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2019年2月17日 (日)

リビアの「来た。見た。彼は死んだ。」がベネズエラで繰り返されるのだろうか?

Brian CLOUGHLEY
2019年2月12日
Strategic Culture Foundation

 

 昨年9月、ウォールストリート・ジャーナルが「今年、この北アフリカの国における一ダース以上の攻撃は自分たちによると主張し、イスラム国家が混沌としたリビアで復活を演じ、世界最重要供給国の一つから石油の流れを混乱させると脅している」と報じたように、様々な集団が、国家支配のために、お互い戦う状態で、リビアは無秩序な混乱状態にある。ウォールストリート・ジャーナルのような主流マスコミにとって、結局は外国人に過ぎない、それほど多くの罪がない人々の大虐殺をもたらす残忍なIS攻撃より、石油の供給が混乱させられる事実のほうが、ずっと重要だ。

 国連安全保障理事会はイスラム国家による「2018年12月25日のトリポリにおける極悪、卑怯なテロ攻撃」に遺憾の意を表し「犠牲者のご家族に、最も深い同情とお悔やみを申し上げるとともに、負傷された方々の速い完全回復をお祈りする」と述べた。

 安全保障理事会がこのような意見を表明するのは称賛に値するが、もしリビアが6年の内戦で破壊されていなければ、誰の同情の必要もなかったはずなのだ。

 リビア大惨事の原因は、反政府派の動きを支援し、打倒すると欧米が固く決めたムアマル・カダフィに支配される不運な国に、何千という爆弾やロケットを雨あられのごとく降らせた、2011年3月から10月までの7カ月間のアメリカ- NATO大空爆だった。カダフィのリビアでは、世界保健機構WHOが詳述しているように、政府は「プライマリ・ヘルスケア組織を通して、全ての国民に対する無料の、予防的、治癒能力があるリハビリテーション・サービス、医療センターや地区病院を含め、包括的医療」を提供していた。平均寿命は(インドの66歳;エジプトの71歳、南アフリカの59歳に対して)75歳で、CIA世界ファクトブックはマレーシアやメキシコやサウジアラビアより高い94.2%の職字率だったと指摘した。

 カダフィは聖人からはほど遠かった。彼は最も残忍な形で敵と交渉し、人間性に反する多数の犯罪で有罪だった。だが、アメリカによる制裁、あるいはアメリカ- NATOの飛行機とミサイルによる7カ月の攻撃を受けなかった(今も受けていない)世界中の多くの他の国々も同じようなものだ。

 アメリカ- NATO大空爆は成功し、カダフィは反乱軍に打倒され、捕らえられ、その上、報道されたように「自暴自棄で、おびえる69歳のカダフィは、白い自動車のボンネット前に投げ出され、血まみれの頭は民兵のひざでしめつけられた。彼はボンネットからすべり落ち、絶え間ない打撃に対処することができなかった。」 それから、特に恐ろしいビデオで見られる通り、無慈悲に打ちすえられ、銃剣を肛門に挿入され、殺された。

 彼女がこれを知らされると、このニュースで、アメリカ国務長官ヒラリー・クリントンはくすくす笑い、笑いながら言った「我々は来た、見た。彼は死んだ。」

 トランプはアメリカ史で最悪の大統領だが、少なくとも我々は誰かが殺されていたと聞かされて、歓喜でカラカラ笑う人物による世界支配からは免れている。

 ともあれ、今のところベネズエラで起きているのと全く同様に、リビアはクリントン夫人のカラカラ笑いの中、混乱状態に陥れられたのだった。マドゥロ大統領は無情で、横柄で、多くの点でカダフィと変わらず、ベネズエラが彼の政権下で苦しんだことには疑いがない。だがリビアで起きたのと全く同様、ワシントンに課された邪悪な制裁のため、それ以上に苦しんでいるのだ。

 苦しむのは、常に普通の人々、特に貧しい、恵まれない、病気の、不自由な、トランプが愛すると言う全ての人々だという制裁の否定的側面を指摘しているというだけの理由で、国際連合人権理事会は、ワシントンの制裁者連中からは好意的に見られていない。2月7日、ホワイトハウスでの朝食を兼ねた祈とう会で、彼は「アメリカは贖罪を信じる国だ」、信仰が「生活を変え、共同体を治し、忘れられた人たちを救い出す」と宣言したが、彼が言う殆ど全てと同様、おおいに偽善的なたわごとだ。

 これらアメリカ制裁は無数の苦しみをひき起こした。アルジャジーラが2月8日に報じたように)、「病院が、アメーバ症、汚染された食物や水によって伝染したある種の赤痢を発症した後、14人の子供が今週亡くなったと言った。病気に感染した多数の他の子供たちが医療用品の欠如のため適切な治療を受けることができない。」 長年の間、同様に不快な制裁を経験したリビアや、侵入前のイラクでそうだように、それ継続している。

 アントニオ・グテーレス国連事務総長は、ベネズエラ危機に関係する全員「緊張を下げて」、お互い話を始めるよう強く促したが、マドゥロ打倒に熱中している全員、誰も彼に耳をかたむける可能性が毛頭なかった。人権を侵害する一方的、強制的弾圧措置の悪影響に関する国連特別報告者、イドリス ・ジャザイリ(称賛に値する大いに知的な人物)は、1月31日、アメリカ(特に名をあげずに)による「強要」は「国際法のあらゆる基準違反」だと述べた。彼はきっぱり述べた「ベネズエラでの経済そして人道的危機を促進し、飢餓や医療の欠乏をもたらす制裁は、紛争の平和的解決の基礎ではない」。

 だがワシントンは少なくとも今のところ、ベネズエラ紛争の平和的解決を全く望んでいない。アメリカが生活必需品を奪った人たちによって、マドゥロが打倒されるよう、苦しみが続くのを望んでいるのだ。アメリカはその手の者が頂点にいることも望んでいる。

 そこで、ベネズエラ議会の二流政治家、フアン・グアイド登場だ。

 1月25日のウォールストリート・ジャーナルによれば「野党指導者フアン・グアイドが自身をベネズエラ暫定大統領だと宣言する前夜、マイク・ペンス副大統領から電話を受けた。ペンス副大統領が、もし彼がベネズエラ憲法の条項に訴えて、ニコラス・マドゥロから政府支配を奪えば、アメリカはグアイドを支持するとを誓ったと政府高官が述べた。」

 2月8日「石油制裁は、人権侵害に対してマドゥロを罰し、正当なベネズエラ大統領としてアメリカが認めた野党リーダーフアン・グアイドに権力を譲るよう、彼に強いるのを意図したものだとトランプ大統領は述べた」とニューヨーク・タイムズが報じた

 「革命」全体はワシントンが画策したが、少なくとも今回彼らはロケットと爆弾でやってこなかった。ワシントンが勝利し、なんらかの形でマドゥロが去るだろうことは疑いない。

 彼に対する私の助言は以下の通り。諦めて出国するのを余りぐずぐずせぬように。さもなくば、マドゥロよ、彼らは来るだろう。彼らは見るだろう、あなたは死ぬだろう。

記事原文のurl:https://www.strategic-culture.org/news/2019/02/12/in-libya-we-came-saw-he-died-will-there-repeat-in-venezuela.html

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 『孟子』を読んでいて、157-158ページに目が止まった

さて今や、天下の諸侯を見渡すのに、その領土といいその徳といい、大抵似たり寄ったりで、誰一人として傑出しているものがいないのは、外の理由でもありません。ただ自分が教えてやれるような詰まらぬ人物ばかり家来にしたがって、自分が教えてもらえるような人材を家来にしたがらぬからです。

 「新聞記者の会見で閣議決定」という記事にあきれる。問題は鋭い質問をする記者ではなく、「そのような指摘は当たらない」「全く問題ない」という発言を黙々ノートパソコンに打ち込んでいる他社「記者」連中。確かに良く見ると「速記者」には「記者」の漢字が入っている。

 今夜のIWJインタビュー、見逃せない。

 日刊IWJガイド・日曜版「本日午後7時より、岩上さんによる矢部宏治氏インタビュー続編を全編フルオープンで生中継!」 2019.2.17日号~No.2348号~(2019.2.17 8時00分)

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