の時を隔てた二つの対照的な卒業式訓示

2019年6月2日
Paul Craig Roberts

 2019年6月1日、アメリカのマイク・ペンス副大統領は陸軍士官学校で卒業式訓示を述べた。彼は卒業生に、彼らが「アメリカのために戦場に行き」「銃声の現場に行く」のは確実だと言った。 https://www.whitehouse.gov/briefings-statements/remarks-vice-president-pence-west-point-graduation-ceremony/

 ペンスは、誰の狙いのために彼らが戦うのか、それが石油会社の、あるいはイスラエルの、あるいはニューヨークの銀行の狙いのためかどうか、あるいはアメリカ世界覇権というネオコン・イデオロギーのため、あるいはCIAの麻薬ビジネスのためなのかどうかは言わなかった。本当に、陸軍士官学校卒業生は、いつの日か、自分たちが一体誰の利益のために戦っているか知らずに死ぬだろう。

 ペンス演説は機能している『マトリックス』の完ぺきな実証だ。罪がない無知な卒業生は、アメリカ海兵隊のスメドレー・バトラー将軍が、アメリカ企業権益のための殺し屋だと説明した組織による新兵募集の、いいカモだ。https://www.paulcraigroberts.org/2019/05/27/something-to-think-about-on-memorial-day/

 戦争と、戦争のための準備はクリントン政権以来、アメリカの特徴だ。アメリカ史で、戦争は、常に、帝国と、帝国から利益を得る経済、金融権益のためだった。政府がどこかの国に対して戦争をしていない時期は、アメリカ史上、きわめてわずかな年しかない。

 56年前の1963年6月10日、ペンスより遥かに偉大な人物、ジョン・F・ケネディ大統領がワシントン D.C.のアメリカン大学で卒業式訓示を行なった。彼の演説は軍安保複合体を仰天させた。大統領は、ソ連と穏やかな関係を確立する決心を示したのだ。これは軍安保複合体の予算と権力と重要性を脅かすはずの平和なのだ。ケネディの勇敢な演説は、彼の命取りになった。5カ月後、テキサス州ダラスで、ケネディ大統領は、CIAと統合参謀本部に暗殺された。連中の仕業は、その目的で入場を許可された市民にダラス刑務所で即座に撃ち殺されたオズワルドのせいにされた。こうして、オズワルドが関与を否定できる前に、この仕立て上げられた男は殺害されたのだ。

 1961年の退任演説で、軍産複合体はアメリカ民主主義に対する脅威だと言って、アイゼンハワー大統領は軍安保複合体に揺さぶりをかけた。だがアメリカン大学でのケネディ大統領は更に先に進み、和解し、戦争の脅威を取り除くつもりだと言ったのだ。

 「今日この場所でお話しするにあたり、あまりに無知がはびこり、あまりに真実が理解されることが少ないながら、世界で最も重要な話題を選びました。世界平和です。」

 「わたしの言う平和とはどのようなものでしょう。わたしたちが求める平和とはどのようなものでしょう。それは、アメリカの軍事力により、強制的に世界にもたらされるパクス・アメリカーナではありません。墓場の平安でも、奴隷の安全でもありません。わたしは、真の平和、すなわち、この地球上での生活を、生きるに値するものにする平和、人も国も成長し、希望を持ち、子孫のためにより良い生活を作り上げることのできる平和、アメリカ人のためだけでなく、世界中の人々のための平和、今の時代だけでなく、あらゆる時代の平和について話したいと思います。」

 「わたしが平和について語りたいのは、戦争の新しい様相のためです。複数の大国が、強力で、攻撃にも耐えられるような核兵器を持ち、そうした戦力に訴えずには降伏しない時代に、全面戦争は意味がありません。たった一つの核兵器に、第二次世界大戦で連合軍の空軍が投下した爆弾の10倍もの威力がある時代に、全面戦争は無意味です。核兵器の応酬で生み出された猛毒が、風や水や土や種によって地上の隅々に及び、まだ生まれていない世代にさえ影響を及ぼす時代に、全面戦争は無意味なのです。」 https://www.jfklibrary.org/archives/other-resources/john-f-kennedy-speeches/american-university-19630610 日本語訳 http://idobatakaigicom.ldblog.jp/archives/1041608904.html

 ケネディは、彼以降、ロナルド・レーガンを除く大統領が持たない、アメリカに対する信頼を持っていた。

 「わが国は、防衛体制を緩めることなく、緊張緩和を追究することができるのです。わが国は、脅迫的行為をせずとも、断固たる決意を証明することができます。我々の信念が脅かされるのを恐れて、海外放送を妨害する必要もありません。われわれの制度を欲しない人々に、われわれの制度を押し付けようとは思いませんが、地球上のあらゆる人々と、平和的に競争することを望み、その競争に参加する能力を持っているのです。」

 今のワシントンを、ケネディ大統領時代と対比願いたい。そうすればアメリカ全体の崩壊が理解できる。今日のアメリカは、公式説明を繰り返す売女マスコミ以外の全てのニュースを踏みつぶそうと努めている。アメリカは、ロシアの通信社に「外国の代理人」として登録するよう要求して、外国放送局を妨害している。アメリカはウェブサイトを閉鎖し、Facebookやツイッターで言論の自由を禁止する。アメリカには外交皆無で、恫喝しかない。恫喝は本当にアメリカの特徴だ。戦争の恫喝。制裁の恫喝。アメリカ大統領は他国の領土を与え、誰がベネズエラ大統領かを決めている。現在のアメリカは、平和裡の競争による死を恐れて、メキシコから中国に至るまで、全ての国に関税を課している。

 ジョン・ケネディが大統領だった時代、アメリカは誇り高い国だった。現在、それは歯止めなしに下落する恥ずべき場所、それ自身の国民、他の世界にとって重大な脅威だ。

 Paul Craig Robertsは元経済政策担当財務次官補で、ウオール・ストリート・ジャーナルの元共同編集者。ビジネス・ウィーク、スクリップス・ハワード・ニューズ・サービスとクリエーターズ・シンジケートの元コラムニスト。彼は多数の大学で教えた。彼のインターネット・コラムは世界中の支持者が読んでいる。彼の新刊、The Failure of Laissez Faire Capitalism and Economic Dissolution of the West、HOW AMERICA WAS LOST、The Neoconservative Threat to World Orderが購入可能。

 ご寄付はここで。https://www.paulcraigroberts.org/pages/donate/

記事原文のurl:https://www.paulcraigroberts.org/2019/06/02/two-contrasting-commencement-addresses-a-half-century-apart/

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 『戦争はいかがわしい商売だ』は下記で読める。時代を超えた戦争の教訓 今こそ読むべき スメドリー・バトラー将軍『戦争はいかがわしい商売だ』完全日本語訳 Smedley Butler, WAR IS A RACKET: Japanese Translation

 ケネディ訓示も、有り難いことに、ネットで翻訳が読める。

 昨日のインタビュー、驚くべきお話を伺った。

日刊IWJガイド・土曜版「【特別寄稿】『自民と維新による改憲』が大阪で動き出した! 都構想で維新と全面対決した自民が地元議員の猛反発を無視して維新との融和路線を発表!? 橋下徹氏は大阪市議に改憲での連携を呼びかけ!」 2019.6.8日号~No.2459号~(2019.6.8 8時00分)
https://iwj.co.jp/info/whatsnew/guide/38720

 北方領土問題について「戦争をしないとどうしようもなくないか」などの発言が問題視されている中で、北朝鮮に復讐するという発言が問題にならない不思議。頻繁に「戦争」という言葉を使っている。実際、下記のYou Tubeを5分間見てみた。

さて、私は今酒は一滴も入っていません。しらふであるという前提で言いますが、拉致は戦争です。北朝鮮から日本にしかけられた戦争です。

 IWJガイドを引用させていただこう。

※2019.05.19国民大集会_32◆拉致は北朝鮮から日本にしかけられた戦争 荒木和博(特定失踪者問題調査会代表)(You Tube)
https://www.youtube.com/watch?time_continue=1&v=WOHj3SYYiVQ

 荒木氏の発言に対して蓮池氏は、「大問題。宣戦布告ですよ。(この国民大会に列席した)総理大臣と官房長官は(この荒木氏のスピーチの場面では)中座したと言われてるけど信じがたい」と、強い危機感を示しました。実際に「国民大集会」には、安倍晋三総理や菅官房長官が出席しており、他に日本会議の「看板」として知られる櫻井よしこ氏が司会役をつとめていました。

 

2019年6月 7日 (金)

洗脳進行中:「特定の戦争」の価値を称賛するペンス副大統領

Finian Cunningham
2019年6月1日
Strategic Culture Foundation

 マイク・ペンス副大統領は、陸軍士官学校卒業生訓示で、やがて諸君はアメリカのために戦うことになるだろうと述べた。「それはほぼ確実だ」と、嘆き悲しみにではなく、誇りに満ちたペンス副大統領は述べた。

 まあ少なくとも彼は率直だ。アメリカ合州国は戦争挑発国家で、それは疑いようがない。いくつかの歴史研究が証明している通り、近代的国家として建国以来243年、アメリカは10年間、戦争をせずにいたことはなく、時には同時に複数の戦争をしている。

 別の言い方をすれば、その歴史的存在期間のほぼ95パーセント、時には密かに、時には代理により、アメリカは戦争に関与してきた。第二世界大戦以降だけでも、アメリカは、最大60の戦争や秘密の紛争に関与し、推定2000万人の民間人死亡者をもたらしている。おそらく、過去にも、現在も、これほど好戦的な国はあるまい。

 そう、そうなのだ、アメリカのエリート陸軍士官学校卒業生にペンスがこういったのは正しい。「アメリカのために、諸君が戦場に赴くのはほぼ確実だ。」

 皮肉にも、副大統領はトランプ大統領やタカ派ジョン・ボルトン国家安全保障担当補佐官同様、一度も軍務についたことがない。それでもペンスは若いアメリカ兵が「危険な世界」で戦闘をする必要に関し、(実戦経験がない)4つ星将軍のように弁舌を振るった。

 「その日がくれば、諸君が銃声がする現場に行くのを私は知っている」と、古いハリウッド戦争映画再放送で見た銃撃経験しかないのが明白なペンスは熱心に説いた。

 ペンスの計算では、全世界が戦場になる可能性がある。(ペンスだけでなく、ほぼ全てのアメリカ政治家。)彼は特に、将来、中国や朝鮮民主主義人民共和国と戦っているアメリカ軍に言及した。アメリカ軍がほぼ20年間巻き込まれているアフガニスタンやイラクに彼らが配備されるかもしれないと彼は述べた。

 ペンスは不気味にも、陸軍士官学校少尉の新しい一団に、彼らが「この半球」での戦争に、派遣されかねないと警告した。ちなみに、たまたま世界最大の石油埋蔵がある南米の国、ベネズエラでの、トランプ政権のクーデター支持や軍事介入の恫喝を考えれば、ペンスは、それとなく準備中の戦争をほのめかしたのだろうか?

 イランに対し、アメリカが軍事的恫喝を強化している時に、ペンスは未来の戦争に大喜びしているのだ。トランプ政権は、空母打撃群や、新しいミサイル砲兵隊、核搭載のB-52爆撃機や、より多くのF-16戦闘機戦隊をペルシャ湾に派遣した。先週トランプは、地域に、既にそこに配備されている、70,000人に加わるべく、更に1,500人の兵士を派遣するように命令したが、すべて表向きは「イランの攻撃に対抗する」取り組みだ。

 アメリカ軍配備の世界的状況は、ペンスが楽観的に認めている通り、「イランの侵略」に直面しているという、ワシントンの主張と矛盾している。ペルシャ湾で起きているのは容赦ないアメリカ軍国主義一連の世界的活動の一つに過ぎない。アメリカは地球上に800の軍事基地を保持しており、少なくとも70カ国に軍隊を配備していると推定されている。この帝国主義配備は、アメリカが「自由世界のリーダー」だからだという考えは、お笑いぐさのプロパガンダ理論根拠だ。

 アメリカ軍事力は、アメリカ資本家の権益を投射し護るために使われている。アメリカ軍兵士は、企業収益のための殺し屋・砲弾の餌食に過ぎない、スメドレイ・バトラーは元海兵隊将官として、1930年代に、彼の古典的な本で「戦争は金になる商売だ」と痛烈に告白した。

 ペンスは言った。「アメリカのために、やがて諸君が戦うことになるのはほぼ確実だ」。 彼が本当に言うつもりだったのは「アメリカ資本主義のために」だった。

 アメリカ兵は、アメリカの国家安全保障を守るためやら、神話が言うように「民主主義を促進する」ために戦争に送られるのではない。彼らは軍務につかない彼らの御曹子を、ペンスやトランプが行ったようなおしゃれな私立大学に行かせる、エリート銀行家や企業経営者や金持ち株主のために金を儲けるという唯一の卑劣な目的のために、殺し、死に、体を不自由にされるため外国に送られるのだ。

 アメリカ支配階級は、労働者階級のうすのろ連中を、何度も何度も「資本主義の利益ための戦争」に送ることで、自身を永続させているのだ。

 陸軍士官学校卒業生に対するペンス演説が、アメリカ資本主義を支える絶え間ない戦争挑発を証明している。信心深い言説をかなぐりすてて、ペンスはありのままを語っていた。アメリカ流のやり方は、戦争、戦争、更なる戦争だ。アメリカ流のやり方は、寡頭政治階級を一層金持ちにするために、アメリカ企業が必要とするあらゆるものを得るための、世界に対する総力戦だ。

 アメリカは「外交交渉」に従事しているとされる時でさえ、常にその悪魔風のやりたいことを通すべく、軍国主義の「あらゆる選択肢」を行使する準備ができているのだ。

 北朝鮮は「平和に対する脅威」だと主張して、アメリカ軍が、いつの日か朝鮮半島に行くことにペンスは言及した。1950-53年の朝鮮戦争の際、アメリカ軍が300万人を殺害した国。朝鮮民主主義人民共和国や中国に対する戦争が、もう一度あり得ると彼は警告した。中国が「アメリカの力に挑戦している」のが一つの理由だと彼は述べた。それが容認できる戦争の大義だろうか?

 彼の政権が外交交渉を進めているとされる二国との戦争をアメリカ副大統領が構想しているのは非常な驚きだ。トランプ政権は朝鮮民主主義人民共和国に核兵器を断念するよう説得しようとしながら、貿易関係での大きな経済上の譲歩を、中国に要求している。

 だがホワイトハウスが、この二国との関係で、軍事力が究極的な決定要因だと考えているのは明らかだ。

 ペンスが不埒にも、朝鮮民主主義人民共和国と中国に対する軍国主義構想を公表したことは、外交を完全に粉砕しなにせよ、悪影響を及ぼすことに疑いがようはない。もし交渉がアメリカの要求通りにならなければ、究極的には、戦争が選択肢だと見なしているアメリカ政権と、平壌や北京が一体どのように関わりを持つことが期待できるだろう?

 明らかに、アメリカのやり方は、常にこっそり銃を隠し持っているのに、例えば今週のトランプによる協議の最近の申し出に、一体どうして、イランが取り組むだろう?

 ワシントンは、以前の条約を破棄することを歴史が示しているのに、ロシアがアメリカと、持続可能な未来の軍縮協定を交渉する可能性がどれぐらいあるだろう? それ自身にライセンスを与えるように冷戦の核兵器制限の2つの大黒柱、弾道弾迎撃ミサイル制限条約と中距離核戦力全廃条約は、もっぱら世界の「全面的支配」に対する、その執着を満足させるべく、モスクワを核弾頭ミサイルの標的にする免許を自らに与えるため、2002年と昨年、アメリカが一方的に破棄した。

 この思考実験で終わりにしよう。いつの日かナチス・ドイツのために、彼らが戦争に行くのは「確実だ」と、ヨーゼフ・ゲッベルスが、ドイツ国防軍士官学校卒業生に演説するのを、標準的な法律を守る、道徳的な人々が大目に見るだろうか? ゲッベルスは、侵略行為や戦争犯罪を、確実に、何か、より崇高な原則のための高尚な大義のように語ったはずだ。だが確実に、人々は、見え透いた言い訳やプロパガンダを見破り、ナチの理論家を身勝手な犯罪者として軽蔑しただろう。

 地球上至る所での戦争挑発を美徳であるかのように言っておきながら、マイク・ペンス副大統領は、どうして逃げおおせられるのだろう? アメリカの美徳とされるものは、一体どういうわけで、本物で信じられるものだと見なされているのだろう? しかもその間、欧米商業ニュース・メディアは終始従順に沈黙し、あらゆる重要な質問を奪われている。現在の世界における洗脳の度合いについて、これは一体何を物語っているのだろう?

 Finian Cunninghamは、元大手ニュース・メディア編集者、記者。国際問題について多く書いており、記事はいくつかの言語で刊行されている。

 個々の寄稿者の意見は必ずしもStrategic Culture Foundationのものを意味しない。

記事原文のurl:https://www.strategic-culture.org/news/2019/06/01/brainwashing-in-action-pence-hails-virtue-of-certain-war/

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 読み終えた『だいにっほん、ろんちくおげれつ記』149ページには、

おんたこ国営放送など笙野が五年も見ていない

とあった!

 とはいえ、100%が虚報ということはない。昨日、二重スパイ工作や、マスコミの大々的な協力を得て、ノルマンジー上陸作戦を、カレー上陸を狙っているかのようにナチスに信じ込ませたドキュメンタリーを見た。新聞や道標にまで虚報を書くので、現地のイギリス人さえ本当に巨大基地が作られていると思い込んだのだという。国民を徹底的に搾取しながら、国民のために政治をしているかのような呆導だけを推進しているマスコミ・プロパガンダの原型は、ここにあったのだと思わざるを得なかった。

 今日の孫崎氏のメルマガ題名

日本は何故、電子分野で競争力を失ったのだろう。労賃だけの問題ではない。半導体シェア?1980年代後半には50%を超え、2017年に7%。今一人当たりGDP日本世界の42番で $42,900、台湾は28番で $50,500、韓国は$39,500

 宗主国が、どれほど戦争まみれの国であるかについては、下記の翻訳記事にもある。理不尽な原爆攻撃を受けた最大属国の民が、どうして宗主国支配層と同じ価値観を持てるだろう。価値観害交。

 アメリカは、その歴史のうち93% - 1776年以来の、239年中、222年間が戦争

 チャイナネット 米日貿易摩擦、「いじめ」は昔からも=中国人学者

 五十嵐仁の転成仁語 6月5日(水)
 「ジャイアン」との仲の良さを見せつける「スネ夫」のような日本は「町内」から尊敬されるのか

 今日は岩上氏インタビューは拝見しよう。

日刊IWJガイド「<本日のインタビュー>本日午後1時より、『れいわ新選組から立候補へ! 原発・拉致問題のウソと改憲と戦争! 岩上安身による拉致被害者家族連絡会・元事務局長・蓮池透氏インタビュー』を公共性に鑑みフルオープンで生中継配信します! 」 2019.6.7日号~No.2458号~(2019.6.7 8時00分)

 野薔薇様から、昨日の記事にコメントをいただいた。
 Paul Craig Roberts氏は彼の記事に対するコメントを許可しておられない。それでいつもは「コメント不可」にしているが、今回その設定を忘れていた。とはいえ、折角のご意見、こちらの記事末尾に掲載させていただくことにする。

昨日メールを書かないではいられなくなり、書き始めましたら、終わりかけになって、私がどこか操作を誤ったのか、全文が一瞬にして消えてしまい、今再度書き直しています。

いつもお世話になり、ありがとうございます。毎日記事も更新していただき、心から感謝申し上げます。
この記事には、感想を書かないではいられない気持ちになりました。

私の周りには、宗主国アメリカの真の姿を知らず、いつまでも「自由で豊かで民主主義のお手本となる国」という洗脳が解けない人が多いのに絶望を感じています。歴史の70%が戦争という国に、どうして民主主義があるでしょうか?何十兆円ものアメリカの武器を何度も買わされていても、何ら危機感や疑念や不安も持たない人が、本当に多いです。漠然とした将来不安はあっても、気づかいふりをしているのでしょうか?

この記事は、近い将来の日本の姿ではないでしょうか? 私たちの子どもたちや孫たちは、ずたずたにされたインフラや、社会システムが崩壊した日本で、生きねばならず、死なねばならないのでしょうか? 私の長男などは、「いよいよ安倍が'80歳まで自助しろ'と言い出した」と危機感を抱き始めています。ジム・ロジャースが、「日本の若者は海外へ移住せよ」と言っていますね。

国民総ゆでガエル状態をどうやって変えていけばいいのでしょうか? 宗主国は、沖縄にだけ野蛮で暴力的な本性を見せているから、アメリカの真の姿が国民には分からないのですね。この記事を読んだら、みんな驚愕するでしょうね。

この記事の原文を私たちの英語グループで読んでみたいです。

2019年6月 6日 (木)

逆転不可能な腐朽状態にあるヨーロッパ、EU選挙はその証明だ!

2019年5月30日
Andre Vltchek
New Eastern Outlook

 「古い」植民地主義大陸ヨーロッパは腐朽し、一部の場所では崩壊さえしている。ヨーロッパは事態がどれほど悪化しているかは察知している。だが決してそれが自分自身のせいだとは考えない。

 北アメリカも同様に腐朽しているが、そこでは、人々は比較することにさえ慣れていない。彼らは「事態がうまくいっていないと感じる」だけだ。もし他のすべてが失敗すれば、彼らは二つ目か三つ目の仕事を得て、何とか生き残ろうとするのだ。

 大西洋の両側で支配体制はパニック状態だ。彼らの世界は危機にあり、「危機」は、中国やロシアやイランを含め、いくつかの主要な国々、更には、南アフリカや、トルコや、ベネズエラや朝鮮民主主義人民共和国やフィリピンが、ワシントンとロンドンとパリで作成した脚本に従って動くことを公然と拒否しているのが主な原因で起きている。これらの国では、欧米国民の幸わせという祭壇で自国民を犠牲にする意欲が突然消滅したのだ。ベネズエラやシリアを含めいくつかの国は独立のために進んで戦おうとさえしている。

 欧米に課された正気でない加虐的通商禁止や制裁にもかかわらず。中国やロシアやイランは現在多くの分野でヨーロッパや北アメリカよりずっとうまくやり、繁栄している。

 もし彼らが更に強要されれば、中国やロシアや彼らの同盟国が一緒になって、粘土造りの経済と、返済不能な負債のアメリカ経済を容易に崩壊できるのだ。軍事的に、国防総省は、決して北京、モスクワ、テヘランさえ破れなかったことも明確になっている。

 長期間世界を威嚇してきた後、欧米は今ほとんど終わっている。道徳的に、経済的に、社会的に、軍事的にさえ。欧米はまだ強奪しているが、世界の状態を改善する計画は持ち合わせていない。欧米は、そのような基準で考えることさえできないのだ。

 欧米は、中国や、革新主義、国際主義計画がある全ての他の国を憎んでいる。欧米は習近平主席と彼の発想、一帯一路構想(BRI)を中傷するが、欧米が世界に提供できる新しい面白いものは皆無だ。そう、もちろん、政権転覆や、クーデター、軍事介入や、天然資源の盗みはあるが、他に何があるだろう? いや、沈黙!

*

 ヨーロッパへの2週間の長い出張中、イタリアやスペインより高いHDI(国連開発計画に定義された人間開発指数)を享受しているチェコ共和国(今チェチアに改名された)で、ホテルの真正面で、数人の若い、きちんとした身なりの男性が食物を探してゴミ箱をあさっているのを見た.

 ドイツで2番目に裕福な市シュツットガルト(メルセデスとポルシェの両方が生産されている場所)で、私は若いヨーロッパ人がひざまずいて施しを請うているのを見た。

 私が訪問したEUの7つの国全てで見たものは混乱と、無関心、極端な自分本位とほとんどグロテスクな怠惰だ。アジアとは実に対照的に、ヨーロッパの人々全員、彼らの「権利」と特権に取りつかれていて、責任については誰もごく僅かな関心も持っていかった。

 コペンハーゲンからの飛行機がシュツットガルトに着陸したとき、雨が降り始めた。それは豪雨ではなかった。ただの雨だ。SASが運行するカナダエア・ジェットは小型機で、ゲートには到着しなかった。ターミナルから数メートルの場所で駐機し、稲光とどしゃ降りのため、地上勤務のスタッフが、バスを運転して来るのを拒否したと機長がアナウンスした。それで、我々は、10分、20分、30分、機内に留まった。稲光は止んだ。霧雨は続いた。40分、バスは来ない。1時間後にバスが現れた。地上勤務スタッフの男が、ゆっくりと、完全にプラスチックに包まれ、雨からしっかり守られた状態で現れた。他方、乗客には、傘さえ提供されなかった。

 私は後に市の中心部で「私は私自身を愛する」という落書きを見た。

 落書きは、市民の意志に反し、数十億ユーロの経費で改造されている中央の駅から遠くなかった。怪物のようなプロジェクトは、途方もなく巨大な掘削に、一目で見える建築作業員がわずか5-6人という怠惰な調子で進行している。

 シュツットガルトは信じられないほど不潔だ。エスカレーターが動いていないことが多く、あらゆるところに飲んだくれがいる、こじきだ。何十年間、誰も都市の外観整備をしないかのようにだ。かつて無料だった博物館は高い入場料を請求し、公共ベンチの大部分が公園や道から消えた。

 腐敗は偏在する。ドイツ鉄道(DB)は事実上崩壊している。「ローカル線」から、かつて称賛されたICE(これらドイツ「新幹線」は実際一部のインドネシア都市間急行と比較してさえ、平均してずっとゆっくり走っている)に至るまでほぼ全ての列車が遅れている。

 フィンランドからイタリアまで、ヨーロッパの至る所のサービス業は、グロテスクなほど酷い。コンビニ、カフェ、ホテル、全て人員不足で、運営はまずく、たいてい横柄だ。人間が、しばしば機能不全な機械に取って代わられている。至るところ、緊張と、悪い雰囲気が偏在している。何であれ、要求することなど考えられない。そんなことをすれば、人はかみつかれ、侮辱され、地獄に行かせられる危険を冒すことになる。

 我々が共産主義の東で育っていた頃、欧米の宣伝が、資本主義国家のサービスをいかに称賛していたか私はまだ覚えている。「お客様は常に神様のように扱われる」。そう、そうなのだ! なんとばかげたことか。

 何世紀にもわたり、「ヨーロッパ労働者」は、世界のあらゆる非白人地域で行われた植民地主義、新植民地主義略奪により「助成金を支給されていた」。彼らは甘やかされ、駄目にされ、福利に浴し、非生産的になった。それはエリートにとっては素晴らしかった。大衆が欧米帝国主義体制に賛成投票し続ける限り。

 「プロレタリアート」は最終的に右翼、帝国主義者、更に快楽主義者になった。

 私は今回は多くを見たので、私はより詳細にそれについて、間もなく書くつもりだ。

 私が目撃しなかったのは、希望、あるいは熱意だった。楽観論はなかった。中国やロシアやベネズエラで、私が実に慣れている、健康で生産的な発想のやり取りや、深遠な討論は皆無だった。ひたすら混乱、至る所での無関心と腐敗。

 そして、人々にとって、より良い、より人間的で、より進歩していて、社会主義の意欲に満ちている国が嫌いなのだ。

*

 イタリアは、いささか違っているように感じた。再び、私はそこの偉大な左翼思索家たち、哲学者、教授、映画製作者、ジャーナリストと会った。私はヨーロッパ最大の大学、ローマ・ラ・サピエンツァ大学で講義した。私はベネズエラと欧米帝国主義について講義した。私はローマのベネズエラ大使館と働いた。その全てが素晴らしく、啓発的だったが、これは本当はイタリアだったのだろうか?

 私がベイルートに向かってローマを出発した翌日、イタリア人は投票所に行った。そして彼らは、極右北部同盟への支持を倍増しながら、私の友人、5つ星運動への支持をやめ、わずか17%を越えただけだった。

 これは事実上ヨーロッパ至る所で起きた。イギリス労働党は負け、他方右翼ブレグジット勢力が際立って増えた。極右、ファシスト党にさえ近いものが隆盛を極めた。

 それは全て「私、私、私」政治だった。「政治的自撮り」の大騒ぎ。私は移民にうんざりだ。私はもっと良い福祉手当が欲しい。私はもっと良い医療、労働時間の短縮が欲しい。等々。

 誰がそれに支払うのか、ヨーロッパの誰も気にかけていないように思われる。私は、アフリカは言うまでもなく、西パプアやボルネオやアマゾンや中東を略奪することについて、いかなるヨーロッパ政治家が嘆き悲しむのを聞いたことがない。

 そして移民は? 最近の数十年で、東南アジアや東アフリカや中南米や亜大陸に押しかけた、何百万人もの違法の多くの厄介もの、ヨーロッパ難民の迷惑について我々は何か聞いたことがあるだろうか? 彼らは、無意味さ、不況、実存主義の空虚さから大群で逃れている。その過程で、連中は、土地、不動産、海岸のすべてを現地人から奪っている。

 「移民は出てゆけ」? 結構だ。それなら、世界の他の国々から、ヨーロッパ人移民もだ! 不公平はもう沢山だ!

 最近のEU選挙は、ヨーロッパが進化しなかったことをはっきり示した。暗い何世紀もの間、ヨーロッパは、快楽のために暮らし、上流社会の生活を維持するため何百万人も殺してきたのだ。

 まさに今、同じことをし続けられるよう、ヨーロッパはその政治、支配制度を改造しようとしているのだ。いっそう効率的に!

 おまけに、不条理にも、給料をもらい過ぎで、働きの悪い、主に右翼で、無気力なヨーロッパ人プロレタリアートを、世界が哀れに思い、その生活水準を上げるため、更に何千万人もの人々を犠牲にするよう期待されているのだ。

 この全て起きるのを許してはならない。もう二度と! それは止めなければならない。

 何十億人もの「他者」の生活を犠牲にして、ヨーロッパがこれまで実現したことは、決してそのために死ぬに値しない。

 ヨーロッパとヨーロッパの人々に用心しよう!その歴史を学ぼう。ヨーロッパが全世界に広めた帝国主義、植民地政策と大量虐殺を学ぼう。

 彼らには、ファシストを選ばせておこう。だが彼らは遠ざけておこう。彼らが全世界に連中の毒を広めるのを阻止しよう。

 彼らは連中の国益を第一にしたいと思っているのだろうか? 結構! 全く同じことをしよう。ロシア国民第一だ! 中国第一だ!アジア、アフリカ、ラテンアメリカ第一だ!

 Andre Vltchekは哲学者、小説家、映画製作者で調査ジャーナリスト。彼は Vltchek’s World in Word and Imagesの創作者で、China and Ecological Civilizationを含め、多くの本を書ている作家。オンライン誌New Eastern Outlook独占記事。

記事原文のurl:https://journal-neo.org/2019/05/30/europe-in-irreversible-decay-eu-elections-are-proof-of-it/

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 昨日、『だいにっほん、おんたこめいわく史』を読み終え、『だいにっほん、ろんちくおげれつ記』を読んでいる。知人に粗筋を教えて欲しいと言われたが、お断りした。小生には無理。

 『だいにっほん、ろんちくおげれつ記』52ページを引用させていただこう。

アダム・スミスが見えざる手の力に経済を委ねるのが最良の方法と説いた時には、その自由な経済、個々人の欲望に任せるという事は実は必要悪だった。だが、それは少しずつニュアンスを変えてきた。ネオリベラリズムとは只の欲望ではない。正義面の自己都合なのだ。世界資本の怪物が美徳の仮面をつけているのである。

 『だいにっほん、ろんちくおげれつ記』124ページ には、こういう文がある。

馬鹿で馬鹿で馬鹿で馬鹿でしょうがないからこそ要職に就けるのだ。

 二冊のテーマ、そのまま、本当に、下記日刊IWJガイドの見出しと直結している。

日刊IWJガイド「国有林管理経営法改正案が参議院本会議通過! IWJは林野庁の法案担当官に直撃取材! 植栽は国家が責任をもって行うと明言! ハゲ山になることはないって!? ホントか!? IWJが林野庁に直撃取材! 」 2019.6.6日号~No.2457号~(2019.6.6 8時00分)

 同じ話題、興味深いインタビューがある。

 この問題について、IWJでは拓殖大学政経学部で森林科学が専門の関良基教授に取材しています。ぜひ、合わせてお読みください。

※国民の財産である国有林を丸裸にしてボロ儲け!? しかも植林の義務が事実上なし!? #安倍総理 が議長、#竹中平蔵 氏が議員の「 #未来投資会議 」の提言で #トンデモ改正法案 が今国会で審議中! 通れば日本中の山がハゲ山に!? 2019.5.15
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/448750

 そして、またしても、沖縄で事故。

※中学校に「ゴム製」落下物、上空でヘリ通過 沖縄・浦添(朝日新聞、2019年6月4日)
https://www.asahi.com/articles/ASM646HJ2M64TPOB003.html

 米軍により著しく主権が制限されている日本側が、事故原因を究明するのは非常に困難といえるでしょう。

 米軍機が日本の上空で日本の法律にとらわれずに好き勝手に訓練を行っている実態について、岩上安身はジャーナリストの吉田敏浩氏にインタビューを行っています。ぜひ、以下のURLよりご覧ください。

※日本の上空に日本の主権がない!「横田空域」は事実上の訓練空域!日米合同委員会でつくられた「空の壁」! ~5.27 岩上安身による ジャーナリスト・吉田敏浩氏インタビュー 2019.5.27
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/449523

2019年6月 5日 (水)

欧米の優位は消滅途上

2019年5月29日
Paul Craig Roberts

 5月28日、「欧米世界は、私がそれよりも長生きするのではないかと恐れるほど急速に崩壊しつつある」(https://www.paulcraigroberts.org/2019/05/24/whiteness-is-the-new-evil/)と私は書いた。私の記事は、白人の悪魔化が激化し、白人の自信崩壊を引き起こしていることに関するものだった。教え込まれた罪悪感が、貪欲な企業と愚かな政治的指導者が国に引き入れたアラブ、アフリカ、ヒスパニック移民をもてはやすため、白人に、自分たちに対する差別を進んで受け入れるようにしているのだ。民主党のアイデンティティ政治は、白い顔の虐待者による被害者として、自身をアピールする肌の色が濃い移民に都合よく機能する。ユダヤ人が、異教徒に罪悪感を抱かせる利点を見いだしたのと全く同様に、アラブ人、アフリカ人とヒスパニックもそうしているのだ。

 心理的、感情的な破たんは、一般にアメリカや西洋で進行している破たんの唯一の形ではない。特にアメリカでは、経済的、社会的に破たんしている。現在、デトロイトや、セントルイスや、クリーブランドや、ミシガン州フリントや、インディアナ州ゲーリーのような、かつては大きな製造や工業都市は、アメリカでは、主にアメリカ製造業の海外移転のため、人口の20%を失っている。(https://www.amazon.com/Failure-Laissez-Faire-Capitalism/dp/0986036250/ref=sr_1_4?crid=2W1NDYFTJ7Q82&keywords=paul+craig+roberts+books&qid=1559153009&s=books&sprefix=Paul+Craig%2Caps%2C151&sr=1-4 を参照のこと)

 社会的な破たんは、ホームレスの増加で明白だ。ロサンゼルスや、サンフランシスコや、シアトルには、道路や公園やヴェニス・ビーチのような高級住宅地区で野宿する多数のホームレス住民がいる。( https://www.hollywoodreporter.com/features/las-homeless-surge-puts-hollywoods-progressive-ideals-test-1174599 )

 ロサンゼルスでは、公共道路の糞便やゴミが、ネズミと蚤の伝染病を起こした。危険な下水道状態から、医療当局は「この夏ロサンゼルスでの大きな伝染病流行」を予測している。( https://www.newswars.com/doctor-predicts-major-infectious-disease-epidemic-to-hit-los-angeles-this-summer/ )蚤がはびこる市役所の絨毯は、ネズミの侵入によって引き起こされる発疹チフス発生の恐れのためにはぎ取られている。

 すでに苦闘している納税者に対する負担が増大している。例えば、ロサンゼルスでは、2016年、有権者は、ホームレスのため、住宅10,000戸の資金調達として12億ドルの施策を可決した。3年前の最初の費用は、一戸当たり140,000ドルだった。今は、一戸当たり500,000ドルだ。あるニュース記事が報じているように、「ホームレスの一家族を雨から救うために、基本的賃貸住宅を一軒作るのに50万ドル使う」のは実行可能な考えには見えない。 http://www.foxandhoundsdaily.com/2019/01/homeless-invasion-of-venice-beach-exposes-larger-california-problems/

 検討されている解決策の中には、難民キャンプや、貧困に陥った不安定な国々から何百万もの人々を受け入れる政策の再考がある。我々は世界の貧困をほんの少しだけ進歩させながら我々自身を貧しくしている。アメリカが一人受け入れても、何万人もそのままなのだ。既にアメリカのいくつかの地域は、100年前のインドのように見え、機能している。

 ホームレスの緩和は、納税者の金でホームレスと戦う資金と権力を蓄積するリベラルな進歩的組織には、少なくとも役に立っている。

 暴力の増加は、もう一つの社会破たんの目安だ。戦没者追悼記念日の週末、42人がシカゴで撃たれた。(https://www.globalresearch.ca/42-people-shot-chicago-memorial-day-weekend/5678895 )強暴なMS-13ギャングは、元来エルサルバドルとホンジュラスからの移民に組織されたが、カリフォルニアからロングアイランドまで活動を拡大し、今やハンプトンズに侵入しつつある。防衛のため、住民は、銃弾を通さない窓や、鋼鉄ドアや安全な部屋を設置している。( https://nypost.com/2018/10/06/hamptons-millionaires-build-luxe-panic-rooms-to-hide-from-ms-13/ ).

 もう一つの社会的破たんの兆候は増大する水問題だ。ミシガン州フリントの問題は良く知られているが、世間の注目をさほど集めていない他の多くの問題がある。ヘンリー・フォード病院とデトロイト保健省は水系感染疾患のレベルの劇的増加を報じている。( https://www.globalresearch.ca/detroits-water-austerity-endangering-seniors/5678856 )

 これは加速しつつある社会破たんの、ほんのさわりに過ぎない。読者は、私がなぜx、yやzや医療保険制度問題を含めないのかと問われるだろう。お答えは、これは本ではなく、記事だということだ。

 我々が経験していることは、全てのレベルで政府の失敗だ。ロサンゼルスが発疹チフス流行の予報に直面する一方、莫大な金額が、戦争や、戦争煽動に使われている。アメリカは、20年間、イスラエルのための中東での戦争に何兆ドルも使っている。ワシントンはそれを「対テロ戦争」と呼ぶが、それは何百万というイスラム教徒を殺し、体を不自由にし、孤児にし、強制退去させる暴力の本当の狙いと動機づけを隠す作り話だ。これら無意味な戦争の結果の一つが、アメリカとヨーロッパが、国内に何百万人もの強制退去させられたイスラム教徒を受け入れながら、アメリカとヨーロッパに対し、イスラム教徒を、急進的にすることだった。

 均質な国民がいない国は、既に分裂で不利な状況にあるのに、自分たちを憎むあらゆる理由がある途方もない数の人々を迎え入れるのは狂気だ。かつてここでは、アイデンティティ政治によって、憎悪が、白人に対して武器化されているのだ。

 もし国が自滅すると決めたなら、それはまさに、アメリカとヨーロッパがしていることをするはずだ。イランや、北朝鮮や、ベネズエラや、シリアや、ロシアや、中国ではなく、これが重大問題だ。アイデンティティ政治が、今、ニューヨークの学校などのアメリカ組織で、しっかり定着しているので、( https://nypost.com/2019/05/28/bombshell-suit-claims-carranzas-toxic-whiteness-purge-cost-doe-execs-their-jobs/ )その運命が、今アメリカの不変の特徴だというのは、おそらく本当だ。

 アメリカが直面している、ほとんど認識されていない諸問題は、統一された国家さえ圧倒するだろう。アメリカのように分裂した国にとっては、いかなる好ましい結果も考えにくい。

 Paul Craig Robertsは元経済政策担当財務次官補で、ウオール・ストリート・ジャーナルの元共同編集者。ビジネス・ウィーク、スクリップス・ハワード・ニューズ・サービスとクリエーターズ・シンジケートの元コラムニスト。彼は多数の大学で教えた。彼のインターネット・コラムは世界中の支持者が読んでいる。彼の新刊、The Failure of Laissez Faire Capitalism and Economic Dissolution of the West、HOW AMERICA WAS LOST、The Neoconservative Threat to World Orderが購入可能。

 ご寄付はここで。https://www.paulcraigroberts.org/pages/donate/

記事原文のurl:https://www.paulcraigroberts.org/2019/05/29/western-supremacy-is-on-its-way-out/
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 植草一秀の『知られざる真実』6月3日記事

 日本の政治をダメにしている連合という隠れ与党勢力

 組合費を払うと自分の首が締まる不思議。払わなければ首になるのだろうが。

 バラエティ番組、最近見ないので殺傷事件についてはほとんど何も知らないが、とんでもない人々がとんでもないことを言っているようだ。

日刊IWJガイド「川崎の児童殺傷事件に自称『私人』の橋下徹氏が『死ぬのなら自分一人で死ねってことはしっかり教育すべきだと思います』!? 『ほっとプラス』代表理事の藤田孝典氏が『殺してもよい命は何一つない』とメッセージ!」 2019.6.5日号~No.2456号~(2019.6.5 8時00分)

 やはり、と思った記事。

聞けば腰を抜かす 当選果たした公認候補たちのヘイト発言

 野薔薇様から、記事にコメントをいただいた。Paul Craig Roberts氏は彼の記事に対するコメントを許可しておられない。それでいつもは「コメント不可」にしているが、今回その設定を忘れていた。ご意見は、『洗脳進行中:「特定の戦争」の価値を称賛するペンス副大統領』の記事末尾に掲載させていただくことにする。

2019年6月 4日 (火)

トランプのアメリカはサドマゾなのか、それともただの全くの阿呆なのか?

Finian Cunningham
2019年5月27日
Strategic Culture Foundation

 何度も墓穴を掘ってきたトランプ政権が、まだ立っていられるのは驚くべきことだ。ベネズエラやロシアや中国やヨーロッパやイランや世界の他の国々に対して、ワシントンはグローバル権力としての自身の信頼性、そして究極的には、その寿命に穴を開け続けている。トランプ政権はサドマゾなのか、それとも単なる全くの阿呆なのだろうか?

 ロシア原油のアメリカ輸入が去年と比較して今年3倍になる予定だとというブルームバーグの報告を見よう。2017年の値を基本にすれば、ロシア石油のアメリカ輸入は、10倍増になる。なぜだろう? なぜならトランプ政権が、おそらく南米の国を「参ったと言わせ」、ニコラス・マドゥロ大統領に政権交代を強いるための「スマートな」戦略で、かつて最大の供給国ベネズエラに制裁を課したからだ。

 その通り、それでアメリカ経済を存続させるため、結果として生じたアメリカ製油所の不足に対して埋め合わせをするため、ワシントンはロシアのような代替供給源に頼らなければならないのだ。だが、ちょっとお待ち願いたい。ロシアは「悪人」のはずだ。アメリカは、ウクライナを不安定にし、クリミアを併合し、アメリカ選挙に干渉したとされることに対し、モスクワに制裁を課したのだ。これらアメリカ制裁の一部は、思うに「モスクワを痛い目に遭わせる」ため、ロシア石油企業に標的を定めさえした。ところが、ここぞとばかりにロシア石油を買い占めるワシントンがいるのだ。2年で、10倍になりかねない増加、全てトランプが、ロシアの同盟国ベネズエラに違法な政権交代を強制することに固執しているおかげだ。しかも、これは、ヨーロッパがエネルギーでロシアに依存するというワシントンの非難で、ロシアとのノルド・ストリーム2プロジェクトに関しヨーロッパに制裁を課すと脅している同じアメリカなのに留意願いたい。はぁ?

 それから中国がある。大きな標的に銃を向けながら、自分の足を撃って墓穴を掘るもう一つの例だ。アメリカの最大輸出対象に対するトランプの「天才的」貿易戦争は、結局、アメリカ消費者と生産者に最も激しく打撃を与えることが分かった。「公正」に対するワシントンの要求に従うよう北京に強いるため、中国商品に課された関税は、ウォルマートのようなアメリカ小売店でのより高い消費者物価となって跳ね返っている。アメリカ農民は、中国への大豆や他の生産物への注文が、トランプ関税への報復として北京によって止められていることに気が付いている。低収入のアメリカ人と農民は、2020年再選のためのトランプ支持基盤のはずだ。

 象徴的なアメリカ・スポーツウェア・ブランドのナイキは、中国とのトランプの貿易戦争に「お手上げ状態」だ。報道によれば、同社は、中国に本拠を置く生産ラインが、中国からの輸出に対するトランプ関税に打ちのめされている靴メーカー170社の一つだ。ナイキは、同社や他のアメリカ・メーカーを、彼の「スマート」関税から免除するよう、トランプに懇願している。

 建前上「自由市場」アメリカは市場原理では競争できないため、トランプ政権は、腕ずくで市場から追放する口実に過ぎない「国家安全保障上の」懸念を理由に、大手ファーウェイが関係する中国の通信機器を禁止している。多くのアメリカ人消費者が実際ファーウェイを使っており、怒っているのに気付いた後、トランプは禁止令を破棄せざるを得ない状態にある。多くのアメリカのハイテク・メーカーは電話製品用としてファーウェイの供給元でもあるのだ。中国企業に対する、トランプの極めてがむしゃらな政策は、アメリカの消費者とメーカーにとって逆効果になっている。

 サプライチェーンと消費者市場が世界的規模で統合されている世界で、トランプ政権がアメリカ貿易から、簡単に中国を締め出せると考えるのはばかげており、自滅的だ。中国との年間貿易赤字は3500億ドルで、アメリカ経済はその存在を対中国輸出に頼っているのだ。トランプがしているように、中国を遮断するのは、自分の顔に腹を立てて鼻を切り落とすも同然だ。

 ヨーロッパを見よう。トランプ政権は、ヨーロッパを多くの問題でいじめている。彼らはNATO軍事同盟に十分金を出していないと絶えず不平を言って、トランプはヨーロッパに、自身のヨーロッパ軍設立検討を強いる結果になった。指導者として、ドイツのアンゲラ・メルケル首相とフランスのエマヌエル・マクロン大統領は、ヨーロッパの国々を、アメリカから自立した国防をするよう駆り立てている。もしNATOがお蔵入りになれば、それはヨーロッパ地政学に対するアメリカ影響力の大黒柱が喪失することを意味する。

 NATOに対するトランプの鼻持ちならない恫喝は多くの問題の一つにすぎない。中国と同様、ヨーロッパも、「温和で」大いに「正義のアメリカ」に「公正でない」かどで非難されているので、彼はヨーロッパからの輸出にも関税を課すことを望んでいる。えっ?

 Finian Cunninghamは、国際問題について多く書いており、記事は複数言語で刊行されている。彼は農芸化学修士で、ジャーナリズムに進むまで、イギリス、ケンブリッジの英国王立化学協会の科学編集者として勤務した。彼は音楽家で作詞作曲家でもある。20年以上、ミラーやアイリッシュ・タイムズやインデペンデント等の大手マスコミ企業で、編集者、著者として働いた。

記事原文のurl:https://www.strategic-culture.org/news/2019/05/26/trumps-us-sadomasochist-or-just-plain-stupid/

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 宗主国側は知らないが、属国側は確実にマゾヒスト。世界に属国状態を宣伝して恥じない。

 今日の孫崎氏のメルマガ題名でもわかる。

転載・社説・東京新聞「日米地位協定 不平等を放置するな」、欧州各国との比較で活動に国内法原則適用しないのは日本だけ。独伊含め各国が米軍基地の管理権を確保し、訓練や演習に主体的関与、独伊は敗戦国ながら、米軍機事故への世論の反発を背に改定を実現

 そして日刊IWJガイド

日刊IWJガイド「1989年6月4日に発生した天安門事件からちょうど30年! 中国軍は弾圧を正当化する発言!? 米中貿易交渉の行方を左右する国内問題を注視! /先日5月31日の中国通・エコノミスト田代秀敏氏へのインタビューを会員向けアーカイブにアップしました! ご視聴ください!」 2019.6.4日号~No.2455号~(2019.6.4 8時00分)

 昔、現代中国史の授業で「ウーアルカイシ」という名を耳にタコができるほど聞いたのを覚えているが、何を習ったかは覚えていない。インタビューで、田代氏が語る酒ラベルのエピソードは興味深い。

 今日のIWJガイド、IWJが中継もされた記者会見についても実に詳しく報じられている。

■藤岡信勝氏らが言う「商業公開を知らなかった」は事実ではない!制作過程で慰安婦問題への「ゆらぎ」を経た監督自身の結論とは? ~『主戦場』ミキ・デザキ監督と配給会社「東風」が記者会見

 『主戦場』の記者会見記事、かなり長いので、一部だけコピーさせていただくのをやめた。是非ともご自分でお読み願いたい。そしてご覧いただきたい。

2019年6月 3日 (月)

我々は世界的食糧大惨事に直面するのだろうか?

2019年5月31日
F. William Engdahl
New Eastern Outlook

 いや、本記事は、決して、アレクサンドリア・オカシオ・コルテスや有名な若いスウェーデン気候専門家グレタ・トゥーンベリの破滅的シナリオを是認するものではない。だが本記事は、来年、食糧供給と価格に劇的に影響を与えかねない、アメリカからオーストラリア、フィリピンや更に他の、重要な穀倉地帯における異常な気象災害を一瞥するものだ。それは、今後の生育期の進展次第で、大きな政治的影響がありうる。

 水浸しのアメリカ中西部

 5月20日のアメリカ農務省農業統計局(NASS)最新報告によれば、トウモロコシと大豆農作物が、時期的に、今年は普通の成長レベルからかなり遅れている。が昨年の同時期の78%と比較して、アメリカの全ての計画されたトウモロコシ作付面積のわずか49%しか植えられていないと報じている。そのうち、2018年5月の47%と比較して、わずか19%しか芽を出していない。大豆に関しては、昨年の53%と比較して、19%しか植えられていない。米の作付面積は米を栽培する6つの州で、1年前の92%と比較して、73%まで下がっている。もちろん、天気が劇的に向上すれば、最終の収穫も向上するはずだ。予測するにはあまりにも早すぎる。

 中国との貿易戦争前、アメリカは世界の大豆生産の34パーセント、世界輸出の42%で、大差で世界最大の大豆生産国だ。アメリカは、世界最大のトウモロコシやメイズ生産国でもあり、第二位の中国のほぼ二倍だ。ほぼ全てのアメリカ大豆とトウモロコシがGMO農作物であるという残念な事実は考慮から除けば、これら2つの農作物の深刻な凶作は、世界の食料価格に大きな影響を与え得る。それらは主に家畜の餌に使われている。

 アメリカ中西部の生育期崩壊の重要な要因は、アメリカ国立海洋大気庁環境情報センターによれば、これまでの12カ月、アメリカ政府が1895年に統計を記録し始めて以来、最大の降雨量だった事実だ。記録的降雪と、それに続いた異常に激しい雨が、その理由だ。

 太平洋の強いエルニーニョが、2015-16年、活動中で、新たなエルニーニョが、通常よりいくぶん早く、この冬確認されたという事実は注目すべきだ。正確にそれがどのように今の天気に影響を与えたかはまだ明確ではない。エルニーニョは、赤道の東と、太平洋中央部での周期的な温暖化だ。

 それは人為的要因ではなく、太陽活動に関係しており、世界の天候パターンを数カ月の期間にわたり変える可能性があり、地域で、より暖かかったり、冷たかったり、多雨だったり、乾燥したりする天気の可能性をもたらすのだ。彼らは、数年毎に、通常2から7年ごとに周期的におこるが、比較的弱いエルニーニョが、今月5月にピークに達すると予想されることが確認されたのは注目に値する。4月、国立海洋大気庁は、最新のエルニーニョ状態が、2019年春(~80%の可能性)か夏まで(~60%の可能性)北半球全体で継続する可能性が高いと推定している。

 オーストラリアとフィリピンのひどい干ばつ

 中西部アメリカ農場ベルトが水浸しとなる一方で、地球の他の地域、特に主要穀物生産国のオーストラリアは、干ばつに苦しんでいる。2007年以来初めて、オーストラリアは、主としてカナダから小麦輸入を強いられている。去年は干ばつで、小麦の収穫高が20%減った。政府は状況に対処するため大量の輸入許可証を発行した。現在の小麦収穫見積もりは、わずか1600万トン、同国が二シーズン前にそうだったものの半分だ。近年オーストラリアは、世界第5位の小麦輸出国だ。

 穀物の不足に加えて、2018年2月以来、フィリピンは、米作に壊滅的打撃を与えている酷い干ばつに見舞われている。フィリピンは、合計すると全ての米輸出の約70%を占めるインドやタイやベトナムやパキスタンのような世界首位の米生産国の一つではないが、これは、問題山積の国に深刻な政治的影響を与えている。

 北朝鮮は、ひどい干ばつに襲われているもう一つの国だ。雨量は、今年、1982年以来、これまでのところ最少だ。国営メディアが、北朝鮮では「全ての地域で、ひどい干ばつが長引いている」と報じている。1月以来の平均降水(雪)量は、年平均降水(雪)量128ミリのたった42.3%だ。北朝鮮が深刻な食糧不足に見舞われている中、これが起きているのだ。データは、おそらく政治問題化されようが、国際制裁の影響は助けにはならない。

 こうした深刻な不足は、まだ世界的緊急事態を宣言する根拠にはならないが、注目すべきは、中華人民共和国で、中国全土の豚に対する、致命的なアフリカ豚コレラの最も酷い流行のさなかに、それが起きていることだ。アメリカ農務省は、この接触伝染病を完全に制御するには、今年、約2億頭の豚をと殺しなくてはならないと推定している。中国には、豚が約7億頭いて、圧倒的な世界最大の豚生産国だ。弱り目に祟り目で、中国は、トウモロコシや大豆等の農作物に壊滅的打撃を与えかねないツマジロクサヨトウ蔓延に全土が襲われている。

 この全て、コンゴからイエメンやシリアに至るまで、戦争の犠牲で農業生産が破壊された世界中の様々な紛争地帯を考慮に入れないでの話だ。

 新しい穀物大国としてのロシア?

 これらの現在の収穫困難、あるいは、本格的収穫不足の可能性が、2014年のアメリカとEUによる制裁実施以来、過去3年で、カナダとアメリカ両国を遥かに上回る世界最大の小麦輸出国として出現した国ロシアにとって、きわめて有利になり得る。現在の2019/2020年の収穫年、ロシアは、1年前のおよそ10%以上、記録的な4940万トンの小麦を輸出すると推定される。去年、世界小麦輸出全体に対するアメリカの14%や、同様のカナダと比較して、ロシアは21%を占めた。

 ロシアに対する欧米制裁は、ロシア政府に、食糧生産で自足する措置をとることを強いる興味深い効果があった。2016年、ロシア政府はGMO作付けや輸入を禁止し、世界でも最も豊穣な黒土を享受している。少なくとも短期的に、ロシアは世界の穀物市場で、様々な収穫不足に対処すべく介入するのに好都合な立場にある。

 ロシアが穀物をアメリカに売るよう頼まれることはありそうもないが、もしそれが起きれば、それは大きな歴史的運命のいたずらとなろう。1970年代初期のソ連凶作時に、後に、Great Grain Robbery(穀物大強盗)と呼ばれるようになった、カーギルや穀物カルテルと共謀し、シカゴ商品取引所で、穀物価格を、125年ぶりの高値にし、途方もなく暴騰した価格でソビエト社会主義共和国連邦への穀物輸出を計画したのはヘンリー・キッシンジャー国務長官だった。我々が聞かされている、アメリカやヨーロッパ労働者の賃金引き上げ要求ではなく、同じキッシンジャーの卑劣な外交が中心的役割を果たした、1973-74年のOPECによる400%石油価格ショックとともに、食糧と石油が1970年代の大インフレの原因だったのだ。

 F. William Engdahlは戦略リスク・コンサルタント、講師。プリンストン大学の政治学位を持つ石油と地政学のベストセラー作家。オンライン誌New Eastern Outlook独占記事。

記事原文のurl:https://journal-neo.org/2019/05/31/do-we-face-a-global-food-disaster/

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 シリーズ人体Ⅱ遺伝子第2集『“DNAスイッチ”が運命を変える 』思わず見入ってしまった。

日刊IWJガイド「櫻井よしこ氏、なでしこアクション山本優美子氏らが映画『主戦場』出演は『だまされた』と抗議声明を発表! 本日午後2時から、ミキ・デザキ監督と配給会社『東風』が抗議声明に応えて記者会見!」 2019.6.3日号~No.2454号~(2019.6.3 8時00分)

 しかも、IWJが記者会見を生中継!これは拝見しなければ。

■櫻井よしこ氏、なでしこアクション山本優美子氏らが映画『主戦場』出演は「だまされた」と抗議声明を発表! 本日午後2時から、ミキ・デザキ監督と配給会社「東風」が抗議声明に応えて記者会見! IWJは生中継します!

2019年6月 2日 (日)

戦争犯罪を暴露したかどで175年の禁固刑? アサンジ迫害に対する主要メディアの怒りは一体どうなっている?

ニール・クラーク
RT
公開日時:2019年5月24日12時32分
編集日時:2019年5月24日13時06分

 ウィキリークス発行人のジュリアン・アサンジが、アメリカ防諜法の下、17の追加容疑で起訴され、最高175年の禁固刑を宣告されかねないというニュースは、世界中の、全てのジャーナリストが懸念すべきだ。

 賞賛に値するが、何人かは、真実を語る白髪のオーストラリア人に対する容赦ない迫害に、正々堂々と反対意見を述べた。

 2017年9月26日バルセロナでカタロニアの学生学とビデオ会議をするジュリアン・アサンジ ゲッティーイメージ/デイビッド・ラモス

 だがそれも、かき立てられたはずで、そうすべきな怒りとは比べ物にならない。欧米の大半のジャーナリストは、咽頭炎にかかったトラピスト会修道士と同じぐらい沈黙しているか、実際、アサンジを弾圧する当局側についている。

 私が以前にここで論じたように、ジュリアンがロシアの反体制分子で、ロシア当局に同様の扱いを受けたと想像願いたい。その場合、我々は「真面目な新聞」のコラムが次々と、人々に「アサンジ解放」運動に参加するよう促すのを見ていたはずだ。支援の姿を示そうと有名人連中が躍起になっているはずだ。更に多くの制裁がロシアに課され、「政治犯」が解放されるまで維持するよう要求されるはずだ。だが、パメラ・アンダーソンやロジャー・ウォーターズを除いて、これまで一体誰がアサンジ擁護で立ち上がっただろう? 偉大な「人権擁護者」はどこにいるのだろう?

 念のために言うと、アサンジに関するネオコン/体制派の支配的なリベラル言説は、彼は「強姦罪」から逃げ、エクアドル大使館に隠れた臆病ないやな奴だということだ。

 アメリカに引き渡されることに関するアサンジの恐れ、彼が大使館に避難した本当の理由、笑い飛ばされている。

 2010年にアサンジは述べた。「大きな危険、我々が常に関心を持っている危険は、更にアメリカへの引き渡しだ。そしてそれは益々ありそうに思われる。」

 アメリカに告訴された今、ジュリアンの懸念をくだらないと酷評した人々は自分が間違っていて、エクアドル大使館への彼の亡命が正当だったことを潔く認めるのだろうか?

 2018年2月、アメリカへの引き渡しというアサンジの懸念は「妥当」とは思えないと言った地方裁判所首席判事エマ・アーバスノットもアサンジに謝罪すべき人々の一人だ。

 けれども、昨日の出来事が証明する通り、それは妥当だったのだ。

 スウェーデンに関しては、漏洩電子メールで、スウェーデンに、アサンジ捜査を中止しないよう、イギリス当局がかけた圧力を知っている。「お前はおじけづいたのか!!!」とスウェーデンは言われたのだ。

 エクアドル大使館からのアサンジ追放後、類似の警告が再びされなかったとは信じがたく、驚くなかれ、月曜、レイプ容疑に関する捜査の一環として、スウェーデン検察官が、欠席のまま、アサンジを拘留するよう裁判所に要求したと発表された。

 もちろんレイプ疑惑は重大だ。一体何人の「リベラル」評論家が、事実上、それは正しくないのに、アサンジのことを「レイプで告訴された」やら「強姦罪から逃げ」たやら、「レイプ犯人」だと語ったり書いたりしたことだろう? アサンジに関する限り「有罪だと証明されるまで無罪」という古くからの法律上の原則は無視される。アサンジの場合、「告訴の通り有罪」な事件であるだけでなく、「告訴がないにもかかわらず有罪だ」。

 ジュリアンの壮大な「罪」、そして彼がおそらく再び決して自由になれない理由は、何がその背後にあるのかを我々に見せるため、カーテンを開けたことだった。我々が税を支払っている我々の政府が、我々の名において、一体何をしているのかを明らかにするために。彼は欧米の戦争犯罪をあばいたのだ。彼は我々に何が本当に起こっていたか示したのだ。彼は我々が納税者として知る全ての権利を持っている情報を公表したのだ。彼はサキの傑作短編の話す猫『トバモリー』だったのだ。

 だがアサンジが拘置所で悩み暮らし、刑務所で彼の余生を過ごす見込みに直面している一方、百万人の人々の死や、大量殺戮殺人カルト、イスラム国(IS、以前はISIS)の台頭をもたらした違法なイラク侵略のような戦争犯罪の最極悪なものを計画した連中は大手を振って歩いているのだ。

 漏洩文書を公表したかどで、ウィキリークス創始者は何らかの形の処罰や制裁に直面すべきだと、たとえ思うにせよ、最高175年の禁固刑刑期が相応だと本気で主張することはできまい。他の人々が彼に続くのを思いとどまらせるため、アサンジは破壊されているのだ。

 もしジャーナリストや政治志向の「有名人」が、この壮大な不当行為、自分たちが代表していると主張する職業に対するこの犯罪に、真実に対する、共通の人間性に対するこの犯罪に、沈黙したままでいるなら、以後、連中は、我々に、他の問題に対する連中の「怒り」を語るべきではあるまい。

 ニール・クラークはジャーナリスト、著者、司会者でブログ作成者。彼はガーディアン、モーニング・スター、デイリー・エクスプレスとサンデー・エクスプレス、サンデー・メール、デイリー・メール、デイリー・テレグラフ、ニュー・ステーツマン、スペクテーター、ウイーク、アメリカン・コンサーバティブを含め、イギリスや他の国で多くの新聞と雑誌に寄稿している。彼はRTの常連評論家で、BBC TVやラジオ、スカイ・ニュース、プレス・テレビとやボイス・オブ・ロシアにも出演している。彼は国有化キャンペーン@PublicOwnershipの共同創設者。受賞した彼のブログはwww.neilclark66.blogspot.comで読める。彼は@NeilClark66で、政治と世界情勢について、ツイッターに投稿している

 ニール・クラークを@NeilClark66でフォローする

 本記事は気にいられただろうか? 友人と共有願いたい!

 本コラムで表明される声明、見解や意見はもっぱら著者のものであり、必ずしもRTのものを意味しない。

記事原文のurl:https://www.rt.com/op-ed/460177-assange-charges-mainstream-journalists-outrage/

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 「消費増税の着実実施を=連合が自民に要請」という記事。つまり、支配者のための連合。

 『平成時代』吉見俊哉著を読んでいる。帯には「失敗」と「ショック」の30年史とある。冒頭の「ヴァーサ号博物館」の話はすごい。17世紀初頭、グスタフ王の命令で作られた巨大な戦艦。1628年8月10日、何万人ものストックホルム市民が見守る中、進水したが、そのまま沈没。1956年、それが引き上げられて、展示されているという。王の無理な命令を、皆が忠実に実行した結果だった。そっくりそのままの光景。大本営広報部は、こうした苦い真実は決して報じない。『マトリックス』の世界。『トゥルーマンショー』の世界。大本営広報部だけ見ていれば、催眠効果で気がつけない。

 

2019年6月 1日 (土)

レアアースは中国の究極の武器か?

2019年5月26日
F. William Engdahl


 中国とアメリカ間の関税エスカレーションと貿易戦争の緊張が劇的にエスカレーションする中、習近平中国主席は、贛州市にある国有企業JL Magレアアース社に、時宜を得た訪問をした。彼は公然と脅迫はしなかったが、中国はトランプ政権に圧力をかけて従わせるための兵器庫に、よりも多くの武器を持っているという明確な心理的メッセージをワシントンに送ったのだ。レアアース鉱物採掘における中国の役割はどのようなものなのだろう、彼らがそれを兵器として利用する可能性はどれぐらいたかいのだろう?

 5月20日に、中国政府の新聞、環球時報が、習近平訪問について書いた「訪問は国内レアアース産業に対する指導部幹部による支持の印と見なされた」という記事で 彼らはさらにそれほど遠まわしにではなく「中国商品に対して関税を課し、中国企業向けの半導体供給を削減するというアメリカ決定に対し、対策として中国は、アメリカへのレアアース輸出を限定するべきだと多くの人々が提案している」ことを指摘した。新聞は中国のレアアース金属が「最新のアメリカ関税リストから除外された少数の項目の中に」あったことを強調して指摘している。

 もし中国がアメリカへのレアアース輸出を禁止したら、アメリカ経済に対する影響はどれほど深刻だろうかという疑問がわく? 簡潔な答えは、非常に深刻だ。

 スマートフォンやラップトップのような大半の電子装置での使用のほかに、レアアース鉱物は、国防総省とアメリカ軍隊に絶対的に不可欠なのだ。ニュースレターのブレーキング・ディフェンスによれば、レアアース要素は、原子力で動くSSN -774バージニア級の高速攻撃潜水艦や、DDG -51イージス艦や、F-35次世代主力戦闘機のような主要兵器システムに不可欠なのだ。彼らは「レアアースが同じく高精度誘導弾や、レーザーや、衛星通信や、レーダーやソナーや他の軍装備品に欠くことができないと、2013年の議会調査施設報告にある」ことを指摘している。

輸入依存

 次の疑問は、現在、アメリカ経済、特にその防衛産業基盤が、どれほど中国のレアアース輸入に依存しているかだ。答えはほとんど100%だ。アメリカ地質調査局による2017年12月の報告によれば、中国は現在世界レアアースの90%以上を供給している。これは中国政府が重要な鉱物の開発に優先順位を付けた1990年代後期から事実だった。

 レアアース(希土類)は一般に、原子番号で57(ランタン)から「ランタノイド」と呼ばれる71(ルテチウム)までの15の要素を意味する。リストによっては、イットリウムも含む。石油精製での触媒としての利用と同様、知られている最も強い磁石、ネオジム-鉄-ホウ素磁石もレアアースを使っている。

 既知の埋蔵量に関して、アメリカ地質調査局は中国には、5500万トンのレア・アース元素、その大半が内蒙古にあると推定している。世界的なレア・アース元素埋蔵は、約1億3000万トンで、中国、ブラジル、オーストラリアとインドの順にあるとされている。

アメリカ・レアアースの死

 レアアースの長編歴史物語で驚くことは、レア・アース元素の主要産出国としてのアメリカの歴史だ。1995年までアメリカは、処理されたレアアースの世界最大の生産国だった。アメリカ地質調査局によれば、アメリカには、主にカリフォルニア、アラスカとワイオミングとテキサスに、約1300万トンのレアアース元素がある。

 最大の採掘施設は、元来はユニオン石油、後のシェブロン、そして様々な権益組織が所有していたカリフォルニアのモハベ砂漠のマウンテン・パス鉱山だった。しかし、2002年に、マウンテン・パスは環境汚染流出のかどで閉鎖を強いられたが、2010年に日本を狙った中国レアアース禁輸で、世界の金属価格が急騰した時に再開された。日本の住友金属がマウンテン・パスの改良に参加した。高価格のおかげで、2014年まで、年間4,700トンのレアアースを産出していた。しかしながら、中国が2014年末にレアアース輸出禁止令を終わらせ、世界の供給が豊富になった際、価格が崩壊し、マウンテン・パス所有者、今のモリコープが2015年に破産申請を強いられた。

 わずか四半世紀のうちに、アメリカ・レアアース採鉱、処理産業が丸ごと崩壊し、中国が世界の首位として台頭した長編歴史物語全体は、別記事が必要だ。かつてGMが所有していたが、アーチボルド・コックス・ジュニアによって率いられていた株主グループに売られたマグネクエンチと呼ばれるもう一つの重要なレアアース企業の売却が重要な役割を演じた。マグネクエンチは、それから中国投資家のグループに売られ、2000年にそのアメリカ施設が閉鎖し、全ての装置が中国に移転した。1998年、クリントン大統領任期中に、驚くことに、国防総省にレアアースの全戦略的備蓄を売却させる決定がなされた。同じ年、レアアース金属と合金生産の最後のアメリカ企業ロディア社が、テキサスの処理施設を閉じ、モンゴルで新施設を作った。

 皮肉にも、ディフェンス・ワン・ジャーナルが「アメリカ採鉱企業が、他の金属の採鉱を通じ、世界需要の85%に対応するのに十分なレアアース鉱石を採掘しているが、規制が、その採掘を経済的でなくしているため、それは捨てられている」と指摘している。

アメリカ会計検査院の警告

 2016年、オバマ政権時、議会の会計検査院はレアアースの状態に関する報告を公表した。それは「レアアースはアメリカ軍装備品の生産、補充と運用に欠くことができない。必要な原料の確実な入手は、防衛需要の全体水準にかかわらず、国防省にとって基礎必要条件だ。」と警告していた。アシュトン・カーター国防長官は脆弱さに対処する処置をとり損ねた。

 大統領として最初の行動の一つとして、ドナルド・トランプは最も包括的な政府部門間の国防産業基盤見直しを命じる政令に署名した。去る12月、報告書公表の直前、アメリカ防衛産業が、極めて重要な鉱物で、中国に対する依存を詳細に調べた結果は「非常に憂慮すべきで、我々は中国に、驚くほどの量を依存している。彼らはレアアース鉱物や、一部のエネルギーや他のものでの唯一の供給源だ。我々が前進する上で、これは我々にとって問題だ」とエレン・ロード国防次官(調達担当)が述べた。

 問題はそれに不可欠な技術者やと他の人たちのリクルートは言うまでもなく、高度なレアアース採掘、処理施設を再建するのには何年もかかることだ。国防総省が密かにレアアースを備蓄していなければ、中国レアアース輸出禁止宣言は、巨大な戦略上のエスカレーションとなるはずだ。だがそれは、あっと言う間に制御が利かなくなるエスカレーションになりかねず、中国にとっても同様に重大な結果を招くはずだ。現時点では、中国レアアース禁止は語られない脅威の状態にすぎない。世界平和のため、そのままであるよう願うばかりだ。

 F. William Engdahlは戦略リスク・コンサルタント、講師。プリンストン大学の政治学位を持つ石油と地政学のベストセラー作家。オンライン誌New Eastern Outlook独占記事。

記事原文のurl:https://journal-neo.org/2019/05/26/are-rare-earths-china-s-ultimate-weapon/

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 IWJ岩上氏による長時間インタビューをしっかり拝聴した。

5月31日(金)午後2時30分より【岩上安身インタビュー】財政危機に直面した米国は苦し紛れに対中追加関税!? 米国追随のリスクとは!? ~岩上安身による中国通エコノミスト・田代秀敏氏インタビュー

 サラリーマン通勤をやめて以来ほとんど購入した記憶がない週刊誌車内吊りビラで興味深い記事を見た。

「櫻井よしこさん」を欺いた日系米国人のトンデモ映画

 新聞記事もある。

「だまされた」と保守派が抗議 慰安婦映画「主戦場」

 大手メディアによる宣伝効果で、多数の方々が、見に行かれることを期待したい。

 ところで「候補者の前科すら包み隠さず有権者の信を得ようとする強み」という日刊ゲンダイ記事を見た。筆者正気だろうか。

 「安倍総理を応援します。野党支援の皆さんごめんなさい。」という映像の冒頭を見れば、矛盾に思えるのだが。

 今日の日刊IWJガイド、昨日のインタビューが見出し。

日刊IWJガイド・土曜版「<昨日の岩上安身によるインタビュー>財政危機に直面した米国は苦し紛れに対中追加関税!? 米国追随のリスクとは!? ~岩上安身による中国通エコノミスト・田代秀敏氏インタビュー」 2019.6.1日号~No.2452号~(2019.6.1 8時00分)

 

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