欧米民主主義の神話
2018年12月16日
Paul Craig Roberts
欧米は、政府は国民の公僕だという偉大な民主主義国家の同盟であるふりを、どうして罰せられずに済んでいるのだろう?
もしかするとハンガリーとオーストリア以外、欧米のどこも政府は国民に奉仕していない。
欧米政府は誰に奉仕しているのだろう? ワシントンは、イスラエルと軍安保複合体とウォール街と大銀行と化石燃料企業に奉仕している。
欧米は全て、ワシントンに奉仕している。
欧米のどこでも、国民は重要ではないのだ。アメリカの労働者階級は、アジアに彼らの仕事を移転した民主党議員に裏切られ、ドナルド・トランプを選び、「トランプを支持する惨めな連中」と民主党大統領候補ヒラリー・クリントンに即座に切り捨てられた。
民主党議員は、共和党議員同様、国民ではなく、権力に奉仕している。
ヨーロッパ至る所で、民主主義の鎮圧を我々は目にしている。
イギリスのメイ首相は、ブレグジットを、EUにへの服従へと変えた。彼女はイギリス国民を裏切ったのに、まだ街灯柱からつり下げられておらず、イギリス国民が裏切りをどれほど容認しているかを示している。イギリス国民は、自分たちが員数外なのを思いしらされたのだ。彼らはくず同然なのだ。
ギリシャ人は、彼らをEUやIMFや大銀行から守ると約束した左翼政権に賛成投票したが、政権は即座に緊縮政策に合意し、彼らを裏切り、わずかながら残っていたギリシャの主権とギリシャの生活水準を破壊した。今日EUはギリシャを第三世界の国におとしめた。
フランス人々以外の全員に仕えるフランス大統領に反対して、フランス人は何週間も街頭で反乱している。
ベルギー国民を、アフリカや中東やアジアからの移民で置き換える協定に署名している政府に抗議して、閣僚の半分が辞職するという状態で、ブリュッセル、ベルギーでは現在大規模抗議が行われている。この協定に署名した不正な、そして卑劣な政府は外国人とジョージ・ソロスの金の代表であって、自国民の代表ではない。
なぜ、国民は非常に無力で、政府は、外国人の利益を、国民の利益を遥かに上まわるようにできるのだろう?
多くの理由がある。主な理由は、国民に対する政府の不正な暴力の使用に対応して、暴力行使するのではなく、国家からの暴力を受け入れるよう、国民が武装解除され、洗脳されていることだ。
要するに、支配層エリートに仕え、国民の税金が給料として支払われているのに、国民に暴力を振るうのを楽しんでいる警官を、征服されたヨーロッパ諸国民が殺害し、武器を奪い、国民を裏切った腐敗した政治家を殺害するまでは、ヨーロッパ諸国民は、征服され、圧迫されたままだ。
少し前、わずかに残る本物ジャーナリストの一人、クリス・ヘッジズが、人々に対する政府の優位という腫瘍を摘出する激しい革命がなければ、欧米中で自由は絶望的だと明言した
我々が直面している問題は、立ち上がって、自らの自由を守るには、欧米諸国民は余りにも洗脳され、『マトリックス』に閉じ込められ、立ち上がるには余りに疲れ切っているのかどうかだ。フランスとベルギーでは抵抗が起きているが、ギリシャ人を裏切った政府は、街灯柱からつり下げられずにいる。敵は、ワシントンにある"彼ら自身の"政府であるのが全く明らかなのに、アメリカ国民は、洗脳される余り、ロシアや中国やイランやシリアや朝鮮民主主義人民共和国やベネズエラが敵だと思わされている。
私のコラムをお読みのアメリカ人以外のアメリカ国民は『マトリックス』に閉じ込められている。政府に管理された、そこでの言説が心強く思える『マトリックス』に留まるためなら、彼らは殺人さえする。指導力として、ワシントンを頼る人は全て愚か者だ。
ワシントンはプロパガンダの達人だ。ワシントンのプロパガンダは、あらゆる報道から見て、ロシア政府さえ感染させ、愚かにもワシントンと妥協することが、ロシアを成功させる秘訣だと思い込ませている。
ワシントンとの協定を信頼するのは愚かな政府だ。
結局はこういうことだ。挑発を受容することで、戦争が避けられるなら、その政策は正しいが、挑発を受容すると、政争が避けられなくなるまで、更なる挑発を誘発するなら、挑発に対する、より断固とした対応こそが正しい政策だ。断固とした対応は、やりとりの中に警戒をもたらすが、挑発を受容すると、攻撃側をつけあがらせてしまう。
Paul Craig Robertsは元経済政策担当財務次官補で、ウオール・ストリート・ジャーナルの元共同編集者。ビジネス・ウィーク、スクリップス・ハワード・ニューズ・サービスとクリエーターズ・シンジケートの元コラムニスト。彼は多数の大学で教えた。彼のインターネット・コラムは世界中の支持者が読んでいる。彼の新刊、The Failure of Laissez Faire Capitalism and Economic Dissolution of the West、HOW AMERICA WAS LOST、The Neoconservative Threat to World Orderが購入可能。
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記事原文のurl:https://www.paulcraigroberts.org/2018/12/16/the-myth-of-western-democracy/
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売国傀儡政権は、屁理屈をつけ、宗主国の軍事産業支援をさせられている。国民の福祉に奉仕するのではなく、ひたすら宗主国支配階級に奉仕する、ぎょろ目やすだれ男の垂れ流し呆導、自動的に画面・音声を消してくれるソフトができないだろうか。
不動産企業が原因の爆発事件、あきるほどしつこく報じるが、庶民生活に深刻な影響をあたえる問題は徹底的に無視する大本営広報部。スプレー缶噴射の危険性、小学校六年生でもわかるだろうに。下記のような情報は決して紹介しない。新聞、テレビがなくとも、全く困らないが、IWJガイドがなければ、大いに困る。
【IWJ・Ch5】18:30~「緊急集会 Tpp11発効・日欧epa批准にno! メガ自由貿易協定にどう立ち向かうか」
視聴URL: https://twitcasting.tv/iwj_ch5
「NPO法人アジア太平洋資料センター〈PARC〉」、「TPP交渉差止・違憲訴訟の会」、「農民運動全国連合会」が共催の集会を中継します。登壇者は、内田聖子氏(PARC共同代表)、山田正彦氏(元農水大臣、TPP交渉差止・違憲訴訟の会幹事長)ほか。IWJがこれまで報じてきたTPP・自由貿易協定に関する記事は以下のURLからご覧いただけます。
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/tag/tpp-fta
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