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2018年6月 3日 (日)

更なるガザ抗議行動が計画されているので主要マスコミのウソを信じてはならない

警戒すべき主要マスコミの作り話はこういうものだ。
Tamara Nassar
20186月1日

 3月30日に帰還大行進が始まって以来、イスラエルは、100人以上のパレスチナ人を殺害し、12,000人以上を負傷させた。イスラエル人は兵士が、たった一人、行進との関連で負傷した。

 ガザの行進に関する大半の主要欧米マスコミ報道は、大規模市民抗議行動を、本来の文脈から組織的に切り離し、イスラエルによる毎週の虐殺を“衝突”として軽視し、ガザとイスラエルとの“国境”境界柵を具体化し、パレスチナ人抗議行動参加者を、従順に“シャッター・チャンスのために死んで行く”“ハマスの手先”として描き出し、自由を求めて戦っているパレスチナ人を非人間的に扱うための他の戦略的なウソを駆使している。行進の悪魔化と、イスラエルによる殺人の赦免が、その実質的効果だ。

 いくつかのマスコミは、1948年のイスラエルによる700,000人以上のパレスチナ人民族浄化、ナクバの毎年恒例の記念日に合わせて計画された抗議行動を、アメリカ大使館のエルサレム移設に対する反発だとさえ報じてている。アムネスティー・インターナショナルによれば、大使館移設は“パレスチナ人の権利を意図的にむしばみ、実質的にイスラエルによる何十年もの侵害を容認するものだ”。しかしこれは、西岸の領土的一体性をゆがめ、ガザを荒廃させている、拡張政策と民族浄化というイスラエルの大方針の現れに過ぎない。

 ガザのパレスチナ人は一体何に抗議しているのか?

 2007年の、イスラエルによるガザを封鎖以来、一部のイスラエル人専門家や政治家が“芝刈り”と表現する、インフラを完全に破壊し、何千人も殺害する政策で、イスラエルは、おきまりの侵略をしかけてきた。国連によれば、包囲とあいまって、イスラエルの攻撃、が、ガザを“人が住めない”場所にした。96パーセント以上のガザの水は飲用に安全でなく、57パーセントの家庭で食料が不安定だ。

 ガザは世界最大の野外監獄と呼ばれることが多い。イスラエルが、沿岸包領の海、空と陸の国境を支配している。

 ガザの漁師を、海岸から(イスラエルとパレスチナ解放機構との間で、1990年代初期に調印された)オスロ合意に規定されている20海里ではなく、6海里までと制限して、イスラエル軍は、国際海事法に違反している。おまけに、イスラエル軍は、制限を遵守していても、漁師や船を撃ち殺すことがよくあるのだ。

 イスラエルが、一体誰と何がガザに出入りできるかを決めている。彼らが、飢えることなく、消費できる各人最小のカロリーだけを許して、燃料、医薬品、建材と食料の出荷を支配している。

 外部世界へのたった二つの“窓口”は、エレズ検問所と、エジプトが管理するラファフ検問所だ。前者は、ガザとイスラエル間の旅行者が通過する唯一の場所で、許可を得るのはほぼ不可能だ。後者は2017年一年間で、わずか35日開いただけだ。

 ガザ住民のほぼ70パーセントは、イスラエルによって強制的にガザ地区に退去させられた他のパレスチナ都市からの難民だ。パレスチナ人はガザに縛りつけられており、彼らは、国際法にも謳われている自宅に帰る権利を要求しているのだ。

“衝突”

 行進の報道で、大半の主要マスコミは、イスラエル機関が、パレスチナ人抗議行動参加者やジャーナリストや医療補助者を殺害することに、控えめな言葉を使っている。この一方的大虐殺の規模を曖昧にするそうした言葉の一つは“衝突”だ。

 ガーディアンやBBCやABCや他のマスコミは、見出しで“衝突”と報じている。これでは犠牲者や実行犯や攻撃の規模は、はっきり強調されない。イスラエル人とパレスチナ人は同等の被害をもたらし、同等の犠牲者に苦しんでいると思い込まされそうになる。

 エコノミスト誌は、行進が“暴力的”だというイスラエル軍プロパガンダをまねて、“パレスチナ人に本当の非暴力を始めるよう”呼びかけさえし、イスラエルが、2014年のガザ地区攻撃以来、ガザを極めて厳しい日々にさらしている事実を軽視している。

 虐殺される住民たちに抵抗しないよう要求するのは残酷だ。

 石や火炎瓶の使用と、狙撃ライフル銃や無人機の使用を同一視することはできない。こうしたものは、同等な“衝突の双方”ということにはならない。前者は危害を加えることがでできないことが証明されているが、後者は即決処刑と膨大な人数のガザ住民の負傷を可能にしているのだ。

 イスラエルだけが行っている毎週の虐殺の犠牲者はパレスチナ人だけというのが事実だ。死亡者数が物語っている。パレスチナ人死者100人以上 対 イスラエル人  0。

 巨大な力の格差、イスラエル兵士の安全と、イスラエルの“射殺政策”を考えれば“大虐殺”という言葉の方が確実に遥かに適切だ。

控えめな言葉

 同じ調子で、マスコミは、暴力行為で、イスラエル機関を無罪とし、パレスチナ人のせいにする紛らわしい控えめな言葉も使っている。

 この傾向の象徴的なツイートで、ニューヨーク・タイムズは書いている“ガザ国境のイスラエル側からの散発的なライフル銃撃が、パレスチナ人の抗議行動が、一週間前に、20人が殺害された一種の反応を引き起こした可能性があることを明らかにした”

 このツイートは様々なレベルで欺瞞的だ。

 一つ目、“散発的ライフル銃撃”という言葉は、実行犯イスラエルと、発砲の組織的な性格を隠蔽している。記事は“ライフル銃撃”が、何の機関もそれをおこすことなく、自然にそれ自体存在しているのを示唆している。今は削除されている公式イスラエル国防軍ツイート“管理されずに行われている物は皆無だ。全て正確で計算されており、それぞれの弾がどこに当たったか我々は知っている”を考えれば、これはとりわけばかげている。

 更に、ライフル銃撃が“ガザ国境のイスラエル側から”という表現は、イスラエルの“悪しき近隣”と国境紛争というイメージを呼び起こすことで、イスラエルの責任を消し去ってしまう。イスラエル兵士を国境から遠ざけた無人機戦争と狙撃兵の圧倒的優勢を考えれば、これは単純に“イスラエルから”とすべきだろう。

 三つ目は、何百人も殺害したり、傷つけたりするのではなく、ライフル銃撃は、単にパレスチナ人が、その死に責任があることを“明らかにした”。銃撃が、彼らはイスラエルの“反応”を“引き起こし得る”し、実際“引き起こした”ことを示している。これは“シャッター・チャンスのために死んで行く”宿命論者の野蛮なパレスチナ人という主題を想起させる。こうして人は、反応の残忍性には疑問を抱かず、パレスチナ人がそれを“引き起こした”だけのことになる。

  四つ目、そしておそらく最もとんでもないのは殺害された“人々”が全てパレスチナ人だったことだ。

“国境”

 マスコミは“衝突”や“対立”の現場を“ガザ国境”と頻繁に呼んでいる。ニューヨーク・タイムズは、よくこの言葉を使い、抗議行動の最初の週“ガザ国境での対立で、イスラエル軍、15人のパレスチナ人を殺害”と報じている。ところがそうすることで、ガザ-イスラエルの塀を超えて存在しているわけではない両国の主権地帯を暗示しているのだ。

 上述の通り、包囲により、イスラエルが、ガザの陸・空・海の国境を支配する結果になっているのだ。しかも、イスラエルは、ガザ領土に不明確な大きさの緩衝地帯を設定して、主権国境確定という神話を更に実証している。

 しかも、イスラエルは国境を決して規定しておらず、国際社会が認めている、1949年のグリーン・ラインも認めていない。イスラエルによる、東エルサレム、西岸の一部と、シリアのゴラン高原の忍び寄るような併合でも事実は明らかだ。

 抗議行動は、イスラエルによる1967年の西岸、ガザとゴラン高原併合をしのぶため、6月5日まで続く予定だ。国際社会は証言し、イスラエルに、ガザの一般住民に対する残虐行為の責任をとらせなければならない。これには、パレスチナ人を非人間的に扱い、イスラエルによる虐待を取り繕うマスコミの言葉のあや見破ることが必要だ。

 Tamara Nassarは、The Electronic Intifadaの編集補佐。ツイッターでは@TamaraINassarで見つけることができる。

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『私の闇の奥』では、この問題に触れて、最近二つの記事が書かれている。

Settler Colonialism(セトラー・コロニアリズム)(1)

今頃になって決心がついた

昨日は、
最大の転機は2014年4月28日! しかし昭恵夫人の関与が疑われる交渉記録が財務省公開文書から都合よく欠落!? 森友問題を追及し続ける日本共産党・辰巳孝太郎参議院議員インタビュー! 2018.5.29
を拝聴。

ポチは急には変われない。飼い主のお言葉をワンワン繰り返すばかりのポチの悲しさ。こういうひとを奉る組織、国と呼べるのが不思議。

日刊IWJガイド「『最大限の圧力という言葉はもう使いたくない』!? トランプ米大統領の発表直後に安倍総理は圧力維持を表明!?/HPVワクチンで東京新聞が無批判な両論併記!?/ イタリアで『五つ星運動』が極右の『同盟』と連立政権の樹立!? 共通点は反EU!?/TPP11が参院審議入り!他方で米国による鉄鋼・アルミ関税にEU、カナダ、メキシコが対抗措置!日本はやられっぱなし!? 6月11日には岩上さんによる東京大学 鈴木宣弘教授へのTPP11についてのインタビューの予定!/安倍総理出席のもと衆院内閣委員会でIR法案審議。野党は『この法案の構造は「カジノ版の国家戦略特区」だ』と反発!/
日本でも『司法取引』制度がスタート!指摘される冤罪事件増加の危険性!/『何らかの政治的意図が存在することを疑わずにはいられません!』有志の研究者・弁護士らが、森友問題でスクープを連発していたNHK記者『左遷』人事の『撤回を要求!』/<本日の再配信>本日午後8時より、「格差を拡大する新自由主義的政策と米国に代わって戦争する『国体の変更』路線が交じりあう!?『竹中平蔵氏を押し上げた時代』に迫る!岩上安身によるジャーナリスト・佐々木実氏インタビュー」を再配信します!」2018.6.3日号~No.2089号~

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