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2018年2月15日 (木)

照準が定められているロシア

2018年2月11日

Paul Craig Roberts

アメリカ/イスラエルによる対シリア侵略の最新行動を擁護し、アメリカ国務省のヘザー・ナウアート報道官は、公然の対イスラエル侵略行為だとして、シリアとイランを非難した際、“アメリカ合州国は... 自己防衛するイスラエルの主権を強く支持する”と述べ、“イランの悪意ある行動”と“計算づくの威嚇エスカレーションと、権力投射と支配の野望は、地域の人々全員を危険な状態に置く。”とウソを言って、ヒトラー風の警告を発した。https://sputniknews.com/middleeast/201802111061547754-state-department-syria-israel-escalation/

アドルフ・ヒトラーは、彼の“戦力投射と支配”やポーランド侵略を、ワシントンとイスラエルが連中の侵略行為を言いつくろうのに使うのと全く同じ見え透いたウソでごまかした。ヒトラーは、ポーランド軍が国境を越え、ドイツを攻撃したと主張した。これはイスラエルのシリア攻撃を、イランのせいにするのに、イスラエルと、ホワイト・ハウスとペンタゴン内にいる、連中の傀儡どもが使う口実だ。ワシントンとイスラエルが厚かましくウソをついているのに、一体なぜロシアは、連中を合意に達することが可能な“パートナー”だと考えるのだろう?

国連による承認皆無で、全く完全な国際法違反である、ワシントンによるシリア領土の違法占領と、イスラエルによるシリアに対する攻撃継続をシリアとロシアだけが訴えているとEric Zuesseは語っている。ワシントンによる支持継続正統なシリア政府に対する戦争とイスラエルや、シリアとロシアの軍に対するテロ攻撃支持が、地域に平和をもたらそうというロシアの取り組みを損なっている。Zuesseは、ワシントンと、そのイギリス傀儡が、ワシントンの違法行為に対するあらゆる国連行動を阻止しているとも述べている。http://rinf.com/alt-news/editorials/u-s-not-globally-condemned-military-occupation-syria/

Zuesseは正しい。しかし、シリアとロシアに対するワシントンの作戦継続は、主にロシアの責任なのだろうか? スティーブン・レンドマンは、それはロシアの責任だと主張している。https://www.globalresearch.ca/russia-blasts-us-attack-on-syrian-and-allied-forces/5628740

一体なぜだろう? ロシア政府は、欧米に認められたがる余りに、うまくいっていた軍事作戦を、目的完了前に止めてしまったように見えるのだ。シリアでの“勝利”を宣言し、紛争再開用のアメリカ拠点をそのままにして、シリア全土で外国と聖戦戦士による占領を無くす前に、ロシア軍の一部を撤退させたのはプーチン本人だ。

アメリカが支援する聖戦士から、ロシアとシリアがシリア全土を解放するには、もう二週間もかからなかったはずなのだが、ロシアはシリア内に国際法合法的に駐留しているが、アメリカ駐留は違法であるにもかかわらず、どうやらロシアは、ワシントンをそこまで困らせて、アメリカ兵員と交戦する危険を恐れたように見える。

またしても、国際法と国連と“我が欧米のパートナーたち”を信じて、ロシアは時期尚早に止めてしまったのだ。レンドマンが言うように、ザハロワ報道官、ラブロフ、ロシア国防省報道官や、プーチン本人の申し立ては、全くの事実に基づいている。しかし、事実や法律は、ワシントンにとって全くどうでも良いのだということを、ロシアが学ぶことがあるとして、一体いつ学ぶのかが疑問だ。ワシントンの関心は、世界覇権と、中東におけるイスラエル覇権だ。

レンドマンは“ロシアがワシントンに対して、同じ手で報復する代わりに、ワシントンとの提携という神話に固執し続ける限り、紛争はエスカレートし続ける可能性が高い”と主張している。https://www.globalresearch.ca/russia-blasts-us-attack-on-syrian-and-allied-forces/5628740

2月10日に、シリアを攻撃していたアメリカが提供したイスラエル戦闘機をシリア防空体制が一機撃墜し、イスラエルの無敵イメージを傷つけた後、紛争はエスカレートし、イランを巻き込む可能性があると報じられているイスラエルの激しい対シリア攻撃報道から判断して、レンドマンは正しいのかも知れない。クレムリンが緊張緩和地帯が脅かされていると懸念し、プーチンがネタニヤフに電話をかけ、自重を促したとRTは報じている。

私の人生中、どのアメリカ大統領も、イスラエルに自重を促してきたが、全く効果がない。プーチンが、レンドマンの処方に則って、パレスチナ人に銃剣を突きつけて奪った土地に暮らす違法なイスラエル国家を率いる戦犯ネタニヤフに、これ以上やったら、ロシアはイスラエルに仕返しするぞと言わない限り、プーチンが促しても全く効果はあるまい。レンドマンは、狂ったシオニスト国家やワシントンに対して、効果がある言い方は他に無いと考えており、歴史はレンドマンの側にあるように思われる。http://stephenlendman.org/2018/02/syrian-air-defense-downs-israeli-f-16/ および http://stephenlendman.org/2018/02/israel-escalates-aggression-syria/

ロシアが自分の力に自信がないのか、ロシア政府と経済の内部で、ワシントンの第五列となっている反逆罪的な汎大西洋統合主義者連中に、プーチンがロシアの力を使うのを妨げられているかのどちらかだ。欧米とイスラエルが、ロシア国益に対して日々益々攻撃的になりつつあるのに、一体なぜプーチンが、大衆からは最小の支持しかない少数の売国奴を容認しているのかは謎だ。

プーチンは賢明に状況をエスカレートさせることを避けているが、ワシントンに抵抗するプーチン能力が制限されているような印象を受けるのだ。Sakerは、ワシントン寄りの“汎大西洋統合主義者”が、私的な出世目的、私的な事業上の理由で、更に、連中がワシントンが資金提供しているロシア国内のNGOとマスコミに支持されているがゆえに、ロシア主権をグローバリズムに売り渡したのが問題だと見ている。どうやら、プーチンは、ワシントンによるロシア民族主義抑止のために働き、いかなる本当のロシア勝利を阻止している連中を排除しようとしていないか、排除できないように見える。もしプーチン政権内の“汎大西洋統合主義者”が、より断固とした対応を阻止することができるなら、プーチンは、実際どれほど強力なのだろうかという疑問が湧く。プーチンは、シリアで勝ったのに、結局ワシントンとイスラエルに負けただけなのだろうか? 強力な国家のトップであるプーチンが、ちっぽけな国を率いるイスラエル戦犯に電話で懇願しているのを一体どうして想像できよう? イスラエルがワシントンを支配していることを我々は知っているが、イスラエルはロシアをも支配しているのだろうか?

プーチンは一体何回シリアでの勝利を宣言し、撤退し、更にワシントンの部隊が立ち直った後、また戻っているのだろう? プーチンは一体なぜウクライナ内で、離反したロシア地方を編入することを拒否しているのだろう? 彼はロシア海軍基地ゆえに、クリミアがロシア編入を認めたが、彼はドネツクとルハンスクというロシア地域の編入を拒否した。その結果、この地域のロシア人は、攻撃に晒され続けており、離脱した共和国を再度征服するために、ワシントンは今やウクライナ・ナチス国家に兵器を与えている。

激しさが増そうとしているこの紛争丸ごと、プーチンが、クリミアで起きたような圧倒的多数の賛成票を認め、この地方をロシアに編入していれば、止められていたはずなのだ。ワシントンとEUの支持があるとは言え、ウクライナのナチス政府は、ロシアを攻撃しても、存在し続けられると期待するほど完全に狂ってはいない。

プーチンは、元々ロシアだった地域のロシア編入を認めて、ウクライナ紛争を完全に終わらせることが可能だ。欧米が、ロシア自身の歴史的な一部であるウクライナを、より大量の軍事力を向けなければ済まない国に対し、完全に敵対的にさせることができないよう、ウクライナ国家にロシア人を入れてバランスをとろうと、ロシア国民をウクライナに編入させたソ連指導者がそうだったのと同様、プーチンも長期的に考えているのかも知れないのは理解できる。プーチンが長期的な戦略思想家なのは明らかだが、ロシアの運命も、アメリカ国民の運命も短期で決められてしまうのだ。

プーチンが、国際法を強調し続けて、ワシントンが、違法に、法を超越して活動していることを、ヨーロッパに気付かせようとしているのも我々は理解できる。プーチンは時間を無駄にしているのだ。何十年も、ヨーロッパ指導者連中はワシントンの雇われ者だ。連中は自分たちの銀行預金残高以外のことには全く関心がないのだ。

ワシントンを支配しているネオコンは、プーチンを排除すれば、ワシントンの世界覇権を回復できると信じている。彼らは中国を、富と引き換えに、アメリカによる支配を受け入れる国だと見なしている。これは中国政府に対する誤った見方である可能性が極めて高いが、政府内にワシントンの同盟者がいるロシア攻撃に集中する役に立つ。

プーチンが汎大西洋統合主義者をお払い箱にすること無しに、ロシア政府は、無事ワシントンに持ちこたえることができるのだろうか?

ここで言っている見方は間違っているかも知れないのは分かっている。Zuesseはたぶん間違っている。レンドマンはたぶん間違っている。Sakerはたぶん間違っている。そして、私も彼らを読解する上で、たぶん間違っているのだろう。決してプーチンを過小評価すべきではない。それでも、ロシアは自分が、ネオコン政策立案者たちから、 ワシントンがソ連崩壊以来やって来ており、イスラエルが今シリアでしているように、ワシントンや、ちっぽけなイスラエルでさえ振り回せる、勇気に欠ける弱い国家だと思われていることを自覚すべきだ。ロシアの評判に泥を塗っても、ワシントンは何の損も受けない。ロシアの消極的姿勢が、核戦争、あるいはロシアの降伏を招きつつあるのだ。

ロシアがそれを認めようとしようが、するまいが、ロシアはその命のために戦っているのだ。ロシア最高幹部たちがそれに気がついていない証拠がある。セルゲイ・チェメゾフが、ワシントンが、いかにそれを打ち破るか学び、ロシア軍事技術に追いつけるよう、ワシントンにロシアのS-400対空システムを喜んで売ると述べている。チェメゾフが冗談を言っているのではない限り、現実認識に問題がある。http://www.fort-russ.com/2018/02/head-of-rostech-us-may-buy-russias-s.htm

イスラエル国最高犯罪人と会談し、ネタニヤフが絞首台にかけられるべき戦犯ではなく、ロシアが承認するに値する世界指導者であるかのように処遇し、プーチンは道徳的良心を持った人々に対する彼のイメージを損なった。この愚行が単なる私利的な妥協した結果ではなく、道義をわきまえた結果を支持する指導者というプーチンの評判を下げたのだ。

世界には指導者が必要だ。プーチンが期待されていたのだ。

アメリカを崇拝し、堕落した欧米文明の一員になりたいなどと願うロシアの汎大西洋統合主義者連中は頭がどうかしているに違いない。

https://fellowshipoftheminds.com/2018/02/08/sarah-silverman-i-want-to-eat-an-aborted-fetus/

https://www.infowars.com/journalist-calls-for-profs-to-drown-conservative-students/

https://www.rutherford.org/publications_resources/john_whiteheads_commentary/little_barbies_sex_trafficking_of_young_girls_is_americas_dirty_little?utm_source=The+Rutherford+Institute&utm_campaign=8f8957d1fe-EMAIL_CAMPAIGN_2018_02_05&utm_medium=email&utm_term=0_d7ffde3304-8f8957d1fe-42135461

https://www.usatoday.com/story/opinion/nation-now/2018/02/08/boys-silent-victims-sex-trafficking/1073799001/

Paul Craig  Robertsは元経済政策担当の財務次官補で、ウオール・ストリート・ジャーナルの元共同編集者。ビジネス・ウィーク、スクリプス・ハワード・ニュー ズ・サービスと、クリエーターズ・シンジケートの元コラムニスト。彼は多数の大学で教えた。彼のインターネット・コラムは世界中の支持者が読んでいる。彼 の新刊、The Failure of Laissez Faire Capitalism and Economic Dissolution of the West、HOW AMERICA WAS LOST、The Neoconservative Threat to World Orderが購入可能。

記事原文のurl:https://www.paulcraigroberts.org/2018/02/11/russia-in-the-crosshairs/
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筆者2016年2月に「民営化は汎大西洋主義者によるロシア攻撃戦略」を書いておられる。

2015年1月「照準を当てられているロシア」という似た題名の記事も書いておられる。

駅のキオスク前を通る際、タブロイド紙見出しを比較する。一方の見出しは、時に購買意欲を誘うが、もう一方の見出し、お金を貰っても読む気になったことがない。実は、大本営広報の愚劣さにあきれたくて、怖い物見たさで見ている。無料の楽しみ。

有名コメンテーターの驚き発言の根拠がイギリス・タブロイド紙だというのもお笑い。彼女を擁護する著名芸人が、好きでもなんでもないが、サラリーマン生活をすれば、知らないでは済まされないソフトExcelを知らないというのも驚きのお笑い。そういう人の発想に影響を受けるのは悲しい。

日刊IWJガイド・番組表「岩上さんは、橋下徹氏からの異様な『スラップ訴訟』に応訴するため、弁護士を探しに大阪へ。IWJは維新の闇をさらに追及していきます!/三浦氏『いま結構大阪がヤバい』発言の論拠は英タブロイド紙。看過できない『娯楽』と『プロパガンダ』の怖い関係!!/IWJを支えてくださるスタッフを緊急大募集中!/新生IWJはスタッフ一丸で岩上さんをサポート!ご支援をよろしくお願いします!」2018.2.15日号~No.1981号~

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