« ベネズエラでグアイドが敗北し、ホワイトハウスは陣太鼓を叩き始めた | トップページ | 日本の政治的野心はエネルギー依存により危険にさらされかねない »

2019年5月 4日 (土)

ハンプティ・ダンプティが落っこちた

2019年4月29日
Paul Craig Roberts

 民主党とアメリカの印刷・TVメディアを構成している、狂気の腐敗した人々が、ロシアゲートは本物だと強く主張し続ける中、まさに本物の脅威が、ロシア、中国、朝鮮民主主義人民共和国とイランで出現している。脅威は、ワシントンが、アメリカの誠実さなど信じないようそれぞれの国に教えたという事実から生ずている。四カ国の政府は、ワシントンが言うこと全てがウソだということを学んだのだ。

 さらに、この国々は、ワシントンが彼らの主権を受け入れず、彼らの存在に反対していることを学んだのだ。四国それぞれが、彼らの政府を打倒するか、ワシントンの意志に従わせことを狙った制裁を経験している。

 ロシアはずっと以前から、ワシントンがロシアの周囲に配備したミサイルの輪は防御用で(ありもしない)イラン・ミサイルに対するものだというワシントンの不誠実な主張の本質を見抜いている。プーチンは「防御用」ミサイルは、ロシアに反撃の時間的余裕を与えない攻撃用核弾頭ミサイルに容易に、素早く転換できると何度も言っている。私は常に、これらアメリカ・ミサイル受け入れるポーランドとルーマニア政府のまったくの愚かさに驚嘆している。ポーランドとルーマニアの当局者は、莫大な賄賂を支払われたのは確実だが、死者にとって金は何の役にも立たない。今欧米とロシア間に高い緊張がある時代に、ロシアがこのような使用可能な兵器がロシア国境にあるのを許さないのは確実だ。

 ロシアに対するこの無謀な挑発に満足せずに、アメリカ政府を構成するうつけもの連中は、ロシアと中国の核抑止力を無力化することができる兵器を宇宙に配備する計画を発表した。この無謀で無責任な計画に、ロシアが気付かないわけがない。先週、ロシア参謀本部作戦総副局長のヴィクトル・ポズニヒル中将が、ワシントンの「発射時迎撃」計画は、ワシントンがロシアと中国に対して先制的核攻撃を準備していることを明らかにするものだと発言した。特に、ロシアが、既知や配備済みの、どのミサイルによっても迎撃不能な極超音速ミサイルを持っているのだから、ロシアと中国が座視して、ワシントン攻撃を待つはずがないのは確実だ。

 ワシントンと、ヨーロッパの腐敗した家臣がしているのは、他の国々にとっての厄介払い、欧米の墓の準備だ。

 ロボットによる大量失業や、原因が何であるよせよの地球温暖化や、増大する核戦争のリスクなど、本当に重要な問題に対するあらゆる注目を、利己的な政治プロパガンダで締め出すことにアメリカでは成功している。他の国々からアメリカを見ると、国家安全保障に対する二つの最大の脅威が、ベネズエラと、大統領執務室に座っているロシア工作員だと言われている精神病院が見えるのだ。

 これほど愚かな国を、誰も真剣に受けとめることはできない。そこで、誰もがほっとすることに、アメリカの権力は崩壊しつつある。ドイツやイギリスやフランスなどで、ワシントンからたんまり金をもらっている傀儡さえ、シャルル・ドゴール時代以来、見ることができなかった独立の兆しを示している。

 ロシアや中国やイランや北朝鮮は、自分たちがばか者を相手にしているのを知っており、決して危険を冒すようなことはしない。彼らはアメリカとの協定には何の意味もなく、ワシントンは常に二枚舌なのを知っている。

 精神病院に進んで協力しようという意志が消滅するにつれ、ワシントンは、外国でますます挫折する。その結果、国内での暴政は、ますますひどくなるだろう。

記事原文のurl:https://www.paulcraigroberts.org/2019/04/29/humpty-dumpty-has-had-a-great-fall/
-----------

 「ハンプティ・ダンプティが落っこちた」は童謡マザー・グースのひとつ。ハンプティ・ダンプティが壁から落ちて粉々になり、総出で元に戻そうとしたがだめだったというもの。「たまご」の謎かけ歌。

 最後の文章で、グレッグ・パラストの書名を思い出した。座布団一枚!

 Armed Madhouse: From Baghdad to New Orleans-Sordid Secrets and Strange Tales of a White House Gone Wild

 「アメリカの欧米属国」という表現を見るたび、浪曲森の石松三十石船道中を思い出す。肝心な最大属国が出てこないので。アメリカに行けば、赤絨毯は踏ませてもらえず、カナダに行けば、チャイナと呼ばれる傀儡が。「そうだってな、そんなに何か、アレは弱いかい」

 旅行けば、駿河の道に茶の香り、で始まるあの名作。

「飲みねェ、飲みねェ、オゥ飲みねェ、
オゥ、寿司を食いねェ、寿司を。
もっとこっちへ寄んねェ。江戸っ子だってね。」
「神田の生まれよだい。」
「そうだってな。そんなに、何か、石松は強いかい。」

 夕方、金沢城付近を走る番組を見た。数回しかいったことがないが、なつかしい。

 夜は大本営広報部呆導ではなく、デモクラシー・ナウの番組二つを拝見。

 植草一秀の『知られざる真実』
 安倍改憲戦略=消費税増税凍結&衆参ダブル選選択


「産経新聞の記事」とは目を疑う、憲法記念日に相応しい演説。

 元NHK・永田浩三氏「安倍君、憲法をいじるのはやめろ」

ご本人のビデオメッセージ、ひどい内容に決まっているし、気分が悪くなるので、みることができない。

日刊IWJガイド「昨日3日の憲法記念日に、安倍晋三総理が憲法改正派集会に寄せたビデオメッセージで、緊急事態条項を含む改憲4項目について『道筋をつける覚悟』とついに表明!/本日午後4時より、【改憲勢力が狙う『緊急事態条項』の危険性に迫る!シリーズ再配信】岩上安身による早稲田大学法学学術院教授 水島朝穂氏インタビューをフルオープンで再配信!」 2019.5.4日号~No.2424号~(2019.5.4 8時00分)

 

 

« ベネズエラでグアイドが敗北し、ホワイトハウスは陣太鼓を叩き始めた | トップページ | 日本の政治的野心はエネルギー依存により危険にさらされかねない »

アメリカ」カテゴリの記事

アメリカ軍・軍事産業」カテゴリの記事

NATO」カテゴリの記事

ポール・クレイグ・ロバーツ」カテゴリの記事

お勧め

  • IWJ
    岩上安身責任編集 – IWJ Independent Web Journal

カテゴリー

ブックマーク

最近のトラックバック

無料ブログはココログ