わが国はこうして失われてゆく
2018年4月1日
Paul Craig Roberts
今日は復活祭で重要なキリスト教の祝日だ。ところがアップル・ラップトップ・コンピュータに入っているアップル・ソフトウエアの一部であるカレンダーでは印がついていない。今日は4月バカの日でもあり、それはアップルが提供するカレンダーに載っている。アップル社プログラマーたちにとっては、4月バカの日の方が復活祭より大事なのだ。
アメリカ企業のアップル社が、1862年のプエブラ戦争で、メキシコ軍がフランス軍に勝利したメキシコの記念日、シンコ・デ・マヨ(5月5日)の印をカレンダーにつけるのを忘れないのに、復活祭を忘れてしまうというのはどういうことだろう?
ユダヤ教の祝日、12月13日のハヌカは載せるが、復活祭は載せないとは?
アフリカ系アメリカ人の祝日、12月26日のクワンザは載せるが、復活祭は載せないとは?
2月2日のグラウンドホッグの日(聖燭節)は載せるが、復活祭は載せないとは?
アイルランドの祝日、3月17日の聖パトリックの日は載せるが、復活祭は載せないとは?
4月22日の環境保護の日は載せるが、復活祭は載せないとは?
イスラム教の祝日、ラマダン初日、5月15日は載せるが、復活祭は載せないとは?
ラマダン最終日、イド・アル=フィトルの6月15-17日は載せるが、復活祭は載せないとは?
イスラム教の犠牲祭、イード・アル=アドハーの8月20日は載せるが、復活祭は載せないとは?
ロシュ・ハッシャナ、ユダヤ教の新年祭、9月10日は載せるが、復活祭は載せないとは?
ユダヤ教の祝日、贖罪の日、9月19日は載せるが、復活祭は載せないとは?
イスラム教の祝日、アーシュラーの9月20日は載せるが、復活祭は載せないとは?
ディワリ、ヒンズー教の灯明の祭り、11月7日日は載せるが、復活祭は載せないとは?
こういう具合に、我々の文化は奪われ、我々の記憶が曖昧にさせられるのだ。私が若かった頃には、春休みは復活祭の祝日として知られていた。現在では、春休み、フロリダ海岸での酒浸りの乱交騒ぎの時期として知られているのだ。
アメリカ合州国は、キリスト教国家として建国された。これは、国民はキリスト教徒でなければならないとか、そうでなければ懲罰されたり、亡命するよう海外に追いやられたりするのを意味するわけではない。単に、他者を思いやり、朝自分を鏡の中で正視できるようでなければいけないことを意味している。キリスト教は、アメリカ文化に、道徳感を付与した。もちろん多数の偽善者がおり、多くの悪事が行われたことを私は知っているが、判断するための基準があった。21世紀におきた、ウソを基にした、ワシントンによる無数の国々丸ごと、何百万人もの人々の破壊を判断するための基準は、今一体どこにあるのだろう? ごく少数の人々を除けい、ワシントンの大規模な継続中の戦争犯罪に批判的なことは何も語られない。アメリカのマスコミは戦争犯罪を慶賀する。
今では、アメリカ人、つまり大都市で暮らす人々は、人を疑おうとしない人や無力な人や、そうした複数の人々をだますことなしに、鏡の中の自分を見ることはできない。21世紀だけでも、アフガニスタン人、イラク人、リビア人、シリア人、パキスタン人、ソマリア人、セルビア人や、イスラエルとサウジアラビアを支持して、パレスチナ人やイエメン人に対し、アメリカ人が行っている大虐殺から判断して、自分たちの善悪の概念を逆撫でせずに、徹底的に追い込むことが可能な、どうということもない、いなくても良い人々として以外、他者のことを考えるのを、アメリカ人は辞めたのだ。
実際、アメリカ“外交官”は他国政府に“俺の言うとおりにしないと、お前たちを爆撃して石器時代にするぞ。”と言っている。
キリスト教で二番目に重要な祝典の復活祭が、アップル・コンピューターのカレンダーから消え、一人か二人の無神論者と、ごく少数のユダヤ人が、クリスマスを、もはや公的な祝典でなくするのに成功したのも不思議なことではない。現在、クリスマスは、消費の時期におとしめられている。
共通の道徳文化がない国は、もはや国ではない。それなのに国のふりをしているアメリカは、本当の国であるロシアに対する戦争へと導かれつつある。来たるべき戦争で、アメリカが勝つ可能性は皆無だ。
Paul Craig Robertsは元経済政策担当財務次官補で、ウオール・ストリート・ジャーナルの元共同編集者。ビジネス・ウィーク、スクリップス・ハワード・ニューズ・サービスとクリエーターズ・シンジケートの元コラムニスト。彼は多数の大学で教えた。彼のインターネット・コラムは世界中の支持者が読んでいる。彼の新刊、The Failure of Laissez Faire Capitalism and Economic Dissolution of the West、HOW AMERICA WAS LOST、The Neoconservative Threat to World Orderが購入可能。
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記事原文のurl:https://www.paulcraigroberts.org/2018/04/01/how-our-country-was-stolen/
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復活祭、あちこちの教会で、今年はドローンが登場している。
イラク日報発見問題。南スーダンだけではなかった。シビリアン・コントロール不在。
朝鮮民主主義人民共和国の新聞の方が、属国大本営広報部より的確?
終わりの部分をコピーさせていただこう。
現時代は決して、日本が意のままに日清、日露戦争を起こして地域大国を武力で制圧し、アジア諸国をやたらに侵略していた過去の時代ではない。
日本の反動層は、国際社会の鋭い視線を直視して恥ずべき轍(てつ)を踏んではならない。
「自衛隊」近代化の趣旨が変わらない限り、旧日本軍の運命を免れないであろう。
憲法破壊後、宗主国、中東やアフリカで日本軍を使って意のままに戦争をおこすのだろうか?
あの大学、有名嫌中・嫌韓タレントが教授になるという。立ち読みさえしたことはないが、金を払って聞くほどの中身とは思えない。
数日遅れエープリル・フール訓示を耳にして驚いた。倫理観皆無の人から聞かされたくはない。如是我聞。こういう趣旨のはず。
だからこそ、これから国家公務員として歩む人生、全体を見渡すのではなく、支配者の真意に思いを巡らし、国民の信頼を失い、負託を無視するべく、低い倫理観の下、細心の心持ちで仕事に臨んでほしい。
同時に、行政のプロとして、日本の未来への責任は放棄する。誇りを捨てて、我が国の将来を大胆に破壊し、批判を恐れず、大きく前に踏み出し、果敢に挑戦してほしい。
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