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2018年12月 4日 (火)

アメリカ兵士は一体何のためにアフガニスタンで亡くなっているのだろう?

2018年11月29日
The National Interest

 こうした、ごく少数の我々同胞の増大する悲しみや悲嘆や痛みの結果、一体どのような恩恵が我が国にもたらされたのだろう?

ダニエル・L・デイビス

 ワシントンが現実を認め、戦争を終わらせる前に、更にどれだけ多くの血が、アフガニスタンで流されなくてはならないのだろうか?

 火曜日、アフガニスタンで、アメリカ兵3人が道路脇爆弾で亡くなり、更に3人が負傷した。彼らの名前は近親者に通知されるまで伏せられている。彼らの死で、この前の土曜日に銃撃戦で亡くなったレアンドロ・ジャッソ軍曹と合わせて、今年アフガニスタンで亡くなった兵隊の人数は13人になった。アメリカ戦略政策上に大きな変更がされなければ、彼らは最後に亡くなった人々にはなるまい。
2010年-2011年、私の二度目のアフガニスタン戦闘派遣中、私は任務で国じゅうを広範囲に旅行した。私が滞在していた基地は1ダース以上のロケット攻撃に耐えた。かつて私は、迫撃砲に命中することから危うく逃れたし、簡易爆発物で攻撃された軍用車列にいたし、タリバンの機関銃攻撃を受けた戦闘辺境の前方駐屯地にいたし、徒歩パトロールの間に簡易爆発物を踏みつけるのをかろうじて避けた。

 私は幸運だった。私も同僚兵士のいずれも、それらの攻撃のために殺されたり、傷つけられたりしなかった。だが、それら複数ニアミスの結果、私はアフガニスタンから生きて帰れる保証がないことを悟った。もし次の攻撃が首尾よく、私を殺害していたなら、私の家族にとっての結果は深刻だったろうと私は自覚した。

 派遣の終わり頃、私はその年、最も危険な任務だったろうことに着手した。私が、もしことがまずく行けば、私が決して再び私の息子たちに話をすることが可能ではないことを知っていたので、私が家に帰れなかった場合に備え、私は彼らに与えるため涙を催させるビデオを撮影した。結果としてそうなったが、任務は何事もなく完了し、彼らは決してビデオを見なかった。
撮影7年後の先週末、私が引退してから3年後、彼らと一緒に素晴らしい感謝祭を楽しみながら、もし神が当時私の生命を助けてくださらなかったら、この日は彼らにとって一体どうなっていただろうかと考えた。父親が戦闘で死んだと言われた後の痛烈な痛みの余波の中、彼らは一体どのように対処しただろう? 私がそれを見ることができないだろう感謝祭やクリスマスや誕生日や陸上競技会や学芸会やサッカー試合のすべてを、彼らは一体どのように過ごしただろう?

 私の息子たちは、嘆かわしいほど苦しんだだろう。彼らが私がそこに加われないであろう催しに参加する度に、あるいは休暇の間に、他の子供の父親に会った時に、常に傷口は再び開いたろう。
私とウィリアムとニコラスとって、それは単なる頭の体操に過ぎなかった。だが他の何千という息子たち、娘たち、母親、父親、未亡人や男やもめにとって、それには論理的なものは何もない。(ジャッソ軍曹と3人の他の死傷者の家族がその永遠の悲しみを味わっているように、愛する家族がアフガニスタン(あるいはイラクやシリアやアフリカあるいは戦闘活動が永久に行われている他の場所)で亡くなって以来幾度となく)、多くの人々、が先週末を静かに苦しんで過ごした。

 すべてのアメリカ人、特にワシントンの指導者が答えなければならない質問はこれだ。こうしたごく少数の我々同胞の増大する悲しみや悲嘆や痛みの結果として、一体どのような恩恵が我が国にもたらされただろう? 私は公共のイベント会場で、どんな物語が典型的に語られるかを知っているが、同じく鋭敏に、現地の厳しい真実を知っている。
それはほとんど丸暗記のせりふだ。アメリカ軍人が作戦中に殺され、彼または彼女の死は嘆き悲しまれ、彼らはその「国に対する奉仕」のため称賛され、全てのアメリカ人が誇り高く思うべき英雄として歓呼で迎えられる。特にアフガニスタンに関して、真実は彼らの命は、我が国の国家安全保障にとって何も得ること無しに失われているのだ。達成不可能な任務の追求で我々の兵士の生命を犠牲にすることについて、英雄的なものは皆無だ。

 私は、政権幹部による進展についての公的声明と、現地で見られる現実との間の不一致について、アメリカの大衆に初めて話した。私はこの修辞疑問を問うた。「アフガニスタンにいるアメリカ幹部指導者による、7年以上にわたる一連の楽天的声明のため、成功していない任務を支持して、さらに一体何人の男性が死なねばならないのだろう?」 結果的にそうなっているが、以来文字通り更に何百人もが殺され、更に何千人もが負傷し、絶え間がない戦略上の失敗の明白な証拠は休止なしに続いている。

 これは2009年、私が最初にバラク・オバマ大統領の兵士増援に反対の主張をした時も、2012年に、我々が勝っていない理由の詳細分析を発表した時も、今日も同様に、まだ存在している事実だ。アフガニスタンでの戦争は軍事力で勝ことはできず、そこに兵隊を置いていても、本国に対するテロ攻撃は防げず、我々がそこに何人兵士たちを派遣するか、あるいは彼らが何年滞在するかにかかわらず、我が国の安全管理は改善されるまい。

 今アメリカにとって最も意味があるのは、すぐ戦争を終わらせ、兵士を安全な所に配置転換し、(連邦と州の法執行官の間の緊密な協力を含め、世界的諜報、監視と偵察のような)実際に我々を安全に保つ手段によって我が国を守り続けることだ。

 もし我々がこの明らかに明確な現実を無視し、戦争を終わらせ損ね続ければ、我々は我が国にとって何も得ることなしに、最も貴重な血を犠牲にし続け、昨日亡くなったジャッソ軍曹と3人は、国防省報道発表で次の顔の見えない名前が掲載されれば、間もなく忘れ去られるだろう。

 我々の軍人は今以上ずっと安全に、我が国も、正真正銘に安全に、保たれるに値する。神話にしがみつき、永久にアフガニスタンに留まれば、この両方を妨げるだろう。

記事原文のurl:https://nationalinterest.org/feature/what-are-us-soldiers-dying-afghanistan-37487

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 植草一秀の『知られざる真実』2018年12月 4日 (火)
法務省によるデータ数値改ざん・スピン報道誘導」 で露骨な目隠し作戦がわかる。

法務相に就任した山下貴司氏は東京地検特捜部の検事出身者である。
ゴーン逮捕を山下法相が知らぬわけがない。
入管法改定を所管する山下法相が指揮してゴーン逮捕を表面化させたのだと推察される。

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コメント

   入管法改正の真の狙い=外国人人材(労働者)と放射能(放射性物質)を分かち合うため

  以前インド海軍の士官がスセボ(佐世保)に行ってきたという話を紹介申し上げたが,約1年ぶりであろうか。ス-ル-海出身の若者が日本から戻ってきた。以前商業施設の警備担当者であったが,長崎から先月帰ってきたという。建設労働者として働いていたというので,いくら稼いだと聞くと「約30万円」だという。こちらの平均月給が約3万だから,それほど高い給料ではなかったと思うが,日本生活に自信を持ったようだ。しかし来年4月をまつまでもなく,すでに低賃金の外国人労働者が日本で働いていることが判った。またベトナム人やブ-タン人出稼ぎ労働者のように,仲介業者に100万円も払う必要はなかったようだ。
  不法滞在者は1500万人あるといわれている。しかし法務省と警察は逮捕しない。それでも移民乃至労働者を入れるというのだから,政府・官僚の狙いは何だろうかと疑い深い小生は考え込んでしまう。
  今年四月だったか出獄税1000円がとられるようになったと思うが,低賃金で働かせられ,ピンハネされた上に日本国から出るとき千円を払えというのだから,泣きっ面にハチであろう。しかし本人たちが悪くない給料だと思えば,政府・官僚はにんまりなのであろう。
  ところで日本では一説によれば梅毒患者数が増えているという。その理由はフクシマ由来の放射能放射性物質の影響で増えているという。本当かどうか確かめる方法がないが,もし本当なら本国に帰国したとき梅毒が広まる恐れが高い。ミャンマ-,フィリピン,ベトナム,インドネシア,マレ-シアあるいはバングラデシュ国の防疫体制は大丈夫なのかと,杞憂であろうけれど,心配してしまう。
  心配の,もう一つの例は,ムスリムの女性が被るスカ-フ(ヒジャブ)は,学校や職場で,どう扱われるかということである。まさかフランスのように黄色のベスト運動がおこりスカ-フ禁止令が政令で出されるとは思わないが,これまでの事例からすると禁止される可能性が高い。顔を白くするミャンマ-女性の扱いもどうなるのであろうか。
  低賃金労働者を入れる今回の入管改正法には反対である。なんでも政令で決めることになれば国会審議は要らないことになるからである。中学生でも分かることだろう。そうとすれば入管法改悪の本当の狙いは何なのであろうか。何か高尚な狙いがあるのかもしれない。
  やはり放射能対策ではないのかと小生は疑ってしまう。昨年だったか九州に行ってYホテルに泊まった。ホテル食堂は盛況で満席であったが,「国産米」という貼り札が目に留まった。日本国内なのに国産米とはこれいかに。フクシマ産米とか新潟産米と書いてあれば産地が分かるのに国産米とは外国人労働者向けではなかったのかと,今思う。
  3,4年前,京大の助教小出裕章氏がある講演会でお話になった「年老いた人が汚染されたものを食べて子どもを救ってあげる必要がある」という言葉が気にかかっていた。しかし子供にも高齢者にも人権があるわけだから他を殺してもう一方を生かすという方法に,小生のような老人には生殖能力皆無だが,納得いかないでいた。
  フクシマ由来の放射能が暴発した原発から今日なお,大空高く吹きあがり関東や東北や東京近辺に降下しているが,どうやって放射能を取り除くのだろうか。1回目の土壌剥がし(3cm)は終わった。その土がどこに行ったかは不明であるとしても,2回目の土壌汚染を取り除くことも必要な時期に来ているのではないだろうかとボンヤリと考え込んでいた。しかし入管法改悪強行採決と聞いて「強行採決」の目的が分かったような気がする。その目的は外国人労働者に放射性物質=放射能を食べてもらうことなのではないのか。
  少子高齢化対策もせず,3K職場の給料を上げずに,少子化のゆえに人手不足といった言説はマヤカシだろう。入管法をいじらなくても,本当は放射能を含んだコメや野菜などを外国人に食べてもらって発病するころ,5年ないし10年後に帰国してもらうという深謀遠慮があるのではないだろうか。 

追記: 英語科が義務化されたがALT(英語指導助手)はどうなるのであろうか。娘たちが学校や給食でお世話になったころ,ショッチュウALTが代わっていた。派遣業者はかなり儲かったと思うが,放射能を含んだ食べ物を沢山食べていただいたと思う。それでも足りなくて,さらにALTの数を増やした理由はさらに放射能を食べてもらいたいからだろう。つまり日本人ばかりに放射能は食べさせない・・・そう考えた時,政府・官僚の強行採決は国会軽視,不合理だが,合理的な政策であろう。危険をみんなで分かち合う。外国政府のみなさん,どんどん労働者=人材を日本へ派遣してください。

追記2: ス-ル-海出身の知り合いの青年は長崎で働いていたから朝晩食べていたコメ(炒飯)はフクシマ産とは関係ないだろうと思うが,安く食費をあげるにはフクシマ・宮城・茨城・栃木産米などを食べてもらうしかないのではないだろうか。屈強な青年の5年後の健康が心配である。

追記3: TPP11の一つブルネイ国は人材を派遣しないだろう。何しろ,石油・ガスにより国家財政潤沢であるからだ。医療費は無料。学費も無料。年金も悪くはない。給料も十分である。ただ日本で1年間ぐらい生活してみようという方が日本に来ることもあるかもしれない。 もしブルネイ人が来たら日本の若者はどんどん結婚したらいい。知り会った限りでは魅力的な方が多い。
 ブルネイはス-ル-海の孤島のように暑いかもしれないが,食うに困らない。真のブルネイ人にはなれないが,伴侶と一緒に暮らすことはできる。しかもフクシマや玄海原子炉発電所等の暴発を恐れずに生活できる。

追記4: Wifiで送信できるホテルで新聞を読んだら,入管改正法の記事が載っていた。詳しいことは忘れたが,”controversial law" が国会を通過したと書いてあった。見ている新聞社は外国にもあるのだなと分かった次第。

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