トランプは対イラン戦争に向けてはめられつつある
2019年5月12日
Paul Craig Roberts
トランプは愚かな任命をした結果、成功した大統領となる可能性を破壊した。現在彼は、ジョン・ボルトン国家安全保障担当補佐官とイスラエルによって、対イラン戦争に向けてはめられつつある。
イラク、リビア、シリアとベネズエラに対して利用されたウソと同じ手法を使って、ボルトンは、中東のアメリカ軍に対するイランの間近に迫る攻撃の「不穏なエスカレーションの兆候」でイランを非難した。攻撃に対する防衛を支援するため、ボルトンはパトリオット・ミサイル中隊と空母打撃群と爆撃機部隊を地域に派遣するよう命じた。
イスラエルの新聞ハーレツさえ、ボルトンがイランの行動「不穏なエスカレーションの兆候」を特定し損ねていることを指摘した。https://www.haaretz.com/us-news/u-s-sends-patriot-missiles-to-the-middle-east-to-counter-iranian-threats-1.7221997 他の誰もそうした兆しを見ていない。
パトリオット・ミサイルの理由は、イランに攻撃を思いとどまらせるためではなく、イラン攻撃に対するイランの反撃成功を防ぐためだ。
ありそうな状況は、こうだ。イスラエルがアメリカの船なりなんなり選択したものを攻撃し、それをイランに罪をなすりつけ、トランプに「アメリカを守って」報復するようを強いるか、あるいは、アメリカを偽装したイスラエルがイランを攻撃し、イランの反撃を挑発するというのがワシントンのシオニスト・ネオコンとネタニヤフ間の取り引きだ。
ワシントンがイラン核合意から離脱し、再度制裁を課し、ロシア、シリア、イラク、リビア、ベネズエラ、イエメンに対してしたように、イランに果てしない濡れ衣を着せ、過度に挑発され続けているイランはすでに一触即発状態にある。イランを激怒させるのに多くは要すまい。
トランプは明らかにはめられている。ボルトンとネタニヤフがアメリカにイランに対して戦争をさせたいのなら、それが彼らの選択だ。
そして彼らはアメリカにイランに対し戦争をさせたいのだ。イランとシリアはヒズボラを支持しているが、イスラエルが二度試みたもの、ガザで非武装の女子供を殺す以外に何の能もないイスラエル軍は、即座にヒズボラに敗北し、ヒズボラはイスラエルの南レバノン併合を阻止している。だからヒズボラへの支持を除去することは、イスラエルとワシントンのネオコン同盟者にとって重要なのだ。
ネオコンにはイランで混乱を引き起こすもう一つの理由がある。もしボルトンがアメリカがリビアやイラクやシリアで作り出したような状況を、イランでも作り出すことができれば、ロシアの世界情勢に対する独立姿勢への罰として、アメリカが送り込むジハード戦士がロシア連邦のイスラム諸州に潜入できるのだ。
シリアでより、イランでの方がロシアにとっての危険は高いのだ。座視すれば、ロシアは莫大な代償を強いられよう。
中国も興味を持っている。中国へのロシア・エネルギー・パイプラインが完成するまで、中国はイラン石油を必要としている。混乱によるイランの崩壊は、中国エネルギー供給を減らすことで中国を締めつける一つの方法だ。
ボルトンとネタニヤフがトランプにやらせようとしている戦争は連中が考えているより遥かに大きな可能性が高い。
Paul Craig Robertsは元経済政策担当財務次官補で、ウオール・ストリート・ジャーナルの元共同編集者。ビジネス・ウィーク、スクリップス・ハワード・ニューズ・サービスとクリエーターズ・シンジケートの元コラムニスト。彼は多数の大学で教えた。彼のインターネット・コラムは世界中の支持者が読んでいる。彼の新刊、The Failure of Laissez Faire Capitalism and Economic Dissolution of the West、HOW AMERICA WAS LOST、The Neoconservative Threat to World Orderが購入可能。
ご寄付はここで。https://www.paulcraigroberts.org/pages/donate/
記事原文のurl:https://www.paulcraigroberts.org/2019/05/12/trump-is-being-set-up-for-war-with-iran/
----------
植草一秀の『知られざる真実』
消費税増税凍結=衆参ダブル選が秒読み段階に
米軍基地から植民地入りし、へぼゴルフにつきあい、土着の競技をマス席占拠で観戦し賞を与え、無意味な植民地議会演説はせずに帰る。
意見が常に完全に一致する人物に「自動車の輸出は抑えろよ」と命じて帰るのだろうか。それだけ植民地の実情を見せられても、進んで傀儡与党に投票し、棄権する人々の頭の中はどうなっているのだろう。先日も、熱烈与党支持者というより「党員」の知人をスーパーマーケットでみかけた。会わずに済むよう急いで移動した。
« NGO千里馬民間防衛という仮面の下に隠されているのは一体何だろう? | トップページ | ドル覇権にとってのリスクが、ベネズエラ「政権転覆」の背後の主目的 »
「イラン」カテゴリの記事
- アメリカ・イラン間の最悪シナリオ:地域戦争と世界的衝撃波(2026.02.09)
- イランでの抗議行動を意図的に引き起こしているのを平然と認めるアメリカ(2026.02.07)
- トランプは、いつも尻込みして後退し、交渉を通じてイラン対応をすることに(2026.02.03)
- トランプは勝利を望んでいるが、イランはたやすい標的ではない(2026.01.31)
- 変化し続ける対イラン戦争の正当化理由(2026.02.01)
「アメリカ」カテゴリの記事
- キューバ危機、2026年(2026.02.16)
- 中堅諸国の中国詣で:生き残りとヘッジと戦略的幻想の終焉(2026.02.15)
- 「国内テロリスト」というレッテル:安全保障言説がいかに暴力を正当化し支配を拡大するか(2026.02.12)
- 緩慢なエプスタイン地震:大衆とエリート間の亀裂(2026.02.12)
- アメリカ侵略を抑制するための経済的圧力(2026.02.13)
「アメリカ軍・軍事産業」カテゴリの記事
- アメリカ侵略を抑制するための経済的圧力(2026.02.13)
- 嘘の帝国:欧米植民地主義プロジェクトがいかにしてパレスチナを残酷な実験場に変えたのか(2026.02.14)
- アメリカ・イラン間の最悪シナリオ:地域戦争と世界的衝撃波(2026.02.09)
- イランでの抗議行動を意図的に引き起こしているのを平然と認めるアメリカ(2026.02.07)
- トランプは、いつも尻込みして後退し、交渉を通じてイラン対応をすることに(2026.02.03)
「ポール・クレイグ・ロバーツ」カテゴリの記事
- 腐敗したアメリカ支配層に宣戦布告したかどでトランプは暗殺されるのだろうか?(2023.06.26)
- ポール・クレイグ・ロバーツは大量虐殺が好きなのか?(2022.05.01)
- ロシアの安全保障提案をワシントンが拒絶したのはまずい判断(2022.01.31)
- 欧米で、ジャーナリズムは宣伝省にとって替わられた(2021.11.23)
「トランプ大統領」カテゴリの記事
- アメリカ侵略を抑制するための経済的圧力(2026.02.13)
- エプスタインのハニートラップ作戦にプーチンは関与していたのか? とんでもない。MI6のエセ・ニュースに過ぎない。(2026.02.06)
- トランプは、いつも尻込みして後退し、交渉を通じてイラン対応をすることに(2026.02.03)
- 支配者連中は精神病質者で、あらゆることを酷いものにしている(2026.02.10)
- トランプの平和委員会:パレスチナ人を無視して物議を醸す動き(2026.02.02)



最近のコメント