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2018年1月21日 (日)

ツイッター大統領

2018年1月18日
Paul Craig Roberts

国内国外の読者の皆様がご存じの通り、トランプだけが、現在、全人類とアメリカ人双方にとって、二つの最も重要な問題を取り上げているので、私はトランプに機会を与え、トランプを支持してきた。(1) ロシアとの関係を正常化して、核のハルマゲドンを避け、(2) アメリカ雇用の海外移転を止め、移転された雇用をアメリカに戻し、アメリカ合州国の政治的安定の成功がかかっている、アメリカ中流階級を復活させることだ。

不注意な人々は、トランプは最初から少数独裁支配層の候補者だと、誤って見なしている。彼らは、彼の二つの目標が本気だという考えを切って捨てている。彼らがトランプの誠意を切って捨てるのには多くの大きな問題がある。一つは、もし彼が少数独裁支配層の候補者だったのであれば、支配層の金が全てヒラリーに流れたのは一体なぜだろう? もう一つは、もしトランプがロシアとの関係を正常化すると言ったのが口先だけだったのであれば、一体なぜ軍安保複合体、特にCIAとFBIが、ロシアゲートをでっちあげ、もしトランプが少数独裁支配層の候補者であれば、一体なぜ、ロシアゲートが、トランプを弾劾したり、大統領の座から追い出したりする取り組みで利用されているのだろう? 売女マスコミは少数独裁支配層が所有している。もしトランプが 少数独裁支配層の候補であれば、売女マスコミは、一体なぜトランプを大統領の座から排除しようとするのだろう?

あらゆる疑問の中でも、こうした最も明白なものは決して問われたり答えられたりしていない。私はこうした事をもう一年以上問うてきた。私の疑問に答えるどころか、トランプやスティーヴン・コーエン同様、私まで“プーチン傀儡”とレッテルを貼られている。

トランプ、オバマ、ジョージ・W・ブッシュやクリントン政権全員を合わせて、100万倍したものより、スティーヴン・コーエンは、ロシアとプーチンについて知っている。ところが、この最も博識な人物が傀儡と烙印を押されているのだ。実際は、ワシントンも、その売女マスコミも、トランプも私もスティーヴン・コーエンも、プーチンの傀儡ではないことを知っている。“ロシアの脅威”と、そのアメリカ人協力者という、連中による偽の描写に、いかなる真実も、連中が入り込ませたくないということも、連中は知っている。連中がしているのは、軍安保複合体の1兆ドルの年間予算と、それにともなう権限と、西海岸と北東海岸によるホワイト・ハウス支配の維持だ。この狭い地理的地域に全く不釣り合いな多数の人口と有権者がおり、彼らの支配に対する、人口が非常に少ない“飛行機が上空を通過するだけのアメリカ中部”による干渉を拒否しているのだ。

真実と真実に対する尊重は、アメリカの政治論議からすっかり消えた。真実は、もはや学界でも裁判所でも尊重されていない。アメリカ体制と、その下部組織の目的は、真実や正義や他の人々を犠牲にして、もっぱら利己的狙いを実現することだ。

トランプは、自らツイッター大統領になった。彼は多くの前任者たちがそうであり、私も試みたように、強力な既得権益支配集団と言葉で戦えると思い込んでいる。だがアメリカ大統領には言葉に加え、権力もあるのに、トランプはそれを利用していない。実際、トランプは、彼の二つの目標を実現するために、大統領権限を活用するのを阻止する閣僚を組閣してしまった。これで、彼は、アメリカ大統領より強力な私的既得権益集団の目標のために、自分の目標を断念するよう強いられ、ひたすらツイッターを不満のはけ口にする捕らわれ者へと身をやつしたのだ。

私の考えはこうだ。もし彼が閣僚に、彼の目標に反対する人々ではなく、彼の目標を共有する人々を任命していれば、トランプ大統領には、(1) ロシアとの関係正常化と(2)アメリカ雇用の海外移転を止め、海外移転された雇用をアメリカに戻すという彼が当選することになった二つの公約を - 実現する可能性があったのかもしれない。

しかも、イランと北朝鮮に対する、トランプ大統領の絶えない、とっぴな威嚇で、彼がロシアとの関係正常化を本気で考えていたと人々が思うのを妨げている。トランプ大統領は、ネオコンと結託している戦争屋であるかのように振る舞っており、イスラエルに対する彼のあからさまな貢献は、誇り高いアメリカ人にとっては屈辱だ。

トランプ大統領は、公害汚染大企業が環境を更に略奪し、アメリカの野生生物を減らすのも許して、彼への支持を損なっている。

たしかに売女マスコミは酷いが、トランプは、トランプ自身の軍安保複合体に支配されているマスコミを叩きのめしたところで、成功することはできない。

マスコミが仕えている政府の腐敗を彼は終わらせることが出来るのに、一体なぜ腐敗したマスコミを叩きのめすのだろう? 集中したマスコミを解体するのに、シャーマン反トラスト法を利用できるのに?

もしトランプが本気なら、彼はマラー、コミー、ブレナン、ヒラリー、オバマ、民主党全国委員会を逮捕し、売女マスコミ独占大企業を木っ端みじんに粉砕するはずだ。彼は、ジョン・マケイン上院議員やリンジー・グラハム上院議員や、全員、選挙で選ばれたアメリカ合州国政権の打倒工作に関与している多数のアメリカ議員連中も逮捕すべきだと私は思う。エイブ・リンカーンが、アメリカ国会議員を追放し、北部諸州の新聞編集者300人を逮捕する先例を作っている。

もしトランプ大統領が、世界をロシアと(と中国)との核戦争に追いやっている連中の狙いを潰し損ねれば、彼は人類を救うのに失敗し、地球上の生命を根絶したアメリカ大統領になる。

Paul Craig Robertsは元経済政策担当財務次官補で、ウオール・ストリート・ジャーナルの元共同編集者。ビジネス・ウィーク、スクリップス・ハワード・ニューズ・サービスとクリエーターズ・シンジケートの元コラムニスト。彼は多数の大学で教えた。彼のインターネット・コラムは世界中の支持者が読んでいる。彼の新刊、The Failure of Laissez Faire Capitalism and Economic Dissolution of the West、HOW AMERICA WAS LOST、The Neoconservative Threat to World Orderが購入可能。

記事原文のurl:https://www.paulcraigroberts.org/2018/01/18/the-twitter-president/
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ツイートといえば、今朝の日刊IWJガイドには驚いた。スラップ訴訟による言論弾圧に反対して、貧者の一灯、雀の涙カンパをさせていただくしかなさそうだ。

日刊IWJガイド・日曜版「橋下徹氏がたったワンリツイートをめぐり、100万円を要求して岩上安身を提訴!言論の自由を脅かす『スラップ訴訟』に徹底抗議!1月22日、岩上安身が司法記者クラブと自由報道協会で記者会見をします。ぜひ、取材のほど、よろしくお願いします!/スクープ!森友学園関連で近畿財務局の『相談記録』が開示に!本日、岩上安身が情報開示請求者である神戸学院大学・上脇博之教授にインタビュー!!」2018.1.21日号~No.1955号~

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