中国はものを作り、マカオは焼き尽くし、収奪する
2019年2月2日
Andre Vltchek
そこは本当に驚くべき場所だ。中国本土から、わずか約百メートル、怪物のようなアメリカ・ホテルとカジノ。通常、ラスベガスやアトランティック・シティーが思い起こさせるあらゆる俗悪ながらくたながら、ずっと大きい、遥かに巨大だ! 実際、マカオは世界最大のカジノ・スプロールなのだ。
カジノ、大半がアメリカの超巨大ホテル内中に限定されているが、ラスベガスより、ここで、およそ五倍も多くの金を儲けている。
ベニス市民が必要だ。偽物のサンマルコ広場を完備した、びっくりするほど巨大な悪趣味の寺院、運河、ゴンドラ(大半がポルトガル由来なので、有り難いことに、ゴンドラの船頭はオー・ソレ・ミオを歌わない)とゆですぎのパスタ - それがここでの全てだ。地球最大の建物の一つ、宇宙最大のカジノ!
パリっ子も必要だ。自撮り写真軍団用の素晴らしい楽しみのために、暗くなるとすぐに点灯する偽のエッフェル塔を完備した、もう1つの低俗な巨大な奇形物。ここマカオのコタイで(再び偽の)スケートリンクを兼ねる偽物のシャン・ド・マルス公園一もある。
マカオは、ごく狭く、わずか約115キロ平方のしかない。けれども約650,000人の人口がいる、世界中で最も人口過剰の場所の一つだ。ここには動き回るスペースがない。マカオは完全に徹底的に都市の悪夢で、貪欲にのみ「正当化され」推進された失敗だ。だがその計画はまだナポレオン風だ。ますます多くの領域を欲するのだ。あるいは、より正確には、マカオ政府は、欧米からの大企業と一緒に、益々多くの訪問者、益々多くのカジノ、ぜいたくな小売店と、もちろん利益を欲している。
1日24時間、365日、1週間、マカオは実際怪物のようなタービンのようなもので、何百万、実際何十億ドルもの元やあらゆる通貨がこの領域に流れこむ。それは磁石のように、残忍な極度な形の資本主義のとその広告に対決すると、まだ世間知らずで、罪がなく、無防備なことが多い中華人民共和国からの大量の人々を引き付ける。
2019年1月、私はマカオでいくつかのカジノを訪問したが、驚くこともないが、そこには極少数しか伝統的なルーレット台はなく、電子制御された機械だらけだった。全てが騒々しく、分かりにくく、透明性に欠けている。 欧米のカジノは、中国人を愚かな子供のように扱う。少なくとも典型的なルーレットは主に(カジノのために)「中立的」で、ギャンブラーに勝つ見込みはほとんど0(ゼロ)だ。だが電子の未来的な装置はにせで、ほんの数時間、数分で、経験不足のギャンブラーから全てを「剥奪する」ことが可能だ。だがそれは、明らかに正に目標だ。
一生懸命働き、美しい彼らの国を築き、次にマカオの偽りの宇宙を通り過ぎる良き中国(中華人民共和国)国民の大群を見て私はぞっとしている。そこで彼らは文字通り発作的な正気でないばか騒ぎで、彼らの貯金を台無しにしているのだ。
2019年1月23日、CNNは香港から報じた。
中国当局は、アジアのギャンブルのハブ、マカオを通して、44億ドル以上を資金洗浄しているアングラ資金密輸組織を逮捕したと語った。
この事件は、お金が中国から流出し、経済を不安定にするのを阻止するために近年強化している資本規制を逃れようとする試みに対する北京の取り締まりの目立つ例だ。
マカオ警察は、この組織は2016年に作られ、クレジットカードやデビットカードで取り引きを行う店が使う中国から密輸入されたPOS端末に頼っていたと述べた。
これらは理論上、中国国民が、一見、国内取り引きに見えるような形で、国境を越えて、どれだけ持ち出せるかという中国の厳しい制限を避けて、自分の銀行預金口座から引き出すことが可能になる。
理論上、中国国民は、毎年100,000元を越えない金額、約15,000ドルを国から持ち出すことしか許されるない。だが地元実業家やギャング連中は常に逃げ道を探している。
マカオ・ギャングは残忍で、彼らは莫大な金額を扱っている。彼らの反感を買うことは危険だ。このごく小さいながら、最高に金持ちの領土に関係しているジャーナリストや学者さえ公然と話をしないことを好む。匿名が条件だ。 私のある良い同僚が、私の要請に応えてこう皮肉に言った。
「私はあなたのあけすけな手法には何にも貢献できないと思う。私が爆竹作りの漁村がマカオという資本主義の天国に変化するのを見た真実を書くのは、あなたが国王宮殿の金の塔をからかってバンコクで不敬罪の危険を冒すようなものだ。」
*
たまたまUNESCO国連教育科学文化機関に世界の文化・環境的遺産サイトに認定されたマカオの古いポルトガル歴史的地域は、ほとんど身動きする余地がない。週末は怪物のような「歩行者混雑」と一時間以上待つタクシー行列で「致命的だ」。だが平日がずっと良いわけではない。
北京は賭け事を厳しく取り締まろうとし、しばらくそれは機能したが、最後になって、カジノは回復した。逃げ道が余りに多すぎる。その間、地域はパニックを起こしたが(「前と同じぐらい多くの金をもうけることができなくなった!」)あらゆる手を使って更にもっと多くの観光客を引き付けようとし始めた、主に大陸から。新しい橋、広告、最悪の趣味にも応じるようになった。歴史的な家々が、安っぽいピンクや、教養がない黄色や、薄青い緑がかった色で塗られた。文化と芸術はほとんど消滅した。そして‘ポルトガル料理’を含め、あらゆるものが大量生産でニセものだ 。
率直に言って、マカオのすべてが良くない。それはすでに大量賭博を通して何百万もの人々の生活を駄目にした。中国本土から何十億ドルも奪っている。人々を教育する代わりに、実際偽りの文化、「ラスベガス・スタイル」の汚らわしいパロディーを提供している。それは中国人を洗脳しているので、彼らは「ディズニー、ハリウッドと巨大アメリカ・ホテルチェーンによる世界」を見るのだ。
多くのホテルマネージャーがポルトガル出身だ(「本物らしさ」のためだろうと私は思う)。彼らは野心的で、良心的ではなく、横柄で、北アメリカ人より一層北アメリカ的だ。彼らの多くが中国本土について悪意で皮肉に語る。典型的な欧米「民主主義」と「言論の自由」のたわごとだ。
本物らしさと品位を剥奪されて、マカオは金持ちたらしという極めて不快な文化を採用した。「フェイク・ニュース」とフェイク文化を語ろう! 全てのニセがマカオにある。
対岸の中華人民共和国では美しい近代都市が素朴で優雅で自信に満ちている。人々のために建設され、発展している。
マカオでは、士気や社会主義精神や家族の貯金も破壊されて、酷い目にあっている。
マカオの「一国二制度」は度が過ぎた。この地域は何も生み出さない。おそらく伝統的な爆竹さえも。マカオはただ消費し、道を踏み外すだけなのだ。
シェラトン・マカオ従業員の一人、マカオ生まれのフィリピン人婦人が説明した。
「もう私の故郷と思えません! マカオは不活発な美しい場所だったものです。今それは徹底的に破壊されています。」
私もマカオとは思えない。中国本土からここに来る人々は素早く変わる傾向がある。これも、もう一つの欧米の破壊活動、中国をバラバラに壊す試みだろうか? 確かに。 中華人民共和国政府は自国民と資金を守って、まもなくより決定的な行動をとるべきだ。
Andre Vltchekは哲学者、小説家、映画製作者で調査ジャーナリスト。彼は Vltchek’s World in Word and Imagesの創作者で、China and Ecological Civilizationを含め、多くの本を書ている作家。オンライン誌 「New Eastern Outlook」独占記事。
記事原文のurl:https://journal-neo.org/2019/02/02/china-creates-macau-burns-and-robs/
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コネズミは傀儡の正体を暴露しただけ。ファンがいることが不思議なのだが。今日も衆院予算委、立憲民主党西村智奈美議員の質問にも、参考人隠し。
マカオまで行く必要、やがてなくなる。万博を口実に大阪にカジノができるのだから。
カジノ構想で悪化する格差と貧困、依存症問題 ~カジノ・ギャンブル問題に詳しい新里宏二弁護士への岩上安身によるインタビュー 2014.1.30
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