ジョージ・ソロスの攻撃に抵抗するヨーロッパ諸国では奇妙なことが起きている
Alex GORKA
2018年3月28日
東欧と中欧では、マスコミがほとんど報じない奇妙なことが起きている。二国の元首、スロベニアとスロバキアの首相がほぼ同時に辞任した。スロバキアのロベルト・フィツォ首相は、政府の汚職を調べていたジャーナリストのヤン・クツィアク殺害を巡るスキャンダルの犠牲者だった。首相は街頭での大規模抗議行動の最中、辞任せざるを得なかった。
フィツォ首相はヴィシェグラード・グループの強化を支持していることで知られていた。彼は多くの点で、ブリュッセルに反対していた。彼が経済制裁を解除し、モスクワとの関係を改善するよう主張していたことは注目に値する。首相はロシアは信頼できるエネルギー・パートナーだとして譲らなかった。スクリパリ事件や、モスクワに対する絶え間ない攻撃のための、いつわりの口実として利用される他の明らかにでっちあげの話で引き起こされた反ロシア・キャンペーンの最中に、彼が辞任を強いられたのは偶然の一致だったのだろうか? 彼は、いわゆる対ロシアでのEU団結にとっての脅威ではなかっただろうか? 彼は確実に脅威だった。
フィツォ首相は彼の決断が大きな圧力のもとでなされた事実を隠さなかった。追放は、慈善家億万長者ジョージ・ソロスを含む外部勢力によってたくらまれていた。例えば、スロバキアのアンドレイ・キスカ大統領は、2017年9月に億万長者と秘密会談をしていた。それは1対1対談だった。スロバキア外交官は誰も立ち会っていなかった。
ミロスラヴ・ライチャーク外務大臣によれば“ジョージ・ソロスは東欧と中欧、更にそれ以外の国々の発展に対し大きな影響力を持っている人物だ。これは疑問視のしようがない事実だ。”オルバーン・ヴィクトル首相の言い分はこうだ。“ジョージ・ソロスと彼のネットワークは、移民に反対する政府を打倒するのに、あらゆる機会を利用している。”
スロベニアのミロ・ツェラル首相は、EU移民政策に反対したかどで、ソロスに攻撃されたのだ。ジョージ・ソロスは、ミロ・ツェラルの姿勢に猛烈に反対する事実を隠そうとしなかった。“移民を受け入れるのヨーロッパの義務だ”と、アメリカ投資家はヨーロッパ人に説教した。今、主要経済プロジェクトキーに対する国民投票の結果が最高裁によって破棄され、亡命希望者に対する彼の姿勢へのマスコミ攻撃が激化した後、首相は辞任せざるを得ない。もはやツェラルが指揮をとらなくなったので、ブリュッセル独裁制への反対運動は弱体化された。
次はどこだろう? おそらく、ソロスによる攻撃の標的になっているハンガリーだ。1989年以来、アメリカ人億万長者は、祖国に4億ドル以上投資している。彼はハンガリー選挙運動に影響を与えることを狙っていることも公言し、その目的のため、2,000人雇用している。政府は“ソロスを止める”法案を法律にしたがっている。ハンガリーが、投資家のネットワークに反対していることで、攻撃されるのは確実だ。
ハンガリーを支配している“非民主的政権”を批判して、ブリュッセルは大騒ぎするだろう。ハンガリーの次の議会選挙は2018年4月8日に行われる。選挙は、ソロスが支援するNGOや教育機関を通して、アメリカの圧力をかけるたくらみをかわしながら独立を維持するための厳しい戦いとなるだろう。
ソロスの活動は、チェコ共和国でも抵抗を受けている。チェコのミロシュ・ゼマン大統領は、ソロス系列の団体を、チェコ内政への介入のかどで非難した。この投資家はEUに、ポーランドに圧力をかけて、“法の支配維持”を強いるよう促している。
マケドニアも、政権転覆を狙う億万長者の意を受けた破壊活動に抵抗している。“ソロス・ネットワーク”は欧州議会や他の機関に大きな影響力を持っている。言語道断なソロス盟友リストには、欧州議会議員751人中の226人が含まれる。三人に一人だ - お考え願いたい! これが汚職でなくて、何が汚職だろう? 議員たちは海外から操られ、ソロスの言いなりに行動する。反ロシア・ヒステリーを煽り立てることを含め、連中は言われた通りのことをするのだ。
モスクワは、ソロス・ネットワークへの対処に、独自の歴史がある。2015年、ジョージ・ソロスのオープン・ソサエティ・インスティテュートは、アメリカの影響力を強化するために設立された“好ましからぬ組織”として、ロシアから追い出された。
ソロスが独自に行動していると考えるのは浅はかにすぎよう。アメリカ政府が億万長者を手段として利用して、他国の内政に目に余るほど干渉しているのは公然の秘密だ。ヨーロッパは、弱体化することが必要なアメリカの競争相手なのだ。米国国際開発庁とソロス・ネットワーク often team up in共通目標の追求で。2017年3月、6人のアメリカ上院議員が、国務省に、ソロスが支援する組織への政府資金拠出を調査するよう要求する書簡に署名した。しかし、米国国務省は、それがいかなる立場であれ、常にソロス側なので、こうした努力は行き詰まるだろう。
多くのヨーロッパ諸国は、独立を守るための激しい戦いをしている。投資家の“帝国”は、賄賂と破壊活動をするNGOによって、ヨーロッパを征服したくてうずうずしているのだ。これらの国々とロシアは、同じ脅威に抵抗しているのだ。おそらく、これが、多くの東欧政治家たちの間で、対ロシア経済制裁が極めて不人気な理由だ。
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独立を守るための激しい戦いをしていないトップ連中は、いかに法律を曲げても、公文書を改竄させても、追放されない。
トップ連中は海外から操られ、巨大資本の言いなりに行動する。反北朝鮮・反中国ヒステリーを煽り立てることを含め、連中は言われた通りのことをするのだ。
TPPより森友が日本の新聞のレベル?
正しくは「TPPをもちあげる」のが日本の大本営広報部のレベル。
TPPに関する翻訳記事は下記リストにある。ただし基本的がアメリカが抜ける前の元のTPPに関する記事だ。
TPP関連主要記事リスト
迷惑防止条例改悪で、まっとうな運動が徹底的に弾圧される時代が、またやってくるのだろうか?
日刊IWJガイド・番組表「都民を『縛る』のは東京都の責任!? 都の迷惑防止条例が日本共産党などを除く圧倒的多数で可決・成立! また『戦前』へと時計の針がふれた!!/<インタビュー報告>自民が改憲で目指す家族国家観の危険性! 岩上安身による 前・文科事務次官 前川喜平氏 インタビュー第3弾 /データ改竄・捏造問題 タイムリー再配信! 本日20時『「アベノミクスの成果」に隠された驚くべき「かさ上げ」トリックを暴く! 岩上安身による「アベノミクスによろしく」著者・明石順平氏インタビュー(前編)』」2018.3.30日号~No.2024号~
今日こそ『アベノミクスによろしく』を購入、拝読しようと思っている。
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風誘う花よりもなお我はまた春の名残をいかにとやせん
桜の便りが日本から届きだした。こちらでも桜らしき花が咲いたのが2月。桜同様きれいである。交通渋滞の排出ガスいっぱいの道路わきにたくさん咲いていた。都会の,東京砂漠の,ビルの谷間に咲く桜の木の下で花見が今年も行われるのだろうが,こちらの国々は日本の経済成長の盛んな時代に若手官僚を日本に派遣して日本流の保健衛生や建築技術等の知識・技術を学ばせた。南の人々には花見をする習慣はないが,多くの点で日本流が見られる。
車も日本車が多い。日本からの中古の自動車を輸入する業者を何人か知っているが,3.11の,フクシマ原発暴発後の中古車を輸入したようだ。こちらの,南洋の国々にはまだまだ放射能の影響はまだないだろうと思っていたがどうも考えが甘かった。また最近,政府当局が区域を規制緩和して,漁の深さをより深くして捕獲範囲を広げた。マグロも大きいのが市場に出回るようになった。おそらく近海まで買い付けに来ている中国漁船に売るために政府当局は漁の範囲を広げたのであろう。
また観光客が一気に増えた。ある観光地の海辺の町には週50便以上の飛行機が往来するらしい。燃料サーチャージのような代物はないようだ。格安である。またこちらのホテルは2人用一部屋でいくらの料金である。これを日本の代理店を通して買うと,料金を2人分取られる。例えば一泊6,000円であれば,一人で泊まると,1万2,000円とられる。
ガソリンは日本の価格の3分の1である。なぜ日本は高いのか。ガス輸入業者は口利き料を払っているのだろうか。何でもパターやチーズを輸入すると畜産協会らしき行政法人があってここに5%をここに支払うことになっているそうな。また電話代も高い。こちらから日本へかけると300円もあれば十分話ができるが,日本からこちらに掛けると倍以上する。中抜きされているのであろう。
ロシアから天然ガスや原油を買えば,何も中東から高い原油を買わなくてもかなり安く買えるはずだなんて眠い目をこすりながらウトウトしていると,トランプ大統領が「補佐官にヴォルトン氏を任命」というニューズが飛び込んできた。ヴォルトン氏はネオコン一味で超タカ派で鳴らしていた方だ。「補佐官」というのは日本にも首相補佐官などという役職があるようだが,advisorつまり「助言者」という意味で権力者ではないと推認される。
すると今度は,突然オハイオウ州で,「シリアから米軍を近いうちに撤退する」というトランプ大統領の発表があった。偽ニューズかもしれないと一瞬目を疑ったがこれはすでに世界に広まっているようだ。ヴォルトン氏補佐官就任とどう関係するのか。本当なら氏就任とは真逆,または無関係の政策となる。米軍シリア撤退にTillerson国務長官が反対したから解任されたのかもしれない。
他方,70兆ドルだったかよく覚えていないが,トランプ大統領は「国防予算が余っているのでメキシコ国境の壁建設費用としてこれを利用したい」と公表した。シリアから撤退し,NATOへの出費を抑えれば,国防予算は減るだろう。トランプ氏の頭は可笑しくない。戦後最大の軍事費と言われていたが,全額を使わなくてもいいのが米国流と考えれば,筋が一本通っているということだろう。
また多くの局長級がまだ任命されていないそうだ。これも国家予算削減に貢献しているのだろう。わが国の「知らぬ存ぜぬ」官僚など早速首切りにあうだろうが,日本の官僚の数は多すぎる。役人の数も多すぎる。日本が一刻も早く米国の属国,51番目の州になってトランプ氏に役人の首を切ってもらいたいものだ。
一方で東アジアに目を向けると,トランプ大統領が金正恩主席と会うというニューズが流れた。あれほど北朝鮮の脅威を誇大に宣伝して「圧力あるのみ」と国連演説した我が国の首相は,米朝交渉から脱落。無視された。文大統領からも「内政干渉」だと嫌われた。トランプ大統領からすれば,5兆円(後年度負担)も武器を買ってもらい,イヴァンカ基金にも58億円出してもらったから,日本は洋ナシなのかもしれない。
国際赤十字と朝鮮の赤十字が連携を深めていることに注目した方がいるが,米朝の会話路線は北朝鮮制裁にも拘らずすすんでいたことの現れの一つが両赤十字の提携だそうだ。日本の新聞は赤十字の動きを全然報じていなかったから,取材能力が低下ししているのだろう。またヤッシーこと田中康夫氏によれば,北朝鮮はレア・アース例えばプラチナの大産出国だそうだ。米中も喉から欲しいに違いない。ちょっと前,中国がレア・アースの輸出を故意に制限していると日本経産省は難癖をつけたようだが,中国は北朝鮮からこれを輸入している。したがって,北朝鮮制裁なんてあっても無きがごときである。経済制裁は破られるためにあるのかもしれない。
朝鮮半島沖に空母三隻が集合。ハワイ・グアムからB1級爆撃機が飛来,今にも北を攻撃か,などと日本のマスゴミが騒ぎたてたことは記憶に新しいが,Jアラートなる警報音によって額が凍傷になった方が北海道にいらっしゃる。しかし本当にミサイルは根室の東の北太平洋にミサイルは飛んだのであろうか。誰も見た人はいない。
桜の木々や故郷の大地に降ったセシウム137も134も目に見えない。太平洋に流れ出た「トリチウム」が南洋の島々やマグロに到達するのは時間の問題だとしても目に見えない。シリアから米軍が撤退するのか,トランプと金正恩両者が会談するのかどうか。まさか四月バカの話ではないだろう。
先の見えない話で失礼しました。
追記:柏餅も食べたいのですが,団子も食べたい季節です。南洋の方々は甘いものが大好きでよく食べています。花よりも団子。 まあ,こちらの饅頭には日本のそれに似たものがあるので驚いています。但し,まだセシウムの影響がないので安心して食べられます。
また日本米に似た米やもち米も売っています。1kg=300円程度です。TPP11で日本の農業はどうなるのでしょうか。殺虫剤や防腐剤を大量に混ぜて輸出するのでしょうけれど,非正規2000万人と言われている日本では,止む無く,安いコメ類を買わざるを得ないのではないでしょうか。
投稿: 箒川 兵庫助 | 2018年3月31日 (土) 22時27分