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2018年12月 1日 (土)

狂ったキエフ政権を支持して全面戦争の危険を招くアメリカとヨーロッパとNATO

2018年11月27日
Finian Cunningham
RT

 それとは逆の証拠を前に、アメリカとEUとNATOが全て「ロシアの攻撃」という主張を強化する状態での本当の危険は、全面戦争を招きかねない一層無謀な挑発を実行するよう、キエフ政権が鼓舞されることだ。

 先週日曜日、ロシア沿岸警備隊による対応を引き起こすため、3隻のウクライナ海軍艦船が派遣されたのは明白だと思われる。ケルチ海峡通過承認の通常の方法とは対照的に、ウクライナ軍艦船は、ロシア管理当局と通信するのを拒否し、ロシアの黒海領で威嚇行動をした。

 月曜日、国連安全保障理事会緊急会議で、アメリカ、イギリス、フランスは、ロシアのウクライナ艦船と24人の乗組員を、なぜ拘留することが必要と思えたかについての法的主張を審議するのを明白に拒否した。ペトロ・ポロシェンコ大統領が主張するウクライナ海軍がロシアにより非合法に攻撃されたという、事件説明を支持する側に欧米列強は自動的についたことになる。

 アメリカとEUとNATOは、ロシア「攻撃」を非難し、ロシア法の下では行為の論拠があるにもかかわらず、ウクライナ艦船と乗組員が即時本国へ送還するよう要求した。

 事実を認めるのを欧米が拒絶しているのは、問題の一部だ。欧米列強が、黒海の半島が、憲法に則って、ウクライナから分離し、ロシア連邦に加入する国民投票をしたことを認識する代わりに、2014年にクリミアを「併合した」とロシアは絶えず非難されている。前月、キエフでの、選挙で選ばれたウクライナ政権に対する、非合法クーデターをアメリカとEUとNATOが支持していたため、クリミアはその歴史的処置をとることを強いられたのだ。クーデターが、ポロシェンコとネオ・ナチ党に支配された議会が率いる現在のキエフ政権を権力の座につけたのだ。

 だから、ここでの問題は、クリミアがロシア領の一部だという法律的、歴史的現実を、いかがわしいキエフ政権が受け入れるのを、欧米の支援諸国が拒否していることだ。 ロシア大陸とクリミア間のケルチ海峡を通過する船は通行をロシア海運当局に通知しなければならない。ロシアは週末の海でのいざこざ後、民間貨物輸送用に海峡を再開した。

 ウクライナ海軍艦船が法定手順に違反して、ロシア海域に入った際、ロシアの対応ではなく、彼らの行動が攻撃的だったのだ。

 さらに、ウクライナの海上航行が事件を引き起こす目的で画策されていたという新たな兆候が現れた。

 拘留された乗組員の一部は、彼らが知っていた命令を実行すれば、ロシアにより、挑発的と見なされるだろうと考えていたことを認めた。

 ウクライナ秘密情報機関(SBU)が、その士官が艦船乗組員中にいたことを確認したのはアメリカ政府が所有するラジオ・フリー・ヨーロッパでも報道された。船は武装もしていた。もし航行が無害通航だったなら、なぜ秘密情報機関が関与していたのだろう?

 ウクライナ秘密情報機関が、以前、クリミアで妨害作戦を行っていて捕らえられたのを想起願いたい。

 もう一つの主要な背景要因は、東ウクライナと黒海で進むNATOの軍事力増強だ。

 ロシアのウラジーミル・プーチン大統領が、今年5月、ロシアの大陸をクリミアと結ぶ19キロの橋を公式開通した際、アメリカとウクライナのマスコミには、この建造物に対する破壊工作の呼びかけがあった。もっともなことだが、モスクワは、37億ドルの費用がかかったヨーロッパで最も長い橋の重要な基礎構造の周辺警備を強化した。

 ここ数カ月間、アメリカとイギリスはキエフ政権軍への「訓練」と「支援」という口実で、地域での軍事配備強化を命じた。

 今年7月、NATO連合は黒海でウクライナ軍とともに海軍演習「海風」を実施した。ウクライナは近い将来、アメリカに率いられた加盟国29のブロック加入を熱望してはいるが、NATO加盟国ではない事実にもかかわらず。

 黒海をアゾフ海と結ぶケルチ海峡を通過する船の管理と捜査強化をロシアが始めたのは、翌月の8月だった。ケルチ海峡は独立したドネツク人民共和国に隣接するマウリポリのようなキエフ政権支配下の港につながっている。2014年にキエフでクーデター後に分離した、ドネツクとルハンスクの共和国は、いわゆるミンスク和平合意にもかかわらず、これまで4年間、軍事攻撃下にある。これらは、キエフ政権を後援する欧米諸国が、対処するのを拒否している更なる事実だ。

 9月にも、ウクライナ海軍へのアメリカによるアゾフ海配備用小型砲艦2隻の供給で、更なるNATO増強が続いた。国防総省とつながる出版物ディフェンス・ワンが、この提供をロシア軍と小ぜり合いするための「小型海軍」を育成するワシントンとキエフによる努力の一環だと述べた。

 最近の海軍戦闘のわずか4日前、イギリスのガビン・ウィリアムソン防衛大臣はイギリス海軍が「自由と民主政治を弁護する」ため、ウクライナ特殊部隊と共に英国海軍艦船「エコー」を哨戒に派遣する予定だったと発表した。ウィリアムソンはこう述べた。「ウクライナがロシアとの戦争に直面している限り、イギリスは断固としたパートナーだ。」

 これがウクライナとロシア間で、黒海で沸き立ちそうな緊張の背景だ。この状況は、2014年2月にウクライナに対する欧米干渉、主にキエフでのクーデターのために生じた。それでも、事件に関する全ての議論にもかかわらず、以来、欧米列強は、この事実と彼らの有責姓を否定している。NATO同盟による黒海での最近の軍事化は、ロシアの国家安全保障にとっての明白な挑発だが、再び欧米列強は揃って直視することから逃げている。

 東ウクライナ住民に対して進行中の違反、ミンスク協定遵守の拒絶、ロシアに対する頻繁な煽動的で狂った言説の中での、キエフ政権に対する、アメリカ、ヨーロッパとNATOによる無謀な甘やかしを考えれば、この政権が元気づけられたように感じて、モスクワとの武力衝突を引き起こしても、驚くべきことではない。

 そもそも、キエフ政権にも、この政権による第二次世界大戦時のナチ協力者絶賛に、決して正当性がないのは確実だ。それは制定されている今戦争の法律で 貧困、収賄、人権侵害、ネオナチ準軍事組織の暴走など、ウクライナでの巨大な社会問題、から正当性の欠如を示し続ける。

 最近の海軍の挑発が、ロシアに対する更なる軍事化のため、ワシントンや他のNATO列強による暗黙の承認の下で実行されたのかどうかは現時点ではまだわからない。ロシアに対する最初の筋違いの非難は、アメリカのドナルド・トランプ大統領とフランスのジャン=イヴ・ル・ドリアン外務大臣の「自制」と「対話」への慎重な呼びかけで沈静化した。

 それは破綻しつつあるキエフのポロシェンコ大統領と彼の治安機関が、彼のぐらつく政権のロシアに対するに対するNATOとEUの支持を強化させるための乾坤一擲の勝負として、海軍対決で単独行動したことを示唆しているのかもしれない。

 キエフとロシアが「事態を収拾する」よう希望するトランプ発言は、ワシントンは挑発の黒幕ではなく、より広範な紛争を望んでいないように聞こえる。このような進展は全面戦争への入り口でもあるのだから。

 それにもかかわらず、この混乱したキエフ政権を、欧米列強がしたい放題にさせていれば、そのような破局は常に深刻な危険だ。

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本コラムの主張、見解や意見は、もっぱら筆者のものであり、必ずしもRTのそれを代表するものではない。

 Finian Cunninghamは、国際問題について多く書いており、彼の記事は複数言語で刊行されている。彼は農芸化学修士で、ジャーナリズムに進むまで、イギリス、ケンブリッジの英国王立化学協会の科学編集者として勤務した。彼は音楽家で、作詞作曲家でもある。20年以上、ミラーやアイリッシュ・タイムズやインデペンデント等の大手マスコミ企業で、編集者、著者として働いた。

記事原文のurl:https://www.rt.com/op-ed/444997-nato-war-ukraine-azov-ships/

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 ロシア人男性の入国禁止=「民兵阻止」とウクライナ、というニュース。

 属国大本営広報部、ウクライナ・ファシスト政権と、それを据えた宗主国の宣伝部隊。まともな報道期待していない。テレビ番組欄と、天気予報だけは、宗主国の命令から自由だろう。

 下記のリテラ記事に納得。

 田崎史郎だけでなく三浦瑠麗らにも自民党本部から金が! 2017年度の政治資金収支報告に支出記載

 もちろん、こういう皆様の本は読まず、番組も見ない。一度聞けばたくさん。

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