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2018年10月24日 (水)

サウジアラビアはカショギ殺害を認め薄弱な隠蔽説明

2018年10月20日
The Moon of Alabama

 サウジアラビアのサルマーン国王は、息子のムハンマド・ビン・サルマーンを皇太子の地位に留め置くと言われている。皇太子MbSは、イスタンブールのサウジアラビア領事館内で、ジャマル・カショギの殺害を命じたと広く憶測されている。サウジアラビアは、現在カショギが殺害されたことを認めた。皇太子の二人の取り巻きが捨て駒として挙げられている。

 
サウジアラビア国旗 - 旧式

 カショギは生きて領事館から出て行ったと17日間も主張した後、サウジアラビアは彼がそこで殺害されたことを認めた。しかし一体何が起きたかについてはウソをつき続けている。

サウジアラビアの首都リヤドで、土曜朝早く発表された声明で、サウジアラビアは、カショギと会うために、サウジアラビアに“彼が帰国する可能性の様子があったので、領事館まで出かけた何人かの匿名の“容疑者”がいると主張した。

“そこでおこなわれた議論は .. 想定通りには行かず、まずい方向に進み”声明は続き、“喧嘩と言い争い”と“乱闘”となり、カショギの死という結果になった。匿名の容疑者がそこで“起きたことを隠して蓋をしよう”とした。サウジアラビア政府は詳細を説明せずに、そう主張した。

 "帰国するよう丁寧に要求すべくわが国が派遣した15人とカショギは取っ組み合いの喧嘩を始めた。不幸な事に、彼はつまずきいて、チェーンソーの上に転び、首を斬った。"

 皇太子本人はこれについてもちろん何も知らないとサウジアラビア筋は主張している

“彼らには、彼を殺害しろ、あるいは具体的に拉致しろという命令さえなかった”と匿名を条件に情報源は語り、王国を批判する連中は国に連れ帰れという継続的な命令が存在するとも言った。

“MbSはこの具体的作戦は全く知らず、誰の拉致も殺害も命じていないのは確実だ。彼は国民に帰国するように言う基本的な指示については承知しているはずだ”と、この情報源はムハンマド・ビン・サルマーン皇太子のイニシャルを使って語った。

“現地協力者”に引き渡された後、カショギの遺体の行方は不明だが、領事館には、痕跡は無かったと情報源は語った。

 だが - 遺体が領事館にあるとは誰も言ってはいない。トルコ警察が捜索を許されていない別の建物である領事住居にあると疑われている。どこに埋葬されたのだろう?

 サウジアラビア皇太子の二人の顧問が身代わりとして名前が挙げられている。彼らは寛大に補償されるだろう。一人は皇太子宮廷のスティーブン・バノンにあたる彼のメディア顧問、サウド・アル・カータニだ。

SaadAbedine @SaadAbedine -  2018年10月19日 21:30 utc
#MBSの極めて有力な宮廷顧問サウド・アル・カータニは@Jカショギ殺害を巡って追放されたことで、まるでアカデミー賞受賞スピーチのような2つのツイートで対応した。“#サウジアラビア国王と皇太子に心からの感謝を申し上げます"

 飛ばされたもう一人の人物は諜報機関副長官アフマド・アシリ少将だ。金曜日のニューヨーク・タイムズ記事は既に身代わりになる可能性が高いとして彼の名前を挙げた

 あまり重要でない犠牲者も多少いる。

サウジアラビア政府は、18人の匿名の人物を拘留し、事件への関与を疑われている二人の高官を解雇したと発表した。
    ...
サウジアラビア政府は、ムハンマドが監督する捜査が完全に終わるには一カ月かかるだろうと述べた。

ムハンマドは、ムハンマドがこの事件に何の関係もないことを見出すことになろう。彼は本当に、これを逃げきれると思っているのだろうか? トルコのエルドアン大統領に多くがかかっている。アブハリル教授は、話がついたのだと憶測している。

asad abukhalil ?أسعد أبو خليل @asadabukhalil  - 2018年10月20日 4:21 utc
突如、驚くなかれ、サウジアラビア・マスコミに、トルコに対する紛れもなく前向きな調子が現れた。話がまとまったのだ。

 だが、これはまだ確実ではなく、エルドアンらしくない。彼はできるだけ、しつこく交渉し、良い条件を引き出すことを好んでいる。数日のうちに、確実なことがわかるだろう。申し出された取り引きが不十分であれば、トルコ側からの漏洩が再開するだろう。サウジアラビアとアメリカは、彼に一体何を進んで差し出すつもりだろう?

 アメリカの姿勢が、サウジアラビアに彼らの説明を変えさせたのだ。木曜日 トランプの事件に対する調子が変わった。彼はそれまで何かが起きたとは思っていないと公式に言っていた。トルコとサウジアラビアから帰ったばかりのポンペオ国務長官と会った後、トランプは、カショギは実際殺害されたと思うと語った。トルコは、殺害の音声録音を、ポンペオか、誰か彼の側近に聞かせたに違いない。ポストは報じている

事件に詳しい人物によれば、ジャーナリストがサウジアラビア工作員チームにより領事館内で殺害され、バラバラにされたことを証明するとトルコ当局が言う音声録音をCIA当局が聞いている。録音がもし本当とわかれば、ホワイト・ハウスはカショギの死は事実上事故だったというサウジアラビア説明を受け入れるのが困難になる。

アメリカ'陰の政府' と、カショギがコラムを書いていたワシントン・ポストは現在、出されている隠蔽には満足するまい。彼らはMbS(と彼の友人ジャレッド・クシュナー)が退任するのを見たいのだ。シオニスト・ロビーとトランプ大統領は二人の留任を望んでいる。しかし国民と議会は、この話題を諦めないかも知れないのだ。

トランプの有力な同盟者、リンジー・グラハム共和党上院議員は、サウジアラビア当局の最新の自白を疑っていると述べた。

"カショギ氏に関する新たなサウジアラビア説明に私が懐疑的だという表現は控え目すぎる"と彼はツイートした。

民主党幹部のボブ・メネンデスは、上院外交委員会で、王国に対し "国際的圧力を維持する必要がある"と述べて経済制裁を要求した。

サウジアラビアは、もっと良い説明をする必要がある。今のものは十分ではない。今頃答えられているべき最も重要な疑問はこれだ。バラバラ死体は一体どこにあるのだろう?

公式説明をややしくすることにサウジアラビア寄りシンクタンク、アラブ財団トップで政府に近いと言われているアリ・シハビが、サウジアラビア人幹部情報源の言葉を引いて、殴り合いでなく、背後から首を絞める暴行でカショギは死んだとツイートした"。

しかしトルコは捜査の詳細をまだ明かしてはいないがものの、政府寄りのトルコ・マスコミは、カショギは、外交施設内で、サウジアラビア暗殺部隊により、拷問され、バラバラにされたと再三、主張している、。

"カショギに何が起きたのかを説明するためにサウジアラビアが次々繰り出す説明は信じたい気持ちをくじく" アメリカ合州国のライス大学ベーカー研究所研究員クリスチャン・アーリクセンがAFPに語った。

"特に、サウジアラビアは、何らかの形で決定的な答えが得られるはずの証拠の一つ、遺体をいまだに提出できない、あるいはしようとしていないのだから。"

 現在の進展がこの物語の終わりだとは思えない。

 MbSは傷物だ。彼は二度と'改革者'と見なされることはあるまい。欧米政治家や企業は、彼とのあらゆる関わり合いを避けるだろう。ムハンマド・ビン・サルマーンは近代化したサウジアラビアの国旗だったのかも知れない。だがサウジアラビア支配者の悪は依然丸見えだ。


サウジアラビア国旗 - 新版

2018年10月20日、04:31 AM投稿

記事原文のurl:https://www.moonofalabama.org/2018/10/saudis-admit-khashoggi-murder.html

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 文中にある国旗二種、もちろん実物と異なる。実物は、のこぎりではなく剣。

 エルドアン大統領発表があった。新証拠を出したわけではないが「責任を一部の治安、情報要員に負わせることについて、われわれや国際社会は納得しない」とのべている。

明治維新以後、この国は、吉田松陰の発想通り、侵略戦争を開始した。今日の孫崎享氏のメルマガは夏目漱石の『三四郎』を引用しておられる。漱石は正しかった。

山を見たことがないでしょう。今に見えるから御覧なさい。あれが日本一の名物だ。あれよりほかに自慢するものは何もない。ところがその富士山は天然自然に昔からあったものなんだからしかたがない。我々がこしらえたものじゃない」と言ってまたにやにや笑っている。三四郎は日露戦争以後こんな人間に出会うとは思いもよらなかった。どうも日本人じゃないような気がする。
「しかしこれからは日本もだんだん発展するでしょう」と弁護した。すると、かの男は、すましたもので、
「滅びるね」と言った。――熊本でこんなことを口に出せば、すぐなぐられる。悪くすると国賊取り扱いにされる。

 明治維新150年記念式典、全く興味はない。下記IWJ配信には大いに興味がある。

【録画配信・IWJ_Youtube Live】18:00~「緊急集会!『明治150年礼賛式典』を徹底批判!侵略の隠蔽と歴史の歪曲にNO!」
視聴URL: https://www.youtube.com/user/IWJMovie/videos?shelf_id=4&view=2&sort=dd&live_view=501

 10月23日、政府は今年明治維新から150年となることを記念した式典を憲政記念館で開催しました。同日に開催された、式典開催を批判する緊急集会を録画配信します。スピーチは、「明治150年礼賛式典を村山首相談話の視点から斬る」をテーマに高嶋伸欣氏(琉球大学名誉教授)、孫崎享氏(元外務省国際情報局長)、高山佳奈子氏(京都大学教授)、寺脇研氏(元文部科学省官僚)ほか。

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