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2018年3月19日 (月)

ロシアは目覚めるだろうか?

2018年3月14日
Paul Craig Roberts

ロシアは、彼らの欧米の敵を理解するのに、というより、ロシアには、ロシアを破壊することを狙っている敵がいることさえ理解するのに苦労している。

軍事的に何の意味もなく、数分でロシアに永遠に完全に破壊されかねない国イギリスが、いかなる証拠も無しに、単なる主張だけを根拠に、その容疑の捜査に、法律で要求されているロシアとのいかなる協力も拒否しながら、ロシア政府に対し、ぬれぎぬをでっち上げ、そうしたぬれぎぬを、いかなる証拠も全く提示せずに公然と発表し、根拠無く国連に告発し、ロシアに最後通告を出し、ロシア外交官を追放し、ロシア資産を没収するのは極めて奇妙だとロシアは思いついただろうか?

ロシア人は、政府も、マスコミも若者も、アメリカ・プロパガンダや、ロシア政府がロシア国内で自分たちに反対して活動するのを許しているワシントンが資金提供するNGOに洗脳されて、ロシアに対して多くの非難や威嚇がなされているのは、証拠と法律に頼ることで解決可能な何らかの間違いだと考えているように見える。どうやら、これだけの年月の後でも、ロシアは、ワシントンと、その傀儡諸国は、事実や法律には全く何の関心がないことを未だに理解していないのだ。

国連で、ロシア大使は、ロシア政府がイギリスの公園のベンチにいた二人を殺害しようとして、軍用神経ガスを使用したというイギリス首相による証拠のない非難に反論して、イギリスの非難が法律違反で、いかなる証拠にも裏付けられていないことを立証するため、証拠検証でのロシアとの協力要請を含む、あらゆる法的理由を検討した。

一体なぜ、ロシア人は、イギリス政府が法律や証拠を気にしていると考えるのだろう? ロシア人は、欧米に関して、本当にこれほど洗脳されているのだろか?

トニー・ブレアのイギリス政府は、イラクのサダム・フセインが“大量破壊兵器”を保有しているというウソを広めるのに、ジョージ・W・ブッシュ政権に協力した。イラクを侵略し、破壊し、15年後の今、混乱に陥れるのに、このウソが使われた。

イギリス政府はリビアのカダフィに関するウソも支持し、リビア政府打倒に参加した。イギリス政府はイランには核兵器開発計画があるというウソも支持した。いかなる証拠も皆無だったが、証拠には全く関心がないのだ。ここには意図が働いており、この意図は証拠とは無関係なのだ。

イギリス議会は、オバマが計画したシリア侵略へのイギリス参加を否決したが、現イギリス政府はアサドが“自国民に対し”化学兵器を使用したというウソを支持している。

欧米ができることと言えば、ウソをつくことだけだということを、政府もマスコミも国民もロシア人は、いい加減に、理解していて良いはずだと思いたくなる。ウソの目的は、ロシアを悪者として描き出して、ロシアを軍事攻撃の標的にすることだ。

しかし、どういうわけか、ロシア人は真意を理解できないのだ。ロシア人は、全てが、事実や法的手続きや外交で解決できる何らかの間違いだと考えているのだ。“私たちの言い分を聞いてください、全ての誤解を解決できますよ!” まるで欧米が気にかけているかのように。ワシントンは“誤解”を望んでいるのだ。それが、ワシントンが誤解を作り出す理由だ。

ロシアが愚かにも仲間に入りたがっている欧米のことをロシア人が理解できないことが、第三次世界大戦が迫っている理由なのだ。

いかなる証拠も提示せずに、ロシアを公然と非難する前に、イギリス首相が従うのを拒否している法的手続きと、それが準拠する法律を列挙する代わりに、ロシア国連大使がこう述べたらどうなるだろう。“もしイギリスが明日も存在しているとすれば、それはもっぱらロシア政府の自制のおかげだ。”

欧米のどの国も何の関心も持っていない法律に頼ることで、ロシア国連大使は、証拠の欠如にもかかわらず、ワシントン傀儡のフランスや、他のヨーロッパのワシントン傀儡諸国が、イギリスのロシア非難を支持すると発言するのを許したのだ。おそらくロシア人は、これらヨーロッパ政府の一つも、ロシアに責任があるというのにいかなる証拠も必要していないことに気がついている。非難だけで十分なのだ。

ワシントンに支配されている、例外的で必要欠くべからざる欧米世界においては、非難だけで、ロシアのウソの証拠として十分なのだ。イギリス労働党党首ジェレミー・コービンが、メイ首相に、ロシアが元イギリス二重スパイを殺害しようとした何らかの証拠を実際持っているのか質問した際、コービンは腐敗した保守党議員のみならず、彼が率いている労働党の議員たちからもやじり倒された。事実が欧米にとって重要ではないことに、一体どれだけ更なる証拠がロシアに必要なのだろう?

ロシアは目覚めるのだろうか? それとも欧米の仲間になりたいというロシアの狂った願望からロシア人はワシントンによる近づく核攻撃に準備なしのままでいるのだろうか。

ロシア政府が、ワシントンにこう言ったらどうなるだろう。“もし、あなた方や、あなた方のテロリスト傭兵がシリア軍を攻撃したら、我々は中東でのあなた方の駐留も、イスラエルも抹殺する。”これは、ロシアが、すぐにもできることだ。

イギリスとワシントンは、ちびる以外、一体なにをするだろう? 明らかに、彼らは、ロシアの言わんとすることを理解し、平和は良い考えだと判断するだろう。

ロシア政府は、ロシアが、外交、法律、事実、証拠に頼ろうとしているのは、極端な弱さと自信の欠如の印だとワシントンが見なしていることを理解していないのだ。ワシントンと、その傀儡諸国は、いかなる事実も必要としていない。連中には意図がある。事実を求めることで、ロシア人は弱さを示しているのだ。

弱さを見せるロシアの振る舞いが、ワシントンの武力侵略を助長している。欧米の仲間に入るというロシアの願望は 国家存続という願望より強いのだろうか?

Paul Craig Robertsは元経済政策担当財務次官補で、ウオール・ストリート・ジャーナルの元共同編集者。ビジネス・ウィーク、スクリップス・ハワード・ニューズ・サービスとクリエーターズ・シンジケートの元コラムニスト。彼は多数の大学で教えた。彼のインターネット・コラムは世界中の支持者が読んでいる。彼の新刊、The Failure of Laissez Faire Capitalism and Economic Dissolution of the West、HOW AMERICA WAS LOST、The Neoconservative Threat to World Orderが購入可能。

ご寄付はここで。https://www.paulcraigroberts.org/pages/donate/

記事原文のurl:https://www.paulcraigroberts.org/2018/03/14/will-russia-wake/
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東京で、大変な法律が画策されている。迷惑防止条例改悪案。

審議は1回 小池都知事が密かに急ぐ“デモ封じ条例”の中身

支配者ファースト、結局は、「都民を排除する」正体を暴露。ファシスト政権擁護の掩護射撃。悪辣な法律が成立すれば今のようなデモは封じられてしまうだろう。

日刊IWJガイド・番組表「橋下徹氏からの不当な『スラップ訴訟』を戦い抜く岩上さんとIWJにどうかご支援をお願い致します!/本日13時から、岩上安身が国際日本文化研究センター教授・倉本一宏氏にインタビュー!日本による朝鮮侵略の根拠『三韓征伐』神話のもととなった古代史上最大の敗戦・白村江の戦いについて訊く!/17時半から都議会前の抗議行動中継!デモ封じの『東京都版共謀罪』が成立間近!? 警視庁提出の迷惑防止条例改正案は、表現の自由や集会の自由、報道の自由などを侵害する憲法違反の代物だ!」2018.3.19日号~No.2013号~

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