ニューヨーク・タイムズによれば、プーチンがアメリカを支配している
2018年8月28日
トランプ大統領は彼の便利屋に過ぎない
Paul Craig Roberts
これを初めて読んだ時 - https://www.nytimes.com/2018/08/24/us/politics/cia-russia-midterm-elections.html - 偽ニュースの戯画かと思った。それから、これは偽ニュース主要流布者の一社、ニューヨーク・タイムズの記事なので、この傲慢な売女マスコミ機関が、冗談を言っているわけではないのはかなり確実だと理解し、ジュリアン・E・バーンズもマシュー・ローゼンバーグも『マトリックス』の中に実にしっかり縛りつけられているので、自分たちが書いているたわごとを実際信じている可能性があるという結論が避けられないと思った。
二人の男娼ジャーナリストがニューヨーク・タイムズに書いた幻想の概要は以下の通り。
[2016年]アメリカ大統領選挙に影響を与えようというロシアの意図について緊急の明確な警告”をした“ウラジーミル V. プーチン大統領に近いクレムリン“密告者”がアメリカ諜報機関にいたのだ。プーチンが、トランプのために、アメリカ選挙で不正工作をしているという内部情報をクレムリン自体から得ていたアメリカ諜報機関が、一体なぜ何もしなかったのか、NYTの男娼ジャーナリストは書いていない。確かに、いずれもヒラリーの同盟者であるブレナンCIA長官も、コミーFBI長官も、プーチンがトランプのために選挙を横取りしたとは認めるまい。だがプーチンがヒラリーから選挙を横取りするのを防ぐ行動をするのに諜報機関が大失敗したのを、NYタイムズの男娼ジャーナリストは全く批判していない。ブレナンとコミーは座視するだけで、プーチンがトランプを不正なやり方で選挙に勝たせるのを許してしまったのだ。すると“ロシアゲート”で本当に有罪なのは誰だろう?
明らかに、このNYタイムズ記事は、低能者が書いたでっちあげだ。クレムリン内部から、アメリカ諜報機関に漏洩されたプーチン/トランプの共謀という主張は、トランプ大統領に向けられている、ロシアゲート画策の信憑性を強化する取り組みで、背景情報追加を支援するための作り事だ。ロシアゲートの信憑性を強化する取り組みで、男娼ジャーナリストはうっかり、アメリカ諜報機関の職務怠慢を描いてしまったのだ。
プーチンは不正工作を継続しているが、プーチン内輪仲間内のクレムリンの売国ロシア人連中が“沈黙し”、ロシアが中間選挙でどのように不正をするつもりなのか情報が得られなくなっているとバーンズとローゼンバーグは言う。男娼ジャーナリストは、プーチン政府内のワシントン密告者が、“3月、イギリスでの元ロシア諜報機関職員に対する稀なロシア製神経ガスを使用した毒ガス攻撃”のように殺されるのを避けるため“身を隠した”と示唆している。
両者とも“致死性神経ガス”にも生き延びたスクリパリ親子攻撃とされるものを裏付ける証拠を全く提示できない事実を認めるのを拒否している男娼ジャーナリスト、バーンズやローゼンバーグやNYタイムズを、どう判断すべきかは難しい。ロシア製とされる致死性神経ガスが、一体なぜ致死性でなかったのかの説明になる証拠は皆無だ。いかなる証拠も全くないことから唯一あり得る結論は、そのような攻撃などなかったということだ。これは、対ロシア・プロパガンダのもう一つのでっち上げに過ぎない。
実際に捜査が誰かに対してなされていても、非難されているロシアにさえ、イギリス政府が捜査共有を拒否しているのが、そのような攻撃は無かったという、更なる証拠だ。一片の証拠も無しの非難は核大国との信頼し合える関係のための良い基盤になり得ない。
トランプ大統領に励まされた下院情報特別委員会が、“FBIへの情報提供者を暴露して”諜報情報収集をくじきワシントンがプーチンの正確な狙いに、全く見当がつかないようにしてしまったことをバーンズとローゼンバーグは示唆している。
今やニューヨーク・タイムズよりも信頼できる新聞、タブロイド紙のナショナル・インクワイアラーに載った陰謀論ではない。この全くのたわごとが“信頼に足る記録報道をする新聞”ニューヨーク・タイムズに掲載されたのだ。歴史学者たちは、今後一体どのような偽記録を与えられることになるのだろう。
NYタイムズのこの空想の源は一体何だろう? 売女マスコミ組織は、それを我々に語れない。“アメリカ諜報機関は、プーチン大統領の意図が一体何かを正確に言うことはできない。彼は中間選挙に影響を与えようとしている可能性があり、単に混乱の種をまくか、民主的過程の全般的信頼性を傷つける。” だがダン・コーツ国家情報長官を含め“諜報機関幹部が、ロシア人はアメリカ民主的機関の破壊を狙っていると警告した”ので、 NYタイムズは、プーチンが何かを企んでいることを知っている。
そこで、トランプ自身が指名したダン・コーツが、ロシアとの関係を正常化するトランプの取り組みを妨害しているわけだ。トランプ顧問の一体誰が、ダン・コーツのようなロシア嫌いを任命するよう助言したのだろう? もしトランプに常識があれば、二人とも首にしているはずだ。
ワシントンは、ホンジュラスやニカラグアやベネズエラやイランやウクライナやインドネシアなど他の国々の民主的機関を年中、破壊転覆している。スティーブン・キンザーによる『ダレス兄弟: 国務長官とCIA長官の秘密の戦争』で多数の例がわかる。https://honto.jp/netstore/pd-book_27504807.html
ワシントンは、ワシントンが雇い、金を支給している反政府派候補に資金を提供し、全米民主主義基金や、ジョージ・ソロスや、国際共和研究所や他の多くのが資金提供する、ワシントン傀儡を据えつけるための“ワシントンに非協力的な”国々の政府転覆のための様々な非政府組織(NGO)、偽装団体を活用している。ワシントンには、ロシア政府から新聞を持つことさえ許されているロシアで活動するNGOがある。あらゆる反プーチン抗議行動は、ワシントンが資金供与するNGOを利用して、ワシントンに組織されている。
ところがイスラエルとは違い、ロシアにはアメリカ国内で活動するNGOはなく、アメリカ議会とホワイト・ハウスを手中に収めていない。するとダン・コーツ国家情報長官よ、ロシア人は“アメリカの民主的機関を具体的に一体どうやって転覆させようとしているのだ?”
回答を期待してはならない。
プーチンに操られる人形と非難するトランプに投票した人々に対する侮辱を考えてみよう。トランプに投票した人々は、自分で考えることができない低能として描きだされている。もし自分で考えていれば、アメリカが、初めての白人と黒人混血の大統領のすぐ後に、アメリカ初めての女性大統領を選んで、女性差別と男性支配からの離脱を実証できるように彼らはヒラリーに投票していたはずなのだ。ところがアメリカ有権者の心は、プーチンによって歪められてしまったのだ。広告主を引き寄せようとしているロシアのインターネット企業が使った100,000ドルが、民主党や共和党や、自分たちの狙いのために、政府を選挙することに注力しているアメリカ既得経済権益集団が使った何十億ドルより優先するのだ。ロシアの策謀は実に強力で、ロシアが使ったドルは、ウオール街、軍/安保複合体、ジョージ・ソロス、シェルドン・アデルソンなどなどが使ったドルより何千倍も強力だったのだ。
公式説明では、アメリカ労働者を犠牲にして、企業幹部や株主にとってのより多くの金銭的報酬を求めて、アメリカのグローバル企業によって、自分の仕事がアジアやメキシコに移転されたがゆえに、トランプに投票したアメリカ有権者は皆無だ。https://www.theguardian.com/us-news/2018/aug/28/att-earns-record-profits-layoffs-outsourcing-continue“トランプ支持の惨めな連中”は、広告主を惹きつけるため、クリックを最大化することを狙ったわずかなロシアのインターネット広告に洗脳されたため、トランプに投票したのだ。
教育のため、一家が貯蓄を使い果たし、学資ローン債務を抱え、可能な二番抵当をし、大変な経費をかけて、息子や娘がそれに備えた仕事が、アメリカの称賛された“機会社会”をやめ、利益を増やしたかどで、株主が大きなキャピタル・ゲインを受け取り、ごく少数の大企業幹部が何百万ドルものボーナスを得られるように、より賃金の安い外国人に引き渡されてしまったので、ウエイトレスやバーテンダーの仕事しか見つけられないがゆえにトランプに投票した人はいない。現在アメリカ人には借金はあるが、機会は皆無だ。
多少の常識と、日々吹き込まれるウソから自立して多少の考える能力をお持ちだとして、1パーセントもの有権者が見ている可能性がまずないようなインターネット広告でプーチンが彼らをだましたおかげで、アメリカ人がトランプに投票したなどと信じることが出来るだろうか?
トランプに投票した人々の仕事や、彼らの将来見込みや、彼らの子供たちの将来見込みや、彼らの住宅や、低下しつつある生活水準の喪失や、ヒラリーの民主党がアメリカ国民に対し浴びせた、“惨めなトランプ支持者連中”“白人男性抑圧者”“ロシア第五列”“女性差別”“人種差別主義”“同性愛嫌い”“銃マニア”などの侮辱が、アメリカ人がトランプに投票するのに影響が無かったなどと信じられるだろうか? 感覚をもったアメリカ人が一体どうしてプーチンが、彼らの問題の根源だなどと信じられるだろう?
NYタイムズの男娼ジャーナリストは、アメリカ国内で混乱を生み出そうとするロシアの取り組みとされるものを何の証拠も無しに報じている。笑いが止められない。アメリカで活動しているロシア版全米民主主義基金は存在しない。アメリカで活動している、ロシアが資金提供するジョージ・ソロス財団的なものは皆無だ。アメリカで活動しているロシアが資金提供する非政府組織は皆無だ。ところが、ロシアは、ロシア国内で混乱を生み出すためできる限りのことをしているワシントンが資金供与する組織に満ちている。
あらゆる真実の中でもこの全く明らかなことがなぜNYタイムズで報じられないのだろう?
いかなる真実も、真実の一片たりとも、無頓着な欧米諸国民がその中で暮らしているでっち上げの言説にそぐわないというのが答えだ。欧米世界至る所の人々は、ニューヨーク・タイムズ、ワシントン・ポスト、CNN、MSNBC、NPR、BBCが伝える管理された言説によって現実から隔離されており、イギリスやEUやカナダやオーストラリアの新聞全員、アメリカ覇権の宣伝屋だ。
数年前、ある著名な哲学者が世界はでっちあげられた仮想現実の中で暮らしていると結論を出した。当時私は、彼は狂っていると思ったが、彼が正しいと理解するようになった。全世界、ロシアや中国やイランさえもが、アメリカ・プロパガンダによって作り上げられた世界の中で暮らしている。真実は、判断の自由を奉じる国アメリカは、実際は、世界を支配すると固く決めていて、あらゆる自決の息を止めている。ロシア、中国、シリア、イラン、インド、トルコ、北朝鮮、ベネズエラのいずれであれ、ワシントン覇権に抵抗するあらゆる国がワシントンによって、“国際秩序に対する脅威”だと宣言されるのだ。
“国際秩序”はワシントンの秩序だ。“国際秩序”は、世界に対するワシントンの覇権だ。ロシア、中国、イラン、シリア、北朝鮮、ベネズエラ、そして今トルコとインドは、ワシントンの覇権を受け入れないがゆえに“国際秩序”にとっての脅威なのだ。
“アメリカ合州国を弱体化させ、分裂させようという”ロシアの取り組みをコーツ情報局長官が懸念しているとバーンズとローゼンバーグは報じている。ロシアが、そのようなことをしている兆しは皆無で、プーチンが一体どのように“アメリカ民主主義に対する信頼を損なう広範な混乱キャンペーン”を行っているのかという説明も皆無だ。もし国家情報長官が、アメリカ国内での分裂勢力に懸念しているのであれば、彼はその注意を、民主党のアイデンティティ政治や、ANTIFAの分裂的な結果、軍安保複合体と売女マスコミによる、トランプ大統領に対するでっちあげ攻撃の分裂的な結果に向けるべきなのだ。実際、ニューヨーク・タイムズのウソの絶えざる陣太鼓だけでも、ロシアが行っているとされるあらゆることより遥かに巨大な分裂を引き起こしている。
自分たちの権限と利益を正当化するために作り上げた敵に和平を提案して、自分たちの予算を脅かしている大統領を、軍安保複合体と、そのポン引きマスコミが攻撃する際には、分裂が生じる。アメリカ合州国が今味わっているのは、この分裂だ。
Paul Craig Robertsは元経済政策担当財務次官補で、ウオール・ストリート・ジャーナルの元共同編集者。ビジネス・ウィーク、スクリップス・ハワード・ニューズ・サービスとクリエーターズ・シンジケートの元コラムニスト。彼は多数の大学で教えた。彼のインターネット・コラムは世界中の支持者が読んでいる。彼の新刊、The Failure of Laissez Faire Capitalism and Economic Dissolution of the West、HOW AMERICA WAS LOST、The Neoconservative Threat to World Orderが購入可能。
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関東大震災と、朝鮮人虐殺から、95年。
同じ記事について、同様趣旨の別記事もある。Sources Go Quiet in Moscow
ウクライナ東部、ドネツクの独立派指導者、アレクサンドル・ザハルチェンコ氏が、カフェーにしかけられた爆弾によって亡くなったとRTにある。同じRTのトップ記事は、アメリカは既にシリア攻撃での標的リストを用意というもの。攻撃実行は、時間の問題だろう。
目くそ鼻くその選挙で、「緊急事態条項」には決して触れないのが大本営広報部のお仕事。
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