テロリストあるいは世間知らずの15歳の子供:テロ集団、内務省、どちらの看板娘?
2019年3月10日
Henry Kamens
New Eastern Outlook
イギリス人ジャーナリストがシリア難民キャンプを訪れ、15歳の時にロンドンから「イラクとシリアのイスラムISIS」に加わるため旅した「イギリス人」少女を見つけた。今19歳のシャミマ・ベガムはインタビューされ、許しを求め、帰国を許された。だが彼女が自分の判断を後悔したり、良心の呵責を感じたりしていないと言ったので、イギリス内務長官は彼女の市民権を無効にした。
多分これはなすべき適切なことだ - 多分それは、他の人たちが同じ過ちをするのをふせぐために彼女を見せしめにする方法なのだ。だが私は、ソビエト社会主義共和国連邦やジンバブエのような全体主義国家が、この権限で国民を無国籍者にしたことを思い出し、危険な前例になってしまうのを懸念している。
私の最初の反応はシャミマは自業自得だということだった。彼女は、なぜイギリスが彼女を寛容に大歓迎するよう期待するのだろう?
少年は違うかもしれないが、15歳の少女は子供ではない。彼女は自分が何をしているか分かっていたはずだ。それなのに反省の色を見せないとは - 嘆かわしいことだ!
彼女は「私はだまされ、誰かが私に同情してくれるのを期待している。」と言った。もし彼女が助けを求めてひれ伏したら、イギリス大衆は同情したかもしれない。だが謝罪を拒絶し、恥知らずに同情を要求し、イラクとレバントのイスラム国(ISIL)の世界観を否認しそこねたことで、シャミマは今、児童虐待という点で、BBC司会者ジミー・サビルのスキャンダル以来、イギリスで最も不人気な人物になったことを意味する。
ある最近のインタビューでは、彼女が出くわした切断された首は、イスラム教義と矛盾しないので、彼女は悩みはせず、全く問題なかったとまで言った。
この件は、極めて非常に特殊な状況がない限り、彼女との夫と子供は厄介払いだ。 彼女の夫にオランダ市民権があろうとも、それが支払われるべき代償だ。
見せしめ
サジッド・ジェイビッド内務大臣が彼女のイギリス市民権を剥奪したのは、彼女の帰国を阻止するだけでなく、他の人々人にとって見せしめになるので、多分すべき最良のことをしたのだと、大半のイギリス人が同意する可能性がありそうだ。
だが、それが唯一の動機だろうか? 私は彼女は、ブレグジットや、地域全体のイギリス政策から目を逸らすためのものだったのではと思う! もしそれが本当に機能するなら、ごくささやかな代償だ。
さもなければ、なぜ彼女を数年間拘置所に送って、彼女が背を向けた社会に何か償い、貢献するために、刑と更生の一環として、講演のためイギリスを巡回させないのだろう。結局、もし彼女が犯罪者として、彼女は唯一の人どころではなく、もし26人を殺して、拘置所に送られても、市民権は剥奪されないのだ。
ムハンマドは最も人気のある赤ちゃんの名
シャミマが直面する問題は、イスラム教は何百万人もの信者がいて、イギリスで最も成長が早い宗教で、様々なつづりのムハンマドが最も一人気ある赤ちゃんの名であることだ。イギリスは近年いくつかの致命的テロ攻撃で苦しんでいる。この人口統計学の変化と、テロの脅威が多くのイギリス有権者にとって問題なのだから、たとえサウジアラビアとの協力や他の手段を通して、実際はテロを支持していても、イギリス政治家は、過激主義に対し、厳しく見せようと熱心だ。
イギリス法の下で成人である19歳の人間の決定を、15歳の子供のものより重視するのはイギリス法律に一致する。彼女が後悔していないことは、いずれも犯罪である、ヘイト・スピーチや、テロ支援と同等だとするのも法に一致する。
ロシアと似た問題を共有する旧ソ連のジョージア共和国を含め、西ヨーロッパや他の地域からの多数の戦士がいる。彼らの運命かどうなるかを完全に理解するにはまだ早すぎる。時に、彼らは途中、トルコ・ジョージア国境で捕らえられ、即決死刑にされている。
問題は市民権の剥奪が、十分な問題解決になるのか、あるいは 1980年代に、カストロが刑務所と精神病院を空にして、被収容者を「難民」としてアメリカに送ったのとほとんど同様に、政治家が自分の管轄区域から人々を排除して、このジレンマから逃れるための方法なのかだ。
地獄に落ちたこのような魂の更生に関する懸念の多くは、テロに反対のいわゆる同盟と同時にテロと戦っていると主張する人たちの間に彼らが共謀と主張されていることについてあまりに多くを知っているかもしれないということだ。アメリカとイギリスとフランスは「自由の戦士」の国家スポンサー・リストのトップとして、すぐ心に浮かぶ.
格言にある通り「あなたにとってのテロリストは、私にとっては自由の戦士だ」。
Henry Kamensは、コラムニストで中央アジアとコーカサスの専門家。オンライン誌New Eastern Outlook独占記事。
----------
昨日のIWJによる小川議員インタビューを拝聴。彼の演説を加工、歪曲して伝える大本営広報部のお仕事、宗主国の某ロビー団体を思い出した。彼らのイデオロギーを奉じない議員に対して、中傷工作を展開して、選挙落選か引退に追い込む手口を。呆導機関ではなく、ロビー団体と思えば、行動が理解できる。問題は、そのロビー団体が、強制的に洗脳料金料をふんだくっていること。
劣等は、宗主国にとって最高のモルモット。戦争についても、ガンについても。宗主国の危険な農産物でガンになったら、宗主国のガン保険で救ってもらえということだろう。経済制裁でさんざん苦しめておいて、人道支援物資なるものを送り込むふりをし、産軍複合体の飯の種、戦争で国を破壊し、資源を奪ってから、復興でも儲けるのと同じ。
大本営広報部、アポ電や、コカイン問題は報じても、最も大切なゆずれないジャーナリズムの原点については、完全無視。ごうまんな長官の態度そのまま。
« 当初思われたより遥かに深刻なトランプ政権によるベネズエラ電力戦争 | トップページ | 検閲官が勝つのだろうか? »
「NATO」カテゴリの記事
- いわゆる「冷戦2.0」は核兵器やミサイルの問題ではない(2021.04.11)
- アメリカとNATO同盟諸国は、一体いつリビア略奪の責任を取るのだろう?(2021.04.10)
- 中国によるNATOの「好機」を白状したストルテンベルグ(2021.04.01)
「ISISなるもの」カテゴリの記事
- テロリストを利用して、シリアを分割しようとしているワシントン(2020.11.24)
- アメリカとウズベキスタン戦略的提携の背後に何があるのか?(2020.11.17)
- 手の広げすぎから崩壊へ(2020.05.13)
- ウイグル問題:アメリカは一体どうして中国にイスラム教徒の権利を説教できるのだろう?(2020.03.24)
- 公式に正気を失ったアメリカ(2019.10.31)
「シリア」カテゴリの記事
- NATOの零落を示す、シリアのファーストレディーへの恫喝(2021.03.23)
- 最近アメリカとイギリスは、クーデターをどのように起こしているのか(2021.03.10)
- イランとイラクを仲違いさせ損ねたバイデン(2021.03.08)
- バイデンのシリア攻撃は実際弾劾可能な攻撃だ(2021.03.07)
- シリアを爆撃しながら、ばかばかしくも自衛だと主張するアメリカ(2021.02.28)
« 当初思われたより遥かに深刻なトランプ政権によるベネズエラ電力戦争 | トップページ | 検閲官が勝つのだろうか? »
コメント