欧米で、死の床にある真実
2018年12月14日
Paul Craig Roberts
親愛なる皆様
四半期のご寄付のお願いに対する反応は非常に弱い。通常12月は読者のご支援で、我々にとって最良の四半期だが、12月10日のお願いに対する反応は今までで最も弱い。
当ウェブサイトをご支持下さる方々の大部分が、毎月の寄贈者になられたというのがその理由だろう。毎月の寄贈者の増加が、四半期ごとのお願いに対する読者の反応の減少の理由なのかどうか調べる必要がありそうだ。
欧米のどこであれ、真実を語るのは割に合わないことにご留意願いたい。連邦法によって保護されているにもかかわらず、内部告発者が罪に陥れられ投獄されるのに、暴露された犯罪を実行した官僚に対しては何もされない。
タッカー・カールソンのような僅かな例外を除き、印刷メディアでも、TVメディアでも、ジャーナリストが公式説明の限界を踏み出すことはない。
特にイスラエルについて、真実を話すと、科学者や学者さえ高い代償を払わされる。歴史家はホロコーストは研究できず、パレスチナ人に対するイスラエルの残忍で非人道的な取り扱いに対する抗議として、ボイコットやイスラエルからの投資引き上げを禁じる法律まで成立している。知性や人種や性に遺伝子上の根拠があるかどうかを科学者が研究すると、学者人生を終わらせかねない危険がある。例えば以下を参照。http://www.unz.com/jthompson/armageddon-james-flynn-on-academic-freedom-and-race/
エクアドルの腐敗した新大統領は、ジュリアン・アサンジをワシントンに売り、政治亡命の保障を裏切っても、おとがめなしですませるのがわかり次第、すぐさま大使館から彼を追い出すだろう。アサンジ告訴は見せしめ裁判だ。裁判は真実に対する二つの致命的打撃になるだろう。一つは、政府にとって知られて欲しない漏洩情報の公表は、罪であることの確定だ。もう一つは、政府が有害だと考える、いかなる事実や意見の公表も対象にするよう拡張可能な先例になることだ。真実が公開処刑されているのに、欧米全体がほとんど沈黙し関与せずにいるのを目にすると意欲を喪失させられる。
進んで真実を語り、山のような中傷と侮辱を受ける我々のような少数派には、読者のご支持が必要だ。もし読者が真実を高く評価されないのであれば、我々が真実を語って、高い代償を払う意味はない。
Paul Craig Robertsは元経済政策担当財務次官補で、ウオール・ストリート・ジャーナルの元共同編集者。ビジネス・ウィーク、スクリップス・ハワード・ニューズ・サービスとクリエーターズ・シンジケートの元コラムニスト。彼は多数の大学で教えた。彼のインターネット・コラムは世界中の支持者が読んでいる。彼の新刊、The Failure of Laissez Faire Capitalism and Economic Dissolution of the West、HOW AMERICA WAS LOST、The Neoconservative Threat to World Orderが購入可能。
ご寄付はここで。https://www.paulcraigroberts.org/pages/donate/
記事原文のurl:https://www.paulcraigroberts.org/2018/12/14/in-the-western-world-truth-is-on-its-deathbed/
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書店の棚で、今の時期にびったりの本を見た。別に昨日刊行された際物ではない。2012年に中国語版がでているようだ。食指は動いたが、年金生活者、泣く泣く棚にもどした。
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