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2018年11月21日 (水)

復讐するはワシントンにあり

2018年11月20日
ポール・クレイグ・ロバーツ

 公正が欧米で姿を消した。公正のかわりに復讐がある。この事実はジュリアン・アサンジに対して続いている8年の苦難が決定的な例証だ。

 8年間、ジュリアン・アサンジの暮らしはカフカ的警察国家でのものだった。彼は、何の告訴もされることなしで、最初はイギリスによる自宅軟禁下で、次に、彼にロンドンのエクアドル大使館で、幽閉されている。

 一方、事件を精査し、イギリス政府が彼の政治亡命を認めるのを拒否したことによって、アサンジが不法に拘留されていたと裁定した前エクアドル大統領のラファエル・コレアと国連機関を除き、欧米世界全てが不正行為に背を向けている。

 彼を不法逮捕から守るため、前エクアドル大統領のコレアが彼に政治的保護を与えたので、アサンジはエクアドル大使館内中に閉じ込められている。ところが、公正や法律ではなく、ワシントンに仕えている腐敗して卑屈なイギリス政府は、アサンジの政治亡命を認めるのを拒否している。イギリスとして知られているアメリカ属国は、もし彼が大使館の外に踏み出せば、ワシントンの命令でアサンジを逮捕し、民主党、共和党両党議員の多くが、彼は処刑されるべきだと言ったワシントンに、彼を渡す準備ができた状態にある。トランプ政権は、前任者連中による法律違反の慣行を継続していて、彼らがアサンジに手をかけるや否や秘密の起訴を明らかにする手筈を整えている。

 その名がレーニンに対する侮辱であるほどおかしい性格のワシントンの使用人、現エクアドル大統領レニン・モレノは、ロンドンのエクアドル大使館がアサンジを追放し、ワシントンに渡さざるを得なくなるよう、アサンジの亡命認可を無効にすべく、ワシントンと取り引きを進めている。

 アサンジが一体何をしたのだろう? 彼は真実を語る以外に何もしていない。彼はダニエル・エルズバーグが漏洩したペンタゴン・ペーパーズを公表した「ニューヨーク・タイムズ」と同様、漏洩した文章を公表する報道機関ウィキリークスを率いるジャーナリストだ。ペンタゴン・ペーパーズの出版がアメリカ政府を困らせ、無意味なベトナム戦争を終わらせるのを助長したの全く同様同、ウィキリークスが漏洩した文書は、ワシントンによる戦争犯罪や嘘や、アメリカ国民やアメリカ同盟諸国に対する欺瞞を明らかにして、アメリカ政府を困らせたのだ。

 同盟諸国は、もちろんワシントンに買収されて、沈黙したままだが、ワシントンの犯罪政府に彼がもたらした当惑と代償に報復するため、ワシントンはアサンジを十字架に張り付けるつもりなのだ。

 アサンジに対し強権を発動するため、ワシントンは、独立国家の主権を侵害すべく、法律ではなく、力だけに依拠する、アメリカ法の治外法権を使っている。アサンジはオーストラリアとエクアドルの国民だ。彼はアメリカ法の適用を受けない。たとえ彼が適用を受けたとしても、彼はスパイ行為をしていない。ワシントンが憲法修正第1項「言論の自由」の権利行使と、反逆罪を偽って同等扱いしようとしていることが、アメリカの末期症状の程度を示している。アメリカ・メディアの沈黙は、真実を話す意図を持っていない売女マスコミは、修正第1項の「言論の自由」の権利を失うのをいとわないことを明示している。

 ワシントンによる秘密の起訴は、ジェームズ・ボールのような取るに足りない連中が、ガーディアンに、アサンジは逮捕の脅威に直面していないと書ける程度の秘密で( https://www.strategic-culture.org/news/2018/11/18/empire-keeps-proving-assange-right-about-everything.html )アサンジをスパイのかどで起訴する可能性が最も高い。だが、国外で活動している国民でない人間を、スパイ活動の理由で起訴するのは法的に不可能だ。あらゆる国がスパイ活動を行っている。地球の上のすべての国がワシントンをスパイ活動の理由で非難し、CIAを逮捕することができてしまうことになる。CIAが、しばしばしているように、イスラエルをスパイ活動の理由で非難することができてしまうだろう。もちろん、アメリカでスパイ活動について有罪と宜告されたジョナサン・ポラードのように、イスラエル人は誰でも、ワシントンとイスラエルの争点になり、イスラエルが常に勝つ。腐敗したオバマ政権は、終身刑のポラードを命令で解放したが、イスラエルからたっぷり賄賂を得たのは確実だ。

 もしアサンジがイスラエル人だったら、彼は成功間違いなしだろうが、彼は、政府が、ワシントンの属国であることに高い価値を置いている2つの国の国民だ。

 何十年も前には、民主党が公正を支持し、共和党が強欲を支持した時期がアメリカにあった。

 9月11日以前、アメリカには、メディアが「報道の自由」の擁護に駆け付けて、虐待と虚偽の告訴からアサンジを守っただろう時期があった。読者にアサンジの虐待を確実に理解戴けるよう説明すると、ソ連政府が認めなかった、ブダペストのアメリカ大使館への亡命で、ミンツェンティに、後の3年間以外、すべての人生をアメリカの大使館で暮らすことを強いた、ハンガリーのミンツェンティ・ヨージェフ枢機卿虐待と全く同じだ。ニクソン大統領は、1971年に彼の解放交渉をしたが、 https://en.wikipedia.org/wiki/József_Mindszenty 世界の中の不正な地域に幽閉されている一人の人間への配慮に対し、ニクソンの功績を認めるのを、ニクソンを嫌悪する連中が拒否したのだ。

 今日、アイデンティティ政治の「被害者」集団に対する以外、このような不正に対する配慮は皆無だ。ラファエル・コレアが、ワシントンの傀儡モレノによる迫害を避けるため外国に住まなければならない今、アサンジの擁護者が一体どこにいるだろう?

 欧米における知識人の弱さは恐ろしいほどだ。ケイトリン・ジョンストンがそれについて語っている。「トランプのアサンジに対する卑しむべき起訴と、それに対する大企業リベラリズムの声高な支持が、二大政党アメリカ政治のすべて信用を完全におとしめた。大混乱の中で、誰も戦おうとしていない。もし、まだトランプや民主党議員に、ファシズムの台頭から守ってくれることを期待しているなら、逃げる時は今だ。」

 欧米の印刷や放送メディア丸ごと、ロシアのRTでさえ、アサンジ対して、ワシントンのための宣伝省とし奉仕している。例えば我々は、アサンジがスウェーデンでの強姦罪を避けるためにロンドンのエクアドル大使館に隠れていると繰り返し読まされる。すべての公式の否定にもかかわらず、売女マスコミとフェミニストが、この嘘の主張を生かし続けることができていることが欧米の人々囲い込まれている「マトリックス」を示している。

 アサンジは一度も強姦で告訴されたことはない。彼を誘惑し、自分たちの家のベッドに連れこんだ2人のスウェーデン人女性は、決して彼が彼女らを強姦したとは言わなかった。彼を誘惑した女性の一人が、彼がコンドームを使わず、彼がHIVあるいはエイズにかかっているかもしれないことを懸念して、アサンジの苦難が始まったのだ。彼女はアサンジに性病でないかどうか調べる検査を受けるよう頼み、アサンジは感情を害され拒否した。これが彼の間違いだった。 彼は「もちろん私はあなたの懸念を理解する」と言って、検査を受けるべきだったのだ。

 女性はアサンジが検査を受けるよう強制できるかどうか知ろうとして警察に行った。これを強姦捜査に変えたのは警察だった。起訴され、スウェーデン検察庁が調査し、性交が合意の上だったため、全ての告訴を取り下げた。

 ワシントンが密かに埋め込んだ物語が言うように、あわててではなく、アサンジは合法的にスウェーデンを去った。彼はイギリスに行ったが、イギリスはワシントンの活動の舞台なので、もう一つの間違いだった。ワシントンと、あるいは異性愛男性の有罪判決を切望している同性愛フェミニストは、スウェーデンの女性検察官に、解決済みの事件を再開するよう説得した。

 未曾有の行動で、スウェーデン検察官は、アサンジを尋問のために引き渡すようイギリスに命令を出した。犯人引き渡し命令は提訴されている告訴にしか有効でなく、提訴された告訴は存在せず、告訴は却下されていた。腐敗したイギリス政府でさえ、かつて一度も尋問のための引き渡し命令を出したことはなかった。ワシントンの操り人形、イギリス政府は、スウェーデンへのアサンジ引き渡しに同意した。スウェーデン検察官が、おそらく高額で、アサンジを、アメリカ法律によって保護される内部告発者のような人々のためでさえなく、誰のためにも法的保護が存在せず、法律による保護にもかかわらず、刑務所送りになる場所ワシントンに引き渡すだろう、アサンジに対する訴訟が、スウェーデンに存在しないことは全く明確だった。

 何が起きるかを考慮したコレア大統領により、アサンジは政治亡命が認められ、イギリスでの自宅軟禁から逃れ、ロンドンのエクアドル大使館に向かい、スウェーデン政府がアサンジに対する全ての告訴を取り下げ、再び捜査を終えたにもかかわらず、以来彼はずっとそこにいる。

 何の証拠も無しにでっちあげたのだから、連邦による起訴など全く信じていない堕落した連邦検事が、一何のかどでか我々はまだ知らないが、スパイ活動のかどでの可能性が最も高いアサンジ起訴をさせるよう、無能なアメリカ大陪審の説得に成功した。

 もし政府が国民によって支配されるべきなのであれば、アメリカ憲法によって守られ、要求されている通り、まさに真実を語ったかどで人を起訴したことを、秘密の起訴を承認したアメリカ大陪審は理解していないのだ。アメリカ政府のあからさまな犯罪と非人道的行為に不安になった道徳的良心を持った人によって、ウィキリークスに送られた文書の公表が、アサンジがしたことの全てだ。

 ウィキリークスに漏洩された文書をウィキリークスが公開したことと、ニューヨーク・タイムズに漏洩されたペンタゴン・ペーパーズをニューヨーク・タイムズが公表したことの間には、全く法的な違いはない。

 違いは、時代の違いだ。 ダニエル・エルズバーグがペンタゴン・ペーパーズを「ニューヨーク・タイムズ」に漏洩した際、メディアはまだ堕落したクリントン政権によって少数の手の中に集中させられておらず、ディック・チェイニーによって真実を話すのを違法とするのに使われた9/11事件は、まだ起きていなかった。そのため、1970年代には、マスコミの重要な一部が真実を語ることはまだ可能だった。だが、ニューヨーク・タイムズが、ペンタゴン・ペーパーズを公開した唯一の理由は、この新聞が民主党メディアが、ベトナム戦争の責を負わせていたリチャード・ニクソンを憎んでいたためだ、ベトナム戦争は民主党のジョンソン大統領の戦争であり、ニクソンはそれを終わらせることを望んでいたのに。

 無頓着なアメリカ人と西洋人が、政府の嘘を受け入れる時、彼らは自身の悲運と隷属を受け入れているのだ。欧米の人々が屈服する自発性とあきらめを見ると、彼らは隷属の方が好きなのだという結論になる。自由には余りにあまりに多くの責任があり、彼らは責任を欲しないので、自由であることを望んでいないのだ。彼らは、映画やテレビ番組を見るか、ビデオゲームをするか、セックスするか、買い物に行くか、酔うか、ドラッグでハイになるなりなんなりの、彼らが自由や真実や公正を評価するより遥かに高く評価している娯楽がお望みなのだ。

 世界で最も優れた、最も信頼できる、最も正直なジャーナリストを、完全に堕落したアメリカ政府が破壊の準備をする中、世界中の人々やアメリカ人が呆然としているのは、姿を消しつつある私の同世代人にとって説明がつかない。アサンジ迫害の結果、アメリカ政府を困らせることは、違法にされてしまうのだ。

 この途方もない不正に、世界中の人々が沈黙で答えているのを考えると、欧米文明を救おうとしている人々は見当違いなのではあるまいかと疑念をいだく。https://www.paulcraigroberts.org/2018/11/19/merkel-deep-sixed-germany-diversity-deep-sixed-western-civilization/ 完全に堕落した文明を救う事に一体何の意味があるだろう?

 アサンジを攻撃する人々は卑劣だ。もしあなたがトラックの前でリンチしようとしている群衆の一人以上を押す機会があるなら、その行為を浄罪の機会とお考え願いたい。

これをお読み願いたい。http://www.informationclearinghouse.info/50620.htmとhttp://www.informationclearinghouse.info/50615.htm

 Paul Craig  Robertsは元経済政策担当財務次官補で、ウオール・ストリート・ジャーナルの元共同編集者。ビジネス・ウィーク、スクリプス・ハワード・ニューズ・サービスとクリエーターズ・シンジケートの元コラムニスト。彼は多数の大学で教えた。彼のインターネット・コラムは世界中の支持者が読んでいる。彼 の新刊、The Failure of Laissez Faire Capitalism and Economic Dissolution of the West、HOW AMERICA WAS LOST、The Neoconservative Threat to World Orderが購入可能。

 ご寄付はここで。https://www.paulcraigroberts.org/pages/donate/

記事原文のurl:https://www.paulcraigroberts.org/2018/11/20/revenge-is-mine-saith-washington/

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 記者会見で、トランプ大統領、アサンジについては‘何も知らない’と質問に答えている。RT Trump says he ‘does not know anything’ about Assange, gets called out on hypocrisy

 海外からのいやがらせコメント、ポール・クレイグ・ロバーツ氏の記事に対するものが一番多かったように思う。ご本人がコメント書き込みは認めないとおっしゃっているので、最近、彼の記事にはコメントを「受け付けない」設定にしたおかげで、彼の記事への外国語ゴミ・コメントは書き込まれないようになった。外国語ゴミ・コメント、全く無意味ないやがらせだが、自動的に「スパム」として処理され、時間がたつと削除される。全く効果がないこと、書き込みを商売にしている連中、わかっているのだろうか? ロボットで書き込みをしているのだろうか。影響は皆無だが、素朴な疑問。

 CNNアコスタ記者のホワイトハウス記者証返還問題の類、飽きるほど聞かされる。面白おかしく。一方、アサンジの運命似ついて真摯な報道、どれだけあるのだろう?新聞は購読していないので、掲載されているかどうか知らない。白痴バラエティー番組で見た記憶はない。

 『復讐するは我にあり』小説と映画の題名と思っていた。さにあらず聖書だった。

復讐するは我にあり。我は復讐するであろう、と神は言われた−−ローマ人への手紙、12章19節

 バラエティ番組や報道番組と称するものを一週間、一カ月見るより、一つの記事のほうが有り難いことがある。それによって知る真実が途方もなく暗いものであっても。

 『街の弁護士日記 SINCE1992at名古屋』「日本製造業の敗北  技能実習生問題から始まる連続ツイートが恐ろしすぎる件((((;゜Д゜)))))))

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