シリアに関する対決: トランプ 対 将軍
パトリック J. ブキャナン
2018年4月6日
パトリック J. ブキャナン公式ウェブサイト
シリアではISISが逃走する中、今週トランプ大統領は軍隊を撤退させるという彼の公約を守るつもりだと発言した。
“私は撤退したい。我が軍隊を国内に戻したい”と大統領は述べた。更にこう続けた“過去17年間中東で(費やした) 7兆ドルから何も得ていない。だから今が潮時だ。
大統領、そうは問屋がおろさない。
トランプ大統領が話している間にも、アメリカ中央軍司令官ジョセフ・ヴォーテル陸軍大将に反論されているのだ。シリアでは“大いに前進した”が“正念場はこれからだ”とヴォーテル陸軍大将は認めた。
更に、我々がISISを打ち破った際には、シリアを安定化し、シリア再建の世話をしなければならない、とヴォーテル陸軍大将は言った。
レックス・ティラーソン国務長官は更に具体的だった。“紛争を終わらせ、彼らが新たな政治的未来を実現するための進路を決めるのを支援するため、シリア国内で軍事的、外交的存在を維持することは、我が国防にとって極めて重要だ。”
しかし、シリアの“政治的未来”の進路は既に決まったのではあるまいか?
イランとロシアに支援されたバッシャール・アル・アサドが、7年間の内戦に勝利した。彼はダマスカスに近い反政府派拠点東グータを奪還した。アメリカとクルド人が支配していないシリアの大半を、彼は支配している。
ワシントン・ポストによれば、ジェームズ・マティス国防長官もトランプとは意見が違い、 “安定性と内戦の政治的解決を保障するため、アメリカ軍は、しばらくの間、シリアに駐留するだろうと繰り返し述べている。”
テヘランから、 バグダッド、ダマスカス経由ベイルートへの“シーア派回廊”を恐れているサウジアラビアのムハンマド・ビン・サルマーン皇太子も、トランプに反対している。“もし、この[アメリカ]部隊を、東シリアから無くしてしまえば”、“アメリカは、この検問所を失うことになる…. アメリカ軍は、長期的にではなくとも、少なくとも中期的には、[シリアに]とどまるべきだ。”と王子はタイムに語った。
ビビ・ネタニヤフも、アメリカ軍のシリア駐留を望んでいる。
水曜日、トランプ大統領は、将軍たちに従った。彼は「イスラム国」が壊滅されるまで、アメリカ軍隊をシリアに駐留させておくことに同意した。ところが、現地にいる2,000人のアメリカ軍兵士は、現在ISISと交戦しているわけではなく-アメリカと同盟しているクルド人の多くは、トルコに脅かされている国境の町を防衛するため北に戻っている-これにはしばらくかかるだろう。
だが確実に、対決になるはずだ。そして、はっきり言えば、違いはこうだ。
トランプ大統領は、アルカイダとISISを本当の敵と見なしており、カリフ体制が根絶され次第、シリアから全てのアメリカ軍を撤退させる姿勢にある。もしそれがロシアとイランに支援されて、アサドが権力の座に残ることを意味するのであれば、そうあらしめよ。
トランプ大統領は、ニクソン大統領時代から存在しているアサドが支配するシリアを、アメリカ合州国にとっての大きな脅威とは見ていない。彼はシリアとイランとロシアが既に勝利した戦争の結果をくつがえすために、これ以上のアメリカ人の血を流したくないのだ。彼はシリア再建費用を負担するつもりも、アメリカと同盟者が占領しているシリアの四分の一部分を長期占領するつもりもない。
ISISを打ち負かした後は、トランプは戦争を終え、シリアから去りたいのだ。
ところが、イスラエル、サウジアラビアや、アメリカ外交政策エリートの大半は、激しく反対している。連中は、アメリカが現在占領しているシリア・ユーフラテス川東岸の部分を手放さずにいて、アサド大統領排除と、イラン追放を実現するために、シリア領土内のさのアメリカ軍の影響力を利用したいと思っているのだ。
戦争屋連中は、シリアで敗れたことを認めないのだ。彼らは本当の戦争はこれからだと考えている。連中は衝突したがっており、必要とあらば、シリアとイランとシーア派民兵が、ユーフラテス川東岸へと渡河するようなことがあれば、数週間前に、アメリカの砲撃と空軍力で、ロシア人を含め何百人も虐殺したように、戦うつもりなのだ。
もしアメリカ軍がシリア国内駐留を続ければ、トランプが、前任者のブッシュやオバマ大統領同様、中東の永久戦争に無期限に引き込まれる可能性が高い。
アフリンをシリア・クルド人から奪ったトルコのエルドアン大統領は、アメリカ軍に支援されたクルド人部隊がいるマンビジまで進むと威嚇している。もしエルドアンが、威嚇を撤回しなければ、NATO同盟諸国がお互いに撃ち合うことになりかねない。
シリア内のアメリカ兵士2,000人は招かれたわけでも歓迎されているわけもでなく、間もなく意気揚々としたアサドが、我々の軍隊をシリアから撤退するよう要求する可能性が高い。
その場合、そこにいる権利がない国で、アメリカの戦闘機や軍隊が、シリアやロシアやイランやシーア派民兵と交戦しかねない可能性を残したまま、我々はアサド大統領に逆らうのだろうか?
トランプ大統領は、孤立主義者として非難されている。しかし、アフガニスタンから、イラク、シリア、リビアやイエメンに至るまでの17年にわたる中東戦争で、我々はあらゆる流血や、失われた資産を正当化する、一体どういう利益を得ただろう?
こうした戦争のどれにも参戦しなかったことで、我々の偉大なライバル、中国は一体どのような損害をうけただろう?
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記事原文のurl:http://buchanan.org/blog/syrian-showdown-trump-vs-the-generals-129072
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《イラク日報問題》 仁比聡平・共産党 VS 安倍内閣【参議院 国会中継 決算委員会】平成30年4月9日
底無しの隠蔽改竄体制。
中国での陸軍暴走を思い出す。
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熟睡とシリア情勢
昨夜はぐっすり眠ることができた。三日三晩眠れなかった。トランプも罪な大統領である。小生の水晶玉はシリア攻撃がないことを示していたのでそれを信じなかった小生の誤りであったことが分かった。幸いなるかな。
弁解じみたことを申し上げれば,去年10月のAPEC首脳会議のプ-チンとトランプの仲を忘れていた。椅子に座って前を向いていたプ-チンに後ろからトランプが声をかけて二人は握手をした。その映像が手元にある。メルケルのドイツで二人が最初に会ったときは,ぎこちない握手であったが,数度にわたる,ダナンでの握手は二人が戦争をするはずがないことを想起させた。つまりあの握手はそう簡単には戦争をしないということを示唆していた。そういうことを忘れていくらか,かなりの確率で全面戦争の高いことを予言してしまった。反省。
ところでまたヴォルトン氏がトランプに圧力をかけたとか,マケイン議員が彼に圧力をかけて“Get ready Russia.・・・”なるコメントを発表させたとか俗説が耳に届いた。ヴォルトン氏は大統領の命令には従うと語っていたし、脳腫瘍のマケイン議員にそれほどの元気があるとは思われない。あってもトランプは彼の説を受け入れないだろう。
フランスのマクロン大統領はクルドのYPGをパリに呼びつけて何かを話し合った。そしてマクロンは化学兵器使用の
かどでシリア攻撃を仄めかした。しかし彼もプ-チンやロシア駐在シリア大使の「ミサイルはもちろんその発射装置をも破壊する」という発言を無視できなかったようだ。
元外務省の孫崎享氏によれば,国家の元首にとって何が一番大事かというと「国が存続する」ことであるという。だから北朝鮮は先制攻撃しない,という説を披露されていた。ゆえにトランプの国連演説「テ-ブルの上にはすべての選択肢が載っている」,ツウィ-ト「俺のボタンの方が大きい」といった類の発言はブラフだということがすぐわかったが,今回は欧米各国が外交官を追放しており,その上に「軍事攻撃に踏み切るかを48時間以内に決める」というのであるから,米国のシリア攻撃の可能性はさらに高まったと思われた。しかもシリア東部のクルド人地区には米軍が20か所も基地(13基地から20基地に増えた)を建設済み(桜井ジャ-ナル)というので,この基地もシリア攻撃に加担するのだろうからシリア攻撃の確率はさらに高まった,と予測はしていた。
もちろんトランプの「48時間」に対して「そそくさとやればいい」のにやらないのは,やはり本気でないのかなという疑念もあった。それからロシア外交官を追放したが,全員ではなくて欧州は1人か2人である。子どもじみた追放劇である。だから本気でないとさらに思ったが,そう思わせての,不意のシリア攻撃もあるのかもしれない,と妄想を膨らませてしまった。
ロシア国境のNATO軍の軍事演習はどうなっているのか知らない上に,ポ-ランドやバルト三国あるいはブルガリアなどNATO諸国はどんな動き-ロシア封じ込め-をしているかよく分からない。しかしプ-チン大統領が「どうしても戦わねばならないときはロシアの領土外でやる」と説いていたから,シリアでロシア兵が一人でも殺された場合は,ロシア領土外の全面戦争になるだろうことは容易に察しが付く。わが国の首相やトランプの心変わりとは違って,プ-チンに二言はないだろう。
また他方でイスラエルが白ヘルWHの毒ガス虚報事件に合わせてミサイルをシリアの空軍基地に8発発射したが,マティス国防長官は米軍説を真っ向から否定した。ロシアを攻撃するなら否定する必要はないにもかかわらず,「狂犬」と言われたマティス長官が強く否定した以上,戦争はやりたくないという本心が明明白日であった。
老兵未だ死なず。若い頃は血気盛んだったが年をとれば負けるかもしれない戦争で部下の,若い兵士を無駄死にさせたくないのが上官であり,大将である。マティス氏の限界を指摘する人もいるがそれはそれとしても,トランプは名将マティスを国防長官に選んだと言えよう。
しかし9日に「48時間以内に決断する」と言ったことは確かだ,トランプの小さな心変わりのようにも思えるが,「シリアをミサイル攻撃することに決めた」とは発言していない。トランプのちょっとした「心変わり」でわれわれは生き延びることができた。Thanks Mr.Trump!??
追記: 藤永茂先生はP.C.ロバ-ツ氏を「米国の賢者」と呼ばれている。小生も驥尾に付してマティス氏を「米国の名将」と呼んでみたい。
追記2:また小生は「米国の賢者」という名文句を見て,賢者ダイオゲネスよりも「賢者ナ-タン」を思い出した。宗教の違いを越えて互いに平和の裡に過ごすことを説いた賢人だそうだ。ゆえにメルケルのドイツは今回のWHによる毒ガス事件には与しなかった。マクロン大統領とは異なる。
追記3:北朝鮮に対しても圧力・経済制裁をかけておきながら米朝会談に持ち込んだトランプ流の外交は,日本外務省の役人を含めて,多くの人の予想するところではなかったろう。同様にイランに核合意破棄という圧力をかけているが,トランプ流の演出がまたなされるのであろうか。
追記4;MH370が行方不明になったのは4年前の3月8日と記憶しているが,マハティ-ル元首相の秘書官だった方が米国の偵察衛星NROL-37に言及されていた。世界中の出来事がタバコの大きさまで分かるように捕らえられる。なぜ米国は情報を出さないのか。
今回の東のグ-タでの毒ガス事件も映像で捉えられていたはず。ロシアの偵察衛星も同じである。また最近ではドロ-ン偵察機が飛び交う。しかし世界の,一般の国民には知らされない。国連の安全保障理事会は米ロに事件の映像提出を義務付けるべきだ。
追記5:東グ-タの毒ガスニュ-ズが流れる1,2日前にプ-チンはドイツのメルケルに電話をしている。トランプの動きを察知して彼女に頼んだ形跡がある。シリア攻撃を止めてくれよと。米大統領に書簡を送ってイスラエル軍のレバノン侵攻を食い止めたブレジネフ書記長のようにメルケルに期待した。
投稿: 箒川 兵庫助 | 2018年4月13日 (金) 17時25分
空の空 空の空なる哉 都て空なり 旧約聖書
9日午前,トランプ大統領は「48時間以内にシリアを攻撃するかどうか決める」と言った(rt.comまたは毎日新聞)。これがロシアとアメリカ合州国の全面戦争になるのか,どうか。シリアの後ろ盾ロシアとどうしても戦争したいCIA+国務省反主流派。
ここ数年,P.C.ロバーツ氏は露対米の全面戦争を危惧されてきた。しかし小生はまだ終末には早いと考えていたが,トランプの「48時間以内」という話を聞いて59発のトマホークでは済まないだろうと思った。つまり全面戦争になりそうである。確実にわれわれの寿命は縮まった。
本日10日のブログ『桜井ジャーナル』によれば,先日シリアの空軍基地を襲ったのはイスラエルのミサイルであり,毒ガス被害を広めたのはホワイト・ヘルメット(WH)集団(rt.comでも読むことができる)である,という。
他方3月から英国ではスクリパル親子毒ガス事件が降って湧き,メイ首相やボリス外務大臣は事件の首謀者としてロシアを非難し始めた。ロシアは証拠を出せと14項目の質問状を送ったがナシのつぶて。それどころか口裏を合わせたように米英をはじめ欧州各国はロシア外交官を追放した。
この一連の流れをみてスクリパル毒ガス事件がCIAと英国の陰謀であることが理解できる。しかしまだ英国政府はシリアにおけるWH集団について言及していないこと,マティス長官がミサイル攻撃を完全否定していることなどを考え合わせると,このミサイル攻撃とシリア毒ガス使用虚報は連動していないように読める。
つまり,毒ガス事件と言えば2年前の金正男氏暗殺を思い出させるがその後に空母3隻が朝鮮半島に集結して北朝鮮を攻撃するという(虚報ではあったが北朝鮮は悪い奴だ!)正当説が醸し出されたように,スクリパル事件によって「シリア政府軍による毒ガス使用は許せない」という雰囲気をまた再び醸し出されそうとしているが,CIAと国務省反主流派(アメリカ支配層)であろう。
そこでイスラエルのシリア空軍基地ミサイル攻撃をどう見るかという問題が浮上する(詳しくは桜井ジャーナルを参照されたい)。ミサイル攻撃はCIA・国務省反主流派の動きを盗聴・察知したイスラエルがドサクサ劇に紛れて発射したもの,と小生は推測している。
その理由は2つある。1つはイスラエルがレバノン沖であれ,この時期にシリアの空軍基地をミサイル攻撃する理由が見当たらないからである。最近国内事情もあってかネタニヤフ首相はロシアのプーチンを訪問していない。彼が失脚したために過激派に隙ができたのかもしれないが真相は分からない。 しかし常にイスラエルはパレスティナ問題を抱えており,シリアとも戦闘状態にある。石油問題もある。プーチンは「反撃する」とも言っているが,ネタニヤフと大規模な反撃にならないことが約束されているのかもしれない。
第2の理由は前回ドローンやイスラエルのF16戦闘機が撃ち落とされたので,そのお返しとみることもできるからである。そのお返しの時期はWH集団による捏造毒殺事件と時を同じくして起こされたのかもしれない。
しかし今回のトランプ大統領の「48時間以内軍事攻撃」宣言が撤回されない限り,露対米の全面戦争を招く可能性が高い。もちろん保守本流のヴォルトン大統領補佐官の就任初日に行われたというトランプ独特の演出も考慮に入れなければならないが,軍事攻撃するならば,何も48時間ではなくてソソクサとやればいいのに,保留条件があるのは本気である証拠である。なぜなら保留条件こそが相手に時間的余裕を与えるからである。その隙を突く。
プーチンとの電話会談がなされるだろうが,決裂に終われば,旧約聖書が予言したように世界の終末が訪れ,「空の空 空の空なる哉 都て空なり」となる。そうなれば,日銀の量的緩和も,年金機構GPIFの米国軍事会社の株式購入も,モリカケ問題も,TPP11も,そして佐川虚証問題もすべて空となる畏れが高い;
日の下に人の勞してなすところのもろもろの動作(はたらき)はその身に
何の益かあらん
追記: 昔,67年の頃であったろうか,イスラエル軍がレバノンに進攻しようとしたとき,ブレジネフ書記長がアメリカ大統領に書簡を送り,旧ソ連軍の介入を強く主張した。その結果,イスラエル軍がレバノン進攻を止めたという故事があったような気がする。歴史の同じ構造が繰り返されるのかもしれない。
追記2:「空の空 空の空なる哉 都て空なり」なる文は旧約聖書(伝道乃書)が原典であるが,作家堀田善衛の『インドで考えたこと』にもみることができる。それを指摘したのは故・加藤周一である。『夕陽妄語』(加藤周一自薦集443頁)。ここでは,「空」を「そら」と読んで憚らない書籍編集者の不注意を取り上げて,英語教育に力を入れるよりも日本語教育にもっと力を集中するよう主張していた。
追記3:この文章を書いていると,トランプ大統領が今夜中に結論を出すというニューズが飛び込んできた。しかし世界からはまだ反応が少ないように思える。判断がつきかねているのかもしれない。しかしアサド大統領をはじめシリア国民にとっては重大な問題であろう。シリア攻撃反対のデモも組織できない。動くこと風のごとしか。
投稿: 箒川 兵庫助 | 2018年4月10日 (火) 17時27分