アメリカ率いる連合のクルド民兵を利用したシリア新‘国境部隊’は‘容認できない’と、はねつけるトルコ
公開日時: 2018年1月14日 18:17
編集日時: 2018年1月14日 21:06
RT
資料写真 シリア民主軍(SDF)。© エリク・デ・カストロ / ロイター
クルドSDF民兵を利用して、シリア国内に数千人規模の“国境治安部隊”創設を支援しているとアメリカ率いる連合が語る。アンカラが“容認できない”と烙印を押したワシントンによる支援は両国関係を更に緊張させつつある。
約230人の新兵は“国境治安部隊BSFの一回目のクラスで”既に訓練を受けている” と、連合広報担当官トーマス・F・ヴィール大佐がDefense Postに語った。国境部隊は、イラクとトルコと、クルド人が支配するシリア国境地域と、ユーフラテス川流域沿いに駐留することになる。彼によれば、総員30,000人にのぼると見られている。
更に読む
彼らが見守る中、妨害されずにISISがラッカを脱出したことを語るアメリカに支援されているSDF戦士
新部隊の約半数は、シリア民主軍(SDF)歴戦の兵士で構成され、残り半数は現在徴募中だ。“新たな部隊の基本は、基本的にISIS [イスラム国]に対する彼らの作戦が終焉に近づく中、 SDFの要員約15,000人の国境治安部隊という新たな任務への配置転換だ”連合広報課が電子メールでロイターに語った。
この動きは、ワシントンの主要NATO加盟国の一つ、トルコの不満を招いた。ここでの問題点は、SDFの一部である百戦錬磨のクルドYPG部隊が、アンカラからは“テロリスト”クルド労働者党(PKK)の延長と見なされていることだ。アメリカによるYPG支援の継続は、両国間の関係に緊張をもたらしている。
“‘ISISと戦う’という口実でPKKのシリア支部、PYD-YPGを支援しているアメリカは、このテロリスト[集団]を正当化し、そこを永続的地域にする憂慮すべき措置を講じつつある”と日曜日、トルコ大統領のイブラヒム・カリン報道官が述べたとNTVが報じた。
“これは絶対に容認することは出来ない”、トルコ“国境内であれ国境外であれ名前や姿と無関係に、あらゆるテロ組織との戦闘を継続するつもりだ。”と報道官は強調した。
新たな国境部隊は、メンバーは“自分たちの故郷に近い地域で活動し””部隊の民族構成は、服務地域に対応させるようにし、属地主義に基づくことになると考えられている。” 連合によれば“北シリア地域ではより多くのクルド人が服務し”、アラブ民兵が“イラク南方の国境沿いとユーフラテス川流域で”服務することになる。
更に読む
解放された地域を‘安定化させる’ためシリア国内の部隊人員を四倍にするペンタゴン
部隊設立計画は、ワシントンが、この地域で怪しげな目標を追求していると主張するロシア当局者にも非難されている。“これは明らかに曖昧な表現だ。近隣諸国、つまりイラクから流入しかねない過激派を復活させるための明らかな企てだ”とロシア下院国防委員会のユーリー・シュヴィトキン副委員長は語った。
そのような“部隊”を作るのは、ワシントンが“彼らの地政学的目標、緊張を高め、おそらく正式に選出されたバッシャール・アサド大統領を打倒する企みを実現する”助けになろうと彼は強調した。
理解し難い“彼らの権益を確保することを狙った、シリアにおけるアメリカの行動は、既に礼儀のあらゆる許容限度を超えている”と、国防委員会のウラジーミル・シャマノフ委員長は語った。
そのような行動は、アンカラとワシントンとの紛争を招くだけだと、中東工科大学の国際関係フセイン・バチ教授はRTに語った。
“アメリカがこの地域から去ろうとしないのが、現在のトルコの国際安全保障政策にとって、最大の問題の一つだと思う”とバチ教授は述べた。“トルコ-アメリカ協力、NATO加盟両国が、トルコとアメリカの利益が全く異なる別の新次元に入る。”
“アメリカが更にクルド人を支援し、トルコが益々クルド人は国家安全保障の脅威だと見なせば、NATO加盟両国の利益は破綻すると思う”と彼は語った。
記事原文のurl:https://www.rt.com/news/415884-us-sdf-border-force/
----------
今日の孫崎享氏メルマガに驚いた。大本営広報部大政翼賛会呆導を真面目に見ていないので、そういう状況になっているとは知らなかった。嫌北、嫌韓。虚報で誘導されたパブロフの犬反応。
韓国の追加要求拒否、支持83%、だが追加要求は何かどの程度把握?「日本側が、国際的な普遍基準で真実をありのまま認め、被害者の名誉と尊厳の回復と心の傷の癒やしに向けた努力を続けてくれることを期待する」、これを受け入れられないのか。
たしかに、ここは「永遠の知性ゼロ・カエルの王国」。
大本営広報部大政翼賛会につきあう時間・気力、小生にはない。
« ジュリアン・アサンジ迫害 | トップページ | マスコミの偏向を浮き彫りにするアヘド・タミミとバナ・アラベド、二人の少女の物語 »
「アメリカ軍・軍事産業」カテゴリの記事
- 9/11:未だ治療法のないアメリカの病(2024.09.18)
- 当面ロシアへの長距離攻撃を行わないと決定したバイデン政権(2024.09.16)
「NATO」カテゴリの記事
- 当面ロシアへの長距離攻撃を行わないと決定したバイデン政権(2024.09.16)
- アメリカ大統領選討論会の妄想:戦争党という一つの党の二人の候補(2024.09.16)
- ウクライナ - 対ロシア新テロ作戦を推進するCIA/MI-6長官(2024.09.14)
- まだ分かっていないドゥーロフ(2024.09.17)
「ISISなるもの」カテゴリの記事
- NATOの対ロシア代理戦争は常に本質的にテロだった(2024.04.06)
- クロッカス・シティ・ホール襲撃事件に関連する記事の抜粋(2024.03.26)
- ロシア・は・戦争中・だ(2024.03.26)
- テロリストとの切っても切れないつながりを確認したアメリカ(2022.07.14)
- 背信のエルドアンは大トゥーラーンのためロシアを破壊しているのか?(2022.02.07)
「トルコ」カテゴリの記事
- ガザ地区で外国人傭兵を使っているイスラエル(2024.05.03)
- 岐路に立つトルコ:エルドアン時代は終わったのか?(2024.04.14)
- トルコ地方選挙、空爆:トルコや地域や、より広汎な世界への影響?(2024.04.09)
- トルコのウクライナ「支援」(2024.03.31)
- NATOとイスラエルの超強力なおとぎ話に勝てないロシアのハードパワーと中国のソフトパワー(2023.11.28)
「シリア」カテゴリの記事
- フィクション 歩きながら政治について語る二人のアメリカ人(2024.07.20)
- イスラエル・アメリカ関係の様々な神話やストレスを粉砕したイランの無人機攻撃(2024.04.19)
- アメリカは「中東で紛争を求めていない」と言いながらに中東に積極的爆弾投下するバイデン(2024.02.16)
- 中東でのアメリカ駐留を終わらせる(2024.02.08)
- 致命的なイスラエル空爆とアメリカ制裁の間で苦闘するシリア民間人(2023.08.15)
« ジュリアン・アサンジ迫害 | トップページ | マスコミの偏向を浮き彫りにするアヘド・タミミとバナ・アラベド、二人の少女の物語 »
コメント