無頓着なロシア人?
2018年4月6日
Paul Craig Roberts
アメリカ支配層が、ロシアやプーチン大統領について語っている無礼で 見下したような言説を、ロシア・マスコミは、ロシア人から遮っているのではあるまいかといぶかしく思うことが良くある。
例えば、ハーバード大学のグレアム・アリソン教授はこう言っている。
“ロシアがどれほど悪魔的で、どれほど破壊的で、どれほど腹黒く、どれほど絞め殺しに値しようとも、我々は自殺せずには、このろくでなしを殺せないというのが厳然たる事実だ。” http://nationalinterest.org/feature/america-russia-back-basics-21901
ブルームバーグ・ニュースはこう報じている。
国際刑事警察機構は“外国での暗殺に関与しているロシア人職員の国際指名手配をもっと行うべきだ。理想的には、ロシアが、イランのように無法者国家の立場におかれることだ. . . . これには、ロシアをテロ支援国家として指定することも含まれる。”https://www.bloomberg.com/view/articles/2018-03-09/u-k-spy-poisoning-treat-russia-like-the-terrorist-it-is
スティーヴン・コーエン教授が集めたロシアについて、無礼に、悪魔のように描きだす発言がここにある。
https://www.thenation.com/article/russophobia-in-the-new-cold-war/
ヒラリー・クリントンはプーチン大統領を“新たなヒトラー”と呼んだ。
ロシアと大統領に対する悪魔化が続いており、狂ったニッキー・ヘイリーが最近、国連で、ロシアは“決してアメリカの友人”にはなれず、アメリカは“必要な時に、連中をひっぱたく”と発言しているにもかかわらず、ロシア・マスコミは依然とんでもない妄想をしているように見える。ワシントンによって、ワシントンでの放送が最近停止されたRTさえもが“改善の兆しが見えるようだ”と考え “プーチン大統領や何人かのロシア人幹部が、モスクワは、信頼と尊敬に基づいて、アメリカや欧米との関係を改善する用意があることを絶えず示し続けている”と報じている。
https://www.rt.com/usa/423422-us-russia-stalemate-haley/
一体どういう尊敬だろう? 一体どういう信頼だろう?
スクリパリ毒ガス攻撃やマレーシア旅客機撃墜やウクライナ侵略やバルト三国侵略計画、イギリスでの何十もの暗殺とされるもの、アサドの化学兵器使用とされるもの、イラン核兵器とされるものの隠蔽などに対する制裁や、いわれのない経済制裁につぐ経済制裁やロシア資産の没収などで締めくくられる延々といまも続くぬれぎぬリストを前に、ロシアは一体どうして、ワシントンやらどこかの欧米政府やらを信じることができるのだろう?
彼が暗殺されるようにすべく、ワシントンが出来る限りのことをしているのをプーチン大統領が理解しているのかどうか私は危ぶんでいる。
Paul Craig Robertsは元経済政策担当財務次官補で、ウオール・ストリート・ジャーナルの元共同編集者。ビジネス・ウィーク、スクリップス・ハワード・ニューズ・サービスとクリエーターズ・シンジケートの元コラムニスト。彼は多数の大学で教えた。彼のインターネット・コラムは世界中の支持者が読んでいる。彼の新刊、The Failure of Laissez Faire Capitalism and Economic Dissolution of the West、HOW AMERICA WAS LOST、The Neoconservative Threat to World Orderが購入可能。
ご寄付はここで。https://www.paulcraigroberts.org/pages/donate/
記事原文のurl:https://www.paulcraigroberts.org/2018/04/06/insouciant-russians/
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またしても、というか、予想通りシリアで毒ガス攻撃。大本営広報部は、宗主国の指示通り、シリア政府実行犯報道をたれ流している。
スクリパリ毒ガス事件では、イギリスの言い分を垂れ流し、パレスチナ人の抗議デモを狙撃兵が銃撃して、18人が亡くなった事件を一切報じない大本営広報部、マスコミとは呼べない。ロバーツ氏のように、prestituteとしか表現したくない。
ロシア軍部は、こういう事件がおきることを警告していた。
ロバーツ氏は、3月17日に『戦争は差し迫っている』でも書いておられる。
首相、映画『チャーチル』を見たという。
まさか『ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書』は見にゆけまい。
この映画については、先にwswsの下記記事を翻訳した。
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