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2018年1月 2日 (火)

「シリア戦線異状なし」にあらず:新たな戦争を開始するアメリカ

Alex GORKA
2017年12月29日
Strategic Culture Foundation

これは突然の政策変更の典型例だ。11月、アメリカは、「イスラム国」が完敗させられた後、シリア内のクルド戦士に武器を与えるのを止めるとトルコに約束した。対「イスラム国」有志連合アメリカ特使ブレット・マガークは、ラッカでの都市戦が終了後、"軍事支援レベルの調整"を行う予定だと説明した。"我々はある種の装備を与えざるを得なかったが、それは限定されていた、極めて限定されていた その全ては、我々のNATO同盟国トルコにとって、極めて透明だった" と12月21日の特別ブリーフィングで彼は述べた。6月、アメリカはトルコに、「イスラム国」の敗北後、北シリアで、クルド人民防衛隊(YPG)民兵に提供した兵器を取り戻す予定だと語っていた

ところが、2018年、何千基もの対戦車ロケット発射装置、熱線追尾ミサイルやロケットの発射装置を含め、高度な兵器は、シリアに、送られ続けるのだ。兵器と装備リストは、2018年度国防予算の一環として、アメリカ国防省が作成し、トランプが12月12日に署名した。それには、300輌以上の非戦術用車輛、60輌の非標準車輛と、前哨基地や作戦部隊集結地の建設を支援するための30輌の土木車輛が含まれている。アメリカ2018年国防費法案("2018年財政年度海外有事作戦/イラクとシリアのイスラム国ISISに対抗するため訓練・備基金の正当化理由")シリア内のアメリカ・パートナーに対する3億9300万ドルの兵器提供が含まれている。総計5億ドルで、昨年よりおよそ7000万ドル多く、シリアでの訓練・装備要求に使われることになっている。パートナーは、クルド人が支配するシリア民主軍党(SDF)だ。トルコが特に懸念している集団であるYPGが、この部隊を支えている。

予算は、シリア民主軍 (SDF)に触れていないが、代わりに“吟味されたシリア反政府派”となっている。予算リストによれば、シリアにおける訓練と装備供与プログラムの一環として支援されている25,000人の反政府戦士がいる。この人数は、2018年には、30,000人に増やす予定だ。クルド戦士への対戦車ロケット供与は、トルコが北シリアでは、レオパルト戦車に依存しているので、微妙な話題だ。

アメリカが支援するSDFの元高位司令官・報道官で、先月集団からトルコに亡命したタラル・シロが、アメリカによるクルド集団に対する兵器供与の詳細を漏らした

リストには、どの吟味されたシリア集団が、ある種の装備を受け取ることになるか詳細はない。北シリアには、YPGを含むSDFと、SDFに組み込まれたアラブ人戦士集団であるシリア・アラブ同盟がいる。Maghawir al-Thawraと、Shohada al-Quartaynはシリア南東部で活動している。連中は、シリアとイラクとの間のアルタンフ国境検問所で、アメリカとイギリス人教官に訓練されている。

SDFとアル-タンフで訓練されている集団に加え、アメリカはシリア政府軍と戦う新シリア軍を作り出す過程にある。訓練は、トルコ国境から70キロ、イラク国境から50キロの場所にあるシリアのハサカ難民キャンプで行われている。

12月25日、およそ40のシリア反政府集団が、1月に行われる予定のシリアに関するソチでの会議への参加を拒否した。国連シリア特使のスタファン・デ・ミストゥラが、会議を招集するロシアの計画は、シリアにおける戦争を終わらせる国連が主導するジュネーブ交渉に貢献し、支援する能力によって評価されるべきだと語っている事実にもかかわらず、彼らは、会議を組織しているモスクワは、国連に基づくジュネーブ和平プロセスを迂回することを狙っていると主張している。もし戦闘が始まれば、これらの集団はアメリカが作り出した編隊に加わる可能性が高い。

だから、アメリカ合州国は、シリアにおける違法な軍事駐留を維持しているのみならず、シリア政府と戦う新たな軍隊を作り、「イスラム国」の敗北に続く新たな戦争の準備をしているように見える。クルド民兵に対する武器提供と訓練の継続は、ワシントンとアンカラの関係を良くすることは決してなく、あることを言いながら、それとは違う行動をとるのは、パートナーとしてのアメリカ合州国の信頼性を傷つけることになる。

記事原文のurl:https://www.strategic-culture.org/news/2017/12/29/all-not-quiet-on-syrian-front-us-launch-another-war.html
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日刊IWJガイド・年始版「年始は【IWJ重大ニュース振り返り再配信】が目白押し!本日13時からは『日本で最初の立憲民主主義思想は現行憲法よりリベラルだった!? 幕末の思想家・赤松小三郎の暗殺に見る「明治礼賛」の虚妄! ~岩上安身による拓殖大学関良基准教授インタビュー』を連続再配信!」2018.1.2日号~No.1936号~

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コメント

米国の動きについては情報が錯綜している為、何とも言えないところですが、米国がどの様な方向へ向かおうと、安倍は従うのみなのは確かでしょう。
ただ、安倍は「平昌五輪があるから戦争は無い」とか言ってたようなので、おそらく東京五輪までは国際社会の手前、良い国のフリをするでしょうけれど、その後は判りません。

明治維新の虚妄については、先日、このブログでも少し触れておられ、それをIWJさんがテーマとして取り上げられた事で、より深く多くの人に維新に対する認識を問いかける意味において大変価値のあるものと思います。
私の拙い私見など恥ずかしい限りです。

以下、記事とは関係ない雑論で申し訳ありませんが・・。

今回は正月の話題を少々。
我が地方では、毎年正月の2日だったと思いますが、山の講というのが行われます。
内容は、神社の境内で焚火をするだけの事です。
昔はそれなりに意味のあった行事だったのだろうとは思いますが、詳しくは知りません。

詳しくは知らないなりに語りたいと思います。
山の講と言うくらいですから、おそらくはその集落の部落民たちが共同で管理している山の扱いや仕事の役回りなどについて話あうのが目的だったのだろうと思います。
昔は生活の多くを山(現代風に言うならば里山)に依存していましたから、大事な行事だったのだろうと推察します。
ご飯を炊くにも竈にて薪が必要ですし、暖房も多くは薪に頼る生活、コケ山と言って松林などはマツタケが採れたし、ヒノキは木材だし、炭焼きは収入元だったし、洗濯も小川でやってたし、それやこれやで山林というのは、手入れが大事だった訳です。

それで皆の衆が公平に恩恵を受ける為には、公平に分担する必要があり、その為には一人ひとりの思う事を述べる場が必要だったのだと思います。

これはもしかして江戸の町でも行われていた講と同じ意味のものだったのかもしれません。
一つの場を設け、町人から武家の人までが身分を伏せて集まる。
集まった一人ひとりが自分の思う事を述べる。
誰もそれを否定したり誹謗中傷する事もない。(ツイッターとの大きな違いはココ)
ただ黙って聴く。
そして互いの思う事を確認し、何度も時間をかけて相手の意思を理解し合う。
これが自然に静かにお上の耳にも届くシステム。
これが江戸の講です。

おそらく無礼講というのは、ここからきたものと思われます。
そして山の講も同じ意味合いのものです。

江戸時代は封建社会で庶民には自由はなかった、というのが多くの人の認識ですが、この講というものは、ある種の民主的な場ではなかったかと思います。
封建社会の中にあった民主主義。

明治以降の近現代に対する認識を深めたならば、江戸の社会に対する認識も重要になってくるものと思われます。
明治以降と江戸時代では、根本的に社会的価値観が違う為、江戸時代が悲壮な社会であったと誤解しておられる方が多いのですが、これも恐らくは、どこかの時点で江戸時代の文献などが改ざんされている可能性がある事によるところが大ではないかと、私は思っています。

現代に残る昔の記述、記録というのは、特に戦前までの記録については、GHQにより没収され焚書されてしまった為、正確なものは何一つ無いと言っても過言ではない為、これが原因で右翼左翼の論争が絶えず、国民が一つになれない原因にもなっている事は悲しい事ではありますが、これが現実です。

同じく、逆に、明治新政府にとって江戸時代の記録は不都合なものだったのではないかと思う訳です。
だから地方に残る、江戸時代に生きた人の話と教科書や学者が書いた歴史書物とはズレている部分があるのではないかと思う訳です。

これを機に、政治に関心のある方々は、思想の違いに目を瞑って、感情をニュートラルにした上で、現実、事実に基づいて真実を追求する心の広さを持っていただけたらなぁ、と思次第です。

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