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2018年3月28日 (水)

覇権か、さもなくば戦争と宣言したワシントン

2018年3月24日
Paul Craig Roberts

証拠と法律を基本にして、欧米に対処しようとするロシア政府の努力は無駄だというスティーブン・レンドマン(下記記事)に私は同意する。欧米の外交政策はただ一つであり、それはワシントンの政策だ。ワシントン“外交”は、ウソと武力だけで構成されている。事実と証拠と法律を基本にして、欧米と外交的に取り組もうとするのは、ロシアにとっては理にかなった決定だったが、役に立たなかった。このうまく行かなかった路線を、ロシアが継続するのは、ロシアだけでなく、全世界にとって危険だ。

実際、“欧米のパートナー”に関するロシアの自己欺瞞以上に、世界にとって危険なものはない。ロシアには欧米敵国しかいないのだ。これらの敵は、ワシントンの単独行動主義に対する、ロシア(と中国)の抑制を除去することを狙っている。スクリパリ毒ガス攻撃や、シリアの化学兵器や、マレーシア旅客機のような欧米が仕掛ける様々な出来事や、ロシアのウクライナ侵略のようなぬれぎぬは、ロシアを孤立化させ、ロシアのあらゆる影響力を否定し、無頓着な欧米諸国民を、ロシアとの紛争に備えさせるために欧米が断固決意している狙いの一環だ。

戦争を避けるために、ロシアは、欧米から目を離さずに、背中を向け、ぬれぎぬに対応するのを止め、欧米の全ての大使館や、欧米投資を含め他のありとあらゆる存在を追い出し、中国と東方との関係に集中すべきなのだ。ロシアが、欧米との相互利益を追求しようとしても、画策された出来事を更に招くことにしかならない。ロシア政府がシリア解放を完了し損ねたことで、ワシントンが、そこから紛争を再開するシリア領土を得てしまった。ルハンスクとドネツクをロシアが受け入れ損ねたことで、ワシントンに、ウクライナ軍に武器を与え、訓練し、ウクライナのロシア人に対する攻撃を再開する機会を与えてしまった。ワシントンは、その対ロシア戦争のために、多くの代理軍を得ており、ロシアを消耗させるために連中を利用するつもりだ。イスラエルは、ワシントンに、イラン攻撃を再開するよう要求し、トランプは、それに応じつつある。ロシアは、シリアやイランやドネツクとルハンスク共和国に対する同時攻撃や、ソ連の元中央アジア共和国諸国内の問題や、ワシントンとNATOによる非難の激化に直面しているのだ。

トランプの国家安全保障問題担当補佐官ジョン・ボルトンなどの狂ったネオコンは、ロシアは重圧に屈し、平和を求めて、アメリカ覇権を受け入れると考えている。もしこの前提が間違っていれば、ロシアに対する、ワシントンの敵対的行動の結果は、核戦争になる可能性が高い。スティーブン・レンドマンと私が主張している立場は、ワシントン側でも、ロシア側でもなく、核戦争に反対する人類とあらゆる生命の立場だ。

1992年のウォルフォウィッツ・ドクトリンで明快に述べられているアメリカ覇権を、ロシア政府が一体どうして無視できるのかは謎だ。ウォルフォウィッツ・ドクトリンは、アメリカの第一目標は“旧ソ連地域であれ、他の場所であれ、かつてソ連が引き起こしていた規模の脅威をもたらす新たなライバルの再登場を防ぐことだ”と述べている。ドクトリンはこう強調している“これは新たな地域防衛戦略の根底にある主要な考え方であり、統合的に管理すればグローバル・パワーを生み出すに十分な資源がある地域を、いかなる敵対的勢力にも支配させないよう、我々は尽力しなければならない”。中東と南西アジアで、ワシントンの“全体目標は、地域における支配的外部勢力であり続け、アメリカと欧米による地域の石油入手を確保することだ”。ドクトリンは、アメリカは南アジアにおけるインドの“覇権の野望”とされるものを抑えるべく行動するとも述べ、軍事介入が必要になるキューバや中国との紛争の可能性を警告している。

“脅威”という言葉で、ウォルフォウィッツは軍事的脅威を言っているわけではない。“脅威”という言葉で彼が意味しているのは、ワシントンの単独行動主義を抑制する多極世界だ。アメリカは、アメリカ単独行動主義に代わるいかなるものも許容しないと述べている。ドクトリンは、ワシントンは全世界に対する覇権を狙っているという声明なのだ。このドクトリンに対する拒絶は皆無だ。実際、ロシアに対する数々のぬれぎぬと、ロシア指導者の悪者化や、シリア、イラク、アフガニスタン、リビア、ソマリア、イエメン、ベネズエラ、中国、イランや北朝鮮にたいするぬれぎぬで、我々はその実施を目にしているのだ。

もしロシアが欧米の一員になりたいのであれば、その代償は、ワシントンの傀儡ヨーロッパ諸国を特徴付けている同じ主権の喪失であることを、ロシアは認識すべきだ。

ネオコンによるワシントン乗っ取り完了

スティーブン・レンドマン
http://stephenlendman.org/2018/03/neocon-takeover-washington-completed/

ポンペオが国務大臣、ボルトンがトランプの国家安全保障問題担当補佐官となったことで、ネオコンによるトランプの地政学的計画乗っ取りが完了した。ウオール街は内政を運営している。

二人の組み合わせは、世界の平和と安定にとって大きな後退を示している。より大規模な侵略が行われる可能性が高く、社会正義に対して、ネオリベラルのとげとげしさが勝利したこととあいまって、気のめいる恐ろしい事態になっている。

今後何が予想されるだろう? シリアでの戦争は、下火になるより、エスカレートする可能性が高く、思いも寄らないアメリカ/ロシア対決は、不気味にも起こり得るのだ。

イラン核合意は、失敗する運命か、安全保障理事会常任理事国のイギリス、フランスと、更にドイツの熱意に欠ける無力な反対だけで、ワシントンに骨抜きにされる同じことが実現する可能性が高い。

十分な圧力をかけられると、EUは、ワシントンの意思に屈することが多い。

比較的穏やかなウクライナ時代は、アメリカが、攻撃を支援するのに、重火器を供与し、訓練を施したことで、より大規模な対ドンバス・キエフ戦争として暴発しかねない。

金正恩/トランプ・サミットは、アメリカの敵対的行動を、朝鮮民主主義人民共和国のせいだと偽って、朝鮮半島の瀬戸際状態から引き返すのに失敗する可能性が高い。

またしても、ワシントンは決して信用できず、帝国主義の諸目的と矛盾する場合、ワシントンの誓約は常に破られることを証明することになるだろう。

中国とのあり得る貿易戦争は、両国にも、世界経済にも経済的に害を及ぼし、大いに不安定化をもたらす。

欧米諸国が、起きたことに、モスクワは全く無関係であることを知りながらも、スクリパリ事件を巡り、更なるEU/アメリカ経済制裁や、他の過酷な措置が、ロシアに科され、ロシアを孤立化させる企みをエスカレートし、経済的損害を負わせる可能性が高い。

テリーザ・メイ率いる保守党は、事件を巡って、ロシアに対する厳しい動きを検討している。他のヨーロッパ諸国もワシントンも同じだ。

金曜日、国務省のヘザー・ナウアート報道官は“わが国の同盟国との連帯を示し、その国際規範と協定の明らかな違反の責任をロシアに取らせるため”、トランプ政権はスクリパリ事件を巡って、モスクワに対する様々な選択肢を検討していると述べた。

何の違反も起きていないのに。アメリカ外交政策を運営しているネオコンは、連中の帝国主義の目標が、事実や法の支配という原則で、危うくなるようなことにはさせないのだ。

テリーザ・メイは、アンゲラ・メルケルとエマニュエル・マクロンに、スクリパリ事件のこれまでのイギリス捜査のでっちあげ結果を提供した - イギリスの主張が、がらくたに過ぎないことを知りながら、彼らにぬれぎぬに“十分根拠がある”と“説得するため”に。

マクロンは、スクリパリに起きたことに対し、クレムリンの有責性以外“納得できる説明はあり得ない”という嘆かわしい声明を出した。

世界という舞台で、トランプは彼を支配している闇の勢力ネオコンの人質だ。ロシアや中国や他の主権ある独立国家との関係は改善するのではなく、悪化する可能性が高い。

思いも寄らない核戦争が不気味な可能性として残っている。ロシアの唯一の選択肢は、中国や他の同盟国との同盟を足場にし、ロシア主権に対する、アメリカ率いる欧米のとげとげしさに対し、断固対応するよう専心していることだ。

ロシアがワシントンやイギリスとの関係を改善する可能性は事実上存在しない。それを追求してもむなしい。

ドイツや他のヨーロッパ諸国がロシア・エネルギー、主にガスに依存していることが、これらの国々と事態を改善するためのかすかな望みだ。

先を見ると、世界の平和と安定の見込みは暗い。アメリカが主導するロシアに対する欧米の敵意は、偶然、あるいは故意で、あからさまな衝突を招きかねない。

思いも寄らないことが現実になりかねないのだ。モスクワが直面している本当の危険を考えれば、準備こそ、モスクワの最優先事項であるべきだ。

私の新しいウェブ・サイトをご覧願いたい。stephenlendman.org (Home - スティーブン・レンドマン)。 lendmanstephen@sbcglobal.netで連絡できる。

私が編集者、寄稿者となっている新刊書名は“Flashpoint in Ukraina: How America Drive for hegemony Risks WW III”。

http://www.claritypress.com/LendmanIII.html

Paul Craig  Robertsは元経済政策担当の財務次官補で、ウオール・ストリート・ジャーナルの元共同編集者。ビジネス・ウィーク、スクリプス・ハワード・ニュー ズ・サービスと、クリエーターズ・シンジケートの元コラムニスト。彼は多数の大学で教えた。彼のインターネット・コラムは世界中の支持者が読んでいる。彼 の新刊、The Failure of Laissez Faire Capitalism and Economic Dissolution of the West、HOW AMERICA WAS LOST、The Neoconservative Threat to World Orderが購入可能。

ご寄付はここで。https://www.paulcraigroberts.org/pages/donate/

 

記事原文のurl:https://www.paulcraigroberts.org/2018/03/24/washington-declared-hegemony-war/

_________

与党議員と佐川氏の茶番質疑。まるで何度も稽古したような円滑な流れ。

証人喚問で補佐人を務めた弁護士は元検事。小渕優子元経済産業相事務所の政治資金規正法違反事件や、甘利明元経済再生担当相らがあっせん利得処罰法違反の疑いで刑事告発され不起訴となった事件の弁護を担当。しっかり与党とつながっている。

改竄文書を基にした質疑・報道の上で行なわれた昨年総選挙は改竄選挙。正当性皆無。

数日前の国会中継で、舟山康江議員が、TPPと、経済連携協定の問題点を提起していた。
EUとの経済連携協定について、日本政府は、48ページしか情報公開していないという。
一方、EUは1000ページを超える情報を公開している。由らしむべし知らしむべからず。

TPPと森友文書》舟山康江・民進党【国会中継 参議院 予算委員会】平成30年3月26日
https://www.youtube.com/watch?v=mEc004ymDt4

大本営広報部は、TPPや経済連携協定について提灯持ち呆導のみ。有害無益。

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