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2018年3月15日 (木)

狂気が支配する欧米世界

2018年3月13日
Paul Craig Roberts

今日、先に書いた通り(https://www.paulcraigroberts.org/2018/03/13/world-war-3-approaching/)、日本語翻訳“欧米世界は丸ごと狂っている”。更なる証拠が私の目に飛び込んできた。例えば:

トランプ大統領が、CIA拷問や証拠の破壊に深く関与している人物、ジーナ・ハスペルをCIA長官に任命したのだ。https://www.usatoday.com/story/news/2018/03/13/gina-haspel-trump-nominee-first-woman-leader-cia/419547002/

共和党は“素晴らしい選択”だとして、彼女を承認しようとしている。フェミニストたちも、彼女が女性なので、承認賛成だろうと思う。女性だと、拷問者で罪証を破壊していても、CIA長官として適任になるのだ。彼女の扱いを、マイケル・フリン中将と比較願いたい。トランプは無意味な非難を口実に、国家安全保障顧問のフリンを見捨て、米国人権自由境界が“現代アメリカ史上最も違法で、恥ずべき章の一つの中心人物”で“戦犯”と呼んだ人物をCIA長官につけた。

トランプの言う“ど汚い国々”の国民を、ワシントンは絶え間なく殺害し続けており、同じことを、ロシアとイランにもしようと準備しつつあるのが明白なのに、アムネスティー・インターナショナルは何をしているのだろう? アムネスティー・インターナショナル米国支部事務局長マーガレット・ファンは、女性の権利を支持しないかどで、トランプの責任を問う運動を展開している。https://act.amnestyusa.org/page/15406/action/1?ea.url.id=1286873

トランプ政権が次から次と戦争へ向かう中、野党の民主党は何をしているのだろう? ヒラリー・クリントンは、インドにいて、民主党は“白人男性とは、うまく行っていないし、既婚白人女性とも、うまく行っていない”と説明している。https://ijr.com/2018/03/1074945-hillary-clinton-married-white-women/?_hsenc=p2ANqtz-86kUcF3bHv7eW2OqD8uNkDyPsy4UeBRa-XDWKmfipsNGG1FAQAgE3G6SU7X1iqRMGkNzJy7L0oYcTOYSrM04jWkEf1kg&_hsmi=61310911&utm_campaign=Conservative%20Daily&utm_content=61310911&utm_medium=email&utm_source=hs_email ヒラリーは、問題は白人だというアイデンティティ政治路線を表明しているのだ。もし白人が問題なら、それは“哀れなトランプ支持者たち”のみならず、オーストラリア、カナダ、イギリス、ヨーロッパやロシアの国民も含まれてしまう。もし白人であることが問題なのであれば、一体どうしてアメリカ人が“例外的で、必要欠くべからざる”になりえよう? アイデンティティ政治と連携している政党から、一体どうして欧米指導部が現れるはずがあるだろう?

トランプ政権が、北極圏野生生物保護区を、石油採掘に解放し、アメリカ国定記念物を採掘企業に引き渡し、絶滅の危機にある野生動物の絶滅を容認しているのに、シエラクラブは何をしているのだろう? シエラの今月号(3月/4月)を読めば、シエラクラブは、“森に行こう-自然は人がLGBTQ+かどうかなど気にしない”で、野外レクリエーションにおける、人種的、性的嗜好の多様性の欠如と戦っていることがわかる。ベンチャー・アウト・プロジェクトは、異性愛の男性を恐れる必要のない、安全な屋外環境で“レスビアン、ゲイ、両性愛者、性転換者や、他の性的嗜好マイノリティーの人々”を、“自然保護区域での冒険に連れ出して”自己憐憫から救い出そうという非営利団体だ。もちろん自然は人がLGBTQ+かどうかなど全く気にしないはずだ。自然は同性間の性的快楽ではなく、繁殖をするように作られている。レスビアン・ライオンの群れや、LGBTQ+狼の群れを聞いたことがある人がいるだろうか?

これは愚行か狂気か。私は狂気だと思う。倒錯が正常扱いされ、異性愛男性が悪者扱いされ、非合法化されるのだ。より強力な軍事大国をワシントンが威嚇する中、戦士たちの自信と意欲は破壊されている。

フェミニストとLGBTQ+の軍隊がロシア軍を打ち破る日を私は待っている。

Paul Craig Robertsは元経済政策担当財務次官補で、ウオール・ストリート・ジャーナルの元共同編集者。ビジネス・ウィーク、スクリップス・ハワード・ニューズ・サービスとクリエーターズ・シンジケートの元コラムニスト。彼は多数の大学で教えた。彼のインターネット・コラムは世界中の支持者が読んでいる。彼の新刊、The Failure of Laissez Faire Capitalism and Economic Dissolution of the West、HOW AMERICA WAS LOST、The Neoconservative Threat to World Orderが購入可能。

ご寄付はここで。https://www.paulcraigroberts.org/pages/donate/

記事原文のurl:https://www.paulcraigroberts.org/2018/03/13/western-world-insanity-reigns/
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「ノーベル化学賞の根岸氏、米で事故」に驚いている。

自動車学校に通った際、教師に「どうして免許をとりに来たのか」と聞かれた。
免許は取得したが、運転経験皆無のおかげで、今暮らせている。運転できない人間にとって、万事タクシー頼みのアメリカ出張は苦行だった。

わざわざ外国をみずとも、この国も「狂気支配」。

日刊IWJガイド・番組表「『僕らには責任はない』!? IWJが松井一郎大阪府知事の会見に直撃! その一方、国政レベルでは佐川宣寿(のぶひさ)前理財局長の証人喚問へ!?/トランプ大統領がティラーソン米国務長官が解任! 後任は『強硬派』のCIA長官ポンペオ氏!/<新記事>急展開で融和路線へ向かう米韓北朝鮮の陰で、森友文書の改竄・隠蔽問題で足を取られる間にカヤの外に置かれた安倍圧力外交とドロ船政権!!/本日14時半!『日本ナショナリズムの歴史』著者・高文研元代表の梅田正己氏に岩上安身がインタビュー!」2018.3.15日号~No.2009号~

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コメント

結局、トランプも完全にディープステートに屈したと見るべきですね。
ここへきて更に、対ロ制裁を表明した事から考えても、その様に考える他はないでしょう。
もはや完全に操り人形、そうしなければ、大統領の地位を副大統領に明け渡す事になるからでしょう。

しかしこうなると、対日圧力も半端無いものになる事を覚悟しなければなりませんね。
しかも安倍は、そのど真ん中へ飛び込むべく訪米するそうですし。
まー、これには森加計追及からの逃避という側面もあるでしょうけれど・・。

此度の森加計疑惑再燃は安倍を引きずり下ろす最後のチャンスなので、野党には全力で追及していただきたいところです。
「どうせ茶番だよ」という声も聞こえてきますけれど、茶番でも何でも、とりあえず佐川氏辞任という針の一穴(アリの一穴よりは小さい)を開けた事だけは確かな事なので、今後はこれを少しでも大きくする事が肝心であると、個人的には思ってます。

連日、官邸前では抗議デモが行われ、多くの参加者の方々にはご苦労様でございます。
安倍という人間には、恥という概念がありませんから、如何なる状況になろうとも辞任する事はないだろう事は予測できますけれど、今回の抗議デモは連日続いている事と、これまで参加しなかった人たちが混ざっている事から、決して無駄にはならないものと思いますので、大いに盛り上げていただきたいと思います。

勿論、この影に隠れてTPPや種子法廃止、水道民営化などなど、売国政策が見えなくなってしまう事は辛いところではありますけどね。
しかし、この場面に於いて、安倍に一撃を加える方を優先するか、売国政策を糾弾するか、の二択なれば、売国政策糾弾は一先ず後回しにしてでも、安倍に一撃を加える方を優先するべきと私は考えます。

なぜかと言うと、針の一穴が開いた今、ここを徹底的に集中攻撃するのが最も効果が上がるからです。
一方、売国政策の方は、未だ世間一般には認識さえされていないのが現状で、これを俄かに声高に叫んでも一歩も前進は無いからです。
しかも、どう抗おうにも、多勢に無勢、成す術が無いのです。
ならば逆に、この騒動再燃を利用して世間一般に安倍政権の異常ぶりを知らしめる方が、あらゆる悪法、悪政策をさらけ出す事で近道になるのではないかと思うからです。

此度の針の一穴は、あのNHKでさえ、報道せざるを得ない状況にまで達した事が大きいです。
世間一般の認識はNHKの報道こそが真実だからです。
その信頼するNHKが報道したのですから、これは大きいです。
これだけで少なくとも100万人のテレビ脳の人が目覚めるものと思います。

これまで彼らテレビ脳者が目覚めなかったのは、この国の現状を健全だと思い込み、総理大臣様は偉い人だから絶対に間違った事はしないものだ、という固定観念に囚われていたからです。

それが此度の森加計騒動再燃によって針の一穴が開いた事で、しかもそれをNHKが伝えた事で、彼らがこれまで描いてきた安倍の人物像が大きく崩れる訳です。
そうなれば、他の政策にも目が向く様になり、結果としてTPPや売国政策の恐ろしさにも気づく事になるでしょう。

なので此度はスピン上等、オウム死刑囚報道など無視無視。
東京都が独自に、デモや集会を禁止する条例を出すらしいですから、反安倍デモが可能なのもこれが最後かもしれません。
そういう意味に於いても、全力で、たとえ安倍を倒せなくても、テレビ脳100万人が目覚めれば、それだけで改憲阻止だけは達成できるという気概の下、野党を応援しましょう。

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