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2018年6月12日 (火)

欧米世界において、真実は絶滅危惧種だ。ご支持をお願いする

2018年6月10日
Paul Craig Roberts

 欧米世界には真実が尊重されている場所はない。大学さえ、検閲と言論支配を押しつけている。公式説明と異なるあらゆる言説は、政府が停止させ、最終的には非合法化する。欧米世界には、もはや印刷メディアも、TVメディアもない。その代わりにあるのは、支配層エリートのためのプロパガンダ省だ。

 内部告発者は、連邦法による保護にもかかわらず、起訴され、投獄される。アメリカ司法省は、不公正省だ。司法省から、あらゆる正義が流れ出て久しい。

 印刷メディアとTVメディアの完璧な腐敗が、2012年以来とらわれの身のジュリアン・アサンジが率いるWikileaksのようなインターネット・メディアの勃興をもたらしたのだ。
アサンジはオーストラリアとエクアドルの国民だ。彼はアメリカ国民ではない。ところがアメリカ政治家とマスコミは、Wikileaksに漏洩されたアメリカ政府の二枚舌と犯罪行為を証明する公式文書を公表したかどで、彼は反逆で有罪だと主張している。

 国民でない人を反逆で有罪にするのは全く不可能だ。アメリカ憲法の下で、事実の報道をスパイだとするのは全く不可能だ。メディアの機能は事実を暴露し、政府に責任を取らせることだ。欧米の印刷メディアや、TVメディアは、もやはこの機能を果たしていない。

 ワシントンは報復したがっており、つかまえると固く決めている。もしアサンジが、ニューヨーク・タイムズやワシントン・ポストやCNNやナショナル・パブリック・ラジオやMSNBCなどと同じくらい腐敗していれば、情報を公開せずに、情報漏洩者をワシントンに報告していたはずで、ワシントンの謝礼で、億万長者として引退していだろう。ところがアサンジにとって、不幸なことに、彼には品位があった。

 現在、欧米世界において品位は無価値だ。政府に、グローバル企業に、大学や学校に、そして、まず確実に、マスコミに品位を見いだすことは不可能だ。

 2012年に、オーストラリア国民のアサンジを、ワシントンの慈悲に任せて以来、遅ればせながらオーストラリア国内でのアサンジ支持抗議行動が、新たな腐敗したエクアドル大統領が、亡命を破棄して、数百万ドルで、彼をワシントンに売り渡す前に、アサンジを救うようアメリカ属国に強いている。

 この記事がシドニー・モーニング・ヘラルドに掲載された際、無能か、洗脳されたか、買収されたジャーナリスト、ニック・ミラーは、こう書いた。

 “アサンジは、強姦と性的暴行告訴を受けるべく、スウェーデンにゆく、引き渡し命令に対する控訴が種切れになった後、2012年6月19日に大使館に入った。
スウェーデン当局は、アサンジがスウェーデンにいなければ継続できないと言って、捜査を終えている。” https://www.smh.com.au/world/europe/australian-officials-spotted-in-mysterious-assange-visit-20180608-p4zk7w.html

 ニック・ミラーは、無知か、金で買われてかして、名誉毀損をしている。

 “強姦と性的暴行告訴に出頭すべく”スウェーデンに戻るようにという、スウェーデンによるアサンジの引き渡し命令など存在しない。スウェーデン検事は、そのような告訴をしておらず、関与した女性たちがそのような告訴をしていない。

 スウェーデン検事により既に結審されており、アサンジと進んでベッドをともにした二人の女性は告発しなかった。ワシントンに命じられて、終わった事件を再開したと多くの人々が考えているスウェーデン人女性検事は、引き渡し要求に、尋問のためにのみアサンジが必要だと書いた。

 引き渡しは、通常、尋問には許可されない。実際の刑事告訴が必要で、アサンジに対するそういう告訴はなかった。ところが、ワシントンからの圧力の下、腐敗したイギリス裁判所が、おそらく史上初めて、尋問のために、引き渡しを認めたのだ。

 もしアサンジが大使館の庇護を離れ、尋問のためスウェーデンに赴けば、スウェーデンが彼をワシントンに、ワシントンがしているある種の犯罪の自白をさせるため拷問するように引き渡すのを阻止するものは何もなくなることをアサンジの弁護士は理解していた。

 結果的に、アサンジの弁護士は、品位がいささか足りないように見えるスウェーデン人女性検事に、アサンジは避難している場所での尋問には応じると言った。検事は真意を明かし、ロンドンのエクアドル大使館でアサンジを尋問するのを拒絶した。何カ月も拒否し、売女マスコミが、ニック・ミラーが書くように“法の網を逃れている強姦者”という、一種ばかげたたわごとで、アサンジの評判を傷つけるなか、検事はロンドンに出張して、アサンジを尋問することに同意した。

 尋問で、有罪判決を招くようなものは何も出ず、女性のいずれも、強姦されたと主張していないので、女性検事は二度目の結審をした。ところが腐敗したイギリスは、アサンジを釈放しようとはしなかった。彼らは、保釈中に姿をくらましたかどで、指名手配されているのだと主張したが、彼を逮捕する容疑は棄却されたのだから、この主張は意味をなさない。だが、ワシントンは、イギリスが“正義”を、正義ではなく、ワシントンに奉仕するよう主張した。

 アサンジに対する政治的攻撃の元は、進んでセックスの相手をした女性の一人が、彼がコンドームを使用しなかったことを懸念したことにある。誰もが異常なほどHIVやエイズを心配しているので、女性がスウェーデン官庁に、アサンジに、HIV/エイズ検査を受けるよう要求できるかどうか尋ねたのだ。アサンジは自分の脆弱性が自覚できずに、どうやら検査を拒否したようで、論争の的になってしまい、そこにワシントンが早速飛びついた。ロックスターなら追っかけ女性と寝てもかまわないが、真実の語り部はだめなのだ。

 アサンジを破壊するため、多くの法律や慣習を完全に無視しているアメリカ政府の極端な有様をご理解されれば、皆様に真実を語る、教育と経験と品位がある、実にごく少数の我々が、その下で暮らしている脅威も、おそらく理解頂けよう。

 私が記事を書いても、それは私の勉強にはならない。私は既に知っている。私が皆様にお知らせする際、私が危険を冒してそうしているのだ。読者の皆様に当ウェブサイトをご支援頂けないのであれば、こういう危険を冒すつもりはない。皆様のために私は、この作業をしている。もしこれが皆様にとって重要でなければ、私がこれをする必要は皆無だ。

 絶えざる攻撃のもとで絶滅種である我々、真実の語り部を、皆様は支持するべきだ。

 Paul Craig Robertsは元経済政策担当財務次官補で、ウオール・ストリート・ジャーナルの元共同編集者。ビジネス・ウィーク、スクリップス・ハワード・ニューズ・サービスとクリエーターズ・シンジケートの元コラムニスト。彼は多数の大学で教えた。彼のインターネット・コラムは世界中の支持者が読んでいる。彼の新刊、The Failure of Laissez Faire Capitalism and Economic Dissolution of the West、HOW AMERICA WAS LOST、The Neoconservative Threat to World Orderが購入可能。

ご寄付はここで。https://www.paulcraigroberts.org/pages/donate/

記事原文のurl:https://www.paulcraigroberts.org/2018/06/10/western-world-truth-endangered-species-come-support/
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属国大本営広報部が、まじめにアサンジ問題を報じる番組、あったのだろうか?あるのだろうか?
昨日のIWJインタビューを拝聴した。猟奇事件やらスポーツでの不正やらの大本営広報部洗脳白痴化番組を見ている場合ではない、と思わせられる大変な状況。最近は、昼の愚劣バラエティーのみならず、夜の呆導番組も見ていない。

「TPP11、日米FTA、日欧EPAで日本農業は壊滅!」だ。

岩上氏は、レギュラー出演していたテレビ番組で、一度TPP批判をしただけで、番組から下ろされた。外資が株の多くを保有する大本営広報部は、TPP推進のため、計画的に問題点を隠蔽・歪曲し続けている。 電気白痴製造装置でなく、こちらをこそ見ていただきたい。、

日刊IWJガイド「本日、史上初の米朝首脳会談! 朝鮮戦争の終結・朝鮮半島の非核化に向けた大きな一歩となるか?/<インタビュー報告>「食料は武器、標的は日本」TPP11、日米FTA、日欧EPAで日本農業は壊滅! 安倍政権に貿易政策は任せられない! 岩上安身による東京大学大学院農学生命科学研究科鈴木宣弘教授インタビュー/共産党がスクープ! 加計学園問題に関して、愛媛県の提出文書に書かれていた資料と同名の資料が存在することを文科省が認めた!/
<新記事紹介>【IWJ追跡レポート】青森駅前ビル『アウガ』に潜む闇~地元メディアも沈黙する百条委員会で明らかになった補助金の不正利用の真相とは!? IWJが青森のタブーに挑む!」2018.6.12日号~No.2098号~

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